福澤徹三のレビュー一覧

  • 忌談 2

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    こんな言い方をしたらあれだけど、この話が実際にあったことなら
    世の中には壮絶な体験をした人がたくさんいるんだなあ・・。
    前作ほど厭な話はないけれどインパクトあるえげつない話がチラホラ

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    2021年12月30日
  • Iターン

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     著者の恐怖ホラー小説のファンなのだが、『東京難民』とか社会派(?)小説もそれなりに楽しめる。中年サラリーマンが左遷先の土地でひょんなことからヤクザの舎弟になり、組絡みの抗争に巻き込まれる。そこまで落ちぶれ、暗い展開しかないと思わせてからの大逆転劇は痛快である。現実離れもここまで行くとファンタジーとして受け入れやすい。

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    2017年05月30日
  • もうブラック企業しか入れない 会社に殺されないための発想

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    高学歴、高収入の社会学者が抗弁を垂れている書物よりとても好感が持てました。
    専門書ではないけれど、作者の経験が面白い。
    著者のバイタリティはなかなか凡人ではできない。凡人でないような人だからこそ作者という道の選択ができたのだろう。

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    2017年05月14日
  • Iターン

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    福澤徹三『Iターン』文春文庫。

    リーマン・ノワールとはまさにピッタリのネーミング。スピード感があり、ユーモラスで、ドキドキハラハラの一気読み小説。

    同族経営の弱小広告代理店の冴えない営業マンの狛江はリストラ対象の北九州支店への赴任を命ぜられる。単身赴任で向かった北九州支店は営業マンの柳と事務員の吉村の二人だけ。リストラ回避のために奔走する狛江は思わぬトラブルからヤクザに絡まれ、大借金を負い、ついには犯罪にも手を染める。果たして狛江の運命や如何に。

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    2017年05月11日
  • 侠飯3 怒濤の賄い篇

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    侠飯、第3弾。
    柳刃さんと火野さんのコンビは変わらずだが、お迎えする主人公が新しくなって、2作目よりも新鮮に感じた。
    本物のヤクザというのは、そんなにも奥ゆかしいものだったのですね。
    8と9と3をたして20になるので云々というのは、どこかで聞いた覚えもあるのですが。
    試しに「串刺連合」の9434を足してみたら、これも20になりましたよ!
    あと、柳刃さんの「桜田門一家」って、身バレしてるじゃありませんか‼︎
    1巻から読んでいれば知っていることなので、ツッコミ待ちなんでしょうね。

    またまた美味しそうな料理てんこ盛りで、何よりも「ひとり頭300円の予算」という縛りが、お財布の味方!
    柳刃さんと結婚

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    2017年08月03日
  • 真夜中の金魚

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     チンピラ小説であり、青春小説。福澤さんの描く物語は、なんとも瑞々しい。
     どうしようもない主人公のおれ(なぜか最後まで名前が出てこない)は、どうしようもないながらも、やるときはやる一面も持っていて、ついつい応援したくなってしまう。 
     また、登場人物はみなキャラが立っていて、文章も読みやすく、内容も面白い。読み手を飽きさせることなく、笑いながら、ハラハラドキドキさせながら、時にはホロリとさせながらラストまで連れて行ってくれる。
     『すじぼり』と似たテイストなので、この物語が好きな人は、ぜひそちらも読んでみては。

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    2016年07月10日
  • 死に金

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    ネタバレ

    金とはなんなのか、金に振り回される人と、金に振り回されない人。金に振り回される人が多数を占める現在では、それが一般的で、かつ、それが幸せとも刷り込まれている。地獄の沙汰も金次第。金の切れ目が縁の切れ目。まさにその通りの本だった。

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    2016年06月05日
  • 灰色の犬

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    刑事の息子が借金苦で落ちていく様が「ウシジマくん」のようだった。父親も窮地に陥って、ハラハラドキドキしたけどラストが爽快でよかった。

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    2016年05月17日
  • 死に金

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    末期癌で死の淵に立つアウトローの金貸しの矢坂の大金を何とか手に入れようと、矢坂のもとに群がるするやくざ、別居中の妻、チンピラ…

    金に群がる人間の浅ましさ、そして、この小説の中の唯一の救いとの対比。途中で結末に気付いてしまったが…

    裏表紙の紹介文にあるピカレスク・ロマンとはちょっと違う。傑作『灰色の犬』のレベルまでは到達してはいないが、面白い小説だった。今後の福澤徹三は、この路線で行くのだろうか。

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    2016年05月16日
  • 東京難民(下)

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    下巻。こんな苦難な状況からどう結末を迎えるのか気になったが、一応、ハッピーエンドでOK?
    色んな人に出会い、経験していく中で日々垣間見られた修の心の変化や成長が逞しく感じた。
    どんな状況にも人は人に助けられ、支えられて生きているんだなあとこの物語を読んで実感。
    終始楽しく読めた。文句をつけたくなる時もあったけど、主人公の性格や行動にイライラしながら物語を読むってのも結構気持ちがいいものですね。

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    2016年01月18日
  • 怖い話

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    怖いのは苦手だけど、これは本当に面白かった!時々ぞっとするけど、怖すぎず雑学寄り。でもあの表紙はやめてほしい...

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    2015年08月10日
  • 東京難民(下)

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    あながちファンタジーではなく、いまの大学生にも起こる可能性はありそうな話だと思わせてくれる。
    中国マフィアはちょっとあれだけれども。
    私はグイグイ読まされた。

    現代の日本社会の抱える大問題であろう。ネットカフェ問題は。
    東京砂漠をうろつく難民の物語。

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    2015年07月15日
  • 怪談実話コンテスト傑作選 お不動さん

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    ホテルの備品の話が、一番こたえたかな。
    額縁のウラに御札。というのが、旅館やホテルの怪談あるあるだけど、備品というのがね。
    こっそり見えないところに御札をはって、怪異がなければ知らぬが仏。そんな対処では追いつかない怪異なので、簡易ではあるけれど常備にしておくという。
    怪異が起こるのが当たり前、となっている状況が怖いです。

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    2015年04月06日
  • 東京難民(上)

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    最初はイライラ。

    ああバカ、そんなに簡単にお金を使っちゃうんじゃないよ、まったくもうなんて、修の能天気さに呆れてましたが、ふと「自分が同じ立場になったら、こうならないという自信があるだろうか」と考えたら、怖くなってきました。

    ずっとインスタントラーメンで、やっとお金が入ったら、ちょっと生姜焼き弁当でも食べたくなるのが本音なんじゃないだろうか…。

    どんどん修が堕ちて行くのが怖かった。
    まあ、警察官のくだりは、「ええ〜、こんなことになるう〜?」なんて思っちゃったけど。
    ただ、「それでもぼくはやってない」とか「殺人犯はそこにいる」を見たり読んだりすると、警察は決して「正義の味方」じゃない、とも

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    2014年11月20日
  • 壊れるもの

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     ホラー小説カテゴリ内、ひさびさの星4つ。この小説の怖さは日常に潜む、非日常の恐怖である。最後には精神崩壊まで一気に突き抜けていく、実に面白い。この作家さんに注目。

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    2014年11月13日
  • Iターン

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    中堅広告代理店のサラリーマン狛江に辞令が下りた。
    閉鎖も噂される北九州支店の支店長。
    部下、取引先はおろか、子供さえも見送りに来てくれない左遷人事。

    雑居ビルの狭いオフィスに地元採用の部下2人
    取引先は・・・・・二束三文ばっかり。
    有力クライアントに顔出すと、そこは立派なフロント企業。
    そこの発注を印刷会社に回したものの、とんでもない誤植。
    そして、その尻拭いが狛江をノワールジェットコースターに乗せてしまう。

    「真夜中の金魚」「すじぼり」に続く北九州シリーズ
    ノワール謳ってますけど、それはあっさり目。
    一気読み確実のジェットコースター極道小説(笑)
    爆笑の節目に任侠道

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    2014年09月05日
  • 東京難民(下)

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    始めのほうは、全然共感できないし、気分が悪くなった。
    が、後半になるにつれ、もしかして自分もそうなっていたのでは、そうなってしまうのでは・・・と、考えさせられる。

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    2014年06月23日
  • 東京難民(下)

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    内容(「BOOK」データベースより)
    時枝修は、東京郊外にある私立大学の三年生。夏休み明けにクラス担任から告げられたのは、学費未納で除籍になるという寝耳に水の事実だった。北九州の実家では、借金を抱えた両親が失踪。貯金はないに等しい。アルバイトを転々とする中、家賃滞納で住居も追い出されてしまう。追いつめられる修。だが、それはまだ、底なしの貧困と孤独への入口に過ぎなかった―。


    恐ろしい。ただただ恐ろしい。しかし、フィクションであるはずなのに現実の日本社会で起こりうる可能性を少なからずも孕んでいるという事実がとても恐ろしい。まさに日本社会問題の闇を厭うかのように映しだした巣窟のようだ。

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    2014年06月12日
  • 忌談 2

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    ネタバレ

    Part1と同じく、(「超」怖い話+東京伝説)÷2の福澤版といったところ。
    忌まわしい話というか、厭度はそれなりに高い。


    ……やっぱり修羅の国ですよ、F岡県は(汗

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    2014年05月05日
  • 東京難民(下)

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     するすると、面白い位にあっという間に落ちていく主人公。
     わかりやすくセーフティネットに引っかからない。

     なぜだ。
     若いから。健康だから。もっと大変な人が居るから。そこまででは無いと思うから。

     主人公はホントにろくでもない。
     しかしながら、そのろくでもなさを自分も持っていることに気づかされる。

     解説を読むと映画も見たくなるなぁ。

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    2014年04月29日