綿矢りさのレビュー一覧
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ネタバレ好きが詰まった盛り合わせ!めっちゃ良かった!
最悪よりは平凡 (岛本理生)
魔美のしんどさがしんどくて、それでも好きな人ができてこれから始まっていく感じに、人生捨てたもんじゃないよねと思えた。
深夜のスパチュラ (綿谷りさ)
ひとりで買物行く時のグルグルハイテンション感にめちゃくちゃ共感。スパチュラに泣けちゃう気持ちもわかりみしかなかった。
カーマンライン (一穂ミチ)
回想から始まるストーリー展開に安心感。「ホテル・ニューハンプシャー」読んでみようと思った。
無事に、行きなさい (桜木紫乃)
「アプンノ パイエ」の言葉の意味と2本の線のデザインがそのまま主人公へのメッセージになっていて良か -
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Posted by ブクログ
女性の同性恋愛小説。
題材は別に興味をそそられるわけではなく、むしろ苦手な部類。
しかし、読み進めいていく、引き込まれる。
性描写がある題材は、「キレイ」だと受け取れるか、「ちょっと気持ち悪い」と受け取れるかで、その作家さんの次の作品を読むかどうかを判断する。
人気の作家さんでも、自分に合わない性描写は、次の作品を読むことは無い。
綿矢さんの描写は「キレイ」と思える。
途中、バッドエンドになるのではと思いながら読んでいたが、素晴らしい終わり方。
惹かれ合うのに、性別は関係ない。
自分にも子供がいる。親の葛藤もわかる。
でも、本人達の気持ちに偽りがなければ、背中を押せる存在になりたい。 -
Posted by ブクログ
主人公の海松子は、人の口臭で食べたものを当てることを自慢げに特技だとしたり、脳内で人に失礼(本人は無自覚)なあだ名を付けたり、恋が分からなかったり、自分の身なりに全く興味のない女の子。
読み始めは海松子の気持ちを全然理解できなかったけど、読んでいくにつれて、海松子の心の中にどんどん吸い込まれていった。海松子の人生の一部を、まるでわたし自身が体験したような感覚に陥った。海松子を知る人は海松子をとても大切に想っているから、わたしも抱きしめられているような気がした。
二人の男性との恋がなかなか進まない世界だったけど、たまにロマンチックな描写が出てくると、眩しさについ目を閉じてしまった。起承転結はない -
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Posted by ブクログ
(2023年12月21日の感想。帰りのバスで書く。)
アンソロジーっていいよね。宝箱みたい。いろんな作家さんたちが一度に会していて豪華。
この本を買った頃は丁度自分のなかで島本理生、窪美澄、一穂ミチのブームが来ていた。だからウッキウキで買って、そのあと暫く読めずにいたのを今になってようやっと読めた。
面白かったのは綿矢りさ「スパチェラ」
綿矢りさは、中学生の頃に『蹴りたい背中』、大学二年の秋に『勝手にふるえてろ』を読んだ。両方とも、それから今回の「スパチェラ」にも当てはまることだけど、今を生きる若い女の子を描くのが本当に上手。綿矢りささん自身は歳を重ねているのに、寧ろ作品のなかではより若く