村上春樹のレビュー一覧

  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    村上春樹の世界観がとても好きだ。
    アメリカの少し古い感じ、ゆったりしている感じ、気ままな感じ。
    忙しくて明日のこと未来のことを考えすぎてる時に読むと、今を丁寧に大切に楽しんで生きようと思える本。

    結局のところ自分の身の丈にあったものしか、見に纏うことができない。合わないものを押し付けられても、そのうちに自然に剥がれ落ちてしまう。だから合わないものを押し付けられるのも、一つの立派な教育と言えるのかもしれない。

    村上さんのなんというか気を張らない流れに身を任せるような考え方がとても好きだ。私に合うものや人は考えてできるものではなくて、自然に身についてくるんだろうなあ。

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    2024年11月07日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ネタバレ

    表題作『ティファニーで朝食を』について

    ホリー・ゴライトリーは「ティファニーのような場所」を見つけることができたのだろうか。推測するに、彼女は、飼っていた猫が我が家を見つけて名前を与えられたのとは違う人生を送ってるのではないかと思う。だけど、それが破天荒な彼女の儚さであり美しさであるとも思う。

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    2024年11月01日
  • ロング・グッドバイ

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    ロマンチストで飲んだくれの少し話しただけの友人の濡れ衣を正してくれる正義感の塊の主人公すてきだったなー

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    2024年10月30日
  • パン屋再襲撃

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    存分に「やれやれ」してる本。女の話ばっかりだな、とか、かっこつけすぎだろ、とかどうしても思ってしまうんだけど、文章が良くて読めてしまう。平易だけど独特で、40年近く前の本なのに古さを全く感じさせない。「パン屋再襲撃」と「象の消滅」が好きだった。

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    2024年10月27日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    村上春樹の文句言ひ
     再読。
     個人的な体験を隠蔽してきた村上春樹、かれの文句が拝める点でいい本ではある。芥川賞、いやそもそもどんな賞でもどうでもいいんだとか、なんとか。言ってゐる。
     学生運動を支持してゐたが、殺人が起きて幻滅した、ともある。

     「オリジナリティーについて」は、私も同様に、やはり創作するうへでは基礎的なかんがへになってゐる。
     村上春樹の(ほんの一部の)正体を摑むうへでは読んだほうがいいだらう。読まなくてもいいけれど。

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    2024年11月01日
  • 中国行きのスロウ・ボート

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    著者の初期の短編集。自由に書いているなあ。恐れを知らない感じがした。
    それぞれ全く違うタイプの作品で読み応えはあった。

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    2024年10月15日
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)

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    ネタバレ

     僕がいる「世界の終わり」と私がいる「ハードボイルド・ワンダーランド」。この2人の主人公を軸に物語は進んでいく。世界の終わりとは、街が壁で囲まれて、壁の外に出ることができない閉鎖的な場所で、ファンタジーな世界観である。一方でハードボイルド・ワンダーランドとは、現実の世界であるが、ある人物との出会いによって、主人公である私の運命どころかこの世界の命運を左右してしまうほどの、重大な事件に巻き込まれてしまう。

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    2024年10月05日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    村上春樹が雑誌に連載していたもの、その他を集めて編んだエッセイ集。オリジナルは平成元年というから1989年の発行。35年前のものである。
    30強のエッセイが収められているが、興味を持てないもの、全く面白いと感じなかったもの、逆に、なかなか興味深いと思ったもの等、自分的には玉石混淆のエッセー集だった。

    村上春樹が、朝日新聞の記事の引用から始めた「日本長期信用銀行のカルチャー・ショック」という題名のエッセイがある。引用された朝日新聞の記事の部分を下記する。
    【引用】
    ごくごく一部とはいえ、女子行員が制服から私服に変わったことは、やや大げさにいえば、日本長期信用銀行の男子行員にとって、カルチャー・

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    2024年10月03日
  • 東京奇譚集(新潮文庫)

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    久しぶりに読みたくなり手に取る。ちょっと不思議な話が語られる短編集。私が経験したちょっと不思議な話とはなんだろうと考えてみる。
    ・御巣鷹山飛行機事故が起きた日の話
    ・海に沈む自分を見送る夢を見た話
    どちらも物語にはならないな。

    短編集の中に出てきた「本当に意味をもつ女は三人しかいない」は忘れていたが、学生の頃読んだ後結構引きずったな、「私の意味をもつ女性は誰か?」と。
    やはり、そういう意味では、春樹氏に感化されて青春時代を送ったし、言葉に不思議な力を乗せる能力がある作家だと思う。

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    2024年09月27日
  • カンガルー日和

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    村上春樹氏の短編集の2作品目。
    村上春樹主義で、短編集も結構好きなのだけど『中国行きのスロウ・ボート』を含め本作はそれほど印象に残っていなかった。
    ただ、『バート・バカラックはお好き?』『鏡』は何故か印象に残っているし、とくに後者はさりげなくゾクッとする感じがあって結構好き。

    読み終わった後に少し調べたら後に『象の消滅』『めくらやなぎと眠る女』にも再編集されていたみたいで、こちらと二重に読んだせいで印象深いだけなのかもしれない。

    ※audible版

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    2024年09月26日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    ベトナム人にラオスにいったい何があるのか?と聞かれたら春樹さん。興味深い問い。何があるかは行ってみないとわからない。それを探すのが旅だ。と春樹さん。早朝から托鉢の僧侶に正座して餅米ご飯を差し出す。春樹さん。そこでしか体験できない本物、場の力を感じたそうです。これも旅の醍醐味だろうか。イタリア、トスカナのワインも飲みたくなった。

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    2024年09月22日
  • プレイバック

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    「優しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない」あの有名なセリフの村上春樹訳である。「プレイバック」の小説そのものよりもこのセリフの方が有名である。


    「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」という有名な訳は生島治郎によるもののようだ。


    田口俊樹訳だと「タフじゃなければここまで
    生きてはこられなかった。」になる。


    こんな話だ。朝の6時半、マーロウは知らない弁護士からの電話で起こされる。列車で到着する若い女性を尾行してくれという依頼だった。マーロウは駅へ行き、女性を見つけ尾行するが、彼女の周りにはおかしな男たちがまとわりつ

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    2024年12月19日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ティファニーの社長が、昔テーブルマナー本の宣伝のために書店の人たち向けに会議室を臨時食堂に変えてご馳走した、って後書きの話が1番わくわくしたな。オードリーヘップバーンはいなかったらしいけど。

    「ある晴れた朝、目を覚まし、ティファニーで朝食を食べるようになってもあたし自身というものは失いたくないのね」
    「ら女は口紅をさしてからでないと、こういう手紙は読まないことにしてんのよ」

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    2024年09月21日
  • フィリップ・マーロウの教える生き方

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    123冊目『フィリップ・マーロウの教える生き方』(レイモンド・チャンドラー 著、マーティン・アッシャー 編、村上春樹 訳、2022年2月、早川書房)
    チャンドラーの生み出した傑作探偵小説『フィリップ・マーロウ』シリーズから名言を蒐集し、カテゴリごとに配置した語録。ついつい口に出して言いたくなるカッチョいい名文の数々が並ぶ。
    オタク趣味全開な一冊なのだが、これは村上自らが出版社に持ちかけ翻訳を行ったもの。大作家にも可愛らしいところがあるのね。

    〈時が足音を忍ばせ、唇に指を当てて、しずしずと過ぎていった〉

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    2024年09月21日
  • 辺境・近境

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    寝る前の読書は春樹氏のエッセイみたいな読み物が良いことに気付き、実家に帰った時に、本書も何回も読んだが持って帰ってきてまた読んだ。

    春樹氏が国内外の旅行に行ったときのエッセイ。私が興味を持って読んだものに関してははっきり覚えているのに、興味がないものはほとんど覚えていない事に気付き、脳の面白さを感じる。

    無人島
    →多くの虫に悩まされた事を覚えていた

    讃岐うどん紀行
    →ほとんど全部覚えていて行ってみたいなと思う、お店まだ有るのかなぁ。

    ノモンハン
    →ほとんど覚えていなかった。

    アメリカ大陸横断
    →あまり覚えていなかった。著者自身もあまり楽しい思い出でも無いようなのになんの為にエッセイに

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    2024年09月19日
  • 回転木馬のデッド・ヒート

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    聞いた話を物語(小説)にした短編集。ただ聞いた話をそのまま文章にすればいいわけではなく我慢強さというフィルターをとおして、村上氏自身のなかに溜まっていってこの物語を作ったと序文で言っている。人から聞いた話だからリアリティなのかと言えば、なんかちょっと不思議なこともあったりして、やっぱりそこは村上春樹っぽさ(視点)なのかなあとか。
    個人的には「雨やどり」と「ハンティング・ナイフ」が好きでした。ハンティング・ナイフの最後はどういう意味だったんだろう。

    「野球場」では「小さな灯というのはとてもいいもんです。僕は飛行機の窓から夜の地上を見下ろすたびにそう思います。小さな灯というものはなんて美しくて温

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    2024年09月16日
  • フィッツジェラルド10 傑作選

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    学生時代、村上春樹さんの世界に少しでも触れたくて、繰り返し読んだフィッツジェラルド。世界大恐慌の前後のアメリカに合わせて、当時の「酒と薔薇の日々」のような、主人公たちの繁栄と衰退を描く。

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    2024年09月16日
  • ラオスにいったい何があるというんですか?

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    アイスランド滞在記がお気に入り。
    アイスランドに生息する鳥パフィンの件を読んで、パフィンの愛らしさのとりこになりました。

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    2024年09月12日
  • カンガルー日和

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    今の私には難しすぎるな…っていうのが正直な感想
    でも、「4月のある晴れた朝に100パーセントの女の子に出会うことについて」は好き過ぎて何回も読み返した

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    2024年09月04日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    この本のいくつかの村上氏の私見を理解することで、小説の読み方がより深くなると思う。
    特に、最近読んだセンスと哲学に語られてた部分と重なる点がいくつかあり興味深い。
    以下印象に残ったところ。

    小説を書くというのは鈍臭い作業である。自分のテーマをたとえばを繰り返しメタファーとして記していく極めて非効率な作業。
    人生をできるだけ苦労しろと言うつもりはない。でも、何かしらの苦境にいることできつい思いをしているのなら、今はまあ大変でしょうが、先になって実るかもしれませんのと言いたい。
    小説を書いているとき、文章を書いているというよりは音楽を演奏している感覚があった。その感覚を今でも大事にしており、頭で

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    2024年08月31日