綿矢りさのレビュー一覧

  • 私をくいとめて

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    ネタバレ

    めちゃくちゃ好き〜自尊心×自意識過剰×孤独→生み出されたAという存在。この人自尊心が損なわれる恐れがある行動は別人格でしかできないのよね。自分が起こした行動や思考なのに、「Aはすごいね、わたしにはできない」みたいなこと言ってるの不気味でしかないけど、彼女はそうしないと自分を保っていられないんだ。。恥ずかしい行動もちゃんと傷つくことも全てAに任せて、自分は高みの見物してるつもりになっているのがこわ面白かった。でもAも自分とちゃんと自認している上でのことなので、それもなんだか可愛い。
    歯医者とどうにかなれるかも、と考えるところとか、短いスカートでアピールする痛い女を描くところが綿谷さん意地悪ですき

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    2022年07月10日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    いなか、の、すとーかー/実際のストーカー案件で、こんな結末はあり得ない、というかリアル当事者に怒られそう。でも、好きですこのラスト。というか普通にホラー的で面白かった。\ウォーク•イン•クローゼット/こういう余韻を残したラストは記憶に残る。好き。
    2、3年後に再読したい。

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    2021年10月19日
  • 私をくいとめて

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    ネタバレ

    久々の綿矢りさ!!おもしろかった~~~!!!一気読みしてしまった。

    みつ子ちゃん、33歳、独身。自分に近い部分が多かったので読んでいてすごく楽しかった。でも私に近いのはオタクっぽくてイケメンに甘いノゾミさんかな。相手の顔が好きであれば多少のこと(カーターはだいぶめんどくさいが)には目を瞑れるというか、相手のナルシズムに付き合うのが大好きな感じ、分かる。楽しいよね。

    でも多田くんみたいに害の無い人と付き合って、女性として見てもらって、その代わり軽く拒否っただけで拗ねられてめんどくさい、みたいなのが一番リアルよな~~~。みんなすごいなぁと思うよ。私ほんとしんどいんだそういうの。婚活して、何回か

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    2021年06月14日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    表題の方が後半に入っている構成が意外。2つもも面白かった。綿谷さんの本はどれも面白いな。ただ、面白いと言っても、それぞれ方向性が違いました。
    いなか、の、すとーかーは、ミステリーホラー小説を読んでいる感じだった。予想外の展開。でも、出てくる人物の誰もなんだか憎めないのが不思議。かなり酷いストーカーなのになぁ。ぞわぞわしながらも目が離せない展開でした。
    ウォークインクローゼットは、昔の自分を見ているかのような主人公だった。人にどんな風に見られているか、素の自分を出せず、人の事は品定めしてしまう。なんか分かるなぁと。決してモテない訳ではないけれど、果たして本当に人に好かれるとはなんなのだろうと迷う

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    2021年04月11日
  • 蹴りたい背中

    購入済み

    とてもよい

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    2021年01月26日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    いなか、の、すとーかー
    ウォーク・イン・クローゼット

    ふたつは全然違う物語だけれど、
    現代らしい人間くささがリアルだなあって思いました。
    表紙のかわいさで読み始めたけど、何より読みやすい

    わたしみたいな読書初心者にはめっちゃ良い

    苦しむ人間、苦しめる人間、
    どちらも物語の主人公になりえて、
    他人からは想像できないような苦悩があったりする

    嫉妬で人を悪く言ってしまうのはよくある
    けどわたしは他人の努力や実力その他もろもろへの称賛を
    素直に口に出せる人間になりたいな

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    2020年08月02日
  • 100万分の1回のねこ

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    個人的には楽しめたけれど、予想以上に毒が利いていた(笑)。
    確かに絵本も毒は利いているんだけれどさ。
    何ていうか大人向け『100万回生きたねこ』。
    それぞれの小説はおもしろいんだけれどもさ。

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    2019年07月20日
  • インストール

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    これがデビュー作!そして当時高校生!
    っていうの無しで考えても文章がうまい。このテンポのよさと人生への向き合い方や考え方が好きである。

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    2018年06月16日
  • ひらいて

    ネタバレ

    宗教的哲学的作品

    この小説はティーンズの恋愛物というより、哲学的命題を含んだ福音書の一節という風に感じられた。
    物語の中に聖書を出してくるのも、そういったイメージを促そうとしているように思わせられた

    この小説の最重要なテーマは、いわゆる(柄谷行人氏のいう)「単独性」というやつだと思う。
    自分を自分たらしめるもの、他の誰にも見出せるものではないと信じられるもの、
    そしてそこから自分の生きるエネルギーが湧き出てくるよう感じられるもの
    私の「単独性」のイメージはそんな感じ。

    主人公の愛ちゃんは、たとえ君という、一見地味でそこまでモテるタイプに思えなかった青年に恋心を抱いたことで、
    そこに自らの「

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    2018年01月19日
  • インストール

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    高校三年生の野田朝子。自称変わり者。受験生になって一ヶ月。いわゆる五月病ではないけれども、昼食後の教室でちょっと愚痴ってみた。
    「私、毎日みんなと同じ、こんな生活続けてていいのかなあ。」
    その愚痴を捕まえてクラスメイト曰く「疲れてるせいだよ。」「一回学校休んで休養とったら?」
    そそのかされて休みを取った朝子のヴァカンス。

    2001年第38回文藝賞を単独で受賞した作品。主人公の主観に徹したインナーハードボイルドです。主人公の描写が難しい一人称で描かれていますが、それにもかかわらず、彼女の漠然とした日常や将来への不安が身近に感じられ好感が持てました。

    例えば、主人公が日常の不安を社会にぶつけ

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    2015年11月21日
  • インストール

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    ネタバレ

    2001年当時に「有料アダルトチャット」という切り口で小説を書こうと思い立った点だけでもその才能が伺え知れる。ネットを素材にした小説として、色々な意味でパイオニア的存在と勝手に思っている。

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    2014年03月25日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    紆余曲折を得て最終的には結ばれる、ハッピーエンドで美しい作品であった。自分の感情に対して真正面から向き合う2人に感銘を受けた。自分も思ったことは言葉にして、相手に伝えることを積極的に行っていきたいと改めて思った。

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    2025年11月29日
  • 蹴りたい背中

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    ハツはにな川のこと好きだったのかな
    それとも自分より惨めな人を見てたかったのかな
    どっちもなのかな

    蹴るという行動は好きな人に意地悪するという思春期特有のものなのかな
    それとも自分がいじめる側になってるような感覚を得るためのものなのかな
    どっちもなのかな

    こんなに行間たっぷりな本、久々に読んだや

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    2025年11月28日
  • かわいそうだね?

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    かわいそうだね?
    2025.11.28

    前半は男女間のいざこざ。私は恋愛経験がないせいで幸い?無縁だった話だが、実際こんなかんじなんだーと俯瞰してしまった。正直、自分が樹里恵の立場だったら同じように盛大に荒くれ、暴れまくると思う。というかこんなめんどくさい関係になる前にさっさと離れる気がする…アキヨさんが気持ち悪くて仕方ないし、隆大もどうかと思ってしまう。
    あーあ、中高生レベルのピュアな恋愛がしたいなぁと心から思うばかり。学校内の小さなきゅんきゅんでいいんだよこっちは!ドロドロとかまどろっこしいのとかいらない!と恋愛経験皆無の女が言っています。

    この本から得たメッセージは怪しい男からは、傷

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    2025年11月28日
  • パッキパキ北京

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    北京の紀行文と小説が組み合わさったような作品だった。
    自分とは正反対の性格の主人公だったので、考えることや言動の全てが新鮮で面白かった。
    もう少し北京で波乱を起こしてる様を読んでみたかった気もする。

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    2025年11月28日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    実は初めて読んだ綿矢さん。めちゃくちゃ面白いじゃないですか。毒が効きまくってる。

    表題作「嫌いなら呼ぶなよ」
    ママ友ファミリーのバーベキューパーティーでの公開処刑、ゾクゾクします。

    「老は害で若も輩」
    作家とフリーライターのメール喧嘩に巻き込まれた編集者のやりとりとか本当にありそう。

    正論を並べる奴らへのパンチが気持ちいい〜

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    2025年11月24日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    同性愛の女性2人の物語
    と書くには重く複雑で人間の生々しい部分や、幸せとは何かを考えさせられる作品
    中学で出会い、一度離れ離れになり、10年後に再開する2人
    上手くいくはずのない関係が、徐々に繋がっていく
    爽やかに一気読みさせられた

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    2025年11月24日
  • パッキパキ北京

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    わたしは自分の欲望が分からなくなることが多々あるので、主人公が羨ましい。
    こういう破天荒な生き方もいいなと思う。
    ペイペイという、犬の名前もなんか好きだった。


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    2025年11月22日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    登場人物の感性がやや常識からずれており、そのぶん戦闘力が高く、読んでいて気持ちよかった。

    「常識からずれていること」と「生き物として魅力的であること」はまた別の話である。

    霜月という造形美の男が、不倫で責められている最中ですら、自分の美しい顔に惚れ惚れしている描写がある。
    クズではあるのに、どこか無敵で、そのあたりの垢抜けない夫婦よりもよほど魅力的だと思ってしまった。

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    2025年11月22日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    4編の短編集。「眼帯のミニーマウス」がおすすめ。全編を通しての感想は「神田タ」の感想と一致します。描かれるホンネが楽しい作品です。

    「眼帯のミニーマウス」
    承認欲求と自己隠蔽欲求のせめぎ合い。その一つの解が「眼帯のミニーマウス」。話もすごくおもしろかったけど、自分の中では、数年前のことなのにマリトッツォのことをすっかり忘れてたのが衝撃的でした。マリトッツォ、そういえば流行りましたね。マリトッツォは「豊胸した胸を見て見てと言わんばかりに露出させ手っ取り早くみんなの目を引く」商品だそう。

    「神田タ」
    人が良さそうに見えて、じつは底意地の悪いキャラってのは綿矢りささんが描く人物の魅力の一つだと思

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    2025年11月22日