綾辻行人のレビュー一覧
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銀座のヴァニラ画廊で行われた【邪神宮~邪~The Evil】、スパンアートギャラリーで開催中の【邪神宮~深~The Deep 】に行ってきました。後半の「深」の会場の物販コーナーにあったこの本、表紙の絵が展示されていた児嶋都さんの「ナイアルラトホテップ」に雰囲気が似ていたので購入しました。同じ人が描いているんだから似ているのは当たり前かもしれませんが、無表情なようでいて強い意志を感じ、可愛らしいのに恐ろしい女の子の絵に、惹かれるものがあったのです。(買った時には気付かなかったのですが、児嶋都さんのサインが入っていました。)
中身は本当に恐ろしいお話ばかりでしたので、さらりと流し読みしてしまいました。(ごめんなさい。)子供の頃、「まことちゃん」を読んで熱を出したことを思い出してしまいました。 -
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ネタバレ本家に負けず劣らずプロットは素晴らしい。
ただ、プロットにキャラクターが従わされている気がして没入が覚めてしまった。
エラリィは最後の2人になった時、内部犯説を完全に切ったのはなぜなのか。
確かに亡き館主人が犯人の方がミステリー的にはロマンがあって好みなのだろう。
外部反説有力な状況とも言える。
ただ、そうだとしても内部犯説を切った解釈がイマイチしっくりこないが見える。
一方で犯人がプレートをわざわざ準備したのに、その理由が本人も曖昧。それでいて内部犯説を想起させる要素となる。
もちろん外部犯が内部犯にミスリードするためのアイテムとも言えるが、そもそもなくて良いのでは?
本家のオマージュなのは分かるが、それにしてもこの作品として見た時に不自然に映る。
時間をかけて計画した。細かく決めすぎないことまで決めていた。
そんな犯人が取る犯行に必要な行動には犯人なりの明確な理由が欲しかった。
本人も整理できてない要素をわざわざする。作者が本家に寄せました感が見えてしまうのが残念。
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Posted by ブクログ
ネタバレ初の綾辻作品!
館シリーズは順番に読んだ方がいいのかなと思いつつ、店頭に十角館がなかったので人形館を手にとってみた。
読みやすくて描写も丁寧だし、ストーリー上は前作との繋がりもなかったけど、みなさんの感想読んでる感じだと前作までを読んだ上での人形館だからこそ感じる驚きとか面白さがあるんだろうなと、ちょっと後悔。
トリックや謎に対する物足りなさはその辺から来てるのかなと。
列車の脱線事故とか、語り手が犯人で多重人格(という表現が正しいか分かんないけど)とか、割と展開が読めてしまう部分はありつつ、最後まで一気に読み進められるので楽しかった!
語り手犯人説は序盤から薄々勘づいてたけど、まさか島田潔まで脳内で作り出してるとは思わなくてびっくり。たしかに電話のやり取りしかしてないな〜と読み返してみた。
映像化は難しいと書かれてたけど、仮に映像化するなら希早子を襲うところはどんな風にするかなぁとか妄想した。 -
Posted by ブクログ
綾辻行人さん著、『人形館の殺人』。
「館シリーズ」第四作。京都の屋敷「人形館」を舞台に、不可解な出来事と脅迫、通り魔殺人が絡み合う異色のミステリー。
【あらすじ】
父を亡くした飛龍想一は、父が遺した京都の屋敷「人形館」で暮らし始める。屋敷には顔のないマネキン人形が置かれ、周囲では不穏な出来事が相次いでいた。
やがて近隣では通り魔殺人が続発し、想一自身のもとにも姿の見えない脅迫者からの影が迫り、日常が徐々に崩れていく。
【感想】
これまでの「館シリーズ」とは異なり、終始、想一の視点に限定して物語が進んでいく構成が印象に残る。脅迫者の存在や、想一の記憶を想起させるような断片的な描写が何を意味しているのか、読み進めるにつれて少しずつ明らかになっていく情報の出し方と、どこか静かな質感を持つ文体が、これまでの館シリーズとは異なる本作の雰囲気を作り出しており、異色作品と言われる所以であると感じた。
ミステリーとしては、これまでのシリーズで意識させられてきた館そのものの構造やギミックから、事件がどのように成立するのかを推測する面白さに対し、今作では、想一視点に限定することで「今見えているものをそのまま受け取ってよいのか」という疑いを読者に抱かせ、読者の認識そのものをミステリーの一部として機能させているように感じられた。
一方で、結末部分の希早子と架場のやりとりにおいては、残された情報から読者それぞれの解釈に委ねるような余韻を持たせているが、想一の視点に重点を置いた構成であることも相まって、結末から広げられる考察にはやや限界があり、綾辻さんが意図した部分を汲み取る難しさも感じた。
本格ミステリーとして明快な解決を求めると、序盤である程度結末を予想できてしまうため、やや物足りなさを感じる部分もあるが、これまでの「館シリーズ」が積み重ねてきたミステリーの前提を利用することで、叙述ミステリーとして成立させている構成には面白さを感じた。静けさのある展開と、心理描写の細かさから生まれる緊迫感を持つ作品としておすすめしたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレオチは良かったし、暗黒館という名に恥じない館の幻想感が(シャム双生児・近親相姦・座敷牢・そもそも中原中也チョイス等)半端なく高い作品なのは良かった。
今迄の作品に出来る限り触れていったのも楽しかった。
どんでん返しもそうかーって。
なんなら館シリーズ最終巻でも良かったのでは? というやり切った感は感じられる。
しかしそれに至る迄の長さよ…。必要性は果たして…。
人間が描けていないという批判に対する作品だったのかなとはちょっと思ってしまった。
あと双子館はこれを超えた最終作になれるのか…⁇ という気がしなくもない。
巻末寄稿に奈須きのこがいてひっくり返りそうになったけど、読んでいて面白かったのは宝野アリカさんの寄稿でした。