綿矢りさのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
主人公のあやめ、ファンです。めっちゃ好きです。
多分MBTIはエンターテイナーやと思う。
あやめ!行け!もっともっと!って心の中でずっと思ってた。
トッピングのチェリーだけつまんで食べてきた人生。このままではいつかうまくいかなくなるなんて、私でもなくても分かることだ。
でも大丈夫、私が私を見捨てる日は永遠に来ない。
この言葉が好き。ESFPすぎ。
きっと、素の自分を知って認めてあげれたらみんなそれがいい、それだけなのになかなかできないよね〜。嫌われたくないし、いい子のフリしてたら損することないからね。でも、得することもない。それでいいのか?面白いんか?全然楽しくなさそうだね。って言われ続ける本だった。
自分を認めて、自分が好きで、何よりも自分を大切にしている人はかっこいい。それをどんな時もできる人は、きっと孤立してしまうこともあるんだろうけど、まあどうせ最後は一人なんだから、もったいないことはやめようぜ、しょうもない!ってあやめに背中を押されました。
-
Posted by ブクログ
自分に好意を寄せてくれる男性がいるが、中2の頃の初恋をいまだに忘れられない、こじらせ系妄想女子の物語
片思いの初恋の人と、
自分を好きになってくれた会社の人、
愛するのと、愛されるのでは、どちらが幸せなのか
イチとニが対比されて、人物像がわかりやすいし、主人公の心の声や考えがおもしろくて楽しめた。
揺れ動く心、どころか奇っ怪な行動や、暴走がパワフル過ぎる。
多分本人にその自覚はなく、ただ自分がかわいいタイプ。
でもどうなるか見届けないと、と思わされてしまった。
収録されてる短編「仲良くしようか」は、よくわからず途中で読むのをやめました。
-
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作『かわいそうだね?』は読みながら苛々してしまい、ストレスが溜まった頃にやってくる主人公の狂気じみた快進撃がよかった。(もっとやれ!!と思った)
『亜美ちゃんは美人』こっちの方が好きかも。
さかきちゃんも美人なのに、圧倒的美人な亜美ちゃんが隣にいることでAではなくAダッシュになってしまう。
ルッキズムとそれによるカースト、薄っすら存在し続ける不快感と、変わっていくステージ、気持ちの変化がリアルな感触に感じられた。
沢山勉強して違う大学に進んでも、同じサークルに入ろうとついてくる亜美ちゃんが怖い。
私がさかきちゃんだったら逃げちゃうかも。
亜美ちゃんと対照的に酷い扱いをされていても守ってくれない亜美ちゃんを「鈍感だから」なんて言葉で許容できない。
"悩むのはやめなさい。あなたは若いから、これからまだまだ未来がある。それより、周りを見回して。ほら、見渡す限りおまえの人生だよ"
結婚式でのスピーチの、さかきちゃんが見た映画のセリフの引用。
きっと2人は共依存だったように思える。
自分の人生を生きよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ妊婦コメディ小説っていう、未知数の新ジャンル。おっさんが踏み込んで顰蹙を買わないかと危惧したが、語り手は男だし、奥さんが妊娠している時とか育児する際の男性参画は、今や常識中の常識。育児休暇を取って家でのんびり…みたいなことを書いただけで、世間から総攻撃を浴びて明日から生きて生きていけなくなる状況、むしろ男こそこの本を読むべきなのかも知れない。
長く苦しい妊活の成果も出ず諦めかけていた夫婦に待望の妖精ならぬ陽性が訪れるところから話が始まるのだが、この陽性が奥さんの性格を一変させて…というドタバタなんだが、うちの奥さんにも、水戸のヤンキーみたいにはならなかったけど、随分苦労をかけてしまっていたんだなぁと主人公のドタバタを読み進めるにつけ、笑いつつも反省しきり、遅きに失したがせめてこれからは少しでも楽してもらおうと決意も新たにした次第。
それにしても「いくら金なくても、国のために子どもなんか産むか、ボッケエエエエエ!」は言いえて妙。日本の少子化対策って、この違和感の上に立脚している時点で上手くいくわけがないねんな。まさに異次元の少子化対策 -
Posted by ブクログ
初手からめちゃめちゃ笑ってしまった。
ギャグセンが高すぎる。
不妊治療→治療やめたタイミングで自然妊娠からの奥さんが覚醒?してしまうんだけど、主人公である夫のツッコミがめっちゃ面白かった。
妊娠ってつわりとかあり結構メンタル的に暗くなったりする人が多いなかで、かなり明るくハイなほうに羽化?されてて、読んでて楽しかった。意味わからない面白すぎる。
奥さんの両親の距離感がアレかな…と思ってこのまま暗い感じの方向に行ったらやだな…と思ってたけど杞憂で良かった。
暗い話とか重い本読んだりしたあとに読んで気持ちをスッキリさせたいとき等におすすめです!笑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ個人的には「眼帯のミニーマウス」の痛快さが1番好きでした。
自分の好きなこと、やりたい事は突き通す。でも「この人だから弄ってもいい」とナイーブな話題をずっと擦られると、嫌になってネガティブになる、という部分に人間らしさと現実味を感じました。
オチはどうなるんだと思い読み進めましたが、「そうきたか!」と言いたくなるような展開で良かったです。
「神田タ」は、昨今よく見るオタクのガチ恋と母親面の悪いところどりで、「"ファンチ"と呼ばれる人達は、こういう思考で全く悪びれもせずに、推しを所有物のように扱い、自分の思い通りに動かそうと躍起になるんだな」と思いました。
ここまで解像度の高い思考はどうしたら思いつくのでしょうか…。
自身が10年以上ネットの波に居て、「推し」という言葉ができる前からネット上で活動している誰かを応援していたからこそ、本当に生々しく嫌いなタイプのオタク像でした。これを表現できる綿矢さんは本当にすごい。
「嫌いなら呼ぶなよ」は、1個も思考が理解できない不倫男側の目線で書かれており、「自分は悪くない、環境が悪い、どうにか言い訳して逃げれば許されるだろう」という自分勝手な他責思考と周りを軽んじる視点に本当にイラッとしました。
きっと不倫をする人はこういうことを考えているから悪びれもしないんだろうな。
最後もスカッとする終わりではなく、ただただ言い訳を聞いている気持ちになり後味が悪かったため、-★1にさせていただきました。
全体的にスカッとするお話というよりも、世の中の汚い部分を凄く鮮明に丁寧に、そして生々しく痛快に描写されており、綿矢さんの表現力と言語化能力と洞察力には感服しています。