綾辻行人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ架場久茂の兄の名前が、本当に飛龍が殺してしまった少年『マサシゲ』なのであれば、飛龍の病を知っていた久茂がここまで事件を引き延ばした理由は、飛龍自らの死をに期待したからだということができる。
飛龍だけでなく、架場にも、飛龍を殺したいとする心が弱いにしろあったと思う。
館シリーズにこの作品が入っているからこそ、人形館という中村青司が作った館であり、当然隠し通路があるのだろうと考えながら読んでしまう。そこが、この作品のトリックであるといえ、メタ的な要素が組み込まれる、今までの館シリーズとは全く異なるものだった。
電話線が母屋が燃えたことで切れているのにも関わらず、島田に電話できているとい -
Posted by ブクログ
これまでの館シリーズと比べると、ややボリュームは控えめに感じた。しかし、ヒントや伏線が隙なくちりばめられており、終始まったく油断できなかった。
「読者には8割までわかるかもしれないが、残りの2割が肝になる」という著者のコメントがあるが、まさにそのとおり。細かな違和感にはいくつか気づいたものの、それが何を意味しているのかが掴めず、結果として作品全体が描こうとしている大きな構図にはまったく辿り着けなかった。
本作の特徴的な点は、作中作に描かれる殺人事件の真相そのものではなく、館自体や鮎田氏の記憶といった要素が重要な謎であるというところ。殺人事件の推理に集中していると、終盤で肩透かしを食らう感覚 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『暗黒館』以来、およそ2年ぶりの綾辻先生。「びっくり館」は飛ばしてしまったのですが、久しぶりの館シリーズですね〜。
このところずっと海外ミステリばかり読んでいたのもあり、まずその会話文の多さと読みやすさに驚きました。
ひょんなことから怪しげな「奇面」の集いに参加することになった鹿谷。
序盤はなんだかのほほんとした雰囲気があり、「ほんとに誰か死ぬのか?」と思わずタイトルを確認してしまったほどですが、いざ蓋を開けてみれば……。
「顔なし死体」が現れ外は季節外れの吹雪、連絡手段は断たれてしまい、おまけに館に閉じ込められた招待客たちは「鍵のかかった仮面」で正体がわからない――。
いやはや、お膳立てが