福澤徹三のレビュー一覧
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福澤&怪談社シリーズ、第四巻。
相変わらず、訳がわからない・不気味な実話怪談が目白押し。ただ怪談の特定地域≒「忌み地」要素は薄めで、主だったものは千葉のおせんころがし周辺、巻頭巻末の青木ケ原樹海くらいになっている。
おせんころがし周辺は山やトンネルといった定番かつ不気味な話でなかなか。
単なる伝承だけでなく、実際の事件現場というのもリアルさをプラスして別な怖さが増してくる。
…しかし、読み終わるとこのカバーにとんでもない「詐欺」があることに気づく。これもおせんころがしの一件。
「怖いワードがたくさん!こりゃ凄そうだ!」と買った時は思ったんだけどねぇ…上間さん。
あとそれで思 -
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福澤&怪談社、三巻目。
まだコロナ禍のなか、取材はまだまだ本調子でないけれど、宮崎の怪しげな商店街周辺、お馴染みK市、埼玉N駅など、コンセプトの忌み地的な局所怪談はなかなかのインパクト。
特に今回はそういう取材先の人物、怪談のなかの登場人物も怪しげでインパクトのある人がちらほら。
こういう忌み地に住む人というのも怪談じみてくるのだろうか。
個人的にすさまじさを感じたのは一話目の「押し入れの腕」。怪談ではなくその背後にあった事件だが、ちょうど柳田国男の「山」に関する本を読んでいたためか、この話も何か「山に憑かれた」ものを感じた。柳田国男ならこの話も「山の人生」に組み込んでいそうだ。 -
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条川署の警官・新田真人は、警官とは何をすべきなのかをわかっているが、交番の警察官のルールに縛られて、余分な仕事をすると上司から叱られる。警察って、随分縦割り社会なのだ。
2年前に、目の前で飛び込み自殺した立花健作、52歳だった。健作はアパート経営したが、悪さされて経営がうまくいかず、借金のカタにアパートも取られてしまう。打越不動産の仕業だった。この男は、さまざまな事業で成功させている。そして、新田真人は、今度はオレオレ詐欺の若い男を捕まえる。それは、自殺した父親の息子立花康平でまだ大学生4年生だった。生活が苦しいので、少しでも高額なアルバイト、日当3万円に飛びついたのだった。オレオレ詐欺の -
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ネタバレカバーイラストは濱口真央。
■綾辻行人 「再生」 (『亀裂』、『眼球綺譚』)
中高生の頃に既読。再読。
思った以上に・・・・の「・・」で笑ってしまった。
■鈴木光司 「夢の島クルーズ」 (『仄暗い水の底から』)
中高生の頃に既読。再読。
当時はすごい大人の話だと思っていたが、マルチ勧誘というしょぼさとヨットという対比が、実に大人っぽい。
またヨット好きの作者らしい描写(専門用語)もきりっとしている。
■井上雅彦 「よけいなものが」 (『怪奇幻想短編集 異形博覧会』)★
面白いアイデア。
よく会話文が連続するときに陥りがちな混乱を逆手にとって。巧み。
■福澤徹三 「五月の陥穽」 (『怪談 -
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気鋭の若手からベテランまでが一堂に会した「最恐」の物件怪談アンソロジー。
家や土地をテーマにしたホラーアンソロジーです。
作家陣が豪華で、個人的には外れなしでした。どれを読んでもじっとりと湿度のある話が楽しめます。
珍しい方だと、事故物件検索サイト「大島てる」の管理人・大島てるさんのお話なんかも掲載されています。サイト自体は見たことがありますが、文章も書いているとは初めて知りました。
実際に届いたメールや、自身が本を出すための取材で回った際に見聞きしたものについて書いているお話や、伝染する呪いを扱ったような作品も多く、虚構と現実が曖昧になる感覚がしてそれもまた良かったです。現実に侵食して -
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ネタバレ怪談社の糸柳寿昭、上間月貴が取材で集めた怪談とその取材プロセス、現場状況を作家の福澤徹三が取りまとめた書き下ろし実話怪談集。今月刊行されたばかりの第4弾。
今回はコロナ禍による各種措置の緩和を受けて取材方法が以前の形に戻ったことで、前巻で目に付いた“実話怪談に練り上げられる前段階の話”よりも、実際の怪異の体験談(の聞き書き)が主となっており、その意味ではオーソドックスな実話怪談本に仕上がっている印象。また前巻のように、怪異よりも取材過程で遭遇した生身の人間の方がよほどおっかない、みたいな話もない。……が、病死や不審死(自殺他)などに日々直面している人達が、それらが起因(と思しき)怪異も