福澤徹三のレビュー一覧
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2015年出版。シリーズ第2作。見掛けはヤクザにしか見えない中心人物、実は警察関係の特務員...との設定の元に進む。料理と「仕事」への拘りが深い。出てくる料理はグルメ的な物ではなく、国内問わず日常的な「旨いもの」。あ、これ、スーパーで調味料買えるんだ!?作ってみようっ!と思わされてしまうこと、しばしば。腹が鳴る。1冊で1エピソードだが、必然的に暴力団関係の「悪」が相手になるので、その設定の展開を読むのに少し疲れる...。仕事、と言うか、自立して生きることの責任を周りに押し付けるな!的なメッセージも毎回強く。フンワリした作品ばかり読んで、少し緊張感を失い過ぎた時には丁度良いかな。
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家や土地にまつわるホラーアンソロジー。
事故物件だけでなく住民そのものが怖いヒトコワものまで豪華11話収録。
糸柳寿昭氏『やなぎっ記』軽い雰囲気の日記だと思っていたら最後のメールで鳥肌立っちゃうやつ。
澤村伊智氏『笛を吹く家』この方の描く歪んだ家族っていつも気味が悪いし悲惨…本当にいそうなのがまた怖い。
芦花公園氏『終の棲家』宗教が関わるホラーではやっぱりこの方。得体が知れない信仰の気持ち悪さと逃げられない絶望感。
平山夢明氏『ろろるいの家』ホラー描写が本書で一番怖かったかもしれない。不気味な現象に徐々に侵食されていく感じがゾクゾクした。 -
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殺人で30年服役していた刑務所から出所したばかりの元ヤクザ・鳶伊、コロナ渦で大学を中退した壮真、複雑な生育環境から人間不信になった澪央、真面目に生きてきたのに勤務先が倒産した沼尻の4人が共同生活を行うシェアハウスで、怪我をした地域猫であるマチルダの面倒をみることとなった。そんななか、壮真の親友・透也が撮影したある動画をきっかけに壮真たち4人やマチルダも半グレ集団を相手としたある事件に巻き込まれていくこととなる。
登場人物のうち、壮真と沼尻の2人はコロナ渦により人生を狂わされているし、鳶伊や澪央は幼いころからの生育環境も良いとは言えない。言うならば、社会のなかで恵まれていない4人が暮らすシェアハウスである。そんななか、地域猫のマチルダの面倒を見たり、犯罪絡みの事件に巻き込まれた壮真を助けようとしたりと他者を助けることができる力がある。
一方で、透也や半グレ集団たちのように『金が全てだ』『楽して稼ぎたい』と社会の悪いところを凝縮したような考えをもつ者たちもいる。半グレ集団の行いは胸が悪くなるほどだ。
こういう者たちに巻き込まれたが最後、ラストの鳶伊のように覚悟を決めて他者を守るために行動を起こすしかないんだろうな。
両親がおらず、幼いころから15歳まで過ごした施設では上級生から凄惨な苛めを受け、ヤクザになり、恩人の仇討ちのために殺人を犯して服役した鳶伊。出所しても他者のために行動し、ラストも病気を抱えながら他者を守るために平穏を捨てようとしている鳶伊。鳶伊の人生は、なんのための人生だったのかと思うと悲しくなる。半グレ集団のリーダーの決着がついたあとには鳶伊には幸せになってほしい。
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日常に潜む不可思議とその恐怖。
地縛霊の様にその場に残る念や、
近い未来に降りかかる災禍を予見するもの。
また、異世界に迷い込んでしまう怪異。
どれも、総毛立つような背筋の凍る見事な怪談話。
いや、実体験を元にしたとあるから、
取材元の方々からしたら遭遇したくはなかったと思うが。
そんな訳で私も嘗て一度だけ不思議な経験をしたので、
意味もなくここに記しておこう。
学生時代の話。
1Kの六畳間と、決して広くはないが学生の一人暮らしには十分事足りる部屋で、快適な日々を過ごしていた。
その日も無事一日を終え、ベッドに入り消灯した。
自覚の無い疲労が溜まっていたのか、
あっという間に意識が遠のき、眠りの深淵へ。
それからどれほど経った頃だろう。
誰かに強く右手首を掴まれる感覚が肌を襲い、目が覚める。
先述したが、一人暮らしだ。
時折友人が泊まりに来たりはしたが、その日はそんな来客もなかった。
当然ながら、手首を掴む人間など居るはずはない。
「夢でも見たのかな」
心地良い眠りを妨害された事へ僅かな怒りを感じつつも、
特に気にすることなく再び眠りについた。
その後は妙な夢を見ることもなく、
清々しい目覚めを迎えた。…はずだった。
いつも通り、めざ○しテレビを観ようとリモコンに手を伸ばしたその時。
全身から血の気が引いていく感覚が走った。
誰かに強く握られた様に、右手首がドス黒く鬱血していたのだ。
理由は未だに分からない。確かめたくもなかったし、その術もなかった。知らぬが仏とも。
そう、知らなくていい。知らない方がいい。
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物件ホラーが好きなのと芦花公園先生の短編が入っているので手に取った。他の参加メンツも豪華すぎる、、、バラエティに富んだ様々な物件の嫌な話が入っていて満足度が高い。
福澤先生の話読んだことある、、、?って思ったけど「怪を訊く日々」のエピソードと若干重複してた。「忌み地」のシリーズも好きなので糸柳さんの日記っぽいやつも好き。晩御飯の献立書いてあるのかわいい。
郷内心瞳は拝み屋怪談しか読んだことなかったのでカニバリズム百合姉妹ホラーみたいなのお出しされて新鮮だった。よかった。
芦花公園先生のやつもかなり邪悪だったけどそれに続く最後の平山夢明先生のやつがあまりにも凶悪すぎて最高だった。何この流れ。助からなさすぎて逆に助かる。