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第130回芥川賞受賞作品。高校に入ったばかりの“にな川”と“ハツ”はクラスの余り者同士。やがてハツは、あるアイドルに夢中の蜷川の存在が気になってゆく……いびつな友情? それとも臆病な恋!? 不器用さゆえに孤独な二人の関係を描く、待望の文藝賞受賞第一作。
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Posted by ブクログ
面白かった。 けっこう厳しい感想を聞いたことがあったのでビクビクしながら読んだけど、これは読んで良かった。もっと早く読めばよかった。 短いし、読みやすくて一気に読めます。 一言一言の表現力がすごく美しかったり、鋭かったりするので「ふぉー」ってなった。 高校生のお話なんだけど、なんとなく中学生の頃の感...続きを読む情を思い出しながら、ハツの気持ち「なんとなく」分かるなぁと思いながら読んだ。複雑なんだよ、思春期の気持ちって。 あの頃の自分に重なる部分もところどころあったりして、ちょっと恥ずかしくなった。
純文学は、一か所でも知っている感情に出会えればいい。 というわけで私が知っていた感情。↓ 「自分の内側ばっかり見ているから、何も覚えていない。学校にいる間は、頭の中でずっとしゃべっているから、外の世界が遠いんだ。」 ここだ。 これはまさしく高校生の時の私だ。 なんならおばさんになった今でも若干...続きを読むそうだ。 綿矢りさと同世代なので、雑誌を集めたり、ラジオを聴いたり、ライブに行ったり…あの感じがリアルに想像できた。まぁ同世代じゃなくても想像できるだろうけど、90年代後半~00年代前半のあの感じ。 ていうか、主人公よりもにな川にシンパシーを感じてしまっている(笑) 好きなアーティストに心酔して、痛いことしちゃうよね。はたから見たら引くよね。 主人公への共感ポイントはまだある。 運動部ではなかったのでスポーティな格好ではなく制服だが、夏に部活のあとお店に入ってひんやりする感じ、懐かしかった。少し場違いな変な感じ。 思春期の学生生活特有の、グループ面倒臭い、人間関係面倒臭い、というか他人をとことん見下している、基本いら立っている、そのくせ認められたい。 わかる。わかりすぎる。もう戻りたくないな、と思いながら読んだ。 しかし読後、「こういう感情の時期はもう戻らないのだな」とちょっと寂しくなった。 そして「好き」という単純明快な表現では絶対に収まりきらない「蹴りたい」という感情。なったことはないけどわかる気がする。 こういう人間は20代になってもこじらせた恋愛をしそうに思えてきた。 やっぱり戻りたくない(笑) 忘れていた感情を思い出して懐かしむことができるから、読書ってやっぱりいいよね。
進学して環境が変わった途端、周囲が急に低レベルに見えてしまう。旧友に誘われても、どこかで「自分はもうあんな集団とは違う」と思い込み、みんなが笑ってる中でも同じ土俵に立ちたくなくて笑いをこらえる。 他人を見下していたのに、実際には特別だと思っていた己のほうが視野が狭く、他人の友情や関係性まで打算に見...続きを読むえて軽蔑する心の弱さ。 あまりにも学生時代の自分に似ていて、ちょっと涙が出ちゃった。
『蹴りたい背中』 綿矢りさ 高校生の ハツ はクラスに馴染めず孤立している。 同じく浮いた存在の 椎名 は、アイドル“ミイコ”に異常なほど熱中しており、その一途さにハツは戸惑いながらも強く惹かれていく。 二人は近づくようで近づかず、 ハツは椎名の“背中”に向けて、 恋とも憧れとも違...続きを読むう、説明できない衝動を抱くようになる。 物語は、孤独な二人がすれ違いながらも互いに影響を受け、 ハツが自分の感情と向き合い始める瞬間を描いて終わる。
他人には、興味がない。周囲の学生たちに比べて、どこか達観したハツは、人一倍不器用で、人一倍寂しがり屋だった。男子の部屋に呼ばれれば、掻き立てられる妄想に胸を躍らせるし、友達が他の誰かと話していれば、ヤキモチも焼く。思春期特有のモヤモヤを思い返しながら、すこしくすぐったく思いながら一気に読み切ってしま...続きを読むった。
群れからはみ出した高校生2人の、息苦しさと不器用な共鳴。 「蹴りたい」衝動に滲むのは、 苛立ちと憧れが混じる思春期の本音。 自分でも説明できない感情が、誰にもあると気づかされる一冊。
あ
とてもよい
むき出しの自意識
オサーンになってしまうとリアルに感じることは難しいけど、たしかにこういう自意識のかたまりみたいな時期もあったような。 思い出すとこそばゆい。 このストーリーに反発を覚える人の気持ちもわかる気がする。
初めての綿矢作品。 今思えば、発刊当時に読まなかったのは、賞まで獲ってしまうような同い年の人への嫉妬からだろうなw やっと他人のすごさを認められる年齢になって読んでみて、高校生時代の激しく揺れ動く感情を言葉にするとこんなにも印象的な文章になるものなのか!?と驚いています。 昔の自分を見ているよう...続きを読むな気持ちにもなり、少しざわついたけど、それも受け入れられる年齢でよかった。
高校生特有のクラスで1人で居る時の孤独感が、読んでいて恥ずかしさもあり、懐かしさもあり、不思議な気持ちになった。にな川へは、自分と同じ孤独を味わっていて、一歩引いてクラスメイトを見ている仲間だと思ってたけど、オルちゃんという自分の世界を持っていて、それに対する憧れや嫉妬みたいな気持ちがあったのかな?...続きを読むだから蹴りたいのかな?と思った。
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