綾辻行人のレビュー一覧

  • Another 2001(上)

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    とにかく文体に癖がなく、スラスラ読み進められた。無駄な文がなく精錬されており、地の文と台詞の比率も良くて、流石巨匠って感じ。

    ストーリーはあまり動きがなくて退屈と感じたりもしたけど、見せ場もあったし、前作のキャラが登場して胸熱だったりと悪くはなかったかな。上巻だけではまだ判断できない

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    2025年07月06日
  • 暗黒館の殺人(四)

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    最後、読後の満足感がすごい作品。
    ミステリーというより、幻想小説・怪奇小説のジャンルに近いかも。この作者さんお得意の「そうくるか!」という膝を叩きたくなるような展開が魅力。
    ミステリアスな世界観、登場人物に3巻後半からは手が止まらなかった。

    この作者さんの傾向として「すべての謎を解きすぎない」のがあると思うので、そこは好き嫌い分かれるかもしれない。あれは結局なんだったんだろう…という一抹の不穏な謎を残した終わり方がシリーズ通してあるので、そこを解釈の余白として楽しめるタイプの人か、解決になってないとモヤモヤするかで評価が異なる気がする。
    あと多少無理があるでしょ!というような設定や落とし所に

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    2025年07月06日
  • 人形館の殺人〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    犯人は何となく予想出来た。出版された当時と比べて疾患についての情報が増えたせいもあるのかもしれない。でも島田が本物じゃないのは予想できなかった。今までの館シリーズに比べると物足りなさを感じてしまった。中村青司の作った館じゃないからなのか?からくりが無いのは残念。

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    2025年07月04日
  • びっくり館の殺人

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    子供でも読み易いようにと言った感じが随所に感じられたものの、私が子供の頃に読んでいたら衝撃で夜眠れなくなってただろうなぁ。不気味な挿絵も相まったが凄く読みやすかったです。最後の犯人こわ…。

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    2025年07月03日
  • 人形館の殺人〈新装改訂版〉

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    画家の飛龍想一は静岡から、父・高洋が遺した京都の屋敷「人形館」に移り住むこととなった。人形館には芸術家の父の作った顔や部位の欠損したマネキン人形が至る所に置かれていた。人形館でしばらく過ごしていた想一の身の回りで起こる殺人事件。さらに、想一へ届く脅迫状。一体犯人は誰なのか…というストーリー。

    十角館、水車館、迷路館に次いで読んだ作品だったが、それまでの作品が印象深かっただけにうーんとなってしまった。中盤あたりでこの人が犯人で真相はこうじゃないか?っていうのが大体想像できてしまった。
    終わり方もボンヤリしていてちょっとモヤモヤの残るものだった。マネキンのトリック(?)は好きだった!

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    2025年06月24日
  • 深泥丘奇談・続々

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    不思議な世界に迷い込めましたよ。
    深泥丘界隈は、我々が覗いてはいけないところですね。
    例のあの名前、やっぱり気になりますねぇ。

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    2025年06月24日
  • びっくり館の殺人

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    物足りなさを感じましたが子どもから読めるミステリーとの事で納得。小学生の時に読んでいたらまた感じ方が違ったと思います。不気味で、挿絵がまたそれを強調していて。
    最後もかなり魅入られていて、まだ話が続きそうな。個人的には鹿谷さん不足でした。

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    2025年06月22日
  • 人形館の殺人〈新装改訂版〉

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    久しぶりに再読

    読み始めて少しすると犯人や犯人の特性を思い出しましたが、最後のネタバレまでは思い出せず。読み終わってそうだったのかと。少し違う館シリーズですが、スラスラ読めました。

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    2025年06月22日
  • 殺人鬼 ――逆襲篇

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    ネタバレ

    覚醒編読み応えあったので逆襲編も読んでみた。
    続編落ちるのはあるあるだけどなんか思ってたのと違う結末だったな。
    死なないってどういうチート、、?って感じだし植物状態の父の身体を使うのもなんでもありやん、、って感じでちょっと萎えた。
    コロスの波動で操って沼から様子見てたってこと?楽すんなや、、って思いました。
    スプラッター作品は好きなのだ殺戮描写生々しいのは良かったー!静子さんの死に方が1番無理かも

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    2025年06月21日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    基本的に大体の時間は良質な恐怖作品を摂取したい!と嗅ぎ回っているような生活をしている。しかしどういうタイプの怖い話を摂取したいか、というのは日によって随分異なる気がする。
    アンソロジーの良いところは、特に下調べせず手に取っても、なにかしら気分にぴったりな作品に出会えるところ。
    今回しっくりきたのは三津田信三『集まった四人』、小池真理子『山荘奇譚』。
    山あいの怪談が気分だったのかもしれない。


    ーーーーー以下ネタバレーーーーー


    三津田信三『集まった四人』
    これ絶対アカンやつ!という序盤の電話シーンや神社絡みの伝説から期待膨らむ。知らない者同士で曰く付きの山に行くとか嫌やなぁ...。山あいに

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    2025年06月14日
  • 緋色の囁き 〈新装改訂版〉

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    ネットでみかけたオススメから読む。
    綾辻は十角館しか読んだことがなく、あまり詳しくない作家。
    新本格と呼ばれる京大ミステリ研グループ作家たちのほぼリーダー、というイメージ。

    いろんなお嬢様が出てくるお嬢様学校でのミステリ、ということでワクワク読む。
    殺人系クララ白書である。

    はじめはその分厚さには驚いたが、一行ずつが短いので1時間半ほどで読み終える。

    読み終えて。
    えー、犯人って⚪︎子じゃなかったんかー。
    ちらちらと怪しく描かれているし、読者をびっくりさせるには、⚪︎子か××が犯人かと思ったけど、そうきたのかー。
    たしかにあの子達がいなければ、その次にはあやしい人物だったかも。
    うーん、

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    2025年06月13日
  • 殺人方程式 切断された死体の問題

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    おすすめにあった本なので読んでみた。かなり古い時代設定なのだが、それでもトリックなどは現代でも通じそうなものだった。理系じゃないから方程式等は全然分からなかったけれども。ただせっかくの双子設定なのにお兄ちゃんばかり目立ってるのが若干もったいない気がした。次のシリーズとかで活躍してくれるのかな?妻のほうの真犯人に関しては何となく分かったけど、旦那の方は全然気付かなかった…あんなに伏線張られていたのに。

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    2025年06月10日
  • 黄昏の囁き 〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    最初が一番怖かったですが、読んでいくうちに怖さは無くなっていきました。
    ただ、まさかノリちゃんが老人とは思わず、子供の格好をして子供と遊ぶ老人を想像したらゾワゾワしました。

    綾辻行人の館シリーズ以外は初めて読みましたが、やはり面白いです。もっといろんな作品を読んでみたいと思いました。

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    2025年06月04日
  • びっくり館の殺人

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    ネタバレ

    リリカは悪魔の子にして人形、そして俊生。
    奇妙な腹話術が、俊生を壊していく。
    様々な「びっくり」が仕掛けられたびっくり館で起きた殺人事件。
    家庭教師のお兄さん、同級生の女の子、そして三知也の最後はいかに。

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    2025年06月03日
  • 殺人方程式 切断された死体の問題

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    ネタバレ

    犯人に関してのどんでん返しはまさかそっちか!とまんまとしてやられた。
    動機に関して尾関の姉が元教主の光子だとか?と思って読み進めていたらそっちの方と因縁があるのね。
    所々怪しいと思っていた映美のバックボーンはなるほど。

    トリックに関しては、冒頭のロープ、寝袋うんぬんで方法はわかったもの、物理苦手過ぎてF=maのあたりははえー、そうなんだ…で正直ピンとはこなかった(笑

    最後の種明かしからの自殺辺りが若干チープにも感じたが、きちんと細かい描写の伏線回収もされていて、明日香井家のキャラクター達が若干漫画、ラノベっぽい?設定しているもののキャラが立っていて読みやすい作品だった。

    2025.052

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    2025年05月29日
  • 深泥丘奇談

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    目眩に悩む推理作家の主人公は、深泥丘病院に通うが、病院の壁から奇妙な音が鳴ることに気づく。
    この地域では不可思議な事ばかり起こるが、周りは誰も気にしていない。
    幻想的だが、妙に現実感のある、癖になる奇談短編集。

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    2025年05月25日
  • Another (上)

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    起承転結の起の部分。
    ホラー映画で興味本位で心霊スポットに入って1-2人目の犠牲者が出るあたり。

    見崎鳴は実在するのか。
    死者は誰なのか。
    先が気になる。

    2025.0518.12

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    2025年05月18日
  • びっくり館の殺人

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    館シリーズ第8作目。館シリーズはこれまでシリーズごとに違ったコンセプトがあり、今作は特に他のシリーズとは異なる面白さがあった。『びっくり館』はあとがきにもある通り、少年少女に向けたものであるため、個人的には少し物足りなさがあったが、これまでにないホラー要素があり、館の図案がないなどページ数も含めてコンパクトにした印象を受けた。

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    2025年05月15日
  • 眼球綺譚

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    いかにもグロテスク表現がふんだんに盛り込まれていそうな、奇怪なタイトルに惹かれて。

    短編集はこれまでいくつか読んだが、いまいちどれも刺さらず、
    それならばと個人的"ハズレ無し作家"である綾辻行人の短編集を読んでみた。

    特徴としてはどの短編にも「由伊」という名前の女性が登場するが、すべて別人である(と解釈できる)。そしてその女性の近いところ、あるいは女性自身に事件が起こる…といったところ。

    話に繋がりがありそうで無い、みたいなモヤモヤ感のせいか、いまいちのめり込めず。
    結果的に私の短編への苦手意識がより高まってしまう形に…

    そろそろ『暗黒館』に手を出すか…

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    2025年05月15日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)

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    シリーズ5作目。事件は108個の時計に囲まれた時計館と呼ばれる屋敷で起こる。
    タイトルから流石に時間を使ったトリックであることは予想がついていたけれど、
    犯人の動機と時計館が造られた所以は、なかなか面白い物語でした。

    ずっと館シリーズを書いてきた著者が前の「人形館の殺人」から「暗闇の囁き」「殺人鬼」「霧越邸殺人事件」と館シリーズ以外の著作を経て本作に至っていることから他の作品の影響を受けてか、他の館シリーズよりも犯人や登場人物に人間味が感じられるような印象。館のギミックよりも建築した当時の館の主人の心情などが印象的でした。

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    2025年05月12日