福澤徹三のレビュー一覧

  • 作家ごはん

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    新人編集者の山野内和真(やまのうち かずま)は、竹林賢一郎(たけばやし けんいちろう)の小説が好きで編集者を目指した。
    上司から担当するようにと割り当てられた作家たちのほかに、立候補して竹林の担当にしてもらう。
    これが、なんとも寡作の作家。
    このところは滅多に原稿をもらえないので「書かずの竹林」とあだ名されていた。
    そして先輩の若槻からは、文学新人賞で佳作を取ったもののその後が書けない巣籠ひな(すごもり ひな)を押しつけられる。
    若槻は売れっ子作家だけを効率よく書かせて成績を上げたいので、西も東もわからない新人を時間をかけて育てる気はさらさら無いのである。
    あら?「寡作の作家」と「佳作の作家」

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    2022年02月16日
  • 作家ごはん

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    美味しそうなお料理と
    小説作法のうんちくが面白かった。
    こういう知り合いが欲しい笑
    読むべきリストに小川未明が入ってたのが
    個人的には嬉しいポイント。

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    2022年01月31日
  • 再生 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    表題「再生」は伊藤潤二の「富江」のような不気味さがあり、
    それを受け入れてしまう語り手もまた気持ち悪すぎる。

    「鳥の巣」の結末にもひんやりとさせられた。

    「依って件の如し」
    「ぼっけぇきょうてぇ」でも読んだけど
    今読み返しても岩井志麻子の作品はこの作品集のなかでも圧倒的だと思う。

    明治時代(?)の陰鬱で貧しい小さな村で交わされる会話や
    情景描写は読んでいて息が詰まりそうになる。
    結末まで一気に読んでしまえるほど引き込まれた。

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    2022年01月23日
  • 白日の鴉

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    ここのところ、長い本は途中で挫折するケースが多かったのだが、久しぶりに600ページ近くあった本だが、最後まで読む。痴漢冤罪に悩む友永。また留置所の様子非常に良く書けており面白かった。

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    2021年12月24日
  • 晩夏の向日葵(ひまわり)~弁護人 五味陣介~

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    老いた弁護士・五味 陣介の活躍するミステリー。

    条川署の新田 真人は、オレオレ詐欺の受け子・立花 康平を逮捕した。
    彼は、苦学生で、単にアルバイトと一つと考えていた。そこで、新田は、五味弁護士に相談することに。

    受け子、かけ子、リクルータ、番頭、金主など、オレオレ詐欺の実態も複雑ですね。

    最後、康平の成長を期待しています。

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    2021年12月19日
  • 侠飯

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    ネタバレ

    無名大学で勉強もせず、目標もなく、流されるように就職活動を続ける大学生の良太。
    年末が近づいても内定は決まらず、ふらりと買い物に出た夜、良太は突然、銃撃戦に巻きこまれる。現場から一緒に逃走した組長の柳刃竜一は良太の部屋に居座るようになり。
    柳刃の威圧感におびえていた良太だが、意外にも柳刃は料理にうるさく、キッチンを占領し始めるのであった。
    混乱しつつも柳刃の作る美味しい料理に魅せられていく良太。
    柳刃の料理は良太の大学の友人たちも魅了し、6畳1Kのワンルームの良太の生活は徐々に変化していく。

    料理以外は寡黙な柳刃が次々と作り出す料理がおいしそうー!
    かまぼこの卵焼き、特売牛のステーキとシャリ

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    2021年12月11日
  • 侠飯5 嵐のペンション篇

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    24歳のフリーター、湯原和斗は
    奥多摩のペンションでバイト中。

    宿泊客の今宮葉月は、
    未解決の5億円強奪事件について調べているが、
    まわりは怪しい奴ばかり。

    そこに現れたのは、頬に傷持つあの男。
    男がふるまう絶品料理と目前に迫る時効。

    はたして事件は解決できるのか。
    こんどは何が食えるのは。

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    4まで読んでたけど、気づいたらいっぱい出てた。
    これはサクッ読めて読みやすい。

    ある事件があって、その内容が進んでいくねんけど、
    あいだあいだに、怖いお兄さんが料理を作る話。

    料理を作る品々を、本当にどうやって作っ

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    2021年11月15日
  • 侠飯7 激ウマ張り込み篇

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    ネタバレ

    侠飯シリーズ 第7弾
    書き下ろし。

    プロローグ 張り込みに失敗した新米刑事の末路
    ➀レトルトカレーとパックご飯がごちそうに変身
    ②ちょっとお高い。でも旨さ太鼓判のオードブル
    ③二日酔いが見る見る回復。熱々の激ウマ朝食
    ④豚肉が主役。本場の味がすぐ作れる絶品レシピ
    ⑤スーパーの無料のアレが味の決め手、男の昼飯
    ⑥練らずにこねずツナギなし。これがザ・アメリカン
    ⑦イタリアン調味料で、ささっと作るお手軽ディナー
    ⑧手間ひまかける値打ちあり。特別な夜に、この一杯
    エピローグ 新米刑事は任侠の道をゆく

    捜査でドジを踏んだ新米刑事・乾正吾が、本庁の特命を受けて薬物の潜入捜査に投入される。

    柳刃組の

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    2021年10月30日
  • 侠飯7 激ウマ張り込み篇

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    おとこ飯シリーズ、第7弾。

    おなじみ、頬に傷ある、柳刃竜一(やなぎば りゅういち)と火野丈治(ひの じょうじ)のコンビは今まで、数々の悩める青年の人生を救ってきた。
    もっとも、それが仕事ではないけれど。

    就活生、新入社員、実家が斜陽のやくざの若者、議員秘書、大学は出たけれど・・・のフリーター、司法試験に挫折した引きこもり・・・

    今回は満を持しての、新米刑事の登場。
    乾正悟(いぬい しょうご)27歳は、交番勤務などを経て去年の秋、念願の刑事となって組織犯罪対策課に配属されたが、芸能人の麻薬使用疑惑の張り込みに失敗してしまった。
    そこへ、本庁から「組対で一番若い奴をよこしてくれ」との応援要請

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    2021年10月11日
  • 侠飯6 炎のちょい足し篇

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    今回も美味しい簡単メニューが多彩でした。柳刃さんと出会ったばかりの頃はストーリーの方に気を取られていましたが、このところは料理のレシピを読みたくなっているのに気づいた。今回は、自宅での食事が増えてきた昨今、コンビニ食を題材にされたのが率直に手に取る要因だった。
    スーパーの食材コーナーでは明らかにインスタント麺、パックのご飯が多くの陳列棚を占領しているのを予見したかの調理テクニックを取り入れたセンスには脱帽です。早速パックご飯を美味しくいただきました。
    また、美味しい捜査との新たな出会いを楽しみにしています。

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    2021年09月26日
  • 侠飯7 激ウマ張り込み篇

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    侠飯もシリーズ7作目。
    今回の主人公は、警視庁六本木署の新米刑事。
    ダメダメ主人公に魅力的なヒロイン、かっこよすぎな柳刃と火野のコンビ。物語の定番の設定は鉄板。正に安心して読める。
    にしても毎度毎度、読んでて涎がたまる激ウマ料理の数々にやられます。

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    2021年08月17日
  • 侠飯7 激ウマ張り込み篇

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    ネタバレ

    第6作を読んだとき、「もはや料理以外のことはどうでもよくなっている」みたいに書いたのが聞こえたかのように、今回は侠飯だということを忘れてしまいそうなプロローグ。

    やらかしてばかりの新人刑事が、柳刃と火野のもとで潜入捜査に臨みます。ヤクザのふりに慣れない彼が可笑しくて、前半はシリーズでいちばん笑ったかも。

    いつくたばるかわからないからいい加減なものは食いたくない。それだけでなく、料理するときの創意工夫は刑事としての仕事にも通ずるものがある。

    やっぱり柳刃の説教なら私は素直に聴けそうです。大事なのはセンスじゃない。

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    2021年08月15日
  • 侠飯

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    食事を丁寧に作る事。
    それを本気で楽しむ事が、
    とても丁寧に描かれてる。

    ヤクザな男に作ってもらう料理。
    とくに言葉は交わさなくとも
    毎晩共に飯を食う。
    それだけで充分な信頼関係が築ける。
    料理って偉大だ!
    美味しく食べるも、適当に食べるも、
    本人次第。
    ひと手間だけでまるで違う。

    まだまだ続くこのシリーズ。
    楽しみだ。

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    2021年06月06日
  • 侠飯6 炎のちょい足し篇

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    柳刃さんも、火野さんも本当に相変わらずで、料理もさることながら、この二人の登場だけで癒やされる自分がいます。今回はまたヤル気のない困った人が主人公。施設も施設だけど、本人達もどうなの?と思ってしまう面々。杏奈ちゃんが良い清涼剤でした。柳刃さんと火野さんの正体も正式に明かされ、なんだかスッキリ。最後に前作からのリンクもあり…その後を知れるのは嬉しい限り。続編を待ちます♪

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    2021年04月06日
  • 侠飯5 嵐のペンション篇

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    ネタバレ

    久しぶりのこのシリーズ。やっぱりお料理が美味しそうで、柳刃さんと火野さんの安定のコンビでした。胡散臭いグルメブロガーとのやり取り、爽快でした。和斗くんが今までの主人公とは違い、自ら進もうと始めから頑張っているのに好感が持てました。今は巣ごもりで、やや食べすぎ傾向。きちんとお腹が空かせて食べたいな、と改めて思いました。

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    2021年03月18日
  • 晩夏の向日葵(ひまわり)~弁護人 五味陣介~

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    ネタバレ

    「白日の鴉」「群青の魚」の続編。

    オレオレ詐欺の受け子をして交番勤務の巡査長・新田に逮捕された立花康平は、以前、父を借金苦からの自殺で失っていた。

    その自殺現場に居合わせた新田は、康平の力になりたいと思い、弁護士のゴミジンこと五味陣介の力を借り、詐欺グループのリーダーから金主へと捜査をしていく。

    調べが進むにつれ、康平の父を追いやったのが、今回の詐欺グループの金主であったことが判明し、なんとか裁きを受けさせようと奮闘する。


    福澤作品にしてはハッピーエンドな終わり方。

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    2021年02月19日
  • おれたちに偏差値はない 堂南高校ゲッキョク部

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    ネタバレ

    昭和の良き時代を擬似体験できる本。あと不良の生き様が知れる笑 読んでて面白かった。違う人として生活する物語は基本ハズレがない。

    主人公の父親の旧友が、父親の墓で手を合わせる場面が良かった。義理堅い人。中年になっても続く友情は美しい。

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    2021年02月09日
  • 忌み地 弐 怪談社奇聞録

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    人影がうっている写真が
    急に出てくると
    ひゃぁ~ 探したくない
    と思っちゃいますね
    沖縄は怪談の宝庫なのでしょうか
    かなりの数の舞台になってます
    読み終わった後で
    他の方の感想をみていたら
    前作のほうが
    もっと怖かった という意見があり
    読みたいような 恐いような

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    2021年02月01日
  • 侠飯(1)

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    何をやってもうまく行かないダメダメ就活生の若水良太。
    ひょんな事から、ヤクザ2人が転がり込むことに。
    誰にも言えない恐ろしい同居人に、イライラが募るばかり。

    しかし、組長は、安い材料で、とびきり美味い料理を作る(驚き)。

    オイルサーディン、リンゴチーズ、カマバター、ネギ飯、ベーコンエッグ、バタートースト、混ぜカレー、ビーフステーキなどなど

    レシピも付いて、お得ですね。

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    2021年01月31日
  • 忌み地 怪談社奇聞録

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    ネタバレ

    怪談を蒐集する際、怪談社を任されている糸柳と上間は現地に行って取材をするのだ。徒労に終わる事もあるが、現地に行って取材をした分関連した話を収穫できる事が多いらしい。本書は、それぞれが同じ色を帯びた話を集めた怪談実話集である。
    ***
    実話怪談集。今までずっとホラー小説ばかりを読んでいたのでとっても久しぶり。こちらの本は、ただ怪談を集めただけではなくその怪談を聞くに至ったプロセスも一緒に書いてあり、新鮮だった。どうした理由でという前後があるおかけでより一層、リアリティがあった。(実話怪談なのでリアリティという言葉はやや不適切か?)オチがきっちりつくホラー小説と違って、結論が曖昧模糊としているがそ

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    2020年12月26日