綿矢りさのレビュー一覧

  • かわいそうだね?

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    表題作は、上手い監督が映像化したら面白くなるかもなって感じたけど、オチが弱い。

    表題作より「亜美ちゃんは美人」の方が良かった。
    妙に自信満々のいかがわしげな男と結婚する美人女優さんがいたが(YさんとかSさんとか)なるほどこういう理由なのかもと思ってしまった。

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    2025年10月27日
  • パッキパキ北京

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    自己肯定感高すぎな主人公は日本以外のどの国でも不安なく生きていけそうな図太さ。
    ブランド品を漁ったり友人らとディスりあったりあからさまに自尊心を満たしたりと全く共感出来ない心持ちだったけど、ここまでくるとなんだか潔い!

    旅番組を見ているような街や食事の紹介が多くて、中国の文化も食事も人もわたしには合わなそうだなーってなんとなくが確信に変わった、、。

    途中から綿矢りさ本人のエッセイなんじゃないかって錯覚するくらいラフな口調でぶっ飛んでて楽しかったー!


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    2025年10月26日
  • パッキパキ北京

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    帯に「著者自身の中国滞在経験を活かした」とあり、その言葉どおり中国滞在記のような小説だった。主人公はとてつもなく軽やかで、言語・食・ファッション・都市風景など、さまざまな文化の違いに出会っても、カルチャーショックを受けることなく「うまい!」「心配しすぎ!」と笑い飛ばし、「差不多!(大差ない)」と片づけてしまう。このフラットな感覚を持てたら、どんな環境でも楽しんで生きていけそうだと思った。

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    2025年10月26日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    小池真理子さんのが1番よかった。
    小池真理子さんのあの日にかえりたい は、なんか後をひく寂寥感があったなぁ。人生で自分と狭い周りのことだけ考えていればいい、無責任でキラキラした時限的な日々。
    私も学生時代によく遊んだ場所(いまは、100年に一度の大開発で全く変わってしまったけど)を時々思い出す。今も私の中の一種 パラレルワールドであのまま存在すると信じて。その当時の友達とは、全国バラバラでずっと会っていないけれど、やはり あの時のままパラレルワールドで一緒に遊んでいる。
    でも、思い出すと楽しいけれど、なんか寂しくなる。

    そんな気持ち。

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    2025年10月26日
  • 激しく煌めく短い命

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    300ページ辺りからようやくハマってきた。13歳のエピソードが長くて挫けそうになった。久々の鈍器本。
    最後はそうなるか〜と展開だったけど、映画にあるチョコレートドーナツみたいなお話。
    同性愛に付き纏う、将来が見えない展開は自分がその立場ではないけど読んだり聞いたりすると、辛い。
    少しでも生きやすい世の中になってほしいけど、難しいんだろうな。

    13歳を減らして20代〜の内容が欲しかったな〜

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    2025年10月25日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    本作をレズビアン小説とするのは、あまりにもレズビアンの理解が浅いのでは。
    女性として女性を愛するのに、男性と枕営業をする主人公の行動は不可解すぎるし、男性と結婚も子供も望んだ人をレズビアンとして描くなら、多数のレズビアンを出した上での、一例にすべきだと思う。
    読者を惹きつけたかったのか、作者がこういう流れお好きなんか知らんけど、前半の描き方から後半への転落は、生きた人間の属性を扱っている自負はあるのか、心配になった。

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    2025年10月24日
  • 激しく煌めく短い命

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    新しい恋愛小説。斬新な感じはします。でもちょっと長めかな。ここまで分厚いと読むのにもハードルが高い感じがします。

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    2025年10月21日
  • 嫌いなら呼ぶなよ

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    2025.10.20

    キレのある毒舌な綿矢りさワールド全開でとてもよかった◎
    女の嫌な部分を煮出して凝縮したような、そんな小説を書く彼女の作品はクセになる。

    お気に入りは
    「嫌いなら呼ぶなよ」と「神田タ」
    どちらも自分のことしか見えてない痛い人の特徴をこれでもかと詰め込まれた主人公に、
    こんなやつ身近にいなくてよかった、と思いつつ目が離せずあっという間に読み終えた。
    コロナ禍という社会背景も相まって、さらに物語を複雑に痛々しく作り上げてあり、面白い。

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    2025年10月20日
  • パッキパキ北京

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    ネタバレ

    エッセイとか中国の紀行文的な感じかなと思ったけど普通に小説だったぽい

    元銀座ホステスの女が中国で好き放題やる話。特に事件とかは起きず、一人称でずーっと進んでく。買い物したり、人と話したり、何か食べたり。
    夫の老いに対して夫が何かできなくなったら支えなきゃ、それが夫婦ってもんだって言っておきながら夫が子供欲しいって言い出したら別れを決意して日本への帰国を決意するのめちゃ笑った。自己中心的に生きていて気持ちよかった

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    2025年10月17日
  • パッキパキ北京

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    颯爽と生きる主人公に憧れを感じ自分はまだまだだなあ思う。マウントだらけのこの世界では彼女のようなパキパキなメンタルで良いのだろう。

    女はヒステリーなのが1番恥ずかしく滑稽で
    男(他人)が騒いでる時女は森林のように静かであれ
    というような事(かなりうろ覚え)が印象的で心に留めておきたい言葉。

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    2025年10月15日
  • パッキパキ北京

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    その場しのぎで生きられる、正真正銘の根から明るい女が、旦那さんの駐在に帯同して中国で過ごす物語。
    怖いもの知らずの人ってこんなふうに考えてるんだ!と思った。私とは真反対のタイプなので興味深かった。

    ただ、
    “大体日本はカワイイを全力でやる女子に対して、ブリッコとかあざといとか年考えろとかモブのひがみ根性からの横やりが入りすぎるのだ。可愛くてうるうるでちゅるちゅるなのが好きなんだからどんなカッコでもいいじゃねえかうるせえ、と批判をはねつける強さがあれば、もともと可愛いものが好きな日本女子の感性は中国よりももっと細密に発展するだろう。カワイイと相性が良いのはカヨワイとオサナイだけじゃない、カワイ

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    2025年10月13日
  • 蹴りたい背中

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    陰キャと陽キャ。

    陰キャと陽キャは決して交わらない。
    自分の自意識過剰さ加減は自分では気づけない。

    いろんな感情が入り交じって「蹴りたい」気持ちに繋がるのだけど、そういった鬱屈した感情ってなかなか人には理解されないかな。

    気持ちは少し分かる気がするけど、まぁ、背中は蹴らないよね。

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    2025年10月13日
  • Yuming Tribute Stories(新潮文庫)

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    ユーミン、中学生の時、同級生女子からアルバム借りたな。思春期だな、嫁がファンじゃ無いから疎遠になったけど、ホントはこんな世界観が自分にはあってたかもね。

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    2025年10月11日
  • 蹴りたい背中

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    ネタバレ

    高校1年生の初美(ハツ)とにな川を中心に展開していく。主人公ハツには中学からの友達だった絹代が同じクラスメイトだが、すでに絹代は他の仲間を見つけ、その対比が切ない。自分と合わない人間と馴染む気はないが、一匹狼にはなりきれないハツからは未熟な感じが伝わる。一方で、にな川は推しのオリちゃん以外に関心がなく、同じクラスの余り者のハツとは対照的で、そこにハツも興味を持ったのだと思う。思春期特有のもどかしさを感じつつ、蹴りたい気持ちは理解しきれなかった。ただ、それくらい衝動的な心の動きがあったということかな。

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    2025年10月11日
  • 激しく煌めく短い命

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    ネタバレ

    本筋を補強するような脇道の細かいエピソードが丁寧なのだが、読んでいてこれ本当に必要? と思ってしまうことが多々あった。
    地の文の描写の美しさはさすが。

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    2025年10月11日
  • パッキパキ北京

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    ネタバレ

    シャネルも持たないで女も磨かずに、この私のままで、永久に世界に完全勝利するの。
    というフレーズで、最近辞めた職場の派遣社員を思い出した。彼女は1週間当欠を繰り返し、しまいには月に4日しか働かない人だった。実家暮らしでさぞ甘やかされて育ったのだろう。
    私は彼女が嫌いだったし、人手不足の職場で彼女を好きだった同僚は居ないだろう。
    だけれど、彼女の毎日欠かさず嘘だとわかる嘘をついて休みの連絡を入れてくるあたりや、職場の置いてある薬を飲み散らかしたり、最小限の仕事しかしないのに福利厚生を最大限に利用しようとする図太さ。
    彼女は完全勝利女だったのかもしれない。

    マインドは見習うべき点もあるし、本で読ん

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    2025年10月11日
  • 蹴りたい背中

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    ネタバレ

    まだ力がなくて不安や劣等感に押し潰されそうなのに、妙にプライドが高くて弱さや自分の置かれている立場を上手く認められない絶妙な思春期の心情を上手に表していると思った。
    可愛いとは昔、かわいそうから来ていた言葉だったらしい。可哀想と相手を見下しているのに、それが可愛いというような肯定的?な感情を巻き起こしてしまったのかなーと。そしてそんな可哀想で好きな彼をいじめたくなるような感情が生まれてしまったのかなと。
    可愛いものをいじめたくなる、分かるような気がする。

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    2025年10月07日
  • しょうがの味は熱い

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    読み始めはただよくあるカップルのすれ違い程度に思っていた。弦は毎日仕事に勤しみながら、プライベートの時間を阻害されてる気分に、自分の気持ちを察してくれない奈世にうんざりしていた。奈世はその少しそっけない弦に振り向いてもらう方法がもう結婚以外に見つからず、結婚さえすれば魔法がかかるかのように2人の関係が修繕されると信じてた。
    だけど、ストーリーが進むにつれ、奈世の異常なまでの弦への執着や感覚の違いを感じる。時間が経過し弦は奈世を迎えに行きプロポーズするが、両親は猛反対。結婚を断ればもう先はないかもしれないというその揺らぎこそ、結婚という事への執着を表すのかもしれない。
    綿谷りさの文章は、とても比

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    2025年10月05日
  • 蹴りたい背中

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    主人公はどこか周りと馴染めずにいる女子高生の絹代。そんな彼女はクラスメイトの所謂陰キャラの男の子と仲良く?なる。
    絹代はその男の子の家に何度か遊びに行ったりするうちに、色んな意味で気になる存在になっていく。
    彼には推しが居た。ファッションモデルのオリチャン。絹代が部屋に遊びにきていても気にせずにオリチャンオリチャン。今からオリチャンのラジオ聞くから、って絹代は放置されて、彼の背中を見つめていると「蹴りたい」という感情が芽生えてほんとに蹴飛ばしてしまう(´∀`)

    好きとか嫉妬とかムカつくとか気持ち、そういうの全部ひっくるめての「蹴りたい」だったのかな?

    絹代は一度も彼のことを好きと認識してい

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    2025年10月04日
  • ひらいて

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    突拍子もないシチュエーションがいくつかあってそこはちょっと冷めるのだけど、愛の心情、欲求には身に覚えがありすぎた。自分の心を体を支配している激烈な感情に身を任せてなりふり構わず振る舞う身勝手さはかなり私と重なる。
    時間の経過で色褪せるだろうことは薄々わかっていても、今この瞬間に爆発的な存在感を得ている激情をなんとかしないと、生きていたって意味がない。絶対的に不正解だとわかっていても、素直に自分の心に従って、何とか期待しているものを手に入れないと、それができないのであれば何とかこの手でぐちゃぐちゃにしないと生きていてもどうしようもない。そんな焦燥感、大丈夫でない時に大丈夫じゃかくても大丈夫と一旦

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    2025年10月02日