福澤徹三のレビュー一覧
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福澤徹三『孤老たちの沈黙』光文社文庫
中高年の絶望と希望を描く7編を収録の短編集。
まだまだ輝かしい未来が待ち受けている若い世代の読者には、本作に描かれるような年寄りたちの苦悩や苦労は理解出来ないであろう。
自分も還暦を迎えているが、50代とは違う体力の衰えや、身体のあちこちの痛みに驚きながら、半ばそんなものかと諦めている。それでも、慎ましくても構わないので、平穏無事な老後を過ごしたいと思っている。
『孤老たちの沈黙』。老いは誰にも訪れるが、20代、30代の頃には自分が還暦を迎える時が来ることなど全く考えていなかった。長く生きていれば、恥ずべき過去の1つや2つはあり、歳を重ねるに -
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殺人で30年服役していた刑務所から出所したばかりの元ヤクザ・鳶伊、コロナ渦で大学を中退した壮真、複雑な生育環境から人間不信になった澪央、真面目に生きてきたのに勤務先が倒産した沼尻の4人が共同生活を行うシェアハウスで、怪我をした地域猫であるマチルダの面倒をみることとなった。そんななか、壮真の親友・透也が撮影したある動画をきっかけに壮真たち4人やマチルダも半グレ集団を相手としたある事件に巻き込まれていくこととなる。
登場人物のうち、壮真と沼尻の2人はコロナ渦により人生を狂わされているし、鳶伊や澪央は幼いころからの生育環境も良いとは言えない。言うならば、社会のなかで恵まれていない -
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日常に潜む不可思議とその恐怖。
地縛霊の様にその場に残る念や、
近い未来に降りかかる災禍を予見するもの。
また、異世界に迷い込んでしまう怪異。
どれも、総毛立つような背筋の凍る見事な怪談話。
いや、実体験を元にしたとあるから、
取材元の方々からしたら遭遇したくはなかったと思うが。
そんな訳で私も嘗て一度だけ不思議な経験をしたので、
意味もなくここに記しておこう。
学生時代の話。
1Kの六畳間と、決して広くはないが学生の一人暮らしには十分事足りる部屋で、快適な日々を過ごしていた。
その日も無事一日を終え、ベッドに入り消灯した。
自覚の無い疲労が溜まっていたのか、
あっという間に意識が遠のき、 -
Posted by ブクログ
物件ホラーが好きなのと芦花公園先生の短編が入っているので手に取った。他の参加メンツも豪華すぎる、、、バラエティに富んだ様々な物件の嫌な話が入っていて満足度が高い。
福澤先生の話読んだことある、、、?って思ったけど「怪を訊く日々」のエピソードと若干重複してた。「忌み地」のシリーズも好きなので糸柳さんの日記っぽいやつも好き。晩御飯の献立書いてあるのかわいい。
郷内心瞳は拝み屋怪談しか読んだことなかったのでカニバリズム百合姉妹ホラーみたいなのお出しされて新鮮だった。よかった。
芦花公園先生のやつもかなり邪悪だったけどそれに続く最後の平山夢明先生のやつがあまりにも凶悪すぎて最高だった。何この流れ。助か -
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ネタバレ今回もおもしろくて、そして美味しそうだった。
そうか。ポールウインナーは関東では売ってないのか。
一時、毎日1本食べてたな。最近食べてないので、一気に食べたくなった。
あとハラスメントの話。マルハラは知らんかった。
上司のチャット返信の語尾に!がやたらついているのはそういうことなのか???
最後、ニュー来夢の3人が出てきてびっくり。
凜花ちゃんにここで会えるとは!
3人で経営がんばっているようでよかった。
「生きているかぎり、あきらめないかぎり、次の一手は必ずある」
柳刃と火野が潜入捜査官であることが裏社会で広まっている。これは意味深。ていうかそろそろ任務終了なのかなあ。 -