綾辻行人のレビュー一覧

  • 水車館の殺人〈新装改訂版〉

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    十角館の殺人を読んで一文の衝撃冷めやらぬまま、館シリーズ2作目を手に取った。中盤で正木のなりすましはおおかた予想がついたものの、由理絵が共犯だったことは予想できなかった。と同時にその点が星3つにした理由だと振り返って思う。由理絵はなりすましに気づきながら、恐怖とともに紀一ならぬ正木と過ごしてきたと想像していたからだ。その想像がこの物語に緊迫感をもたらしていたのに対し、由理絵が共犯とわかった途端に、由理絵の謎めいた魅力と緊迫感が昼ドラを見ているような思いに変わってしまった。
    ただ、現在と過去が同じ時系列で進んで行く構成や、散りばめられた伏線は本当にすごい。本格ミステリーとして、読み応えのある作品

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    2025年10月04日
  • 迷路館の殺人〈新装改訂版〉

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    2025.10.02
    本書を改訂新装版で読むことに意味があった。ワープロや親指シフトといった、私が大学生や社会人としてのデビュー時に使っていたものがカギのひとつになっていて、なおかつ、2025年にはワープロもすっかり過去のものになっている。ちなみに15歳の自分の子に聞いたらワープロが何の略かも、機械そのものも全然知らない。当たり前か。
    いわゆる「新本格」のはしりの一冊だが、著者のあとがきにもあるように「ライトに」仕上がっているから評価されたのであり、これを長々と書かないほうがよいというのに同感。

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    2025年10月02日
  • 影牢 現代ホラー小説傑作集

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    とても豪華なアンソロジー集。
    ただ、傑作選ということもあり決まったテーマは特にないので、なんとなくとっ散らかったイメージがある。
    最もインパクトがある…というよりは厭な印象を受けたのは、鈴木光司さんの『浮遊する水』。再読のはずだけれど、やはり厭だ。

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    2025年09月30日
  • 暗黒館の殺人(一)

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    館シリーズ7作目の1巻。ついにお邪魔しますw
    4分冊の長編だからか、少し…いや、かなり?身構えてしまう。

    今回は暗黒館と言うだけあって、これまでのシリーズ作品の比ではないくらい、おどろおどろしさが増し増し。とにかく怪しげな雰囲気と陰鬱な空気感を醸し出している。登場する人物も腹に一物を持つような、何かありそうな人が多いような。

    物語の途中から、館に招かれた大学生の中也視点がメインになるけど、彼もまた謎めいた人物で、何だか足元が覚束ない不安感を感じる。そんなこんなで、まだまだ1巻目だし明らかにできないことが多いからか、何となくスッキリとはいかない。

    そして1巻のクライマックス!
    怪しげな宴!

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    2025年09月30日
  • 水車館の殺人〈新装改訂版〉

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    世間の評価が高い作品だったので楽しみにしてたが、いまいち。他の館シリーズと比較すると、(十角館、時計館)面白みにかけて、途中でやや飽きた。登場人物が比較的少ないため、犯人を予想しやすいし、館の主人の怪しさ、館に閉じ込められてる美少女、とか、色んな方面で見聞きしてきた設定で、新鮮味がない。トリックも驚きはあまりなし。強いていえば、ラストの、絵に隠された秘密はホラー要素ありで好き。しかし、この作品は2回読んだ方が面白さ倍増するだろうな。過去と現在を交互に記述してるところに、面白さの醍醐味が隠されていたとは。

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    2025年09月28日
  • Another 2001(下)

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    読み始めからクライマックスでこれどうやって終わらすの?って感じで一気読みしてしまいました。。。
    で、とにかくすごい付箋の回収。
    小説書く人って物凄い想像力なんやなぁって。。これから読む人はシリーズ最初から読むべきだと思います。

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    2025年09月26日
  • 奇面館の殺人(下)

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    焦らされたけど、丁寧な謎解きパートの没入感はすごい。鹿谷からの問いかけが多く、私達も謎解きに参加しているような語り口。溺れる者は藁をも掴む、そんな動機が垣間見えたストーリー。館シリーズ走破!

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    2025年09月26日
  • 迷路館の殺人〈新装改訂版〉

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    騙されまくりました笑
    私にしては珍しく、ちょっとだけトリックは明かされる前に分かった笑
    けど、まさかそれも?!と驚愕。
    やっぱり綾辻先生は最高です。

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    2025年09月23日
  • 人形館の殺人〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    まさに前3作とは全く違う異色作!
    最初に人形館の平面図を見たときからなんだか館らしくないと感じ、島田が島田らしくないし(島田潔ならすっ飛んできますよね)
    色々な違和感はあったけれど、中村青司の館でもなく、隠し部屋もなく、島田潔も現実には登場しないとは…!!!
    架場の兄の件が想一の妄想でないなら、架場は壊れていく想一を傍観することで復讐を果たしたのかな。

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    2025年09月22日
  • Another エピソードS(角川文庫版)

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    AnotherエピソードS
    読み終わりました。
    正直、Another上下の方が印象は強く残るけどコレはこの先の物語への序章のように感じました。
    最初は頭の中を整理するのが大変やったけどラストの方で困惑してる読者への助け舟が出されたので、、、。後味スッキリです。

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    2025年09月20日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)

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    ネタバレ

    次回の実写化はこれですか。館シリーズを順当に読んできたけど、なるほど、十角館の次にやる理由もこれで分かった。

    登場人物は多めだけどすぐ整理できた。また、とっっても読みやすいのでサクサク読めちゃう。あまり深読みせずに読みたいところ。

    分かっていること・分からないこと・気になっていること、それぞれいくつかある。どうなるのーこれ。面白すぎる。下巻楽しみ!

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    2025年09月18日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(下)

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    ネタバレ

    時計館に相応しいトリック!
    十角館の殺人の登場人物は名前覚えてなかったから誰か分からんかった
    時計に秒針があるなら早いの気づきそうな気もするけど1.2倍なら分からんものなのだろうか
    もう1回読みたくなる系ではないけど答え合わせの部分は楽しく読めたので星3

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    2025年09月16日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(下)

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    館シリーズの名作といわれた本作なので期待してたが、残念だがら評価3。自分的には、普通におもしろかった、というもの。犯人や怪しい人物がなんとなく想像できたから驚きはなかった。しかし、本作最大のトリックは、こんな事あるか?という壮大なもの。ネタバレに対して、え!?という驚きはなく、ほうほう、そうなんだね、という落ち着いたものだった。

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    2025年09月15日
  • 時計館の殺人〈新装改訂版〉(上)

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    登場人物がやたら多いな、と思ったが、まったく苦にならずサクサクと読み続けられるのはさすが作者の作品。霊能者とミステリ研究会など、ベタな登場人物と、閉ざされた空間内での連続殺人か、と思いきや、それに留まらないおもしろさ。あっという間に読める

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    2025年09月15日
  • びっくり館の殺人

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    館シリーズぽくなくてびっくり。ミステリーではなくて人怖かな。挿絵はトラウマ級。中村青司の昔の知り合いの件に「おっ!」っと。暗黒館、さすが始まりの館!けどそれだけだった…児童は理解できるかなぁ。

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    2025年09月15日
  • どんどん橋、落ちた〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    「読者への挑戦状」がついている短編5本。どれもいわゆる「犯人当て」のフーダニット。だがしかしそこは綾辻行人なので叙述トリックが仕組まれている。
    犯人当てかと思いきや犯人が猿だった、犯犬(人)当てかと思いきや犬の群れに人が混ざっていた、フェラーリと言うからには車だろうと思っていたら馬の名前だった、他殺だと思っていたら自殺×2だった、犯人は作中にいないようでいるカメラマンだった、というオチ。どれも「そんなんアリかよ」というオチだったが、それを作中の綾辻が突っ込んでるのもあり、それ込みで面白く読めた。

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    2025年09月14日
  • 奇面館の殺人(下)

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    奇面館では一人しか死ななかったことに驚き。上下巻なので二人くらいは死ぬかと思っていた。なぜ頭部と指を切断する必要があったのか、なぜ仮面をつける必要があったのかについての解答が鮮やかで面白かった。つけている仮面が隠し通路の鍵になっていて、仮面の鍵が見つからず、頭部を使う必要があった。指は抵抗されたときの傷で皮膚などがついている可能性を鑑みて切断。その時にできた顔の傷を隠すための仮面……と、説明されてみれば「そんなことだったのか」と思わされる真実だった。真相は簡単であるにも関わらず、それらが謎の時は大まじめに(仮面つける理由がわからなさすぎる)と思っていたのだから面白い。簡単な理由ほど気づけないも

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    2025年09月13日
  • 奇面館の殺人(上)

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    ひょんなことから島田潔が館に招かれているので、暗黒館やびっくり館のような怖さはそこまで感じなかった。不思議な館の不思議なルール下で行われた、首なし死体殺人。なぜ首と指を切る必要があったのか、なぜ仮面をつける必要があったのかなどの謎が生まれる。下巻に続く。

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    2025年09月13日
  • 人形館の殺人〈新装改訂版〉

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    ネタバレ

    館シリーズは世界観に没入できるから大好きです
    4作目は京都の人形館、まるで人形に見つめられてるかのような不気味さが漂っている感じ、、
    読み終わって、確かにシリーズの中でも異色と言われるだけあるなという感じ
    読んでて展開がわかってしまうところもあったけど、やっぱり一筋縄ではいかなかったな、騙されました!

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    2025年09月12日
  • 暗黒館の殺人(四)

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    長かった……!!とにかく怖かったので早く読み終わりたいと思いながら読んでいた。これまで読んできた小説の中で一番長い作品だった。
    肝心の犯人については特にトリックとかはなかったし、動機が精神異常由来のものだったので少しがっかり感があった。が、まあそういうこともあるかなと思った。
    江南がこれまでの館シリーズに出てきた「かわみなみ」ではなく、ただの「えなん」だったという叙述トリックについて、綾辻行人ほんとこういうの好きだし上手いなと思った。さらに「中也」が中村青司だったというのも驚いた。全然考えてなかった。
    この作品は犯罪のトリックというよりは江南が実は二人いるってところが重視された文章だったなと思

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    2025年09月11日