福澤徹三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレテーマに惹かれたのと、澤村作品目当てと、ホラー作家を発掘したくて手に取った。
イマイチなものもあったが、いくつか好きな話が読めたのでトータルでは良かった。
芦花公園先生の「終の棲家」がとても良かった。この人の作品は他にも読んでみようと思った。
①氷室
家のつくりはワクワクしたが、主人公の罪は余計だった気がする。地域活性化おばちゃん大暴走のサスペンス仕立てで最後に元住人に殺されるの方が良かった。途中からカラクリが見えてしまったし、おじいちゃんが普通に話し始めた時点でちょっと冷めちゃった(笑)
②倒福
軽い読み物としてはギリギリ許せるけど、詮の文字を小さくしてほしかった。読むのに邪魔過ぎた。倒福の意味を調べたけど、この手紙にこのタイトルをつけた意味はよく分からなかった。
③旧家の記憶
自著の宣伝とおじちゃんの思い出話。これはテーマに沿わないし、バラバラとまとまりがない上に、時々下ネタを挟まずにはいられないらしく不快。我慢して読んだが全然面白くなかった。私がスナックの従業員でお金貰ってるなら聞いてやってもいいというレベルの内容。
④やなぎっ記
自動餃子焼きマンに和んでたのに最後怖かった。この女性の襲撃は本当にあったのか教えてほしいです。怪談系っておかしな人も寄ってくるよな〜と思いつつ、順不同で読んでいたので恐ろしい話の後だと人の日々の営みを感じていくらか癒された。創作だとしてもよく出来てる。こういう顔文字使いまくるヤバ過ぎるおばさんは実在する。
⑤たかむらの家
匂いが漂ってきそうな良さがあった。雰囲気があったし、花の腐った匂いというのが良かった。ただ最後の殺人は絶対バレると思う。そしてこの妹は牢屋に入っても生き霊飛ばしてきそうなので、捕まる前に兄に殺されるのではと思う。でも死んでも会いに来そう。家を処分して引っ越したらワンチャン助かるかも。
⑥妹の部屋
元々の家族が異常過ぎて、殺された妹にも同情が湧かない。彼氏も揃っておかしくなるのはちょっと都合が良過ぎるし、最後の方の描写は中高生が書いているように稚拙なヒトコワに感じた。異常な家族で終わらせた方が味わいがあったかも。
⑦笛を吹く家
シンプルに笛吹家が怖かったので、霊的ホラーなままにしてほしかった感がある。オチで冷めちゃったが、家の描写は流石だった。だからこそちゃんとホラーとして、もっと読みたかった。
⑧牢家
なぞなぞみたいで面白かったが、大量行方不明事件の時はごっそり食べ切って、前2つの事件では食べ残しがあったのは何故なんだろう。
⑨トガハラミ
一番描写がグロかったので二度目はもう読みたくない。話は面白かった。性をこじらせると殺人衝動になりやすい、みたいな話は聞いた事があるけど、主人公はなんだか気の毒だったな。相手の男の子ももっと可哀想。セックスは第三者目線で見るもんではないよなぁ。トガハラミの場合は、性的本能が食欲に結びついちゃう感じだったな。
毎夜仏壇の果物をくすねて外に出てる娘に母親が気付かないはずないと思うので、姉()の元に通ってたのは夢の中だったかもしれないな。
⑩終の棲家
怖かったし面白かった。女医さんが統合失調症のおばあちゃんの話を冷静に分析しながら、少し面白がって聞いていたらそれは死の呪いだった…というのがいいし、もっていき方も鮮やか。ゾッとする描写が多くて頭に残った。なにより読みやすかった。
⑪ろろるいの家
海外の悪魔ものに近い印象を受けた。あまりに絶望的でこれはちょっとしんどい。インパクトはあるが。子供や犬を平気で殺すところが容赦なかった。改行もせずに書き切っているところに自信を感じるが、そこまで魅力は感じなかった。もう少しこう…希望がほしい。最後の儀式のくだりで何故そうなったのか答えが欲しかった。家庭教師は話さえしなければ逃れられたのか。なにもかも幻覚にして、一瞬助かりそうな気配を見せておいて「どう足掻いても逃げられないよ」と落とす展開は一周回ってB級ホラー映画でよくあるので、好きじゃないな。
そもそも主人公がこの女性から電話を受けて、詳しくは他の者に連絡させる…と始まって、昔大学生の頃話を伺った回想が入って、最後また電話で終わるのがよく分からなかった。結局詳細を電話で聞いたという事でいいのか?最後の方は話してたよな。 -
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ネタバレ相変わらずサクサクと読みやすいシリーズ10作目。今回登場した料理の中では、大阪のイカ焼きが気になりました。
そもそも大阪のイカ焼き自体を知らなかったので、どんな食べ物なのだろうと興味深々。本作を読んでるとき偶然大阪にいたので、早速食べに行っちゃいました。イカ焼きはビールのつまみやおやつ向きの料理でしょうか。東京では食べられるところがほとんどないのが残念。
お話の方はというと、今回はトクリュウや弱者男性などが取り上げられています。どちらにも共通しているのは「志のなさ」で、それが故に社会的弱者を利用した犯罪に走ったり、将来に希望が持てずに居場所がないと感じたりするのかな?
薫平と芯太は柳刃と火野、津久根と出会えたから前向きに変われたように、今問題になっている多くのことは人や社会とのつながりが解決のとっかかりになるのかも。これは本作の直前に読んだ「罪の境界」でも考えたことだったので、ちょっと運命めいたものを感じてしまいました。
そして、前作のキャラが登場するのが定番のラストシーン。いつもは「誰だっけ?」と忘れてるのに、ニュー来夢の面々はなんとなく覚えてました。本作の薫平たちが、11作目ではどのような姿で登場するかが楽しみです。 -
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**侠飯7 激ウマ張り込み篇**
**著者**: 福澤 徹三
**あらすじ**
新米刑事・乾正悟は薬物疑惑の芸能人を張り込むも、失態を犯して左遷の危機に。ある晩、何者かに拉致され、辿り着いた先はヤクザの事務所だった。そこには、謎の「警視庁捜査官」を名乗る男が…。理不尽な任務と絶品料理の狭間で正悟の運命が大きく揺れる。果たして、彼はこの張り込み任務を乗り越えられるのか?
**感想**
今回も柳刃たちによる痛快な操作劇が展開され、新米刑事の乾正悟が思わぬ形で巻き込まれるところが新鮮です。柳刃の破天荒さは相変わらずですが、どこか人情味があり、熱い信念が垣間見えるのが魅力です。正義が必ず勝つという安心感も本シリーズの醍醐味で、気負わず楽しめます。料理の描写も絶妙で、張り込みのストレスを吹き飛ばすような美味しそうなメニューの数々に食欲をそそられました。次巻でもどんな料理と事件が待っているのか、今から期待が膨らみます! -
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てっきりエッセイだと思ってスルーしていたら(エッセイが嫌いなわけじゃないんですが)、めっちゃ小説でした。“侠飯”シリーズのファンならば誰でも好きになりそう。
もう何年も新作を書いていないベテラン作家とその担当となった新米編集者、そして2作目を書けずにいる新人作家。ベテラン作家に焦る様子は皆無で、毎度旨い料理と酒で一杯やることに。
確かに食事はいくらでも簡素にできるものだし、読書はしなくたって生きられる。だけど、そういった無駄こそが人生を楽しくするのですよね、竹林先生。
本作に登場する商品どれも実際に入手可能なのが嬉しい。作らなしゃあないでしょ。 -
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福澤徹三『侠飯 10 懐ウマ赤羽レトロ編』文春文庫。
ついにシリーズ第10弾。今回も書き下ろし。
今回も柳刃竜一と火野丈治の2人が絶品レシピを振る舞い、痛快無比な活躍を見せる。
昭和から平成、令和と時代が流れるにつれ、犯罪の質が変わって来た。今やトクリュウや闇バイトといった匿名の首謀者が姿を隠しながら、社会的経済的弱者を手足に使い、強盗殺人や特殊詐欺でカネを奪うという凶悪事件を起こしている。そんな時代の移ろいを憂うかのようにストーリーは展開する。
売れないウエブライターの熱川薫平が主人公で、彼はヤクザ関連の記事を書くために元組長が経営する赤羽にある1泊1,500円の昭和レトロな古民家ゲストハウスに連泊することになった。
薫平はやはりゲストハウスに泊まる関西出身のルミとゲームオタクでバックパッカーの芯太と知り合うそこに現れたヤバそうな柳刃竜一、火野丈治の何時もの2人組が、昭和レトロな絶品料理を作り、薫平たちに振る舞う。
しかし、薫平の取材はなかなか捗らず、イライラしているうちに何者かに拉致される。
本体価格780円
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柳刃さん、火野さん、若者たちの定番な体制に起こるエピソードは期待と安心感で楽しいひと時を約束してくれる。銭湯とコーヒー牛乳くらい定番の組み合わせで、かっぱえびせん的な中毒性がある。
トクリュー、本で見たかニュースで見たか?ふと困惑するほどタイムリーに目にするキーワード。話の展開も推測してしまう。半グレが生まれ、トクリューに変貌したカラクリをさりげなく教えてくれる。"元暴5年条項"なる言葉は初めてお目にかかりました。
やることなす事が期待と反比例しても、食事を摂って"美味しい"と感じるなら、決して詰んだ状態ではない。無限の盤上にはそもそも詰みはない。ですよね〜 -
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侠飯6 炎のちょい足し篇
著者:福澤 徹三
シリーズ累計30万部突破! 今回も、侠客の飯は熱くて旨い!!
ひきこもりで毎日ゲーム三昧の風見蓮太郎、27歳。ある日、蓮太郎は父の意向で自立支援施設に無理やり入所させられます。施設の生活は退屈で、三度の食事はコンビニばかり。そんなとき、近所の食堂に現れたのは、頬に傷持つあの男! 男は蓮太郎たち寮生に絶品料理をふるまうのだが、そこに隠された思惑とは⁉
ストーリー展開の面白さはもちろん、コンビニ食材を活用したメニューや、ひと手間で劇的に旨くなるコツなど、マネしたくなる料理テクニックも魅力のシリーズです。
シリーズお馴染みの柳刃と火野の名コンビが、今回も人生の本質を説きながら、魅力的な料理を通じて人々を導いていく姿が描かれています。特に今回は、コンビニ食材を活用したメニューや、ちょっとした「ちょい足し」で劇的に美味しくなる料理テクニックが紹介されていて、すぐに試したくなるものばかりです。ストーリーの展開も安定しており、最後には悪を断つ必勝パターンがしっかりと決まっているので、安心して楽しめる作品となっています。今回も柳刃と火野が頼れる存在であることに変わりはなく、読後は心地よい満足感に包まれます。