綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
壮大な百合だった、、、。中学時代のリアルさが、自分の中学時代まで懐古しながら読んでしまった。あの時感情むき出しな2人だったからこそ、大人になって、ふとした瞬間に湧き出る膨大な感情描写がより光ってた気がする。久乃が清盛と出会した時、自分が男だったら嫉妬されたのだろうかと考え、自分と付き合う事で結婚して家庭を作りたい綸の時間を奪っているのではないかって思い巡らすシーンがあまりにも切なすぎた。同性愛への偏見が少なくなったからこそ、自分の中で開放的になった欲望と、同性婚ができない社会へのギャップに新たに苦しむのかと思うと何故この世界は同性婚ができないのか、本当に意味が分からなくなってしまった。。。
刹 -
Posted by ブクログ
「こういうとき、神経質でプライドの高い人って損する。失敗が怖いから何にも挑戦できない。その点私は面の皮厚蔵だから煙たがられたりもするけど、こういうときは全然へこたれない。」
「良きにつけ悪しきにつけ、結論がもうほぼ出てるのに悩んだりする人って不思議。
大きな仕事のオファーが来て、自分にできるかどうか分からないから一週間ぐらい悩んでたんです〜とかも意味分かんない。
結局やるくせに、しらじらしい。
まだ対外的に演技で悩んでる風に見せるなら分かるけど、今の夫みたいに心から悩むなんて、なんの意味ある?」
いちいち人目を気にしてる自分がバカらしく、心に菖蒲を宿したいな〜と思える一冊でした。メンタル弱 -
Posted by ブクログ
綿矢りささんの作品はこれが2作目。
そして初の短編集。共通点は「コロナ禍」。
(ついこの間までこんな社会だったなぁ…)と懐かしさもあった。
全体的にとにかくパンチの効いた登場人物ばかり。
「こんな人にはなりたくない」「できれば関わりたくない」と思う人達ばかりだが、一歩間違えれば誰もがそっち側になりかねない、そんなリアリティのあるキャラが読んでいて癖になった。
以下は備忘録
●眼帯のミニーマウス
『オーラの発表会』の主人公「海松子」と再開できて嬉しかった。
そして、あの海松子が"クラスメイトの一人"の感覚で会話にさらりと出てきたところで、(あ、この短編集も絶対クセ強キャラ -
Posted by ブクログ
ネタバレコロナ禍以降の社会的空気を色濃く映し出した、四編から成る短編集。整形の告白、推しへの過度な愛着、不倫、老害/若害といった題材はいずれも現代的だが、読後に残ったのは、単なる時事性というよりも、人間の内面に潜む本音そのものだったように思う。
登場人物の多くは、率直に言って人格的に好ましいとは言い難い。倫理的にも感情的にも、共感が難しい場面は少なくない。それでもなお、不思議と完全には突き放すことができなかった。「理解できてしまう」感情が、読者である自分の内側に引っかかり続けたからだと思う。
とりわけ表題作「嫌いなら呼ぶなよ」では、その感覚がより強く意識された。不倫関係にある当事者に非があること