福澤徹三のレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ寝る前に読むんじゃなかったと後悔しながらこの感想を書いています。
物件怪談アンソロジーということで、色んな怖さを楽しめる贅沢な1冊でした。
勿論怪異の存在はあるのですが、所謂ヒトコワでしたり伝染系に近いお話もあって驚きました。
個人的に終の棲家、ろろるいの家はちょっと怖すぎて数回本を閉じそうになりましたね。続きを読みたいけど、これ以上読んではいけないような、好奇心と恐怖心の狭間ってここかぁと思いながらも結局全部楽しく読んでしまいました。
郷内心瞳先生のトガハラミはあまりにも文体が艶やかで感動しました。果物を食べる様子をあんなにもセクシーに書くことができるなんて…。郷内心瞳先生は今回はじめまして -
Posted by ブクログ
どう見てもヤのつく筋の人間に見える二人組が作る絶品料理のシリーズ第三弾。今度の舞台は下町ヤクザの事務所での賄番。相変わらずの美味しそうな描写、ごちそうさまでした。
主人公は、半グレ集団の下で闇金の店長をしている三十前の男。同年代の他の若い人たちのように遊びたいのも我慢して、せっせと金を貯めて、目標額が貯まったら独立してどこかでやっていこう、という計画的なようであまり計画という計画も立てていないような将来設計を持っていたところ、新しい商業施設を建てるための地上げの話が持ち上がる。立ち退き予定地に建っているのは、とあるヤクザの事務所。古くからあるその場所は、主人公の祖父の家だった。母が祖父と -
Posted by ブクログ
ネタバレキッチンにまつわるアンソロジー。
お気に入りは福田さんの「対面式」、新津さん「わたしの家には包丁がない」。
「対面式」
建売住宅の対面式キッチンからは、向かいの家の対面式キッチンが丸見えだった。
そして、そのお向かいの玄関ポーチに何故か日替わりで陶器の人形が置かれていて…
ちょっとした好奇心から、陶器の人形の謎を解こうとする美晴。謎は案外あっさり解けたけれど、お向かいさんの旦那さんが実は…って言うのはどんでん返しでした。
「わたしの家には〜」
展子が何故包丁を持たないのか。亡くなった母親が父親の田舎へ帰省した時に女性ばかり動かされているのを目の当たりにして育った所為で、将来包丁を持たない -
-
Posted by ブクログ
いやいやいやいや、面白かった。ものすごい一気読みしてしまった。
相変わらずの時代劇構成(あらすじとオチは決まっていて、シチュエーションが毎回違う)なんやけど、今回の旬一郎くんは「甘ったれな若い子」じゃなくて、めちゃくちゃ正義感も意欲もある若い子やったので、そこが今までと違ってよかった。
でもまあ、小梅ちゃんの出自には
「えぇ…」
ってなったけど(笑。そういうわかりやすさもこのシリーズの面白さとはいえ)、通常国会が終わったところで読むってのもおつやった。
(おつではない)
2017年の本なんやな…。何とも言えん。
このシリーズはわりと庶民的な具材で料理をすることが多いこと思うけど、今回は -
Posted by ブクログ
前作を読んだのが約一年前なので、続きから読んでいけるか…
って思ったけど、
いけた。
今回もめちゃくちゃ面白かった。
なんちゅうか、ここまでの三冊ってどれも
根性なしのキャラクタが登場する
↓
柳刃さんと出会う
↓
最初は柳刃さんに不信感を抱く
↓
料理を通して目覚める
↓
明日から心を入れ替えてがんばる
って流れやのに、なんでどれも面白く読んでしまうんやろう(笑)。
それはわたしが根性なしやからか。他の根性なしたちが性根を入れ替えて前に進むサクセスストーリーを本能で求めるのか(笑)。
それもあるやろうけど、時代劇的安心感面白さもあるんかもしれへんね。
じつは柳刃さんの立場すら -
Posted by ブクログ
今回なかなか柳刃と火野が登場しなかったので
違うパターンなのかな?と思って読み進めたら
登場しました
まあこの2人が主要人物だから出ないってことはないか
相変わらずの旨そうな賄い飯に集中してしまいましたが
ストーリーは前の2作よりかなり濃い
ヤミ金の店長をしていた青年が幹部に実の祖父の家を地上げしろと命じられる
祖父はヤクザの組長
しかし組は祖父の他にはじいさん組員が2人だけ
簡単にできると思ったら
そうは問屋がおろさなかった
なぜか組に住み込んで行儀見習いをすることに
そこに柳刃と火野がやってくる
そこで人間らしい暮らしをするうちに
すっかり性根を入れ替えた主人公
人情譚と料理がいい具合に混 -
-
Posted by ブクログ
福澤徹三『侠飯 9 ヤバウマ歌舞伎町編』文春文庫。
文庫書下ろしシリーズ第9弾。安定の面白さ。次々と描かれる食と酒に関する蘊蓄と食べたことのない簡単料理のレシピ。そして、何よりも痛快なストーリーが面白い。シリーズがこれだけ続く理由も解る。
山口から東京に出て、専門学校を卒業したものの、就活が上手く行かずバイト暮らしの蓬創介は、求人サイトで見つけた企業の面接を受けるが、そこを運営していたのは極悪非道の半グレ集団だった。履歴書などで個人情報を握られ、逃げるに逃げられず、言われるままに日給6,000円で歌舞伎町のバーで凛花と2人で働いていたある日、買い物に出掛けた時にトラブルに巻込まれる。それ