綿矢りさのレビュー一覧

  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    これこれこれ!こんな本を求めていた。いかにも身の回りにいそうな人達の内面。性格の悪い人たちの内面にフォーカスしたこんな本。

    自分が悪いのに被害者面する感じ、一点に着目すると他が見えなくなってしまう感じ、そして、自分の責任を感じそうになるや否やそこに紐づく他責を心中で**辿り、**逃げようとする感じ、ものすごいリアル。私が私を嫌になる時、というか性格悪いなーと思う時、それは自分の中でこうした側面があることを見出してしまう時だけど、この本の人達はそれを受け入れて開き直っている。

    表現も美しい。例えが日常生活に組み込みたくなるような秀逸さに溢れている。一生読んでいたい本だ。

    ストーリーではなく

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    2025年11月09日
  • かわいそうだね?

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    日本人的な考えとしては特に強いのかも知れないが、年齢関係なく女性なら共感しかない中編小説がニ編が収録されている。
    全女性に読んでほしい。
    それぐらい面白く、登場人物に共感すればするほど感じる痛みを胸に懐きながら、最後は女性として人間として成長した姿を晴々として見せつけてくれるので、主人公と自分が一緒に成長した気分になった。

    綿谷りささんは久しぶりだったけど、女性の揺れ動く心情を描く才能は天才的だと改めて思った。
    自分と女友達を比べて悩む。
    あの頃の自分よりも、今の自分が好きだけれど、悩んだ分だけ成長出来たのだろうと気付かされた一冊でした。

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    2025年10月31日
  • 激しく煌めく短い命

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    636P

    綿矢りささんの『生のみ生のままで 』って第26回島清恋愛文学賞受賞したんだ。この本は450ページだったけど、『激しく煌めく短い命』は600ページの長編でどんどん長くなっていって凄いなと思った。罪と罰とかアンナ・カレーニナレベルの長編という。

    綿矢りさの史上最年少芥川賞の時も思ったけど、綿矢りさの細かい性描写いいなと思う。インタビューで性的な場面を省略して、次の朝からの二人を書く方が上品だと思うけど、激しさの中の魂を描きたいからそこを省略すると生気が無くなりそうだから書いてるって言ってた。

    政治はレズの俺を救ってはくれないけど、芸術とか文学は救ってくれるんだと改めて思いました。

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    2025年11月03日
  • ひらいて

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    好きな人に振られたからその彼女を奪う、客観視するとだいぶ狂っている。
    愛憎という言葉もあるくらいなので、本気の愛に陥っている人間は、えてして狂っているものなのかもしれない。
    でも、好きな人の好きなものって神格化してしまうの分かる気がする。
    自分はたとえに好きになって貰えないから、自分の足りないところを補うような気持ちで。美雪を奪うってそういうことではないだろうか。

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    2025年10月29日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    面白かった!!☆5!!
    なんだろうなあ、この面白さ。すっごく面倒くさい主人公たちなのになぜか憎み切れないというか。ここまで内面をさらけ出してくれるとむしろ面白くなっちゃう。でも絶対関わりたくないんだよなぁ~。特別な安全圏から迷惑を被らずに超至近距離からその人を観察できるっていう、小説ならではの特権を得ているこの感じ。「貴重な体験しているなぁ~」とひたすら思いながら読んでいた。

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    2025年10月28日
  • 蹴りたい背中

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    他人には、興味がない。周囲の学生たちに比べて、どこか達観したハツは、人一倍不器用で、人一倍寂しがり屋だった。男子の部屋に呼ばれれば、掻き立てられる妄想に胸を躍らせるし、友達が他の誰かと話していれば、ヤキモチも焼く。思春期特有のモヤモヤを思い返しながら、すこしくすぐったく思いながら一気に読み切ってしまった。

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    2025年10月26日
  • 激しく煌めく短い命

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    あっという間に読んだ。
    同じ世代で、あの時代を思い出しながら、懐かしみながら読んだ。今年読んだ本の中でも圧巻です。心の本棚に大切にしまいました。

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    2025年10月24日
  • 生のみ生のままで 上

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    最近は綿矢さんの本を多く読んでますが、この本は特に良かったです。
    逢衣(あい)、彩香(さいか)を巡るストーリーと美しくもあり鋭く緊張感のある文章に没入しました。

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    2025年10月21日
  • 生のみ生のままで 下

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    ネタバレ

    ▼メモ
    ・逢衣(あい)、彩香(さいか)

    ・私は完璧じゃない。だから他人にいくら笑われてもしょうがない。でも自分だけは自分を笑っちゃいけない。私の頑張りを一番近くで見ているのは私だから。

    ・どんな退屈な毎日の連続でも、同じ場所には留まってはいられない。絶えず時間を移動し肉体を衰えさせて確実に死に近づいていく。骨や肺や塵になる、それまでの短いひととき、なんで自分を、もしくは誰かを、むげに攻撃する必要があるだろうか。同じ時代を生きているだけでも奇跡のような巡り合わせの周りの人たちを。

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    2025年11月15日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    ネタバレ

    僕は忘れてない。ずっと働きづめで疲れていた君にこの僕が提供できるのは、結婚してもいつまでも恋人同士みたいな濃密な空気感なのだと。
    なぜこれがわかっていて不倫ができるのか。この気持ちを持って、行動に移してくれた人にどんだけの信頼をおいているのか。本当に怖くなった。彼女を愛しているという気持ちがありながら、あくまでも被害者意識で、仕方がなかったという気持ちで不倫ができるのか、全てにおいてそうなれるのがすごい

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    2025年10月20日
  • かわいそうだね?

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    3周目。1作目は、男脳と女脳の違いが顕著に表れていて、勇気がもらえる。2作目は女性なら誰でも感じた事があるであろう感情がこれでもかってくらい散りばめられてて、読むのに体力を使うが、綿矢りささんの小説では上位に入る。歳をとっても忘れたくない感情が沢山綴られていて、大好きな一冊。

    私的にりゅうちんは、ナシ。女々しい!

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    2025年10月18日
  • 生のみ生のままで 上

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    ネタバレ

    正論を言っているつもりなのに、一言発する度に気が重くなって動揺した。確かにどんな熱い想いもずっと放っておけば冷める。でもそれはどういう生き方なんだろう。生きていると言えるのだろうか。

    本文中より抜粋
    刺さりました。

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    2025年10月17日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    自分が1番幸せでいられる選択をするのは多様性の時代である今らしい選択だった。周りと同じようにしないといじめられたり、大人になる過程での体の変化や異性を意識する態度など中学生の頃の嫌な感じを思い出してしまった。大人になるまでの経験から、人間は違うことが当たり前だと学ぶのだけど、中学生だと悪意なく揶揄ってしまったりするんだと思う。

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    2025年10月16日
  • 手のひらの京(新潮文庫)

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    女三姉妹。本当にバラバラな性格の3人。姉妹の理想型ともいえる、くっつきすぎず、でも何かあれば絶対に助けてくれる力強いつながり。

    一番きょうかんできたのは、母の主婦定年宣言!退職金も欲しいくらい。

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    2025年10月11日
  • ひらいて

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    ネタバレ

    お気に入りの小説を読み返そう週間!(「生きてるだけで、愛。」と二作連続でヒロインが全裸になっていた)
    登場人物の"たとえ"が好みすぎたっていう程度の記憶しかなかったけど、読んでるうちにみるみる思い出してきた。

    ステレオタイプな陽キャJKだった愛が、属性の異なるたとえにうっかり(&どっぷり)恋をしてしまい、どんどんどんどん欲望を剥き出しにして、向こうみずの狂気で暴れていく姿を美しいと思った。
    愛はたとえの彼女である美雪のことを妬んで酷いことをするのに、美雪はどこまでも優しくて素直で可愛らしい。
    たとえと美雪。二人のかけがえのない関係(百パーセントの相手だな)は、愛が介入して

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    2025年10月08日
  • しょうがの味は熱い

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    最初の一文から心が奪われた。
    私が普段感じていてもなかなか言語化できない、常にある感情が言語化されていて、一つ一つの言葉が響いた。感動する場面じゃないのに気づいたら涙出てた。こんな感覚初めて。
    大好きになりました。綿矢さんの本全部読む。

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    2025年10月07日
  • パッキパキ北京

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    主人公が好き過ぎる。自分はこういう生き方に憧れるんだなというのを思い出させてくれる一冊だった。観光ガイドも兼ねられるぐらい北京の描写が生々しくて良かった。

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    2025年10月07日
  • パッキパキ北京

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    ネタバレ

    最高だ!!
    最高すぎる!

    精神勝利法、これこそ今の日本人に必要だ。

    最近病んでたけどなんかどうでも良くなってきた。
    本当にパワーをもらった。
    自分が主役の人生なのに病むなんてバカだ。
    誰のために生きてるのか。

    これは人生の1冊になる。
    何回でも読みたい。
    電子で買ったけどハードカバーで買い直す予定。

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    2025年10月04日
  • パッキパキ北京

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    主人公に憧れた。どんな境遇や立場に置かれてもそれを楽しめるかどうかは自分次第。どうあれ自分を見捨てずに無駄に落ち込んだりせず、楽しんで生きることこそが大事だと感じさせられた。

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    2025年09月29日
  • ひらいて

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    恋の描写がすごく良くて、痛々しいけど惹き込まれた。愛にすごく共感してしまった。
    思春期特有の勢いとかモヤモヤとか悶々とした気持ちの圧がすごくて打ちのめされた。個人的に終盤はハマらなかったけど、中盤までが好きすぎて最高だった。あとたとえ君が好き。

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    2025年09月28日