綿矢りさのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
上巻のまだ半分ほどまでしか読んでないのですが、自分がバイだからなのか、主人公の感情もさいかちゃんの言葉に伴う感情も、どちらもものすごく共感できる感情だったことが感動的で、誰かに伝えたくてここへ記しに来ました。
私は自身をバイと自覚したのが社会人以降で、今は交際中の彼女がいるんですが、さいかちゃんが主人公に初めて会ったときの感覚の表現が、私が彼女に初めて会ったときの感情とあまりにも同じで、驚きました。そう、男も女も関係なくその人やから好きになったのよね、今まで同性のタイプとかなかったのに、その人を一目見た途端、異常なまでに綺麗に見えて、『あ、この人私のタイプや』ってなるよな、視線が吸い込まれるよ -
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読んでみたいけど、なかなか手が伸びなかった作家さんばかりのアンソロジー。思わず買ってしまった。
『最悪よりは平凡』 島本理生
主人公の和田魔美ってどんな女性なんだろうか?会ってみたいと思った。とても魅力的らしい。読んでて、真面目でしっかりとした女性だと思うんだけど、なぜか下心がある男ばかり寄ってくる。本人はそんなつもりは全くないのに。身体が魔性の女みたいに言われてるし。最後はいい感じに終わって良かった。
『深夜のスパチュラ』 綿谷りさ
バレンタインデーは恋する女子にとっては戦いだねって改めて思った。主人公の可耶ちゃんがチョコを買いに行くところから渡すまでの奮闘が読んでて面白かった。ガトーシ -
購入済み
仏の顔も? 片頬をぶたれたら?
自分の食い扶持は自分で。
その上で彼氏を持つのは
ご褒美のはずなのに。
食い扶持も稼げない子に彼氏を
可哀そうだからって譲れってこと?
我慢はいつまでできるか。
我慢だなんて思うのは人間ができていないってこと?
可哀そうなのか図々しいのか。
生身の人間が仏になりきれるのか。
日本人だけでなく、西洋の人の考え方まで
世界が広がって面白かった。
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ネタバレ顔と運に恵まれ、順調に芸能界で活躍していた女の子が男によってダメになってしまう。恋愛は人間をおかしくしてしまう、なのにまた恋愛をしてしまう。本能なんだろうと思う。私自身、会いたくて仕方がないとか冷められているのを分かっていても離れたくないという気持ちは共感してしまった。大人になった今は、冷静に恋愛ができるようになった気がするが、まだ高校生の夕子からしたら初めての恋でその上仕事や受験の重圧もあり、恋愛にのめり込んでしまったんだろうなと思った。母のようにはなりたくないと思いつつ、やはり親の影響は大きく受けてしまう。小さい頃から母と親友のようにずっとにいたことによって余計にだと思う。母の勝手にやって
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ネタバレ1人の女優のデビューからブレイク、そして墜落、いわゆる「干された」になるまでが書かれた物語。
テレビの前にいる私たちは簡単に「干された」と言う言葉を使うが、その裏にはたくさんの涙や苦労、絶望があるのだと分かった。
ゆーちゃんは、良くも悪くも母親にそっくりだった。自分は好きな人の前で母親のような顔をしたくない、母親のようにはなりたくないと言っていたが、結局は親子。ゆーちゃんが正晃に異常にこだわるところは、母親譲りでもあるし、本当に何も知らないまま育ったからこそ得てしまったものなのだと思った。
ゆーちゃんはこれからどうなるのだろうか。最後の取材をした記者が言っていたことはある程度予想できるが、ゆー -
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2004年第130回芥川賞受賞作
初版は2003年、丁度20年前。
芥川賞受賞19歳という最年少記録はいまだに破られていない。
冒頭の「さびしさは鳴る。」という一文は有名だが、時期を逃して未読のまま時は過ぎ…。
いやー、語彙力なくて申し訳ないが、すごい。
19歳かよ、本当かよ。
まだスクールカーストなどという言葉もなかった頃に書かれたこの『蹴りたい背中』。
入学したばかりの高校で、クラスの序列から外れ、どのグループにも属さない少女の葛藤…脳内でずーっと独り言を呟き続ける気持ちや、たまに口を開くととんでもなく鋭い言葉が出てしまうところなど、もう場面が目に浮かんでくる。
にな川と絹代との関 -
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綿谷りささんは、わたしに一気読みをさせる天才なんだ。あらためてまずそこを実感。
同性愛とはつまり同じ性をもつ人間同士の繋がりなのであって、ことばや思想はさまざま行き交っているけど、
頭のうえを行き交っているだけで、
嫌悪感だったり理解し難いで片付けてしまったり、
わたしはまさしくその側の人間だった。
つまりちがう性をもつ人間同士の繋がりだけが
きれいなのか。当たり前なのか。ただしいのか。すばらしいのか。
そこだけじゃない。上手く言えないけど、文章で泣ける物語は、テーマだけではない深いふかい部分があることの証明なんだと思わされる。
いちばんは、生のみ生のままで このタイトルだと思う。
駆 -
Posted by ブクログ
ネタバレめちゃくちゃ好き〜自尊心×自意識過剰×孤独→生み出されたAという存在。この人自尊心が損なわれる恐れがある行動は別人格でしかできないのよね。自分が起こした行動や思考なのに、「Aはすごいね、わたしにはできない」みたいなこと言ってるの不気味でしかないけど、彼女はそうしないと自分を保っていられないんだ。。恥ずかしい行動もちゃんと傷つくことも全てAに任せて、自分は高みの見物してるつもりになっているのがこわ面白かった。でもAも自分とちゃんと自認している上でのことなので、それもなんだか可愛い。
歯医者とどうにかなれるかも、と考えるところとか、短いスカートでアピールする痛い女を描くところが綿谷さん意地悪ですき