綿矢りさのレビュー一覧

  • ウォーク・イン・クローゼット

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    ネタバレ

    ◯いなか、の、すとーかー

     登場人物が少なかったので察しのいい方は気付かれたのかと思うのですが、私はすっかり砂さんに気を取られていたので驚きでした。それこそ主人公の心情を追うように砂さんの話の通じなさに苛立ちが募り、果穂に癒され、矢先にまさかそんな、だけど‥と正体を確かめていき臨場感たっぷりに楽しみました。2人が結託した時はものすごくあり得そうでくらくらしたほどです。
    人に対していい加減な対応をするのはやめようと反省した作品でした笑。

    ◯ウォーク・イン・クローゼット

     おままごとのDNAがせめて簡単な料理をさせようとするというのは目から鱗でした。その通りなのでは‥。なんでかつてあんなに家

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    2020年11月30日
  • 意識のリボン

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    8篇の短編のうち、7篇は女性の語りですすむ。
    「岩盤浴にて」は、見知らぬ中年女性の会話を聞きながら、色々思う話である。
    外は秋の風だというのに、なんとも湿度が高く、汗が吹き出そうな、そんな気持ちにさせた。
    まあ…岩盤浴は行ったことないし、汗もあまりかかない性質なので想像力とはげにおそろしげなり、なのだが。

    「怒りの漂白剤」は、短気な私はよくわかる。
    クーパー靭帯に例えられた時は面食らったが、わかる気がする。
    舌打ちされると腹立つよね、わかるわかる。
    怒りの沸点、というか、私はチャッカマン(これ、登録商標だっけか、あとで情報プラットフォームで調べてみよう)なみに火が簡単につく。
    だからおっさん

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    2020年10月17日
  • しょうがの味は熱い

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    二篇の作品による連作短編です。
    同棲から結婚へという、
    ある意味で瞬間的でもあるだろう経過上で、
    こじれてしまい間延びしたような状況が本小説の舞台。
    あえてそこを書くのが小説らしく、著者らしいとも言えます。
    小品を読んでいる感覚でしたが、
    終いにはしっかり読み終えた満足感がありました。
    そういった、話の締めくくり方の力というか技術というかは、見習いたい。

    心理面もさることながら、
    脳の構造的なぶぶんであろうところであって、
    日常ではあまり意識したりしないような点にも注意を向けて書いている箇所があり、
    レントゲンみたいに透過する、
    作者の視線のつよさみたいなものが露わにする「人間の秘密」を目に

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    2025年07月25日
  • 大地のゲーム

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    大地震の後、再び訪れる大地震が確実な中で大学に残った人たちの学生運動のようなお話

    首都で起きた夏の大地震の後、政府から届くものはバーガーと炭酸アルコール飲料という状況の中、大学に備蓄された物品を開放した事をきっかけに学生運動のリーダーと呼ばれるカリスマ的存在とその周囲のいざこざ

    主要な登場人物は4人
    私、リーダー、私の男、マリ

    綿矢りさの過去作でもありがちな女性視点での男性批評のような描写がありつつの三角四角関係

    近未来なところとか、学生運動をテーマにしてるのが新機軸かな
    でも、それを描いている作品は他の人もいっぱい書いてあるし、描かれているものが軽い
    この要素入れる必要あった?
    リー

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    2020年05月28日
  • 100万分の1回のねこ

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    13人の作家による、
    佐野洋子の絵本「100万回生きたねこ」へのオマージュ

    どの作品も、原作への愛に満ちている
    ひとつだけねこ関係ないのがあったけど(笑)
    あれはあれで面白かったし。

    原作をもういちど読みかえしたくなった。

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    2020年05月02日
  • 100万分の1回のねこ

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    角田光代、広瀬弦のが素晴らしい。
    元々の絵本を読んでいなくても中々に味わい深いものがたくさん。
    町田康だけ独自路線だったな。
    あと山田詠美は苦手。

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    2020年03月09日
  • 100万分の1回のねこ

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    町田康のを読みたくて、悩んだけど買いました。
    他の作家はすごく豪華やけどそこまで心惹かれるのはなかった。

    町田康はすごく分かりやすく読みやすい町田康だった。話も面白かった。別に猫じゃなくていいはずなのに書き手も読み手もなぜか猫を期待してしまう中で、町田康は唯一猫いっこも関係ないからね。100万の方に焦点当ててて。町田康は紛うことなき猫作家なのに。パンクロックの人だから。
    町田康以外では川上弘美のが面白かったと思う。

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    2020年03月03日
  • ウォーク・イン・クローゼット

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    ネタバレ

    このウォークイン・クローゼットは、女性らしさとは何か、女性として生きるとはどういうことか、という問いを投げかけてくるお話だなと感じた。
    ユーヤとだりあという2人の友達は、性別も友達としての性質も違って、それぞれが早希にとって愛おしくて“強く生きる”ために必要なものなのだと思う。
    早希とユーヤは付き合おうが友達のままだろうがどちらでも素敵だけれど、個人的には友達のままが良いと思った。
    恋人としての交際にはいつか目に見える終わりが来て、それは段階を踏まなければならないものであって、つらい。
    だりあにとっての早希はきっと姉妹のようなものであって、その関係はきっと揺らぐことはなく、母になってぎらぎらと

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    2020年02月18日
  • 100万分の1回のねこ

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    「100万回生きたねこ」へのオマージュ。
    豪華だな。そして、色々だな。
    綿矢さんの「表紙のねこが怖かった」という気持ち、わかります。

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    2020年02月06日
  • 100万分の1回のねこ

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    佐野洋子さんの100万回生きた猫をもう一度読み返したくなる。
    猫好き作家さん達なのか、さり気なく猫の特徴を表現してるのが楽しい。

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    2020年01月31日
  • 100万分の1回のねこ

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    ずっと読みたかった本。ようやく入手。
    ●江國香織「生きる気まんまんだった女の子の話」
    ……世界観がそのまんま。いいねえ。
    生きる気まんまんだった女の子は、なんだかんだで幸せな人生を送ったのだろうな。

    ●岩瀬成子「竹」
    ……よく分からなかった。児童文学の作者なのに、やや難解。

    ●井上荒野「ある古本屋の妻の話」
    ……夫婦は仲良くありたいね。分かりやすく。誤解を招かずにすむくらいに。

    ●角田光代「おかあさんのところにやってきたねこ」
    ……いろいろ深読みしたくなってしまう短編。
    飼い猫の幸せ?野生の幸せ?
    親の子知らず、子の心親知らず。
    人生の因果、幸福とは?

    そして、元絵本でねこが、王様や船

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    2019年10月15日
  • 100万分の1回のねこ

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    『100万回生きたねこ』に捧げるトリビュート短篇集。

    『100万回生きたねこ』からこんな素敵な作品たちが生まれるなんて『100万回生きたねこ』、やっぱりすごい。そして、何回読んでもいい絵本だなぁ。

    町田康「百万円もらった男」
    世にも奇妙な物語っぽくて面白く、一気読みした。

    角田光代「おかあさんのところにやってきた猫」
    猫をこよなく愛する角田さんらしいなぁ。
    文章がするすると入ってくる。

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    2019年08月17日
  • 勝手にふるえてろ

    購入済み

    リズミカルな文章

    前半でどのように展開するのか見えてくるのでわくわく感は感じないが逆に安心して読める。
    またリズミカルな文章は心地よさを与えてくれて一気に読ませてくれました。

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    2019年08月17日
  • インストール

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    サラッと読めた。
    この女子高生に共感はできないなあと感じたが、この青臭い感じは割と好き。
    高校生の時に読んでいたら、もう少し楽しめたかなと思う。

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    2019年08月14日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本『百万回生きたねこ』へのトリビュート短編を13編集めた作品集。

    好きな作家が何人かいたので、空き時間にぽちぽち読むために購入したのだけれど、思いのほか力作揃いでひと息に読んでしまった。
    元の絵本は一度読んだら忘れられない素晴らしい作品だが、やはりどの作家からも絵本への強い思い入れが感じられる。
    なかでも、角田光代のは秀逸で胸に沁みた。
    最後の二編は息子と元夫で締めくくっていて、佐野洋子への思いのこもった追悼の一冊としてまとまっていた。

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    2019年07月28日
  • 100万分の1回のねこ

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    絵本「100万回生きたねこ」へのトリビュート短編集。作風も、絵本の活かし方もさまざまで、それぞれに味わい深かったです。

    印象的だったのは川上弘美さんの「幕間」。RPGの主人公と、ねこを重ね合わせるとは……着想が面白く、また、皮肉に満ちて切なかった……。

    小説の中に混ざる、くどうなおこさん「インタビューあんたねこ」の詩、好きだなぁ。リズムが良い。言葉選びのセンスが良い。普段なかなか詩に親しむ機会がないのですが、ことばのひとつひとつがキラキラしてる……。

    短いながら優しい、谷川俊太郎さんの「虎白カップル譚」で締めくくられていて、後味が良くてほっとしました。

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    2019年07月23日
  • 大地のゲーム

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    ネタバレ

    詩的というより、哲学的。なんとなく、コインロッカーベイビーズを思い出してしまいました。力強い筆致で大地、そして生命のエネルギーを描いているものの、リアリティがなくて共感できなかったのがこのもやっと感の原因なのかもしれません。
    最後、大地に傷つけられ、そしてなおも大地を愛する人間の美しさに、心を揺さぶられました。

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    2019年04月29日
  • 憤死

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    掌編「おとな」からはじまる、
    こども時代を取り扱う全4編の短篇集。
    三つ目の表題作「憤死」は喜劇だし、
    最後の「人生ゲーム」もじんわりくるものがありますが、
    二作目の「トイレの懺悔室」が、純文学調の文体で進行しながら、
    内容がこれまたなかなかエグくて、
    年末に読むには失敗したかな、と思ってしまったくらいでしたが、
    全体を通してだと、おもしろい読書になったなあという気持ちです。

    本書を読んでいると、
    自分の子ども時代の悪いところや友人たちの悪いところ、
    それもあまり意識していなかったり、
    もうほとんど忘れてしまい相当薄らいでいる気持ちだったりが
    薄いベールのように音もなくこころに降りかかってき

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    2025年07月16日
  • 夢を与える

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    ネタバレ

    ゆーちゃんが忙しくなってきた頃(高校生)から、すごいスピード感で一気に読んだ。
    ゆーちゃんが高校生の頃のあたりは、本を置いてちょっと家事をしていたときにぐったり疲れていて、どうしてこんなに疲れてるんだろうと思ったけど、この本を読んで、私の心がぐったりしていることに気がついた。
    さらに、最後の場面、悪夢だ。作者が「起きながらにして見る悪夢をかきたかった」と書いたのを後になってネット上で読んだが、まさしくその通り悪夢だった。
    早くこの悪夢から醒めたくて、小さな頃に怖い映画を見るときに早送りにしてざっと見てから戻ったように、今回この本も、パラパラとめくり、最後結局救いようの無いまま終わってしまうこと

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    2024年06月12日
  • インストール

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    以前にこの次の作品である「蹴りたい背中」を読み、衝撃を受けました。なのである程度は慣れ、というか雰囲気はつかんでいた、のに、やっぱり衝撃。自分もまだ若いので、十代の勢いというかそういうものは分かると思っていたのですが、さっぱり分からん、高校生、朝子。小学生のかずよしの方がまだ分かる、、いやーやっぱり分からない(笑)この濁流のごとき勢いに身を任せてみたい方はぜひ、ご一読を。ただし、どこに漂着するかはわかりませんが。

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    2018年08月06日