村上春樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【2025年148冊目】
「計算士」の僕は音について研究する博士からの依頼を受ける。のんびりとした老後を送るため、給料の悪くない「計算士」の仕事を気に入ってた僕だが、博士の依頼を受けてから、大きく人生が変わり始めていく。一方、もう一つの世界では影と分かれた僕が古い夢を読み取る夢読みとしての暮らしを始めていて――二つの世界で繰り広げられる村上春樹ワールド。
多分読むのは3回目です。強烈なキャラは覚えてるものですね、ピンク色の太った女の子とか、大と小の二人組とか。そして3回目なのに、話の結末を覚えていないので、新鮮な気持ちで読んでしまいます笑
村上春樹さんの理屈っぽさといいますか、いい意味で村上春樹さんだ〜という感じの言い回しが多数出てきます。普通の小説家なら、この一文で終わるだろうなというところを繰り返していく感じですね、他の小説家さんの本を読んでから戻ってくると殊更感じます。嫌いではないです。
しんしんと静かに降る雪のような、音の立たない雨降りのような空気感がやはり好きですね。ちょっと冒険感もあって、下巻も楽しみです。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいやあ、長かった。実に長い。
一部例外がありますが、ほぼ上下二段組みで合計777ページ。
あの村上春樹氏が、オウムの地下鉄サリン事件の被害者からのインタビューをまとめたもの。
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だからジャンルで言えば、ノンフィクション? かと思うじゃないですか。
ただ、そこはかとなく村上氏のエッセンスがブレンドするのです。だから、やっぱりこれは村上文学なんだろうな、と感じます。
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繰り返しになりますが、内容といえば、62人の被害関係者へのインタビューがただただ掲載されているものです。
上で村上氏のエッセンス云々いっていますが、各インタビューの前に見開きでその方の略歴、村上氏の抱いた印象がデッサンのごとく粗く表現されています。
ごく短い、本当にざっくりとした印象であろうかとは思いますが、この1-2ページが各インタビューの冒頭で待ち構えることで、やはりそれ以降のインタビューの印象は村上氏のそれに引きずられると思います。
まあ別にこれは悪いことでもなんでもなく、そういう作品、ということだと思います。村上氏の直観的描写も、取り立てて悪意を持って書かかれているようにも見えませんし、むしろ暖かいと感じました。
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そして、いつ間にか、読中の印象は『ナショナルストーリープロジェクト』のような、日常に潜む不思議な体験を綴るかのような風合いを感じるようになりました。私はね。
故に、いろんな人がいて、事件に遭った。大変な方もいますが、多くのかたは従容として受け入れているように読めました。実に皆さん悟るかのように生きているなあ、という印象すら持ちました。もちろん、怒り狂っているような方も当然いらっしゃるのですが、ただ大半は事実をフラットに受け止めているように見えました。
もちろん、インタビュイーはほんの氷山の一角。
こんな話はしたくないし、聞きたくもないという被害者も居ると思います。そういう方にとっては、作中の大半の方のような従容とした態度が、あるいはその表現が、なにやら不謹慎だと思うかたもいらっしゃるかもしれない、と少し心配になりました。
批判を避けるためというわけでもないのですが、やはりこれは村上氏の文学のひとつ、直球のノンフィクションとは違う、と捉えたほうが良いと思いました。
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ということで、村上氏の『アンダーグラウンド』でした。
これも実に約30年前の作品となります。当時の狂騒を思い出します。あれから日本は良い方向に変わったのかなあ。
かつて「事件を総括するべき」「何だったかを振り返るべき」などと叫ばれた気もしますが、あれから考えることもなく、振り返ることもなく、事件は時の波にのまれつつ風化しただけに感じます。
またぞろ同じような事件が起きないといいな、と祈るばかりであります。 -
Posted by ブクログ
自分はたまにものすごく怖い夢を見ることがあります。あともう少し見続けていたらきっと死んでしまっているような不穏な夢です。でも決まって最後のギリギリのところで目が覚めるのです。本書はそんな悪い夢に似た物語集でした。
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村上春樹さんの本は数えるくらいしか読んでいませんが、本書は元気な村上さんという印象です。
元気といっても明るい内容ではなく、不安が増幅されるようなものが多いので、少し怖い系に入ると思います。
とはいえ現実とファンタジーを行き来する不思議な感覚は健在で、さらに独特のキザな言い回しも楽しめます。
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あー怖い。でも本でよかった -
Posted by ブクログ
下戸な私でありますが。
ウイスキーの魅力と酒の場の雰囲気は好きなので手に取ってみました。
読み進めて間もなく、「仮にあなたがアルコールが飲めなかったとしても、ああそうだな、その土地のおいしいウイスキーを飲んでみたい」という気持ちになってもらえると著者として嬉しい、と。
み、見透かされている⁉︎ なんて(笑)
文体と写真の掲載もあって魅力が大変伝わって来て追体験が出来、アイラ島の文化にも触れる事が出来た。
奥様も一緒に行かれて、それも良きですね。
最後に。。。目に留まった1文を2つ。
年月が得るものもあり、年月が失うものもある。
byイアン
うまい酒は旅をしない。
by村上春樹
未読の方は、確かにそうだなーとなるかと^_^
旅にも出たくなるそんな1冊でした。
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Posted by ブクログ
世界の終わりとハードボイルドワンダーランドがとても好きで、手に取った。読み終わるその最後まで、この物語がどこに向かっているのか掴めない、そんな世界が続いていた。
私たちは人生や物事に何らか自分だけの意味を見い出そうとし、そしてそれを掴むことはできない。主人公の大きな喪失の中、それでも彼の人生は続く。何を排除しても、彼の中の時間が止まったとしても、季節は進む。変わりゆく、移ろいゆくものとして。
自分という存在の不確かさの中で、意識とは別の、心が深く願うその先に、心が連れていくその先に向かって。
影か、本物か、どちらも自分。現実か、非現実か、自分の心が作り上げた幻想と、自分の意識が作り上げた幻想。