綿矢りさのレビュー一覧

  • グレタ・ニンプ

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    言いたいことを飲み込んで、あとから「ああ言えばよかった」と思う。そんなことがある人に、由依のこの言葉を届けたい。「わきまえません、それがthis is me」。読んでいて、なんとも胸がすきました。

    長い不妊治療を経て妊娠した由依が、外見も口調もパンクな「グレた妊婦」へと変貌する。戸惑う夫の視点で描かれる日々は、驚きと笑いの連続です。夫の気持ちもわかるのに、由依には「そのまま言っちゃえ」と思ってしまう。この温度差がたまりません。

    奇抜な姿以上に惹かれたのは、言いたいことを遠慮なく言い切るところ。世間の期待に合わせて言葉を丸めない、その勢いが気持ちいい。

    突然の変化は、私には「ある日、自分のうまくいく人格に気づいた」ようにも見えました。「この私でやっていける」と気づいた人の弾け方。その読みが、由依を眺める楽しさにつながりました。

    「妊婦×エキセントリック」という作者のひらめきも面白い。出産や育児の大変さを感じつつ、読み終えて残ったのは、ただただ「痛快で楽しい!」でした。コスパやダイパを吹き飛ばす、こんな人がいる物語に出会えるのが、うれしいかったです。

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    2026年10月02日
  • インストール

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    最終的な着地と設定自体が面白い。さらっと読み終わってしまったが、作者がこの話を通して伝えたかった事をしっかり吸収できたか不安、、、
    これを高校生が書いているとは、恐るべし。見えている世界が違う

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    2026年10月02日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    短編4編
    どれも同じものがなく、こんな視点で物語が展開していくことに驚いてしまう。

    痛快だと思っていたけど、痛快さをあっという間に飛び越えて、こんなところに着地することに心地良さまで感じてしまうから不思議。

    "明るすぎる闇"なんていわれる心の闇も、ストレートに表現されていて、それが返って誠実さを感じる。

    たまに読みたくなる綿矢りささん、楽しく読めました。

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    2026年10月02日
  • グレタ・ニンプ

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    ネタバレ

    要所で出てくる派手なフォント、インパクトのあるキャラクター、勢いのあるコメディの中に、妊活や妊娠出産、子育てに至る深刻で現実的な問題が色濃く滲んでいて、クスクス笑って読んでいたのに急にヒヤッと身につまされる一文が現れる

    p.133「そしたらご機嫌取りみたいに、子ども産んだら特典として、金をやる、クーポンをやる、って行ってくるぞな?でもそんなんもらえたら確かに嬉しいけど自尊心は下がっていくんだす!」

    世間から産め産めと言われているような圧を感じる度、家畜や物扱いされているように感じてしまう気持ち悪さが、由依のこの言葉を読んで少し消化された気がした

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    2026年10月01日
  • パッキパキ北京

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    まさに痛快。
    中盤から終盤にかけての疾走感がすごく、近いようで遠い異国の地が、イメージとして頭の中で駆け抜ける感覚。
    あっという間に一気読みしてしまった。

    読むとネガティブな考えがバカバカしく感じられ、ところどころでお腹が空く、面白い小説でした。

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    2026年09月29日
  • グレタ・ニンプ

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    開始数ページで声出して笑ってしまった。ハードカバーで買ってよかった〜!というこだわりの装丁に、ページ数のところまで勢いよくはみ出す叫びが心地よかった。…夫に向けないのが、結局、優しいよな。

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    2026年09月29日
  • ひらいて

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    ネタバレ

    愛の思いや考えがとても詩的な文章で書かれていて、こういう気持ちはこういう表現になるのかと感心しながら読みました!とても好きです!
    実は綿谷さんの原作とは知らずに当時映画を見ていたので、内容は大体覚えていたのですが、小説でしかできない文章での魅せ方が素敵だなと思った。もちろん、映画は映画で良いんだけどね!

    愛がやってることはまさに"狂気"って感じで理解は不能だし、なんで急にそんなことした?みたいな突発的な行動が多いんだけど、本当に心の底から大好きな人がいて、その人に近づきたくてってなった時に、心の中で誰しも狂気的な自分、無鉄砲な自分っているんじゃないかなって思った。私も結構そのタイプだし、、、実際にやるかっていうのはまた別の問題だけど
    あんだけ色々しておいて、美幸もそうだし、最後たとえにも受け止めてもらっていてすごいな〜二人とも心広すぎない?というか、愛が二人にそうさせる魅力的な人間なのかな〜?

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    2026年09月29日
  • パッキパキ北京

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    スピード感が物凄く、あっという間に読み終わりました!
    初めての綿矢さんの本でしたが、言葉選びや痛快な文章に「これが噂に聞く綿矢節…!」となりながら楽しく読んでいました。
    中国のスポットやご飯、向こうでの暮らしがとても細かく描写されているのも良かったです。

    強いていえば、主人公の性格や考え方が自分と異なりすぎて、共感できない部分や好きになれない部分があり、モヤッとしたシーンもありました。

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    2026年09月28日
  • グレタ・ニンプ

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    最初は激変した由依に俊貴と同じく引いていたのに、読み進めるにつれ庇護欲が湧いてきた。
    私も妊活アカをTwitterでやってたから、不妊治療中のTwitterの内容がわりとリアルでビックリした。実際には由依まで妊娠してハイになる人っていないけど、ところどころ共感できるところもある。ギャグ要素が前面に押し出されてるけど、俊貴が義父から由依を守るところはジーンときたし、全体的に面白かった。

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    2026年09月27日
  • しょうがの味は熱い

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    ああなんだか頭が痛い。昔の自分よ、これを読んでしっかりと反省してくれ。書かれていることがわかってしまうのも、ある意味成長かもしれないけれど。私も当時は、主人公のように、なぜ彼氏が生きがいだと言ってはダメなのか分からなかったから。。

    二章建てになっていて、文体が変わる。それもなんだか、奈世自身が諦観したというか、絃への重すぎる思いを、自認しながらやめられない、ホラーみたいな気持ちになる。

    絃もやばいけどな、いちいち不安になるなよ、さっさと結婚してくれよ、と35歳までに産まないといけない女たちは思ってしまうけれど。

    お父さんは、もっと自然にスムーズに結婚するんだと言う。いいなあ、羨ましい。私もそうしたかったのに。

    もう少し、頑張れば、仕事よりも何億倍も難しい結婚とやらを、私もできるのかしらん。
    などと、冒頭で成長したと書いた自分が、過去の過ちを自認しながら実のところ全然成長できてないことに、なんならそれをぐつぐつ煮詰めている自分に、奈世みたい、と思ったりした。

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    2026年09月25日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    全体的に良かった。やっぱり綿矢作品の登場人物はキレた方が面白い。
    「老は害でも若は輩」が特に良かった。キレられる側に綿矢っぽい人物を置いたのが驚き。あくまでキャラクターではあるけど、自己を相対化するような形になっていて、それは昔の綿矢りさ作品にはなかった要素のように思う。これを成熟と言っていいのかわからないけれども。

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    2026年09月23日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    表題作は服というテーマで女の友情や生き方を描いたパワフルで爽やかな作品。綿矢りさ作品はクセ強な主人公が多いイメージだが今回の主人公=早希は比較的平凡なOL。幼馴染で芸能人のだりあにちょっと嫉妬や羨望を抱きつつも大切な友達として付き合い、モテたくて色んな男とデートするけど簡単に寝ることはせず、節約も兼ねて大好きな服は丁寧に手洗いする。平凡だけどしっかり芯があって好感が持てた。もう一篇の『いなか、の、すとーかー』はなかなかのサスペンスというホラーというか。これまた一味も二味も違って面白かった。

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    2026年09月23日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    綿谷さん好き!
    明るい闇っていうのが新しくて面白いよね
    何明るい闇って
    登場人物たちは明らかに、それぞれの闇抱えてるのに、心情としてはなんか明るい
    だから作風も暗くなくて明るい
    嫌いなら呼ぶなよ、なのに関わり合いになりたいのが人間なのかな

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    2026年09月22日
  • グレタ・ニンプ

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    ちょうど妊婦の私。
    笑いながらさくさく読めました!
    妊娠するまでの過程も妊娠した後も本当に女の子は社会的にも身体的にもハードモードすぎる!!!
    フォントデカ文字が好きすぎた笑笑

    でも妊娠前から変貌を遂げた奥さんのこと、変に見るわけではなく、責めるわけでもなく、理解して自分も反省しながら奥さんを支えていく旦那さん、すごく素敵だと思った。

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    2026年09月20日
  • パッキパキ北京

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    海外あるあるエピソードで、
    わかる〜!と共感できる部分があり、
    所々、笑ってしまう場面がありました。


    北京には行ったことがなかったので、
    「北京ってそんな感じなんだ〜。」
    と勉強になりました。
    海外慣れしてる方や北京という地域はどんなところなのか?好奇心旺盛な方には楽しめる本だと思います。
    152ページしかないので、
    さくさく読み進めることができました。

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    2026年09月19日
  • かわいそうだね?

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    アキヨの溜め込んだ思いがぶちまけられる瞬間は爽快だった
    節ごとの締めくくりの文章に好きなフレーズが多かった

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    2026年09月19日
  • かわいそうだね?

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    ネタバレ

    おもしろかった。
    「女」を描いた作品ってやたらと強くなりがちというか、主人公含めあんまり登場人物に共感できないことが多かったけど、収録されてる作品どちらもほどよい棘とほどよい笑いとがあり、気持ちよく読めた。
    かわいそうだね?の最後のブチ切れが最高だった。
    すんごく嫌なことが起こってるとき、脈絡もないようなことをつらつらと長々と考えてしまったり、合間におふざけを入れないと耐えられなくて不要などうでもいい思考を挟んでみたり、とかめっちゃ身に覚えがあるから、それが文章に表されてることに感動した。
    亜美ちゃんは美人も、これ女ならみんな一回は経験したことあるんじゃ?という、周りの注目が自分をスルーしていく感じとか何もかもリアルすぎて、この方は女を描くのがうますぎるなと思った。

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    2026年09月18日
  • グレタ・ニンプ

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    三宅香帆さんがおすすめされていたので読んでみた。

    長い不妊治療の末、ようやく妊娠できた妻が
    ある日突然、紫に髪を染め、口調も服装もすべて
    別人になり、まるでヤンキーのように変貌してしまう。

    まず周りの人らがそこまで驚いてないのに驚いた笑
    見た目だけじゃなくて、中身まで変わるなんて
    怖すぎるやん笑
    それには実は理由があったわけだけど、
    なんか周りがその変貌を静かに認めてくれてるのが
    小説だなぁと思った。

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    2026年09月17日
  • グレタ・ニンプ

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    こんなに巨大なフォントを小説で初めて見た。かなりイノベーションだなと思った、芸術点高いし一本取られたな。こんなに真面目な悪ふざけは初めてかも。「平気、平気、ヘイキング!」は機会があれば絶対使いたい。電車で爆笑した、こういうふざけた大人になりたかった。私もスパチュラをさっと取り出せる人になりたい。
    P163永遠に主役になれない出産育児のステージで、サブとして妻と子どもをサポートする役割を、喜んで引き受ける男なんか、いねえよ!
    P231クソッ、クソッ、バカにして、バカにして!青春むだにするほど勉強したのに、働き盛りの繁殖期には全部中断して、産め産めって!そりゃねえだろ!クソッ!ワタイだって、仕事辞めたくなかったよォ!
    P257うちに子どもができないせいでなんとなく連絡が遠のいていた彼らとも、流仁の誕生を契機にまた連絡を取り合うようになったのは、少し皮肉な話だ。

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    2026年09月15日
  • 勝手にふるえてろ

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    恋愛中の心の浮き沈みや、振り回されたり、プライドが傷つかないようにするための裏返しなのか、分析家を気取るようや感情を、独特の比喩をたくさん用いて表現していて、共感する部分もあれば、理解できない部分もあったりして、作者の独特な世界観を覗き見した感じがした。本編の後の「仲良くしようか」はその特徴が顕著で、正直あまり何を言っているのかわからなかった、、、
    シチュエーションと主人公の性格自体にはすごく共感できて、勝手にふるえてろって相手を非としちゃう、自己正当化なわがままさはとても痛烈だった。

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    2026年09月14日