あらすじ
教師と学生たちがキャンプ地で、とっておきの怪談話を披露しあった末に起きた悲劇を綴る「怪の再生」。さえない中年男が帰宅途中に美女と出会い、夜な夜な夢現の狭間で情事に耽る「幻日」。得体の知れない黒い影にすがり、期限付きの命を手に入れた男の“生への執着”を描く「お迎え」ほか、全十編。深夜、ひとりで読んでほしい恐怖小説の傑作!
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Posted by ブクログ
はじめの数話を読んでいるとき独特の世界に、ん?と思いましたが、どこか饐えたような雰囲気に読めば読むほど魅了されました。読み終えたあとは思わず重い溜息がでるような暗澹とした、それでいてどこか幻想的なお話の詰まった短編集です。
初めて読む作家さん。幻冬舎のフェアをやっていたのでたまたま見つけて購入。
中にはあまりぱっとしない作品もあったが、全体的にはなかなか面白かった。
とくに「幻日」は秀逸。さすがにデビュー作だけのことはある。阿刀田高の作品
や「笑うせーるすまん」にも似たような話があって、読んでいるうちに次の
展開が見えてくるが、それでもストーリーに引き込まれてしまう。「骨」も
よかった。こんな話は実際にありそうで怖い。福澤さんはいろいろな職業を
転々としてきた人らしいが、そうした過去の苦労や体験が物語に色を添え、
引き立たせているような気がする。
Posted by ブクログ
再読本。
「怪の再生」には、やはりゾゾっとさせられる。集団で起こった事件、そしてその真相がテープによって(復習として)起こされるというシチュエーションは抜群。
「幻日」は、怪談。そして少し男の夢も混じった切ないお話。
この2編に、福澤さんのうまさが表れていると思う。
Posted by ブクログ
短編ホラー。どことなく話がつながってるような感じで芸が細かい。
文章もサラリとして読みやすいが、ちゃんと怖くて○
しかし短編だからか強く印象に残る話と人物がいない
Posted by ブクログ
短編を数ページづつ昼間にチビチビ読む、一気に読むと後ろに人の気配がするし、夜は怖くて読めない。読後に体調不良にならないか心配もするし、じゃー読むのやめればいいのにね(笑 でもホラー好きにはたまらないのである。
Posted by ブクログ
短編恐怖小説。
恐怖系はとことん避けてるんだけど、電車で他に読むものが無くて読んだ。
極度の怖がりの俺でも、全然怖くない。
そして記憶にもあまり残らない。
恐怖系ダメな人でも大丈夫。面白いかどうかはわからんが。
Posted by ブクログ
本格的なホラーを求めて読むには少し甘いかな。。
「ホラー+幻想的」という言葉がしっくりくる気がします。
怪談集というほど、おどろおどろしい雰囲気に染まっている訳ではないので首筋がヒヤリとするような怖さまでには到達しませんでした。
読後感はホラー独特の悪さもなく、少々肩透かしを喰らった感が。。
ちょっと残念。
10作品の中で私の好みは「幻日」という作品でした。
これが私が求めていたホラーに一番に近いかも。
恐怖感は少ないけれども、この著者の文体や言葉遣いの丁寧さには好感が持てました。
前回読んだ「壊れるもの」も同様に、特に文章の選び方はとても巧いと思います。
しつこいようだけど、これで怖さがもっとあればかなり好みなんだけどなぁ…(^-^;)