【感想・ネタバレ】忌み地 弐 怪談社奇聞録のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

購入済み

今回も怖かった‼

2020年08月26日

前巻もそうでしたが、実話怪談ならではのじわじわとした怖さで、夜中に読むと恐怖倍増でした。それにしても、怪談収集にも新型コロナの影響が出ているとは。今後は新型コロナの時代ならではの怪談も出てきそうですね。

0

Posted by ブクログ 2024年04月04日

 現地取材にて蒐集した怪談実録の第二弾。

 コロナ禍に入ってからの時期の取材ということで、現地取材では苦労をしたのだろうことが窺えます。前作は土地や地域にまつわる話が多かった印象ですが、今作では土地や地域以外の不思議な出来事なども含めた怪談が収録されています。

 私はオーディブル視聴でこちらを読...続きを読むんでいますが、ナレーターの方の淡々とした語り口もあって、さらりと読むことができます。特別に怖がらせようとする演出をせず、取材をした編集部の二人と、現地でそれを語ってくれた方の会話を聞いているようで、何かをしながらでも聴きやすいです。
 特に興味深いのは沖縄の話。現代でも「ユタ」の方がごく当たり前に頼られる存在として身近にいるということも独特ですが、本州と離れているだけに少し質の違う話があったりする地域だと認識しています。また別の巻でも沖縄の話が聞けるといいなと思います。

 まだシリーズが続いているもののようなので、続刊を読むのが楽しみです。

0

Posted by ブクログ 2023年12月21日

コロナ禍真っ只中で書かれた二巻目。
一巻のような取材調査による局所的怪談、芋づる式に見つかるご当地怪談は多くないが、やはりどれも独特な話ばかり。
一話だけだが、福澤氏の実話怪談で何度か登場しているS霊園近隣の話もある。 S霊園はやはりそういうものが集まる「忌み地」のようだ。
ただ、その忌み地というの...続きを読むはホラー映画やマンガのようにわかりやすいものではない。一巻二巻を読むと、何かがある・何かがおかしい・変なことが多発する・何かつながりのありそうな出来事があるという、極めてうすぼんやりしたもののようだ。
自分ももしかしたら、そのうすぼんやりした磁場のなかに暮らしているのかも…と思ってしまう。

0

Posted by ブクログ 2021年02月01日

人影がうっている写真が
急に出てくると
ひゃぁ~ 探したくない
と思っちゃいますね
沖縄は怪談の宝庫なのでしょうか
かなりの数の舞台になってます
読み終わった後で
他の方の感想をみていたら
前作のほうが
もっと怖かった という意見があり
読みたいような 恐いような

0

Posted by ブクログ 2023年09月27日

2巻目のもの少し話が軽いものが多く取材しづらい背景が色濃く出た1冊です。もし次の本が出るのならそちらに期待

0

Posted by ブクログ 2023年08月04日

第2弾。

コロナ禍で取材が制限され、制作も大変だったろうに。
無印ほど食い入る話は無かったものの満足。

0

Posted by ブクログ 2021年06月30日

土地や建物など怪異が起きる場所に重点を置いた怪談実話集、その弐。
ただし今回はコロナ禍の影響により現地取材が困難になり(そうですよねぇ)土地縛りというコンセプトは薄れ、ただの怪談実話集寄りになっているのが少し残念。
沖縄の怪異譚はもっと読みたいな~。早く現地取材ができるようになること祈ってます。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年12月26日

『忌み地』それは、望むと望まざるとに関わらず、怪異が起こるとされている場所。住んでいる周辺が、あなたの家が、もしかしたらそうかもしれない。本書では再び、糸柳と上間が収集した、誰にでも起こりうる恐怖を紹介していこう。
***
忌み地第二弾。前作が面白かったので、こちらも一気読み。こちらの話も怖いものが...続きを読む多く満足。ただ、今作は今世界中を混乱のさなかに陥れているコロナ禍の影響を受けており、二人の独特の取材方法である現地入りでの怪談収集を妨げた様子。どうやら過去に現地で収集した話が主なようだ。そのため、前作の様に一つの大きな根っこを持った怪談話たちというコンセプトは薄くなっており、仕方がないことだが、それはやや残念だった。とはいえ、一つの土地に赴いた際、なるべく様々な話を収集するという二人の信念が満ち満ちており、数話ではあるが関連した話があった。怖かった話は「影」「同窓会の電話」「石を投げる老人」「かぶさっている」。 「影」その後に続く「おんぼ坂」を読むと背筋の寒さが倍増する。この家に住む語り手は念願の一軒家を手に入れた。しかし、その土地は寺のものだという事。住職ならともかくとして、その他の人間が寺の土地に家を立てられること自体が、驚きだがそういえば、私が住んでいる市内に神社の土地に家を建てた人がいたので、法律上の手続きを行えば問題はないのだろう。(さて、気分的にどうなのだろうかという問題はあるが)最初は一軒家を買えた嬉しさから、あまり気にしていなかったのだが、案の定変なことが起こる。町中なのに蛇が家の中にいたり、いもしない猫の鳴き声が聞こえたり、家全体が揺れたり。そして、視線を感じたり。ちゃんと家を建てる際の習わしをしたのに、やはり土地が寺だからだろうか。気味の悪いことが起こり続ける。しかし、気味が悪いからといって一軒家のため、おいそれと引っ越すことはできない。仕方なく住み続けているが、やはり気持ちが悪い。直接住人を害なす怪異は起きていないが、さりげなく日常に入り込む怪異が怖い。しかも、語り手が言うにはこの土地だけではなく、近所も不吉なことが多発するらしく、まさに忌み地といった有様だった。何故この地がこのようになってしまったのかという理由は後に続く「おんぼ坂」でそれとなく示されている。風習自体はありそうなものだった。(それでも現代からすると少しぎょっとする)風習自体は問題がないのかもしれないが、使われていた川が暗渠となり役目を果たさなくなったことが原因なのだろう。この本に書かれている話は、過去にあった因習や原因が元になっている話が多く、語り手ではどうもできないことが多いのが、なんとも嫌な気分にさせる。難しいが、新しい所に住むときは、家自体や土地自体の環境を考えるのが普通だが、歴史や過去の出来事まで掘り下げた方がよいのかもしれない。「同窓会の電話」は人間の情念が絡む怖い話。怪異の中核となる当事者たち(AとMとKという女性たち)が不在のため真相は分からないが、MとAの因縁はともかくとして、Mはどうして「Kちゃんによろしく」という謎の伝言を残したのか。そして奇しくもその話題になったタイミングでかかってきたKからのノイズ交じりの着信は何だったのか……。この三人に何があったのは明白だが、一体全体何があったのだろう。読んでいてただひたすらにうすら寒くなり、落ち着かない。この話の雰囲気が全体的にとても怖い。「石を投げる老人」は庭いじりをしていた際、庭に埋まっていた石を川に投げ入れ処分した老人に起こった悲劇。昔、石にはいろいろなものが宿るのであまり粗末にしてはいけないといわれていたが、よりによってそんな物を川に投げて処分したらひどい目にあうだろう。掘り起こした時それだって分からなかったのだろう。運が悪かったといえばそれまでだが、何者かが分かってきちんと処理していれば、あんなことにはならなかったのだろうか? しかし、なぜ、一般人の庭に大量に埋まっていたのか。考えても分からないが、儀式なのか何なのか。自分の庭に山になるぐらい埋まっていたと想像するとゾッとする。 「かぶさっている」は、不気味の一言。ある無口な大学教授が時折口にする、「あの人にかぶさっている」という言葉。怪談や怖い話が好きな人間ならこの一言で想像するのはその人についている幽霊が力なくだらりとおんぶされる様に憑りついている姿だろうか。私はそれを想像しながら読んだが、最後のオチを読んで、そっちか……。と怖くなった。大学教授がいう『かぶさっている物』は死神かあるいは別の悪しき者なのか。どちらかは分からないが、かぶさられた人間は近い内に死んでしまう。そして、迫りくる死期事態も怖いが、普段はあまりしゃべらないのに、その現象を見た時だけぼそぼそっと「かぶさってるね」という教授も何となく怖い。怖いが、他者の死期が自分だけに見えるというのは気持ちが悪いものなので、他の人と共有したいというのは何となくわかるかもしれない。

前作の一つのテーマに絞って怪談を紹介するというスタイルが非常にお気に入りだったので、早くコロナ禍がおさまり、怪談社の2人が通常通りの怪談収集できる日が来ることを願うばかりです。

0

「小説」ランキング