あらすじ
広告代理店の冴えない営業マン・狛江が単身赴任したのは、リストラ対象のQ支店。思わぬトラブルでヤクザに絡まれ、大借金のうえ身売りの大ピンチに。鉄拳の雨と禁断のレバ刺し、爆弾を抱えたダイ・ハードな日常。生き地獄に陥った男のI(=自分)ターンとは!? 悲惨、暴力のち爆笑! 修羅場を踏みまくった狛江が到達するタフな境地が笑える、新感覚リーマン・ノワールの誕生です。
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文章も話の展開も上手いのでどんどん読み進められます。情けなくも憎めないリストラ寸前のサラリーマンである主人公が巻き込まれる一大騒動記。これぞエンターテイメント!傑作です。
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序盤は、有り得ないほどドンくさい狛江にイライラしたけど。サラリーマンがこんなに異次元の体験を繰り返したら、怖いもん無くなるわ!って、すっかり引き込まれてしまった。
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ぱっとしないサラリーマンの日常と40代の複雑な感情を表現。また彼が巻き込まれる非日常がなぜか日常と通ずるところがある。最後は本当にほっとしました。
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ありえねえ。
むちゃくちゃである。
出てくるキャラが厭な奴ばっかりだ。
そして後半急にハードボイルド。
禁酒禁煙していた私には悪影響だらけだ。
でも何だろう、今年イチかもしれん。
なんで涙が止まらないんだ。。
……って感じでしたよっほーい^^
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いつだったか話題になっていた本だなと
概略も知らずに読み始めました。
Uターン、IターンとかのIターンかと思ってたら全然違いました。笑
ヤクザがでてくる話とかいつも読まないのですが、会社とヤクザにふりまわされる主人公がおかしく、またテンポが非常に良いのでスラスラと読み終わってしまいました。2があるようなので、続きも楽しみたいと思います!
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広告代理店の営業マンの単身赴任先Q支店で、ヤクザの抗争に巻き込まれてしまう。獄中で自首のタイミングを図る組長に、広告マンらしく新聞広告の誤植でメッセージを入れるところなど面白かった。展開は荒唐無稽だけど、コミック的面白さ。
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40代、望まぬこと、理不尽に思えることに多々会うけれども、逃げるではなく、渦中に思い切って飛び込めば、活路が見えてくる!
そんな40おっさんへの応援歌。
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ごく普通のさえないサラリーマンが、ひょんなことからヤクザの舎弟になってしまいう、っていう荒唐無稽な設定だけど、面白かった。
次の展開が気になってしまった。
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任侠映画とか血生臭くて観ないが、この本を読んで映画化して欲しいと思ってしまう、魅力ある本でした。
とにかく面白かった。
最後の終わり方…続編が読みたくなる。
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福澤徹三は、ヤクザの論理をうまく小説に取り入れる。
相手の弱みをつくり出し、そしてはめる。
そのはめ方がたくみで、従わせる。
中堅広告代理店のサラリーマン 狛江は、
北九州の支店に左遷された。
狛江は、簡単に ヤクザにはめられる。
そして、借入が どんどんと 増えていくが
単にはめられるのでなく、自分もはめる側に
回って、悪事を働くが、それが 悪事だと認識していない。
いつの間にか、仕事を どんどんとることが出来るようになる。
そして、ヤクザをバックにして 出世する。
ふーむ。筋金入りブラック企業のブラック中間職となる。
みごと、返り咲くのである。
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著者の恐怖ホラー小説のファンなのだが、『東京難民』とか社会派(?)小説もそれなりに楽しめる。中年サラリーマンが左遷先の土地でひょんなことからヤクザの舎弟になり、組絡みの抗争に巻き込まれる。そこまで落ちぶれ、暗い展開しかないと思わせてからの大逆転劇は痛快である。現実離れもここまで行くとファンタジーとして受け入れやすい。
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福澤徹三『Iターン』文春文庫。
リーマン・ノワールとはまさにピッタリのネーミング。スピード感があり、ユーモラスで、ドキドキハラハラの一気読み小説。
同族経営の弱小広告代理店の冴えない営業マンの狛江はリストラ対象の北九州支店への赴任を命ぜられる。単身赴任で向かった北九州支店は営業マンの柳と事務員の吉村の二人だけ。リストラ回避のために奔走する狛江は思わぬトラブルからヤクザに絡まれ、大借金を負い、ついには犯罪にも手を染める。果たして狛江の運命や如何に。
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中堅広告代理店のサラリーマン狛江に辞令が下りた。
閉鎖も噂される北九州支店の支店長。
部下、取引先はおろか、子供さえも見送りに来てくれない左遷人事。
雑居ビルの狭いオフィスに地元採用の部下2人
取引先は・・・・・二束三文ばっかり。
有力クライアントに顔出すと、そこは立派なフロント企業。
そこの発注を印刷会社に回したものの、とんでもない誤植。
そして、その尻拭いが狛江をノワールジェットコースターに乗せてしまう。
「真夜中の金魚」「すじぼり」に続く北九州シリーズ
ノワール謳ってますけど、それはあっさり目。
一気読み確実のジェットコースター極道小説(笑)
爆笑の節目に任侠道の悲哀テイストも充分に。
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○作家の福澤徹三氏の著作。
○広告代理店の地方支店に左遷された支店長を主人公に、彼に襲いかかったヤクザや悪質上司といった“不幸”をどのように切り抜けていくのかを描いた作品。
○北九州を始め、広告代理店や裏稼業の描写がリアルで、読み応えのある作品。著者の経験が生きているのだろう。最後の最後まで簡単には終わらせてくれない内容にハラハラしつつ、単純な勧善懲悪でないところが素晴らしい。
○サラリーマン社会とヤクザ社会とは、実はそんなに違いがないのだろう。話中での西尾のデモに対するコメントは、まさに世の中を言い当てている様に感じた。
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広告代理店というと大手のキラキラしたイメージが先行するけど、色々と苦労することも多いんだろうなという印象。その苦労が振り切れてるのが本作。禁酒禁煙していたうだつの上がらない主人公がヤクザと関わることになり、酒タバコを再開し暴力に慣れ、度重なるトラブルに疲弊して悪事にも手を染め、それでも足を洗うタイミングが訪れたところで本来の優しさや甲斐性(?)を発揮してまた泥沼に巻き込まれていく、救いのない話。が、心情描写も少なくテンポよく話は進むので暗い作品ではない。出版当時と今の世の中は(ヤクザの立ち位置とか、コンプラとか)かなり変わっているだろうこともあり、現実味は希薄だけど任侠コメディとしては面白い。ドラマ化されているようなのでこちらも気になる。
Iターンというタイトルから、東京から北九州に飛ばされはするもののそこで旗を立てるラストになるかと思いきや、最終的にUターン?してしまうのは不完全燃焼。
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冴えないサラリーマン狛江さんに対して、序盤は何やってんだよ感がありました。しかし、ラストに向けて痛快感で一気に読み終えました。東京本社凱旋編が気になります。ドラマで起用されたムロツヨシさんと重ねて読ませていただきました。
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「Iターン」
熱演中。
ムロツヨシ熱演中のIターン。ムロツヨシのキャラクター的にぴったしだと思っていたところ、原作は結構キツイ。とにかく狛江が不憫なのだ。コメディ要素がもっとあるかと思っていたが(これもムロツヨシが主演だから、と言うバイアス)、親会社も支店も取引先も妻も、ヤクザに絡まれる前段階からかなりキビィ。不憫過ぎる。広告業は潰しが効かないとか考える前に、絶対やめるべきだ。と何度思ったことか。なんじゃ、これは〜!である。
しかし、本丸の竜崎と岩切である。これはあかん。狛江はよくぞ頑張ったと言える。確かに、狛江は狛江なりに、ちゃんとすべき点があった。でも、怖いのは怖い。と言うか、一番やばいのは土沼印刷。取引先としてやば過ぎる。Q市とはこれほどやばいのかを示している。絶対、辞める笑。
生き地獄に陥った男のI(自分)ターンとは?を問うテーマが狛江の肩にかかっている。人生後半、どうやって自分を取り戻すか。それを体現している。本来あるべき姿を無視する会社。下っ端にミスを押し付ける、嫌がらせをするお偉い方・上司。そんな理不尽な環境を変えることを諦めてしまっていた自分。
しかし、それがなんだと反旗を振りかざす狛江。普通はこんな遣り方じゃないはずなのに、ヤクザに絡まれたことで火事場の馬鹿力が発揮されるのだ。めちゃくちゃ絶望的なとこに放り込まれた唯一の功名だろうか。にしても、絶対に嫌だな。
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うだつの上がらない広告代理店の冴えない営業マン・狛江が単身赴任したのは、リストラ対象の北九州支店。
思わぬトラブルからヤクザに絡まれ、あれよあれよという間に組長の舎弟になることに。気付けば堅気の仕事と土日は組事務所の住み込みに。
百貨店からピンハネし、更には銀行から金を強請りとることに。
四十半ばの悲哀の中年サラリーマンのコミカルな北九州物語。
福澤徹三氏、ハズレなし。面白い。
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会社組織とヤクザ組織。
案外共通点が多い事にビックリです。
合法と非合法、やり方が違うながらも仕組みはほとんど一緒。
組織ってのは面白いなぁ。。
Posted by ブクログ
新宿駅で本屋プラプラしてる時に「北九州」「営業」というキーワードが目に止まり即買ってしまった。北九州に左遷された広告営業マンがヤクザに絡まれとんでもない日々を送る物語。故郷が修羅の国北九州の私としては、出だしの街の風景を描いている部分で「すごい!」ってなった。駅を出て右に行くとストリップがあり、さらに行くと風俗街がある。。もう小倉の情景そのまますぎて、頭の中でストリートビューが出た。話の感想としては以下2点。営業でミスるととんでもないことに巻き込まれる、この話の主人公の場合、ヤーさんに絡まれズブズブになる。恐ろしや、北九州の営業。。しかし、主人公があまりにもヤーさんと親しくなりすぎて、若干リアリティに欠けますな、小説なんでしょうがないとは思うけど。蟹工船乗せられるらへんまではすごく面白かったけど、それ以降は物足りなさを感じました。北九州はこんな恐ろしい街やないと思うと同時に仕事はしたくないなと思った。
Posted by ブクログ
さえない中年サラリーマンのお話です。
あまりにもどんくさく、やることなすこと悪い方向へ悪い方向へ進んでいきますが、最後の最後追い込まれたところでついにカッコいいところを見せてくれます。
自分もヘマするタイプなので、最初は主人公のポンコツ具合に共感したりイライラしてましたが、次第にあまりにもひどい負のスパイラルにはまってることに笑いがこらえられなくなりました。
この本を読んで、ぐじぐじ言ってないで自分のやりたいようにやって頑張ってみようと思いました。そんなサラリーマンにちょっと元気をくれる話です。