あらすじ
仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館、水車館。1年前の嵐の夜を悪夢に変えた不可解な惨劇が、今年も繰り返されるのか? 密室から消失した男の謎、そして幻想画家・藤沼一成の遺作「幻影群像」を巡る恐るべき秘密とは……!? 本格ミステリの復権を高らかに謳(うた)った「館」シリーズ第2弾、全面改訂の決定版!(講談社文庫)
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Posted by ブクログ
館シリーズ2作目。人里離れた場所に建てられた奇妙な館。そこには、亡くなった有名画家の作品が全て集められ、不気味な仮面を被った主人とその幼妻、お手伝いさんらがひっそりと暮らしている。そんな水車館にて、画家の愛好家たちが招かれる年に一度の集まりが開かれるのだが、奇妙な事件が2年も続いて起こってしまう……。
過去パートと現在パートが交互に繰り返される構成、多くの情報量に、少なからず頭が混乱したものの、終盤の種明かし時には全ての要素が明快に整理されるため、爽快感・満足感とともに読み終われた。過去パートと現在パートで語り手の視点が変わることの意味が分かった時は、思わず膝を打った。
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十角館から順に読み進めている。2作目。
続きが気になる展開になるまでに時間がかかったが、そこを過ぎると読み終わるまであっという間。(でもそれは十角館でもそうだった)
水車館も独特の世界観があり、犯人は一体誰なのかと自分なりに拙い推理をしながら、とても楽しく読めた。
作者様のあとがきで、話の作りは十角館と異なるものにしたかったとあった。読者をびっくりさせるような展開を強く求める方ではないので、このお話も満足している。
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2024年、『十角館の殺人』が実写ドラマ化され、私はその年の年末年始の休みに一気に視聴したわけだが、原作を読んだのは大学時代だっただろうか。少なくとも10年以上は前になるだろう。なんとなく話の流れは覚えていたものの、新鮮な気持ちで楽しく観ることができた。
そして、2026年2月、その続編となる『時計館の殺人』もドラマが配信されるそうな。これは配信が始まる前に原作を読まねば!と勇んで本屋に赴き、『時計館の殺人』上下巻を買い求めた。さすが映像化されるとあって、その本屋では他の作品も含めた映像化原作本コーナーが設えられており、労せずして目的を達することができた私はホクホク顔で帰路についたのであった。
そして時は流れ、なんとなくXを眺めていた私はとあるポストを見て愕然とすることになる。なんと『十角館の殺人』と『時計館の殺人』の間に3作品ほど挟んでいるというではないか!!!これはまずった。やってしまった。どうしよう……。
ただ一つだけ幸運だったのは、その時点で『時計館の殺人』を読めていなかったということだ。こんな形で積読癖が役に立つ?とは思わなかった。積読の神様はいつでも私たちをお見捨てにはならないのである。
と、この作品とは関係のない話をだらだらだらだらしていてもしょうがないので、本題に入ります。
ミステリーなので多くは語りませんが、まずこれは言わなければならないでしょう。おもしろかったです。
多分前作『十角館の殺人』を読んでいなくても支障はないと思います。シリーズを通して、とある建築家の設計した館で発生する事件を解き明かすっていうことだけわかっていれば大丈夫かと。
正直に言うとこの作品にはそこまで大きな盛り上がりがあったわけではないと個人的には思ってるんですよ。だけど淡々と進んでいくスピード感というか、予め決まったシナリオの通りに物語が展開していく感じに妙に惹き込まれてしまって一気に読んでしまいました。いや、小説なんだからシナリオの通りに進むのは当たり前だろと言われてしまえばそれまでなんですが……。
ある人物の思惑通りの結末に収束していってるっていうんですかね……、この感覚が間違いではなかったということは最後まで読んで証明されたものと思っておりますですはい。
ま、こんな偉そうなことをのたまってはいますが、相変わらず事件の真相にはまったく気づかなかったという間抜けっぷり。これだからミステリー小説はやめられないぜ!!!
Posted by ブクログ
過去の事件の詳細がゆっくりと語られ、終盤真相が急激に明かされていく、抑圧からの開放感が魅力的だった。
全体を通して過去の事件と現在が交互に語られるから、事件が進んでいく十角館とは対照的に過去の事件についての考察を進めていくという印象
登場人物も多く建物の構造も複雑で読むのに時間をかけてしまった。(犯人が明かされても登場人物把握しきれてないからふーんで終わっちゃいそうだと思ってた)
そんなこんなでページをめくっていた中、島田が藤沼紀一を「正木さん」と呼ぶシーンは本当に驚いた
ミステリーって比較的特徴が少ない人物が犯人なことが多いなーと思っていたから、まさか始まりからずっとモノローグで語ってきた男、現代の藤沼紀一
(=正木慎吾)が犯人とはあまりにも予想外だった。
現在はモノローグだけど過去は地の文なの引っかかってはいたけど特に気にも留めなかった。
しかも正木慎吾は死んだものだと信じていたし、嵐の中へ古川さんを連れ戻しに行く正木さんをかっこええと思ってしまった自分ちょろすぎる。
そしてもう一つこの事件を難しくしていたのが、由里絵が共犯者だったという点。現代のメインの登場人物2人が犯人だったなんて、今まで見てきたもの全てに騙されていたかのような感覚
紀一ではなく館に仕えているかのような執事、世話好きの家政婦など、登場人物たちが事件の真相へとパズルのピースみたいにはまっていくのは圧巻
終盤、開かずの書斎から聞こえる物音で藤沼紀一(=正木慎吾)が恐れていた「一年前消えたあの男」は本物の藤沼紀一のことだったのか。
藤沼のモノローグと読者の解釈がまったく違う。たぶんはじめから読み返したらそういう場面が何個もあるんだろうな。
本文に書かれている、「人間とは畢竟、自分たちが所属する社会の”文化”という”制度”に縛られてしか、ものを感じたり考えたりできない存在である」という言葉と重なる気がする。
以下メモ
赤ら顔
色白
車椅子
少女
主な登場人物紹介ありがたい 白いマスク?
若い女性が妻 不思議な関係
警察の弟島田きたー!
ゆりえ アガサみたいな気が強い感じと対照的
P159. 優れた作品を多くの人に公開するのはナンセンス
161 畢竟
制度に拘束されてしか考え、感じられない
P258 不可解な状況を自分の世界観を変えずに解釈
P260 過去の事件のタイムテーブル
P283 暗闇で絨毯で転ぶ島田 珍しく狼狽える
何かある?
P286 外科医の不穏な感じ 12時にゆりえの部屋に
P290 開かずの書斎が空いている!?
狼狽がこちらにも伝わる
現在では人が死ぬわけではないけど 違和感にどんどん追い詰められていく感覚
P302 マサキの罪滅ぼし 外の人を追いかける
この後に死ぬってのか? なんかかっこいい
P308 絵を見つけ襲われる倉本 誰?
色盲で血への恐怖心がない? 事故で殺人への抵抗がの麻痺?そういえば過去にも犯罪してた
幻視者まじか 恐れている未来
ゆりえが切ない
Posted by ブクログ
過去と現在を行き来しながら、
物語が進んで行くのがおもしろかった。
1作目は期待が大きすぎた分、
期待を越えられなかったが、
こちらは最後までしっくりきた。
Posted by ブクログ
実写化された十角館→時計館を読んだ後、やはり発表順がいいなと2作目のこちらに。
時計館より好きだった、私は初期作が好きなのか?
読み返したくなる推理小説が好き!
Posted by ブクログ
前作の十角館では作者に見事してやられたが、今作では想像し易いトリックとは言えやり返すことができた。この作者対読者の刺激的な論理の遊びがたまらない。
序盤の仮説から物語の進行に伴い集まるピースによって、少しづつ確信に変わっていくプロセスがとにかく楽しい。
前作、今作と推理小説の面白さを感じさせてくれる良い作品だった。
Posted by ブクログ
十角館に続き本書を手に取る。
前作は自身に期待値を上げすぎたこととカタカナニックネームの困惑にて超えてこなかったが、本作品はまたガラッと変わったミステリ。
水車の音や描写を絡めてきていたことから水車内トリック?(実は人一人が通れるようになっていて外に出られるとか)かと想像しながら読み進めた。
しかしまぁ見事にはずれて寧ろ気持ちいい。
ピアノを教えられないのは人違いではなく物理的にということ、倉本執事は本当に気づいていなかったのかな、となどまだまだ深められそうで…とても好き。
Posted by ブクログ
いわくつきの建築家の館で起こる陰鬱とした物語。
十角館で驚かされたライト層の読者はふるい落とされそうな作品だった。
いわれ通り本格ミステリーに舵を切った作品であり、エンタメとは程遠い。
本作は終始息苦しい雰囲気で進行し、さすが綾辻さんの文章と思った次第。
そしてトリックと犯人は予想がつきやすかったように思う。
ただ細かい"癖"などを見逃していたので、論証では島田氏の腕が光ったと思う。
Posted by ブクログ
十角館の殺人を読んで綾辻さんの館シリーズを追いたいと思い、二作目のこちらを購入。
現在と過去の物語が交互に進む本作は、ネタバレを避けるとほぼ何も書けなくなるほど全編に渡って伏線が張られていて、とにかく圧倒的な完成度に驚かされる。
結末を読み終えた後に第一章から読み返すと、全く気にも留めなかったヒントが次々と出てきて、二周目の満足度もかなり高い作品。
個人的な好みを言うと、十角館の方が好きだったけど、読後の「なんだこのすげぇ作品は…」と感心するのは間違いなく水車館。
Posted by ブクログ
館シリーズで一番好きかも水車館。
十角館から入って2作目が水車館じゃなかったらこんなにこのシリーズにハマってなかったくらい大好き。
この世界観にずっと浸っていたい。
その理由がエピローグ。
とにかくエピローグの盛り上がり方がおかしい。
ミステリー小説で一番ワクワクする場面って名探偵が真犯人を指差す瞬間だと思ってたんです。
名探偵が推理を明らかにして事件のトリック犯人の行動を見事に暴いて謎が解けるところがアドレナリン分泌の頂点。ついでに犯人も動機を暴露してみたりとか。
なのでエピローグはそこの盛り上がりから着地に向けてスピードを落とす時間だと思ってて、犯人の救済タイムになるとか、残された人のその後を匂わせるとか、シリーズだから名探偵が次の事件に向かうまでの話とかでもするのかな〜とか思ってました。
私が甘ちゃんでした。ごめんなさい。
この小説は最後の一瞬まで『水車館』の物語としてアクセル全開。
余韻を味わうというか曲終わってないのに私だけ急にホールから締め出された感じ。
小説の世界が小説一本だけで全て明らかになると思うなよ!って言われた気分。それほど奥深い世界を垣間見せられた。
もう話終わってんのに読者私のテンションが終わってなくてえ??????ってなった。
決して尻切れトンボというわけではなくて、殺人事件は名探偵によって綺麗に一つの謎も残さずに解決しました。安心してください。
違う方向から話すると、私は常々「ミステリーにオカルトをちょい足ししたの読みたい」と思ってて、その点で水車館の殺人は超理想の配合だった。こういうのほしかった〜!
導入が「世間から離れた奇妙な館に住まう仮面の主人と美しい幼妻」から始まったらそれは謎が解けるにつれてその理屈が現実的であればあるほど幻想は剥がれて興醒めする、っていう「幽霊の正体見たり〜」的な非常に身勝手な読者心理なんだけど「水車館の殺人」はその辺をエピローグで全部盛り返してきた。
すごかったです。
あと普段推理小説は推理せずに読むけど今回は頑張ろうと思って考えながら読んだら犯人当たりました!やった〜!
※ネタバレ
スケキヨを出しておいて中身が入れ替わってないわけが無い。
十角館では名前に騙されたので、今回は藤沼紀一がモノローグではっきり名乗らない限りは騙されないぞ!!!って気合い入れました。
エピローグの話もうちょい詳しくすると、島田潔が「見たけどちょっとね…」みたいな言及をした時点で幻影群像は読者には見せてくれないのかな?って思ったんですよね。
ここまでハードル上げた幻影群像だから読者の想像に任せるのもありかな〜とか思って。
その幻影群像を最後の最後に、それも追い詰められた犯人の目線で読者に見せてきたのが上手かった。これが例えば島田の目線で解説されたのならここまでにはならなかった。盛り上げ方すごい。
…過去の犯罪から逃げて財産と女を手に入れるために殺人を繰り返した正木の最後の執着が「由梨絵と一緒に自殺する(絶対そうすると思った)」ではなく、「幻影群像を見たい」だったことだけでも狂気的で盛り上がっちゃうのに、この館のキーパーソン・《幻視者》藤沼一成を最大最高のタイミングでぶちかましてきたからテンションが天井突き抜けた。
しかも藤沼一成は故人、そして幻影群像は絵なのにその尋常でないパワー・他者を飲み込む圧倒的な迫力をありありと体感させてくる演出と文章すごい。ちょっと震えました。
このラストが作品全体を一段階上にしたと思う。完璧。
予言についてはanotherのメイが人形の眼を通して死の色を見るように藤沼一成にもなにか事情があったのかな〜とか気になるけど、でも今回はそれが説明されないからこそ幻想的でいいんだろうね。ちょっとくらい不思議なことは残った方が良いと学びました。
今回の犯人には特に同情してないです。
可哀想だったのは由梨絵の方かな…ちゃんと学校教育受けさせてあげて。
あと三田村との不倫を許さんのならちゃんと由梨絵の面倒見てやらんかい。由梨絵の面倒をちゃんと見てあげなかったのが敗因。
由梨絵は水車館から外に出してくれるなら誰でもいい、ってとこが本心なんじゃないかな。でも三田村も外に出してくれる男じゃないんだよな〜由梨絵………
あと今回の隠し通路演出は本気でビビったんですけど島田潔は読者をビビらすな!他人の家の抜け穴勝手に通らないでよ子供じゃないんだから!!
島田潔ほんと…面白い男ですよね。
興味本位で首突っ込んで嫌な顔されたりするのになぜか後半には周りから受け入れられて可愛がられてる。不思議。
私はフィクションに対しても心が狭い(違う小説の毒舌探偵にムカついて読むのやめた)んですけど島田潔には好感持ってる。
難しい言葉使わないし、自分もわからない時は素直にわからないって言うし、死体見たらちゃんと「うわっ」て驚くし。可愛げがある。
あと水車館では停電を復旧させたり迷路館では車のパンクで困ってる人を助けたり推理以外でもお役立ちしてる。いい青年じゃないか。
館シリーズ2作目。
山奥にある水車館を舞台に、過去と現在との技術を行き来しながら一つの真相に近づいていきます。
有栖川有栖先生による解説は文庫版のみの掲載で、残念ながら電子書籍には載っていないようです。
Posted by ブクログ
派手で奇抜な仕掛けはないが、これぞ推理小説!
と言いたくなるような作品でした。
しっかりした厚みのある本なのに、読みやすく、テンポがいいのでどんどん読み進められます。
言語化するのが難しいですが、最近のミステリとはまた違った感覚を味わうことができました。
Posted by ブクログ
犯人と入れ替わりのトリックは分かってとても嬉しかった。しかし、詳細な部分までは分からなかったので悔しい。これがミステリ小説だと思う。次作も早く読みたいな。(次作を買う前に積ん読を解消しないと)
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よくある入れ替わりトリックであるけど、島田さんのセリフまでそうとは気付かなかった。
やはり私は綾辻行人先生の作品が一番肌に合っているのかもしれない。おもしろい。
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細かいところまでは分からなかったものの正木と紀一が入れ替わっているのではという所までは予想できてしまった。
現在と過去が交互に描かれているのが複雑で面白かった
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ミステリ好きとしては続編も読まなくてはと思い、シリーズ2作目の『水車館』に着手。『十角館』よりも本格ミステリが全面に出ていて、過去と現在を往復しながら事件の真相を追うという構成。オチについては好みが分かれそうだが、ミステリ要素満載(からくりのある館、車椅子の主人、塔に閉じ込められた少女、美術品、犯人と思われる人物の失踪…等々)で、わくわくした。また続編も気が向いたら読もう。
Posted by ブクログ
2026年になって、今更『十角館の殺人』を読み、それがシリーズ物であることを知り、続けて『水車館の殺人』を読んだ。
この数ヶ月、一週間から十日で一冊の小説を読んでいたけど、三日で読み終えた。
意外な人が引続き登場して驚いた。あとがきにも書かれていたが、わかりやすいというか想像しやすい部分はあった。ちゃんと結末を想像できてたわけではないが……
シリーズ物のため、この先も読んでいきたい。
Posted by ブクログ
面白い構成だなあ。
現在と過去を行ったり来たりしてる間にまんまと騙された。真のトリックに気づかせない為の巧みな目眩しがあちこちに仕掛けられている。
派手さは無いが、がっしりとした本格推理小説といった感じで、読み応えがある。
とても良かった。
Posted by ブクログ
ついに館シリーズに手を出すことを決意。
シリーズ2作目は、トリックは全くわからないのに犯人を当てるという珍しい読み方をしました。笑
過去と現在を順番に確認しながら進めていき、最後は冒頭のシーンに戻ってくる見事な表現。緻密に計算された館の構造とタイムスケジュールに読み進めながらすごいなー、と何度も感動。
1作目に出てきた島田も再度登場。なんだか1作目の胡散臭さが薄れて、若干イケメンに感じてしまった。探偵役はカッコよく見えちゃうものですね。
これから少しずつシリーズを集めていこう。
Posted by ブクログ
「館シリーズ」第2作。新装改訂版。
中村青司が設計した風変わりな館で起こる奇怪な事件。十角館で心地よく騙され、今作にも期待が高まる。
時代が古いこともあって、リアルレトロな雰囲気にワクワク。水車、嵐によるクローズドサークル、仮面をつけた車椅子の館の主人、幻想画家の門外不出の遺作、消えた男…となかなかの仕掛け。
一年前の事件を辿るように起こる同様の事件。そこに登場する招かざる客・島田潔。
読み進めていく上で、喉に刺さった小骨のように残る違和感があとで大きなヒントとなり、事件の絵図が見えてくる。
今回はほぼ事件の真相が推理できたけど、それでも十分面白かった。
先が気になっての一気読み。やっぱり本格推理小説はいいな〜。
今ならDNA鑑定とか科学捜査主流だから、この時代のミステリのおおらかさが逆にいいかも。
次は人形館行ってみよう!
Posted by ブクログ
【一言感想】
自分で造り上げてしまった幻影を恐れて逃げると、自分の世界を造り上げて閉じこもってしまう
【感想】
車椅子に乗り仮面をつけた当主と孤独な美少女の妻が住む、3連水車のついた館で、一年前に起きた事故、事件を現在に絡めながら解いていく本格的な推理小説
"十角館の殺人"で斜め上の不意打ちトリックを喰らって、本作もそうかと思いきや、かなりの本格的なミステリーで所々の伏線も丁寧に過不足なく描かれているので、種明かしの場面はとてもスッキリすると思う
過去に起こしてしまった出来事が幻影となって、自分の中に現れ続けてしまうことから逃げるために、自分のしたことに対して"見て見ぬふり"をすることで忘却に努めるということは、誰でも行うことではあると思いますが、ただ臭い物に蓋をする行為は、贖罪や自分なりに清算ができなければフトした瞬間思い出して、自分を苦しめる要因になることや、露見することを恐れるがあまりに行動自体が稚拙になってしまうことに繋がるのだと、読んでいて勝手に思ったりしました
Posted by ブクログ
ものすごく良く練られた本格ミステリ。
入れ替わりだろうなとは思っていたけど、犯罪の手順は最後までさっぱり解き明かせなかった。
ミステリを読み慣れた読者なら、各キャラクター像から、まあこことここが入れ替わっているだろうなと予想を立てるところまでは行くだろう。テンプレートすぎる。
なのに、あともう少しだった真相にさっぱり辿り着けないのはちゃんとやられた感があっていいな。
特に、古川の消失トリックは、言われてみればなるほどと思う単純なタネなのに、全然辿り着けなかったのが悔しい。
序盤で入れ替わりだと踏んだせいで、焼却炉の死体が藤沼紀一だと思い込んでしまったところもある。
自分から進んでメタ推理の罠にハマってしまった。
わかってから読むと一人称と三人称の使い分けに始まり各所にヒントが散りばめられていて本当によく出来てる。すごく練られた本格ミステリ。よかった。
残念だったのは、館の仕掛けがトリックに全然関わらなかったこと、十角館のエラリイみたいな際立って目立つキャラクターがいなかったこと、そして最後までもったいぶって隠した絵が、予言の絵っていうのはちょっとチープでがっかりした。なーんだ。
クライマックスで満を持して見に行った絵なんだから、最後にどんと新事実とか出してほしかったよね。
例えば、実は由里絵が正木の娘だったみたいな展開とかどうだろ。
隠されていた絵には若き日の正木と、正木の恋人と、その間に生まれた赤ん坊が描かれていて察するとかいやー、予言よりチープかな。
十角館が最後の最後でなんだってー!ってなるのが楽しかったから、そういうのがほしかったよね。
でも面白かった!
Posted by ブクログ
久しぶりに読みましたが全く覚えていませんでした。
1作目の十角館と比べると派手さはないですが
もう一度読み返したくなるような仕掛けは健在です。
ラスト
Posted by ブクログ
十角館とはまた違ったテイストのミステリー。
伏線を気にしながら読み進め、途中で「どうせ由里絵が犯人だろう」と思ったけど、まさか紀一と正木が入れ替わっているとは思い至らず。
後半三田村医師が殺されたあたりで少し気持ちがだれてしまったけど、最後の謎解きパートでは一気に惹き込まれてすごいスピードで文字を追ってしまった。
声が違うのに執事は気付かないんだ?と思ったけど
そうか、作中で彼は『藤沼紀一に仕えてるというより、この館に仕えている』というようなことが書いてあったなと思い返し、なるほど、藤沼紀一にはそれほど興味がなかったから気付かないんだ…という伏線か!と軽くエウレカ。
とはいえ何年も仕えてる主が入れ替わったなら流石に気付けよ、という気持ちだけは残った。可哀想な紀一。
Posted by ブクログ
読もうと思っていた館シリーズ2作目。
私とちょうど同い年くらいの作品なのに、やっぱり面白い!!
事件の真相が語られる場面からは一気読みだった。次作も楽しみ。
仮面の当主と孤独な美少女
2024年 2冊目
館シリーズ 第2館 水車館の殺人
仮面の当主と孤独な美少女が住まう異形の館
事件が起きた 昨年 とそれを紐解いていく 現在 で物語が進んでいきます。
1作目の衝撃の1行のようなどんでん返しはありませんが
最後の伏線回収は本当に美しく幻想的な世界でした。
再読だからこそ良い
むかーし、十角館で衝撃を受けた後に、これを読んで、
仮面の主人だなんて、なんか如何にもだなーっ、これはイマイチだったなって印象だった。
でも、読み直すと、思ったより面白い。
著者の新装版あとがきを読んで、うんうん、その通りだなぁと思った。
ミステリのお作法もちゃんとしてる!
館シリーズの始まり
推理小説ファンなら、大まかなトリックは予想がつくかもしれない。しかし、それでは細かなところで矛盾が生じる。ピッタリ合うピースを見つけるための推理が楽しかった。最後まで期待したような大どんでん返しは無かったが、それでも引き込まれるように読み進めることができた。普通は禁じ手の隠し通路や隠し部屋が、どのように絡んでくるのかもこのシリーズの楽しみかもしれない。
十角館が面白かったので2作目のこちらも購入し、先程読了しました。
クローズドサークルの中で次々と登場人物が殺されていく、次に殺されるのは誰なんだ…?誰が生き残るんだ…?と言う緊張感の中で物語が進む十角館とは違い、今作は主に過去に起きた事件を紐解きながら現在に結びついていくと言う流れのため、1作目と比べると非常に淡々と話が進んで行く印象を受けました。
また、今回は状況的に考えて被害者を「消せる」のはあの人物しか居らず、憶測でしかないが恐らくあの人物も共犯だろうと言う目星は付いていたので犯人が当たった時はニヤリとしたものですが、入れ替えが2回起きていたとまでは考えが至らずなるほどそういうことかー!と思いました笑
思い返せば犯人の癖や主人の異変には鈍感な執事の存在など伏線はやはり散らばっていたとは言え、読者の想像の更に一歩を行くトリック(自分は気付いたけどなと言う方は申し訳ありません笑)に脱帽です。面白かったです。
Posted by ブクログ
館シリーズに作品目「水車館の殺人」。
過去と現在を交互に繰り返す構成が新鮮に映った。
本作では水車館のギミック自体はさほど重要ではない点にツッコミを入れたくなりました!隠し部屋などにロマンを感じる人には物足りないかも、
藤沼紀一、由理絵そして正木達主人公の心情からは80年代90年代の純文学的要素を感じられた。
Posted by ブクログ
2026/19
1年前の事件とこんがらがって、少し理解に苦しんだ
島田さ〜ん!!あ〜!この描写あった!これも!これも!となりました
また誰が犯人か全然わからなかった
迷路館の殺人を先に読もうとしていたけど、水車館も読んでみてよかったなと思った
館シリーズまんまとハマってます!綾辻行人さんの作品面白い
Posted by ブクログ
十角館がおもしろかったので続けて読んでみました。
十角館より読みやすく、早い段階から事件が起きるのでスッと話に入っていけた。
ただ、脇を固める登場人物があまりに怪しくなさすぎて序盤から「死んだとされてるどっちかが主人に成り変わってる…?」と簡単に予想できてしまった。
衝撃度は高くなかったけどもストーリーとしては普通に面白かった。
ネタバレあり
館シリーズ2作目の作品。森深くに建てられた一件の水車を模した館。過去に起きた事件と現在の時間軸での出来事を交互に描きながら物語は進行します。
ミステリとしては優しめかな、所々の表現で入れ替わりにはすぐに気づける展開でした。由梨絵の藤沼紀一への態度が過去と現在で明らかに変化があることから犯人はほぼ確定的でした。むしろ古川恒仁の消失は確かに単純だけど想像させづらいミスリードを示していました。ついつい館に何かあるのではと疑ってしまいます。十角館の殺人が不意打ちで真相を告げたことに対して、推理としてはこちらが考えやすい内容です。次回にも期待します