綾辻行人のレビュー一覧

  • 暗黒館の殺人(三)

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    館シリーズ7作目の3巻。

    中也がメモに纏めたこれまでの疑問点を、玄児にいい加減に教えてよ!と言って迫るけど、それはまた後でね、とやっぱりはぐらかされる(汗)
    焦らすねー、玄児さんw
    相変わらずの『お預け館』状態に思わず苦笑い。

    でも中盤ぐらいで、この疑問点の秘密はついに玄児の口から語られる。光を厭い闇に身を潜める一族の呪縛。狂気に満ちた思想故の哀れな末路…
    なんとなく予想したけど、、宴…胸焼けに似た不快感。。
    それにしても、とある人物の想像を超えた行動…歪み過ぎでしょ…

    この巻のクライマックスも、ハプニングをきっかけに、え?この人…え?そうなの!!…と先が気になる展開で締め括られ、ついに最終巻の4巻へ!

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    2025年10月13日
  • 霧越邸殺人事件(下)<完全改訂版>

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    上巻に続き、見立て殺人が続いていく。骨董品のラインナップからか、この見立ての道具立てがすごく好み。形だけでなく状況小物と来るとより態々見立てをする狂気が際立っていく。
    見つからなかった名前は途中で気づいたけれど不思議に思っていたが、途中の独裁者発言で納得してしまった。
    見立てのズレや、探偵の推理の一方的具合に訳がわからなくなってしまったけれど、ようは運命というものを信じてしまった人が、それに追い詰められてしまった人がどのような行動を取るかがこのミステリーの要なのだろうと感じる。でなきゃここまで回りくどく積み上げることもないだろうし。

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    2025年10月12日
  • 霧越邸殺人事件(上)<完全改訂版>

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    雪山に不釣り合いな館に逃げ込んだ劇団員たちとそこに暮らす人嫌いの住人たち。
    とベタなクローズドサークルから始まる、世界観が古いと思ったら1980年台の話で、こんな心持ちで生きる時代なのかと不思議にさえ思う。
    不思議な館、来訪者をしっていたように形を変え、暗示するような小物を配して、なってどうこのミステリーに関わるのかと思ったけれど、哲学的というか運命というかなんだかよくわからない横糸で煙に巻かれている間に一人死んでいる。
    とてもゆっくり。

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    2025年10月12日
  • 暗黒館の殺人(二)

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    館シリーズ7作目の2巻。

    サスペンスというよりは、どちらかと云えばホラー色がどんどん強くなっていく。館全体に漂う怪しさに満ちた雰囲気と、浦登家に脈々と伝わる呪縛めいたしきたりが、不穏な空気感を感じさせる。

    そんな中で、不可解な殺人事件が(やっと)発生する。謎解きに奔走する玄児と中也だが…

    2巻の終盤で、中也がこれまでのいろいろな疑問点を一旦整理するが、、ちょっと謎…多くね?(汗)
    しっかりとお預け状態な読者(汗)
    やっと折り返し地点なので、次巻以降でいろいろと事態が動き出すのかな?

    そして、この巻の終わり…ちょっとエグい。。
    緊張感溢れる超絶パニックな展開で3巻へ!

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    2025年10月05日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    ネタバレ

    とても豪華なアンソロジー集。
    ただ、傑作選ということもあり決まったテーマは特にないので、なんとなくとっ散らかったイメージがある。
    最もインパクトがある…というよりは厭な印象を受けたのは、鈴木光司さんの『浮遊する水』。再読のはずだけれど、やはり厭だ。

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    2025年09月30日
  • Another 2001(下)

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    読み始めからクライマックスでこれどうやって終わらすの?って感じで一気読みしてしまいました。。。
    で、とにかくすごい付箋の回収。
    小説書く人って物凄い想像力なんやなぁって。。これから読む人はシリーズ最初から読むべきだと思います。

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    2025年09月26日
  • 奇面館の殺人(下)

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    焦らされたけど、丁寧な謎解きパートの没入感はすごい。鹿谷からの問いかけが多く、私達も謎解きに参加しているような語り口。溺れる者は藁をも掴む、そんな動機が垣間見えたストーリー。館シリーズ走破!

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    2025年09月26日
  • Another エピソードS(角川文庫版)

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    AnotherエピソードS
    読み終わりました。
    正直、Another上下の方が印象は強く残るけどコレはこの先の物語への序章のように感じました。
    最初は頭の中を整理するのが大変やったけどラストの方で困惑してる読者への助け舟が出されたので、、、。後味スッキリです。

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    2025年09月20日
  • どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    「読者への挑戦状」がついている短編5本。どれもいわゆる「犯人当て」のフーダニット。だがしかしそこは綾辻行人なので叙述トリックが仕組まれている。
    犯人当てかと思いきや犯人が猿だった、犯犬(人)当てかと思いきや犬の群れに人が混ざっていた、フェラーリと言うからには車だろうと思っていたら馬の名前だった、他殺だと思っていたら自殺×2だった、犯人は作中にいないようでいるカメラマンだった、というオチ。どれも「そんなんアリかよ」というオチだったが、それを作中の綾辻が突っ込んでるのもあり、それ込みで面白く読めた。

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    2025年09月14日
  • 奇面館の殺人(下)

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    ネタバレ

    奇面館では一人しか死ななかったことに驚き。上下巻なので二人くらいは死ぬかと思っていた。なぜ頭部と指を切断する必要があったのか、なぜ仮面をつける必要があったのかについての解答が鮮やかで面白かった。つけている仮面が隠し通路の鍵になっていて、仮面の鍵が見つからず、頭部を使う必要があった。指は抵抗されたときの傷で皮膚などがついている可能性を鑑みて切断。その時にできた顔の傷を隠すための仮面……と、説明されてみれば「そんなことだったのか」と思わされる真実だった。真相は簡単であるにも関わらず、それらが謎の時は大まじめに(仮面つける理由がわからなさすぎる)と思っていたのだから面白い。簡単な理由ほど気づけないものなのかもなと思う。
    参加者が同姓同名だったというのは、それは必要か?と思った。驚いたが、犯人を見つけるためには不要な事柄だったのでは?と思った。
    暗黒館とびっくり館がパズラー要素がほぼない殺人事件だったので、今回の奇面館はパズラー要素が多く面白かった。

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    2025年09月13日
  • 奇面館の殺人(上)

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    ひょんなことから島田潔が館に招かれているので、暗黒館やびっくり館のような怖さはそこまで感じなかった。不思議な館の不思議なルール下で行われた、首なし死体殺人。なぜ首と指を切る必要があったのか、なぜ仮面をつける必要があったのかなどの謎が生まれる。下巻に続く。

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    2025年09月13日
  • 暗黒館の殺人(三)

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    浦登家の謎について、過去に起きた殺人事件について、ダリアの宴についてなどが明かされていく巻。ある程度予想していた通りの内容だった。そしてラストに双子姉妹に惨劇が振りかかる。ここからどのように物語が収束するのか気になるところ。

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    2025年09月10日
  • 暗黒館の殺人(二)

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    二巻でようやく一人目が死ぬ。そして二人目も殺される。起承転結の「承」の部分の巻。複雑な家系図も覚えられてきて、するする読めた。ゴシックミステリと帯に書かれているが、時折挟まる”視点”が怖い。

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    2025年09月10日
  • 暗黒館の殺人(一)

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    1冊目、しかも600ページ弱の長編もはやシリーズ読破に向けた使命だ。きっとそこかしこに伏線が張られているのだろうけど、4冊目読み始める頃には忘れてそうだ…宴が始まったら楽しくなってきた。

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    2025年08月31日
  • Another エピソードS(角川文庫版)

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    ★★★☆☆人形の目を持つ少女、見崎鳴がこの夏に遭遇した、不思議な体験。夜見山北中学三年三組にふりかかる災厄。事故にあって左足を引きずる青年賢木晃也。幽霊は存在するのか。死んだらどうなるのか。死体はどこにあるのか。感想としては、そんなに驚く仕掛けはなかった。ホラーを期待していたが怖くなかった。途中までどうゆう展開なんだろうと不思議な感覚。

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    2025年08月30日
  • 連城三紀彦 レジェンド2 傑作ミステリー集

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    「ぼくを見つけて」誘拐された子の話。両親による、まさかな展開。
    「菊の塵」すごい手法である。めちゃくちゃおもしろい!!
    「ゴースト・トレイン」
    「白蘭」
    「他人たち」
    「夜の自画像」なかなか良い。ミステリー。

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    2025年08月19日
  • 霧越邸殺人事件(下)<完全改訂版>

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    ネタバレ

    こういう作品は探偵役も疑わねばならないの典型だったやつ。館の中にいる何者かの正体に関してはちょっと…て感じだったけど、火事のショックやら肉体的な問題があるから隠そうとする気持ちは分からなくもない。でもそれならちゃんと隠し通しなよ…てなった。どうして殺さねばならなかったのか、の部分が深月以外なんかよく分からなかったし、館で起きた怪現象は結局謎のままだったのが残念。なんかどれもどっちつかずのままで終わっちゃったなあ。

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    2025年08月10日
  • 霧越邸殺人事件(上)<完全改訂版>

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    ネタバレ

    今となってはベタベタなスタンダードネタのクローズドサークルもの。あまりにも怪しげな館に9人の招かれざる者たちが集まり、そしてそこで不可思議な殺人事件が起こるという分かりやすすぎる展開。ただキャラとか屋敷とかの説明が長くてなかなか本番?の殺人事件に行かないため、ちょっとそこがダレてもったいないなあ、て感じがした。すべての謎は下巻で明かされるだろうが、とりあえず上巻はそこまでわくわくしなかったのでこれくらいの評価にしておきたい。

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    2025年08月09日
  • 殺人鬼 ――覚醒篇

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    Anotherとは違い、スプラッターに振り切ったホラー。13日の金曜日の日本版。続きが気になって1日で読んでしまった。

    こんなにも残虐で、一切の希望も一片のチャンスもなく、絶望しかない本は知らない。
    自分だったらと思うとゾッとする。

    正直、ミステリーの仕掛け、最後の種明かし要素は、サブタイトルにあるとおり蛇足だと思った。ただのスプラッターホラーでは済まさない仕掛けが用意されているのは流石と思わされたが、この作品の本質はそこではない。

    ホラー小説としてはAnotherの方が好き。よくわからないものへの恐怖より、わかりやすい理不尽・残虐な暴力が好きな人にはおススメ。
    といっても、この小説を人に勧める勇気はない。

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    2025年08月09日
  • 深泥丘奇談

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    ネタバレ

    学生時代、解説を書かれている森見登美彦氏同様、深夜の深泥池を冷やかし半分で訪れた経験を持つ身としては、実際の京都の街を捻じ曲げたと思われる架空の世界に登場する地名や位置関係の描写にいちいち反応してしまい、ある意味下駄を履いていると言うべきか。
    そればかりか、京極夏彦氏は実名で出てくるし、法月綸太郎氏に至ってはパロディかつディスりの対象になっている?

    作品はまるで深泥池の如く、どこまでいってもぬるぬると捉えどころのない沼のような世界が広がり、決してその滴を拭いきることはできず、いつまで経ってもぽたりぽたりと漏れ続けてすっきりせぬまま。
    著者の作としては珍しく、このシリーズは論理的に説明がなされてカタルシスが得られるわけではないので、ちゃんと閉じる形の物語を求める向きには物足りるはずなく、いわば雰囲気ものとして味わうより他ないが、甚だ僭越な物言いながら、さすがにその類としては良く出来ていると感じる。

    森見氏の解説がまた良かった。
    「深泥丘世界では『元気があればいい』というものではないのだ。これこそ『一病息災』である。」

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    2025年08月05日