あらすじ
ヤクザ・ミーツ・キャット!
コロナ禍で大学を中退した壮真は、金に困ってシェアハウスに移り住む。同居人は無愛想な女の子と四十すぎのフリーター。そこへ引っ越してきたのは30年の刑期を終えた元ヤクザの鳶伊だった。壮真と鳶伊は仔猫を拾ったのをきっかけに便利屋で一緒に働くが、壮真の友人が闇バイトに手を出し、住人たちに危機が迫る……。
昭和の極道が令和の半グレに戦いを挑む。
新しい家族を守るために――
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ネコ=幸せ
という(メインストーリーとは関係ないが)計算式が完成してしまいすごく納得した!
幸せと快楽は全然ちがうのだ
マチルダ(猫)が最高にかわいい!
懲役30年の元ヤクザがただただ渋かっこいい!
ちょっと過激だけど、こんな頼れる人がそばにいると安心だなぁ、、こんな時代だからなおさら
これも本編とは関係ないがポケモンカードが7億円って、いみふ。。
Posted by ブクログ
本の装丁からは想像できないほどにかけ離れた強烈な鳶伊仁のキャラクターに引き込まれた。
元ヤクザと軟弱な青年との対比であったり、教誨師で鳶伊を理解する住職、過去の事件に遺恨を残す便利屋経営者、そして巨悪な半グレ集団。
見せ所満載の登場人物たちと、最後に匂わせる鳶伊の中にある許されざる者に対する決着のつけ方。
猫とおじいさん…ではなく、ハードに面白い小説だった。
Posted by ブクログ
audible⭐︎
マチルダを中心に仲が深まり、いろいろな事がおきていく。いぃよぅに物語は進んでいったが1人1人の心情の変化に胸が熱くなった!
便利な世の中になったけど、不便な事も同じくらい多い。幸せは自分自身のものさしで決める!
Posted by ブクログ
ハラハラして後半は一気読み。
そんなことしたら危ないに決まってるじゃん!ってことを登場人物たちがそれぞれやらかすから心臓に悪い。
タイトルの意味は途中からすぐわかってしまった。
元ヤクザの老人トビーは強くてヒーローのような扱い。
みんなが元ヤクザを結果的にいいように利用して問題を解決していく流れは、うーんと思った。
少女漫画にイケメンヤクザとの恋を描いたものが多くあるけど、それと同じで強くてかっこいいって所だけいいとこ取りする設定には違和感。
だってそもそもヤクザって法に触れることをしている訳だし。
トビーが元ヤクザだとしても、殺人の前科の理由が義理堅く親分の敵討ちだとしても、実は猫を愛する優しく強い素敵な人、とはならない。
とはいえ、物語自体はテンポよく面白かった。
猫の豆知識も知れる。
Posted by ブクログ
面白かった。
にゃんこが可愛過ぎる!
最後がどうなったのか気になるけど。
任侠とか男がどうの、とか時代遅れっぽいけど
昭和を懐かしく思い出した。
Posted by ブクログ
いやぁ、いい!福澤徹三はホント最高だ。人情味のあるヤクザを描かせると抜群に上手い。
懲役30年の元ヤクザ、鳶伊。歳は65だが、とにかくカッコいい。半グレたちを物ともせずに立ち向かう姿は惚れ惚れしてしまう。とにかく曲がったことが嫌いで、こんなオッさんになれたらさぞかしいいだろうなと思ってしまう。
大学を中退した壮真、無愛想で人間不信な澪央、40過ぎのフリーター、元警察で、現在便利屋を営む天音。そして元ヤクザの鳶伊。バラバラな5人が半グレの犯罪に巻き込まれるが、警察に頼ることもできない。
5人は半グレたちに真っ向から挑んでいく。
とにかく読んでいて気持ちのいい物語。ラストも最高!福澤さんには是非こういう作品をどんどん描いてほしいです。
Posted by ブクログ
まったくほのぼのしてない!
鳶伊さんが今時の若者のせいで出所後の生活をめちゃくちゃにされる話。気になって一気に読んだ。壮真・透也は自業自得。沼尻さんもダメだけど先の2人よりはましかな。
面白いけど読み終わった後くらい気持ちになる
Posted by ブクログ
殺人で30年服役していた刑務所から出所したばかりの元ヤクザ・鳶伊、コロナ渦で大学を中退した壮真、複雑な生育環境から人間不信になった澪央、真面目に生きてきたのに勤務先が倒産した沼尻の4人が共同生活を行うシェアハウスで、怪我をした地域猫であるマチルダの面倒をみることとなった。そんななか、壮真の親友・透也が撮影したある動画をきっかけに壮真たち4人やマチルダも半グレ集団を相手としたある事件に巻き込まれていくこととなる。
登場人物のうち、壮真と沼尻の2人はコロナ渦により人生を狂わされているし、鳶伊や澪央は幼いころからの生育環境も良いとは言えない。言うならば、社会のなかで恵まれていない4人が暮らすシェアハウスである。そんななか、地域猫のマチルダの面倒を見たり、犯罪絡みの事件に巻き込まれた壮真を助けようとしたりと他者を助けることができる力がある。
一方で、透也や半グレ集団たちのように『金が全てだ』『楽して稼ぎたい』と社会の悪いところを凝縮したような考えをもつ者たちもいる。半グレ集団の行いは胸が悪くなるほどだ。
こういう者たちに巻き込まれたが最後、ラストの鳶伊のように覚悟を決めて他者を守るために行動を起こすしかないんだろうな。
両親がおらず、幼いころから15歳まで過ごした施設では上級生から凄惨な苛めを受け、ヤクザになり、恩人の仇討ちのために殺人を犯して服役した鳶伊。出所しても他者のために行動し、ラストも病気を抱えながら他者を守るために平穏を捨てようとしている鳶伊。鳶伊の人生は、なんのための人生だったのかと思うと悲しくなる。半グレ集団のリーダーの決着がついたあとには鳶伊には幸せになってほしい。
Posted by ブクログ
コロナ禍で会社が倒産、組長の仇をうって30年の懲役、闇バイトに毒親、古き良き昭和、孤独死と遺品整理、、、そして皆を魅了する地域猫のマチルダ。これだけのコンテンツをハートウォーミングにまとめつつ、ハードボイルドも絡ませる、という、神技な物語でした。ストーリーは面白かったよ。人の幸せって何だろう、てこともちゃんと考えさせられた。