【感想・ネタバレ】最後の記憶のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年01月16日

全体を通して幻想的、と思いきや、現実的。なんて思いきや、やっぱり違う。全く予想もつかない記憶の正体とラストに寒気を感じた。繊細に揺れ動く描写がどこまでも美しい、心ゆくまでこれでもか!とくどい程に人間の心理を味わえる作品でした。

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Posted by ブクログ 2024年01月12日

『白髪痴呆』の母・千鶴が、どんどん記憶を消失していく中で最後の最後まで強烈に残ってる記憶の意味とは。時間軸の因果を考えさせられた。私が主人公の立場でも、『千鶴』にする事は同じだったかもしれない。
〈ねぇ、生きてて楽しい?〉
すごく怖い質問。…楽しいよ!

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Posted by ブクログ 2021年05月08日

ねえ君。生きているのは楽しいかい。そんなフレーズが何度も何度も繰り返し出てくるこの作品。読んでいる途中から主人公の母親の恐怖を作り出した者が誰であるのか察しはついたが、「バッタの飛ぶ音」が何であるのか、その正体だけが最後まで読むまで分からなかった。個人的には好きな話で、良かったと思う。

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Posted by ブクログ 2015年01月03日

館シリーズよりも囁きシリーズの方が好きだったのに本作を読んでなかった事に、今頃気がついて慌てて読んだ。
死への恐怖に加え、記憶が無くなる恐怖とは、想像しがたい程の耐えられなさだと思う。

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Posted by ブクログ 2011年12月27日

新カバーの角川文庫が出たので、再読。
ノスタルジックで幻想的なホラー。これ、もしかしたら描かれてるのは一番切実な「恐怖」なのかもしれないなあ。じわじわと心の内から湧き起こる恐怖は恐怖は、どこにも逃げようのないものなんじゃないかという気がしました。
それでも限りなく美しいこの世界には、憧れてやみません...続きを読む

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月17日

15年ほど積読だった本書をやっと読んだ。巻末の解説ではジャンルにとらわれない読み方について書かれていたが、私としては、きっちり収めるところに収めてくれる方が好きだ。唯とのバディで最後まで行ってほしかった。

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Posted by ブクログ 2021年06月05日

母を蝕む奇病「白髪痴呆」それは母の記憶を奪い去る。彼女の幼い頃の恐怖の体験、白い閃光、ショウリョウバッタの飛ぶ音、子供達の悲鳴、脳裏に残る「最後の記憶」が母を苦しめる。森吾はこの奇病が遺伝するのではと怯えるが幼なじみの唯の助けで「最後の記憶」の謎を探り始める。
現実世界から異世界へ母と森吾の記憶が哀...続きを読む愁と恐怖を呼ぶ。
伏線の回収は巻末の引用文献にまで及ぶ、「白髪痴呆と日本の昔話」白毛社、あの有名な日本昔話だ。
「眼球奇譚」の咲谷由伊の名が登場する。
ノスタルジック・ファンタジー・ホラー。
★★★★✩ 4.0

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Posted by ブクログ 2013年06月26日

特殊な認知症になった母親は、近い記憶からどんどん記憶を失っていきます。
最後に残るのは子供のときの強い記憶で、幼少期に母は恐ろしい体験をしていたため、徐々に恐怖の記憶のみを思い出すようになっていきます。
母の病気が遺伝性ではないか、つまり自分も発症するのではないか、と異常に怯える息子は、母の幼少期の...続きを読む謎を解明するため、母の過去を辿り始めます。
わりとオチは途中から察しがついてしまいますが、主人公の妄想なのか現実なのかわからなくなっていく、狂気の狭間の描き方は作者ならではで非常に上手いです。
母親の本名が別作品の謎の女性とリンクしているのも気になりました。

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Posted by ブクログ 2013年04月01日

主人公波多野森吾の母千鶴は白髪痴呆という特殊な痴呆症によって徐々に記憶を無くしつつあった。
そんな千鶴に最後まで残った記憶-それは幼少時代に体験した恐怖だった。

バッタの飛ぶ音、突然の閃光、顔のない黒い殺戮者

森吾は幼なじみの唯とともに母の過去を探りだす。そして訪れた出生の地、迷いこんだその&q...続きを読むuot;場所"で彼は遂に真実にたどり着く。

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心がざわつくようなホラー。
森吾が別の"場所"で真実を悟る過程が特に怖い。じわじわと追い詰められる逼迫感、異様な情景と子ども達のリアルな描写が想像力を掻き立てて更に恐怖は増していく。思わず一気読みしてしまう作品だった。

それにしても、
『生きているのは楽しいかい?』
随所に散りばめられたその問に迷いなく答えられる人はどれ程いるだろう…
子どもだけじゃなく大人こそがあの"場所"を求めてるんじゃないか、ふとそんな気がした。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年10月27日

カテゴリーは一応ミステリーとしたが、ミステリーでもあり、ホラーでもあり、サイコサスペンス、幻想小説、SF・・・どのジャンルとも言えるけど、どのジャンルにもピタッとハマらない内容。

「囁きシリーズ」に近いタッチだけど、そこまでホラーじゃないですね。

特殊な痴呆病に冒された母親の唯一消せない恐怖の記...続きを読む憶が何なのかをたどる過程を描いた作品なのだが、妙に鬱気味な主人公はエヴァのシンジ君を連想させる。

勝手な予想だが、若い人は本作を楽しめないんじゃないだろうかと思う。僕自身も今の歳に読んだのが幸いだったように思う。

ストーリー自体は単純な造りだが、読みごたえは十分。
嵐の山荘や孤島での密室殺人事件も面白いが、こういう綾辻さんの作品がもっと評価されても良いんじゃないかなと思う。

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Posted by ブクログ 2012年03月17日

ほぼ表紙だけで選んだ綾辻さんの本。
内容は…結構難しい本でした(๛д๛)

「白髪痴呆<箕浦マレート症候群>」という脳疾患を患い、ほとんどすべての記憶を失いつつある母。
彼女の心に残されたのは、幼いころに経験したという「凄まじい恐怖の記憶」だけだった。
突然の白い閃光・ショウリョウバッタの飛ぶ音・大...続きを読む勢の子供たちの悲鳴―――。

何が難しかったかというと、状況描写というか…細かい情景がはっきりと想像できないシーンがいくつか。。
けど、基本的に、サイコサスペンスとか、多重人格とかそういうのは結構好きなので、内容自体はかなり好きです(●'ω'●)

ちょっと底暗い小説。
話の結論が最後のほうまで分からないまま進み、ラストにパッと全部がつながる。
そんな小説。おもしろかったー。

※「白髪痴呆<箕浦マレート症候群>」は実在しない病名です。

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Posted by ブクログ 2011年05月29日

綾辻行人の本格じゃない作品。。。。

ホラーなのかSFなのか、ジャンルはよくわからないけど。。。

面白かった!

チキチキチキってバッタの正体がまさかアレとは。。。

白髪痴呆って本当にあるのかと思って、思わず検索しちゃったし。

生きているのは楽しい?っていうキツネ面も好き!

残念なのは、主人...続きを読む公の心理がいまひとつしっくりこない。
そんなにやる気をなくすものか?
そうなっても仕方がないって言うところをもっと書いて欲しかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年10月23日

主人公は仮に母親と同じ病を患ったとして、最後の記憶は将来の道を決めるきっかけとなった思い出が残ることを望んでいた。しかし一読者としては、母親と同じく、ただし自身が加害者側としての凄惨な記憶が居座り続け悶え苦しむ様を予期してしまった。

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Posted by ブクログ 2022年03月04日

ミステリー要素の入った幻想系のホラーっぽいお話。といっても、大して怖いわけではない。
母親が痴呆になった家族性遺伝の恐怖に怯える主人公が、そのルーツをたどる、という点と、痴呆では昔の、印象に強い事柄が最後に残るわけだけれども、それはなんなのか、という二輪で進むストーリー。
他の綾辻作品とは決着の色が...続きを読むかなり異なり、こういうのも書くんだな、という印象を持ったのが正直な所。綾辻作品だけで見れば、館シリーズ等のほうが良いと思う。

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Posted by ブクログ 2020年12月02日

ミステリの恐怖とはまた違った恐怖。
つかみどころのない世界観で賛否分かれるとは思うが、読んだことのない怖さを味わえるので私は好きです。

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Posted by ブクログ 2020年11月13日

曖昧な記憶に支配され、やがてそれは恐怖となる。
全体的につかみ所のないフワフワとした世界が続きます。、

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Posted by ブクログ 2020年08月15日

「蓑浦=レマート症候群(白髪痴呆)」を患ってしまった母。自分にも遺伝している可能性がある為、日々追い込まれてゆく主人公、森吾。
近所で起きた殺人事件と、母の幼少時に起きた大量殺人、母が怖がる腕の傷、閃光、ショウリョウバッタの音。
過去と現在に起きている事件の関係と、母の出生の秘密が鍵を握っているサス...続きを読むペンスです。

「記憶が失われてゆく」ことが題材で、新しい記憶から徐々に失われてゆくが、特に強い記憶が「最後の記憶」となる。
記憶がなくなるということは「死」と同義ではないかと思います。
最後の記憶が楽しいものであればまだよいのですが、怖いのは、嫌ですね。

いなくなってしまった者の世界が、過去も現在も未来もない現実逃避の世界という表現をされていました。
その世界に逃げ込めば、恐怖を感じる事も我慢することもなく、生きているより居心地がいい。
現実世界にから「いなくなっちゃえばいいんだよ」と何度も声をかけられる森吾。

失踪してゆく子供達が自らそこに迷い込んだのか、誘拐されてしまったのか、曖昧な表現で読み取る事が困難でした。
唯は結局、森吾のことをどう思っていたのかも。

フワフワした現実味のない表現が印象的な綾辻行人がとても好きですが、ラストに解明される謎のインパクトが弱かったかなという気がします。
ラスト、なんだか急に主人公の性格が変わってしまったようにも思えました。


個人的にですが、2020年に入って記念すべき100冊目の本です。
目標が今年100冊超えでしたので。
大好きな綾辻行人の小説をと思ってこの本を手に取りました。
本を読んでいると、部屋にいるのに頭の中が旅をしているようで、没頭している間は違う自分になっている気がして気持ちがいいです。
就寝前に読むと夢にも見ますので、ホラーやミステリー漬けの私には寝覚めがキツくなる事もしばしば。
読みたい本がどんどん増えていき、以前より読むようになり、集中力が上がったようにも感じます。感じてると思っているだけかもですが。
映画も大好きなのですが、原作の方が感情が分かるので気持ちが入っていきやすいし、情景の描写の美しい表現が身に染み込んでくるかのようです。
脳内でのイメージが自由なのも、読書の魅力です。
誰かと好みのジャンルが一緒だったり、感想を読んで共感できたりするととても嬉しくて、生きてるのもいいかなって思えてきます。いつも生きててもいいなを探しています。たくさんは容量オーバーなので、いくつか。
現在の、嘘偽りない気持ちです。

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Posted by ブクログ 2017年08月07日

再読。ファンタジーホラー?
家族性遺伝って怖いけど、その運命を受け入れられないと森吾のようになるのかな。

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Posted by ブクログ 2017年03月01日

終盤近くになるまでホラー小説だという意識はまったくなかった。
精神的な迷路に入り込んでしまった男・波多野森吾の内面の葛藤を描いた物語だと思っていた。
精神に異常をきたした母親・千鶴。
医師から遺伝性の怖れがあると聞かされた森吾は、自分の未来を思い衝撃を受ける。
雷やバッタの羽音に激しく反応する母。
...続きを読む「ゆい」という名前への狂ったような拒絶。
すべてがわずらわしく、母の元から足は遠のくばかりだった。
幼なじみのゆいの強い勧めもあって、森吾はようやく母の過去を調べるために動きだす。
母は養女で実の親は別にいることがわかり、母の生家へ向かってはみたが・・・。
記憶が徐々に欠落していってしまう。
忘れていく本人に恐怖はないだろうが、周囲で見守る人たちにとっては辛い出来事だろう。
まして最後まで残った記憶が「恐怖の色」に染めつくされていたとしたら、悲惨以外のなにものでもない。
年老いてまでそんなものに苦しめられたくないだろう。
すべての謎が解けたとき、一番救われたのは森吾だったはずだ。
しかし、登場人物の相関図があったらやけに「義」のつく関係ばかりで、裏の裏の真実までは気づかなかった。
結末のホラー場面よりも、森吾が悩みながら底なし沼に落ちていくような精神状態の描写のほうがはるかに怖かった。
ちょっと欝になりそうな内容で、実は早々に挫けそうになった物語でもある。

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Posted by ブクログ 2016年06月26日

館シリーズとは全く違うファンタジー感が強い作品。

館シリーズと同じ期待感を持って読むと失敗するかも。

文章の心地良さは綾辻先生そのものなのだが、
展開のスピード感が何となく前半はずいぶんモタモタしていたような気がした。

後半、バイクに跨ってからのスピードは速かったが(笑)

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Posted by ブクログ 2016年03月19日

※ネタバレあり。
囁きシリーズに近い雰囲気を持つ作品です。
突如異世界に舞台が移り、さらにそこが物語の要となってあっという間にラストまで駆け抜けていくので若干ついていけないところはあったのですが…母親の記憶の謎や出自が明かされたところはスッキリしました。
やっぱり私は館シリーズが一番好きです。

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Posted by ブクログ 2014年04月01日

美しく優しかった母が40代という若さで病気なり、過去の記憶が彼女を苦しめていく。その病気にいずれ自分もかかるのだろうか。遺伝、家系...それらに翻弄され悩み苦しみながらも母の最後の記憶を森吾は追っていく。

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Posted by ブクログ 2014年01月20日

他の綾辻作品とは一風変わった雰囲気です。
やや表現が冗長に感じないわけでもありませんが、静かに恐怖が迫ってくるようで、効果的にも感じました。

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Posted by ブクログ 2013年01月07日

主人公・森吾の母親は認知症(白髪痴呆)を患ってしまい、その病気が
遺伝的要素が強いことを知る。

母が元気な時から恐れていたショウリョウバッタの羽音、稲光、顔のない者や自分の幼い頃の記憶にあるキツネ面を付けた何者かなどの謎を解明していく。

母親の母親、自分の実の祖母は母親と同じ病気になったのかを
...続きを読む調べる事を決意し母親の出自を調べる事になる。
そして冥界か幻想か解らない世界へと入っていく。
そして謎が解明していき、最後に母親の出自がドンデン返しのような
感じで描かれている。

解決というかこの結末へと導かれる過程はほとんどホラーというか
ファンタジーという形で現実的ではないのだが、帳尻は現実に則した
形で迎えられていると思う。

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Posted by ブクログ 2012年12月08日

 「館」から綾辻作品に入った人には総じて不評のようだが、むしろ「囁き」シリーズとかの方が本領だと思っているので個人的には「期待通り」だった(ただし「期待以上」ではない)。ちょっと異常な展開に対して倫理的に好悪が分かれると思われる。

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Posted by ブクログ 2012年08月01日

あ、へぇ……。そうなのね。
っていうラスト。
よく考えたら予想がつくんだろうけど、そうさせないところが良い。

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Posted by ブクログ 2012年01月21日

楽しめました。
でもわたし的には『Another』の方が好きです。

白髪痴呆症という奇病に侵された母と、
その遺伝子を自分が持っているんじゃないかと戦慄する主人公の話。

ミステリとして読めば、面白いと思います。

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Posted by ブクログ 2013年01月08日

囁きシリーズを彷彿とさせる。やはり館シリーズが大好きな自分としてはあまり好みではないかなぁ。途中で謎の答えも予想つくし。
文庫版あとがきにある「不条理ホラー」(みたいなアイデアがあったって記載)ってもしかしてこのあと書かれたanotherなのかなってちょっと思った。

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Posted by ブクログ 2014年04月26日

2007/6/25ジュンク堂住吉シーア店で購入。
2014/4/22〜4/26
7年ものの積読本で約2年ぶりの綾辻作品。サイコホラー系であったが、若干作品世界に入り込めなかった。解説の千野帽子さんが書かれている謎、結局わからなかった。何なんだろうか。

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Posted by ブクログ 2011年10月22日

 ここ1年で急激に記憶の障害が現れるようになり、今や息子や娘のこともわからなくなってしまった母・千鶴。医者によれば、彼女はいわゆるアルツハイマーという病ではなく、症状は似ているがかなり珍しい病であるという。どんどん記憶をなくしていく中、彼女には今も決して忘れられず怯え続ける幼い頃の凄まじい恐怖の記憶...続きを読むというのが存在した。彼女が何に対して怯えているのか、そしてこの病が遺伝性のものであるかもしれないと知った息子・波多野森吾は、知るのが怖いと思いながらも、母の知られざる過去を探っていくことになる。

 前半はミステリー、後半はファンタジー(?)という印象をもった。しかしながら、母親が怯え続ける過去の出来事を探るといっても、それを調べて母親の恐怖を取り除いてやろうということではなく、あくまでこの主人公は、自分もこの母の病気に将来かかるかもしれないという恐怖から、この様々な行動をおこしているわけで・・・(^^;実際そうなったら人間そういう部分もあるのかもしれないけれど、全然好きになれなかったなぁこの主人公。

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購入済み

消化不良な読後

2023年03月10日

館シリーズから期待をして読んだが、これはミステリではない。バッタの音もナニであるか推測しやすく個人的には期待はずれでった。

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