あらすじ
焼鳥店の主人はとみに年齢を感じるようになった。常連客でキャバクラ勤めの女性は、夫からDVの被害に遭っており、それを知った高齢のタクシー運転手は……(表題作)。事業に失敗し、同棲中だった若い女に貯えた金を持ち逃げされ、死に場所を探す男は道の駅で一匹の猫と出会うが……(「旅立ちの空」)ほか、ゾッとする展開で心底イヤになってくるが、その先に一条の光が見出せる、滋味溢れるサスペンス作品を7編収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ダークな短編7作
・孤老たちの沈黙
・凍えた親子
・渋滞からの脱出
・都市伝説の夜
・虫たちの島
・ノーマネーノーライフ
・旅立ちの空
人間の心の隙間に入り込む悪魔のエピソード。
ホラーではないけど、ちょっと冷っとする感じがたまらくいい。
Posted by ブクログ
孤独な中高年を待ち受ける絶望と希望の物語とは・・・
そして、タイトルの意味を知った時、背筋がゾッとすること・・・
7つの短編集は全てが面白かったです。
本当にタイトルを知った時、ゾッとする怖さがありました。
個人的には「渋滞からの脱走」が良かったです。
あのスピード感と爽快感がたまらなく好きでした。
ただ実際に体験するのは勘弁です。
人の好みが分かれる短編集だと思います。
もっと、福澤徹三さんの「侠飯」以外の作品を読みたくなりました。
Posted by ブクログ
今この瞬間も同じようなことがこの日本のどこかで起きているのかもしれない・・・と思わせてくるような中高年弱者男性たちの物悲しいリアルが見られる一冊。
物語の男性たちに共通しているところは孤独で過去に生きているところだろうか。家族がいようが独居であろうがいつもどこか寂しげで周りと心から交わることができず現状に不満をもっている。
孤独は毒にもなるし隙にもなる。弱っているところに襲い掛かってくる不運に人はどう立ち向かうか。小さな希望を見つけたり、戻ることのできない方向へ走ってしまったりと、窮地に追い込まれた人々が選ぶ選択肢はどれもドラマチックで愚かで輝かしい。読後、孤老たちのその後を追いたくなるのは私だけではないはずだ。
Posted by ブクログ
同著者の『侠飯』にはいつも元気をもらっていますが、これは打って変わってめげる。7編中のいくつかはそうでもないけれど、皮肉なオチが待っている話がほとんど。想像すると身の毛もよだつ話もあったりして(笑)、怖すぎるホラー映画を観たときと同様に笑ってしまいました。
だけどなんだかんだで私はやっぱりこの著者が好きなのかもしれません。やるせないなかにも優しさが見える話を読めばホッとする。
人生を嘆いてばかりのオッサンには『侠飯』の柳刃に活を入れてもらいましょう。ついでにうんと美味しいものも食べさせてもらってください。