福澤徹三のレビュー一覧
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侠飯シリーズ 第4弾
プロローグ 強欲な国会議員と秘書の愉しみ
1ひと手間で旨さ倍増、5分で作れる缶詰フルコース
2超お手軽なのに絶品、毎晩でも食べられる常夜鍋
3宅呑みでもバル気分、ちょこちょこ旨い簡単ピンチョス
4極上ハイボールで乾杯、旨さに驚く激安オードブル
5赤ワインがどんどん進む、わが家で作れるビステッカ
6浴びるほどビールが呑める、美味しすぎる豆料理
7つらい夜こそしみじみ旨い、冷酒が沁みる酒肴の逸品
8金はなくとも夢だけあった。あの頃が蘇る、おふくろの弁当
エピローグ 青雲の志は消えず。心で受け継ぐ任侠の味。
「政界のパワーショベル」と呼ばれる強欲国会議 -
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2016年69冊目
前回読んだ侠飯の第2弾。
前回は大学生の一人暮らしの部屋への潜入だったが、今回はある企業の前での屋台のランチワゴン車。
主人公は人つき合いにも興味なく仕事で何がしたいという意思もなく、突然人材開発部に異動となり自分で会社の中で自分で雑用を見つけてくるという仕事をさせられているリストラ直前の独身サラリーマン。
そんな中、ランチワゴンでうまい昼飯に出会うが、店主はどうみてもカタギではない。
今回は7月から8月の物語なので、出てくる食べ物がスープカリーであったり、メキシコやアフリカの唐辛子やスパイスをつかった料理が登場
読んでいるだけで食べたくなる表現力は見事。
そんな食べ物を -
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ネタバレシリーズ第4弾の事件は政界が題材……ですが、正直そちらはあまり(個人的に)重要ではなく、舞台が酒屋兼立ち飲み屋とというところがポイント。
立ち飲み屋のおつまみレシピが満載で、酒飲みの私としてはこれ以上ない内容に超満足。ちょっと小汚い感じの安い立ち飲み屋の雰囲気もちゃんと出ていて、自分の好みにバッチリ合致したお話でした。
一方で事件の方は、野心あふれる肝付氏が母親が作った弁当であそこまで心変わりするかなぁと疑問に思いますが、このシリーズは事件解決はサブで、ひと手間かけた安くておいしい料理の話がメイン(と思ってます)。事件話の方は予定調和でも全然OKなので、自分としてはこの4巻は満足な出来でし -
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第4作まですっ飛ばして第5作を初めて読んだという人はまずいないでしょう。だから、読者はみんな、柳刃&火野コンビの正体を知っている。知らぬは本の中のほかの登場人物のみ。
今回の舞台は、料理イマイチのペンション。10年前に強奪された5億円が隠されているかもしれないというこの地に現れたギバちゃんヒノちゃん。宿泊客なのにオーナーとバイトにアドバイス、料理どんどん旨くなる。
某カレー対決小説を読んだときに、最強のドーピングアイテムが化学調味料というオチに怒りすらおぼえました。だからって私は化調を全否定したいわけじゃない。柳刃の料理は化調全開ではなく、でも手際よくつくるために少量を絶妙のバランスで上手 -
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コミカライズの方が気軽で、おいしさのイメージもアップしていて良かったです。
組長の食に対する考え方は、生き方にも繋がっていて、毎日の食事を侮ってはいけないと痛感しました。
…別に上等で高級なものを食べなくても、家にある食材の持ち味を最大限に引き出して美味しく食べようとする姿勢が大切なんだなと、組長の料理を見て思いました…
堂々と転がり込んできた料理上手な893の組長に対しての、就職戦線真っ只中にいるのにほんとに危機感ゼロな若水良太の心の声がめっちゃ笑えます。
でもこれから先、彼も柳刃の美味しい侠飯の影響で、徐々に成長していくのかな?
かなり好みのストーリーでした。メニューもシンプルでおいしそ -
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シリーズ3巻もとてもお腹が空きました。面白かったです。
今回の主人公も初めは嫌なやつで、でも潜入した柳刃さんの言葉で変わっていったところが良かったです。
今回の柳刃さんの作るごはんもとても美味しそうでした。予算1人300円という範囲での料理、今までで一番実用的な気がしました。季節もちょうど冬ですしぴったり。
今回の舞台がやくざの組ということで、色々なしきたりが大変そう…と思いました。主人公の祖父である組長と、柳刃さんとの初対面のときの仁義、「お控えなすって」のやりとり…長かったです。でも和室での作法とか立ち居振舞い、勉強になりました。
スパイシーギャングもがんばってるみたいです。4巻も楽しみで -
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やっぱり面白い福澤徹三。今回は、半グレの卓磨がヤクザの行儀見習いをしながら男になっていく。
半グレ集団に属し、闇金の店長をしている卓磨が、半グレ組織串刺連合のリーダーの命を受け、ヤクザの祖父の事務所の地上げに乗り出す。なんとか行儀見習いとして働きだしたが、昔気質の祖父を口説けないでいた。そんな時、例の2人組、柳刃と火野が現れた。
行儀見習いをしながらもリーダーからは地上げをせっつかれ、挙句に祖父を殺せと指示される。板挟みになった卓磨の出した結論は・・・。
相変わらず柳刃の作る料理は旨そうで、しかも他のレシピ本とかと違い、簡単そうなので思わず作りたくなってしまう。また、このシリーズの -
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福澤徹三は、ヤクザの論理をうまく小説に取り入れる。
相手の弱みをつくり出し、そしてはめる。
そのはめ方がたくみで、従わせる。
中堅広告代理店のサラリーマン 狛江は、
北九州の支店に左遷された。
狛江は、簡単に ヤクザにはめられる。
そして、借入が どんどんと 増えていくが
単にはめられるのでなく、自分もはめる側に
回って、悪事を働くが、それが 悪事だと認識していない。
いつの間にか、仕事を どんどんとることが出来るようになる。
そして、ヤクザをバックにして 出世する。
ふーむ。筋金入りブラック企業のブラック中間職となる。
みごと、返り咲くのである。 -
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内容(「BOOK」データベースより)
渋川卓磨、27歳、ヤミ金業者店長。上層部から「やくざの組長宅を地上げせよ」という指令を受け組に潜入したが、なりゆきで行儀見習いとして住み込むはめに。そこに現れた頬に傷もつ中年男。客人なのに厨房に立ち、次々に絶品料理をつくっていく。一体何者?卓磨の地上げはどうなる?旨さ3倍増の文庫書き下ろし第3作!
意外性も何も無く、シチュエーションが変わっただけ。物語の大枠も予想が付くし、上手くいき過ぎでもあります。しかしながら、お話っていうのはリアリティーだけではないのですね。こういう寓話めいた話というのは昔の映画によく有って、その世界観のお約束事ごと愛するべきもので