あらすじ
底辺ユーチューバーの葉室浩司は伸びない再生回数と、
最近つれない彼女に悩んでいる。
フードフェスを撮影にいったら、なぜか頬に傷持つ男の屋台を手伝うはめに。
まかないは絶品だが、彼女との仲はますます悪化。
さらに隣人トラブルと無差別テロ事件に巻きこまれて人生最大のピンチ。
義理と人情がほとばしる文庫書き下ろし第8弾!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
柳刃さん火野さん潜入捜査官シリーズ
今回はお好み焼きの屋台編
美味しそうなお料理、若者のたちの成長、
水戸黄門みたいに終わりは分かってはいても、どんどん読み進められるし、終わって欲しくないし、2人にはいつまでも会いたいと思ってしまう。
おやっさんのたい焼きも美味しそうで食べてみたい!
Posted by ブクログ
就活中の大学生、ブラック企業の従業員、見習いヤクザ、議員秘書、ペンションのアルバイト、ニート、刑事と続いてきた狂言回しを今作で務めるのはYouTuber。
今回も、人生に悩める誠実な青年が、柳刃達をヤクザじゃないかと疑いながらも胃袋を掴まれ、人生訓を学び、最終的に性格の良い女子と良い感じになり、ついでに悪者は退治されるという安定のフォーマットに則っている。これは現代の水戸黄門である。
柳刃兄貴の説く任侠道はどれも胸に沁みる。
弱気を助け強気を挫く。他人の為に損ができる。他人の幸せを己の得と考えることが出来る。
親ガチャだとか、自分の境遇は他人と比べて恵まれてないとか言うのは自分のことばかり考えている。他人の役に立つのが幸せだと思えたら、人生に手遅れはない。
将来を気に病んで、今を粗末にしてはいけない。今を充実させられなければ、将来もずっと悩んでいる。
本当に全てその通りだ。胸に刺さった。今を大切に、そして他人の役に立って幸せになろう。料理のレシピだけじゃなく、人生のレシピも学べる作品だった。
今回の狂言回しの浩司はインタビューが上手な印象だったから最後てっきりジャーナリストとかそっちに行くのかと思ったら、意外な結末だった。彼らがその後どうなったのか、今から次作のエピローグを読むのが楽しみだ。
Posted by ブクログ
任俠道とは、人のために損をとれることというフレーズに痺れる。
自分の偏見に気づかずに発する言葉が他人を傷つけることがある。
将来への不安に囚われて今を粗末にするなということと、自らの経験、知見を踏まえて心構えを構築していくことなど、胆力の大事さを伝える。
前時代的な価値観かもしれないが、その大切さをエンタメのフォーマットで伝えてくれる小説也。
Posted by ブクログ
シリーズも8作目。
今回の主役は新卒で就職をするもコロナ禍により失職、そして底辺ユーチューバー。
そんな彼が柳刃&日野の強面コンビと出合うことで人生の転機となるかもしれない。
このシリーズ、もはや物語は水戸黄門的なお約束な展開。
メインディッシュは、柳刃の手による変幻自在な任飯である。夜中に読むと完全な飯テロ小説だ。
Posted by ブクログ
今回はフードフェス近くの屋台でお仕事中のお二人に、底辺ユーチューバーの浩司が…(^^;)屋台でお好み焼き(百円)を焼くなんて、ドンピシャ!そしてまた賄いが…(^q^)更に天然もののたい焼き(これも百円!) を焼く酒巻さんがカッコい~(*^^*)なかなか厳しい時代だけれど、頑張れ若者たち!o(*≧∀≦)ノ
Posted by ブクログ
福澤徹三『侠飯8 やみつき人情屋台篇』文春文庫。
シリーズ第8弾。本当に面白かった。痛快無比、勧善懲悪のドラマ。最後にほろりとさせられる。今回も柳刃の様々な料理が披露され、レシピの蘊蓄が語られる。その裏で繰り広げられる悪事。侠たるもの、こうあるべきと若者に強いメッセージを残し、風の如く姿を消す柳刃と火野……
新卒で入社した全国でホテルチェーンを運営する大手企業がコロナ禍で休業となり、希望退職を選択をし、やむなく底辺ユーチューバーに甘んじる葉室浩司が今回の準主役。
主役は勿論、柳刃と火野だ。柳刃と火野のコンビは、美食フェスの会場出口でたい焼き屋台を営むテキヤの酒巻庄之助の隣に屋台を構え、お好み焼き屋を始める。美食フェスの帰りにふと立ち寄った屋台で柳刃と火野と知り合った葉室浩司は、柳刃と火野に料理のレシピを教える代わりにまかないだけの無料のバイトに雇われる。
何故か美食フェスを主催するイサキフーズの社長の伊佐木が、酒巻や柳刃と火野の屋台に難癖を付けて来る。
確かにたい焼きの一丁焼きは貴重だ。たい焼きの一丁焼きを天然物と呼ぶとは知らなかった。今や、たい焼きも大手のチェーン店に押され、天然物の店は減る一方だ。チェーン店だとたい焼きのバリを鋏で切り、成形するが一丁焼きだとバリはそのままで、所々焦げが付いているのも味がある。
本体価格690円。
★★★★★
Posted by ブクログ
2022年出版。シリーズ第8作。ユーチューバーを軸にして屋台飯と賄い (鉄板で調理可能なメシ) で展開。社会的な底辺とか、親ガチャやら○○ガチャで負け組と自認してヤサグレる20代やらが、認識を新たにする的な展開。何やら設定がバタバタして無理くりな印象が強いけど、登場するメシが旨そうで評価が引きずられた。バタくさいけど何やら浪花節的なインパクトがあり、結構楽しめてしまったので、正直に「4」としました。
Posted by ブクログ
大好きなシリーズの続編が知らぬ間に出ているじゃあないか。いったい何作目まで読んだのか思い出せず、本屋で第7作を手に取ってしばし悩む。早く読みたくて買いかけたけれど、ダブって買うことが最近ありがちだから思いとどまる。正解。未読なのは第8作以降でした。
今回柳刃&火野コンビと出会うのは底辺ユーチューバーの浩司。閲覧数を稼ぐために激旨屋台に撮影許可を求めてみれば……。
まるでイメージが違うのに、終盤、私の頭の中では藤井風の『満ちてゆく』が流れていました。人は如何に見返りを求めているものか。与え、差し出せば、満ちる。
Posted by ブクログ
侠飯シリーズ 第8弾
書き下ろし。
プロローグ 悩める底辺ユーチューバーと二軒の屋台
➀激安なのに味は本格。うちで作れる鉄板メニュー
②包むの簡単餃子と博多屋台の名物がビールを呼ぶ
③赤ワインが止まらない。北海道と中華の絶品グルメ
④フライパンひとつで至福の味。海鮮とチーズの饗宴
⑤イタリア、スペイン、そして岡山の超激ウマ料理
⑥旨すぎる秋の味覚と本ワサビで食す極上ステーキ
⑦人生最大のピンチ、それでも旨いさらさら茶漬け
エピローグ 自分ではなく誰かのだめに。任侠の男がまたひとり
底辺ユーチューバーの浩司が、ひょんなところから柳刃の屋台を手伝うことに。
何をやってもうまくいかず、人のせいにしがちの浩司や登場人物に、人の役に立つ幸せを説く柳刃たち。
テロなどに巻き込まれながら、若者たちは新たなステップへ。
Posted by ブクログ
8作目。相変わらず痛快でおもしろい。
お決まりのパターンなんだけど、読後はいつも気分がいいです。
家にあったラーメンで焼きラーメンやってみたけど、う~む。なんか違う。
サンポー焼豚ラーメンを入手して、再チャレンジしてみようかな。
Posted by ブクログ
参考文献にあった「たい焼きの魚拓」は私も持ってる!って嬉しくなりました。それにしても今時屋台のお好み焼きが100円なんて、安いどころか大赤字なんじゃ、と心配になりました。
Posted by ブクログ
さくさく読めて、飯テロでお腹すくしお料理したくなる。だらだらと日常を過ごす若者が主人公。親ガチャとか流行ってたなー。今も流行ってるのかな、最近聞かない。すべてを親のせいにしておけば、その場しのぎの言い訳はできるのだから、なんて親は都合の良い存在でしょう。とはいえ、私だって親が伝えたかった事をきちんと理解できている訳もなく。まぁ、自己責任でどうぞ、という読後でした。柳刃さんと火野さんは安定の仁侠っぷり。今回もさらさらと読めて楽しかったです。
Posted by ブクログ
実際に読んだのは売り出してすぐ。
養殖のたい焼きと天然のたい焼きの話しはなるほどと思った。
そういうなくなっていくものがどんどん増えているんだろうな。
Posted by ブクログ
今回の主人公、葉室浩司(はむろ こうじ)は、売れないユーチューバー。
大学を出て大手のホテルチェーンに就職したが、コロナ禍で配属先ホテルが休業となり、同期全員と共に希望退職に応じてしまった。
安定しないバイトで食いつなぐ日々。
ユーチューバーって、昨今の男子中高生の一番なりたい職業だそうだが、私のようなおばちゃんには、漠然として、やりたいことがわからない系に感じられてしまう。
すでに手に職や才能があり、それを発信するための手段としてユーチューブを利用する、というのなら理解できるけれど。
主人公の浩司だって、やっぱり「やりたいことがわからない系」に思える。
そして、イケメンでないことやセレブの家に生まれなかった事を盛んに、親ガチャに失敗したと何度も繰り返すのだが、今まで「親ガチャに失敗」というのは確かに的を射た言葉ではあるけれど、食事もまともに与えられない、毎日殴られるといった究極に悲惨な事を言うのだと思っていた。
大学まで出してもらって、親ガチャ失敗とか、甘ったれてるとしか思えない。
・・・と言うことを年寄りが頭ごなしに言っても、本人が気づくまでは何も入って行かないのよね。
柳刃さんたちはそういうことを分かっているから、別のアプローチをするんですよね。
相変わらず火野さんは、若者視点まで降りてきて対等に話をして、本音を聞き出すのが上手い。
犯人をはじめ、若者が生きるのに大変な社会であることは否定できない。
年功序列で終身雇用だった昔の体制は、今では使い物にならない古い家電品みたいなものだが、能力の低い人間でもそこそこ真面目に勤務すれば生きていける制度でもあったのだ。
今後も、何年後には存在しない職業、というのがどんどん出てきて、世の中変わっていくだろう。
難しいな。
とはいえ、今回の柳刃さんのプレゼントにはちょっと意表をつかれた。
第一弾の、就活生にリクルートスーツというのが一番分かり易かったが、どんどん進化している。
Posted by ブクログ
警視庁特務部捜査官の柳刃竜一と火野丈治が潜入捜査のかたわら料理の腕を奮い、行き詰まった若者のリスタートを援けるヒューマン × グルメ小説。シリーズ8作目。
なお、主人公は人生に行き詰まった若者(男性)で、物語は彼の視点から描かれる。
◇
今回の主人公は底辺ユーチューバーの葉室浩司。
浩司は三流大学を出てなんとか就職はできたものの、コロナ禍を理由に退職勧告を受けて失職。
多くない貯金を取り崩しながらユーチューバーに活路を見いだそうとしているが、全く鳴かず飛ばずの状態だ。
そんな葉室が思いがけす出会った相手は、コワモテながらかなりの料理の腕を持ついかつい男たちだった。
* * * * *
近頃よく耳にする「親ガチャ」。現在の不遇の原因は、持って生まれた家庭環境にあるという考え方です。
貧富格差の拡大もあり、確かに同情を禁じ得ないケースも少なくありません。
ただし、自分の準備不足や認識不足が不遇な現状の原因であるのは明らかなのに、家庭環境に託ける輩の方が多い気がするのです。
主人公の浩司もその1人でした。
そんな若者の甘えを正面から突き理を説く柳刃に今回も魅せられました。 ( 柳刃が諭すのが若者に限られるのは、いい歳した大人はもう手遅れだからなんだろうな。)
それにしても口数は少ないながら弁の立つ柳刃の至言とも言える言葉。相変わらず見事のひとことです。
その人生の本質を突いた柳刃の言葉は、彼によって繰り出される料理の数々とともに、シリーズの魅力だと改めて感じました。 ( ベーコンプレス、欲しくなった! )
Posted by ブクログ
ユーチューバーとか、親ガチャとかすっごく今どき!でも「配られたカードで勝負するしかない」って言葉に痺れた…!今が一番若いんだから好きな事、やれる事を後悔しないうちにやれと柳刃さん・火野くんに背中を押された気分。
Posted by ブクログ
今回は屋台でテキ屋に扮する面々と、売れないYouTuberの話。お決まりの展開ではあるが、柳刃さんの言葉にハッとさせられる。たい焼きが安過ぎて笑ってしまう。
Posted by ブクログ
今回は就活に失敗したYouTuberが主人公
主人公が卑屈から脱出し
人生に希望を持つようになるのはいつもと同じ
安定の勧善懲悪物語
頭使わずに読めるのはいいけど
今回は事件が単純すぎた
ちょっとマンネリ化したかな?という印象
クライマックスの緊張感まったくなし
活気があったのは料理描写だけ
内容が直球すぎたイメージです
いっそ柳刃さんと火野さんが案内役のレシピ本でも出すと売れそうだけどな
Posted by ブクログ
シリーズ第8弾
今回は稼げてない系ユーチューバー
…いるだろうね、たくさん
親ガチャ
時代ガチャ
会社ガチャ…
なんだかんだ言って
悪いのは自分以外の何かなんだって
漫然と言い訳しながら暮らしている
このシリーズ、
ダメダメさんオンパレードだよね(笑)
しかし、
彼らがやってくる
黙々と作業をし、自分たちの仕事をこなし
これでもかっ、てほどのおいしい料理を
お腹いっぱい振る舞ってくれる
そして皆のなかに新しい感情を呼び込み
そしてまた次の現場へと去ってゆくのだ
今回も、
あー私も会いたい
この屋台行きたい
妄想しつつ読んだ
夜中読んではいけない(笑)
Posted by ブクログ
シリーズ第8段。
今回はフードフェス会場前の屋台を拠点に事件の解決を図る流れ。
毎回、胸に沁みるフレーズがあるとともに、紹介される料理を作りたくなる。
自我を追求していたらいつまでも幸せを感じることはできない。他者貢献こそが真の生きる道。
自分もこうありたいと思わせてくれます。
Posted by ブクログ
たった5日間の出来事だったが、濃厚な内容だった。
主人公は、親ガチャ失敗を嘆き、再生回数が上がらない24歳ユーチューバー。
柳刃さん、酒巻さんの言葉は今の若者に刺さるであろう。
エピローグ、終わり方がカッコいい!
Posted by ブクログ
底辺ユーチューバーの葉室浩司は伸びない再生回数と、
最近つれない彼女に悩んでいる。
フードフェスを撮影にいったら、
なぜか頬に傷持つ男の屋台を手伝うはめに。
まかないは絶品だが、彼女との仲はますます悪化。
さらに隣人トラブルと無差別テロ事件に巻きこまれて人生最大のピンチ。
義理と人情がほとばしる文庫書き下ろし第8弾。
**************************************
この本はシリーズもので、毎回、なぜか頬に傷持つ男が美味しそうな料理をパパッと作る。
料理の作り方を文章で説明されて読むのって、香りも盛り付けも自分のイメージでしかないから、きっと現実以上の味を想像してると思う。
こんなに簡単に作れるんやってものばっかりで、いつかこの本の通り作ってみよっと、と思いつつ、何も実行せずに8冊も読んでる。
この物語は、今ある話題のことを織り交ぜながら
どうせ俺なんて、みたいなところから最後は頑張ろうってなるねんけど、もう少し、毎回出てくるなぜか頬に傷持つ男の活躍を見たかった。
まぁ、サスペンスではないから、そんなシリアスさを求めてないけど、取って付けたような、今回は軽い感じやった。
Posted by ブクログ
今回も安定の展開で、悩める若人の人生相談を格安激うまご飯で胃袋掴みながらさとすシリーズ。
コロナ禍でリストラされてからYouTuberに転身した24歳(男)さんが、今回の相談者さん。
美食フェスで長蛇の列に並んで、高額フードチケットで買ったパックのご飯が不味かったらショックやなぁ。。。それで、フェス近くに100円のお好み焼きと鯛焼きの屋台があったら、そっちに行くわなぁー。。。
コロナ禍でストップしてたフェス等が、少しずつ復活してきてるとはいえ、読んでてフェスの雰囲気が懐かしく感じた。
Posted by ブクログ
侠飯8作目。
今回は屋台の賄い編。鉄板でじゅうじゅう焼けるソースの匂いが漂ってきそうな相変わらずお腹の鳴る一冊。
今回の悩める若者は底辺ユーチューバーの葉室浩司。伸びない再生回数と、最近つれない彼女に悩んでいる…。彼の口から何度も出る「親ガチャ」という言葉。10代の学生ならいざ知らず、大学まで出させてもらった24歳が何を甘えたことを言ってるんだ…と思ってしまう。
絵に描いたような悪者が正義(見た目はヤクザ)に成敗されて大団円。清々しいほどの勧善懲悪がこのシリーズの醍醐味。今回も堪能しました。
柳刃さん、前回パックご飯の美味しい食べ方伝授してくれたのにそれは今回は出してこないのね。ラストにちょこっと出て来た2人は前に出て来た人たち…(もう覚えてないけど)そういうところも楽しいシリーズです。
Posted by ブクログ
シリーズ第8作。今回の主人公は底辺ユーチューバー。舞台は鉄板焼きの屋台。まかないが美味しそう。話の内容はいつも通り。マンネリと言うより、水戸黄門的パターン化です。