村上春樹のレビュー一覧

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    ネタバレ

    ロング・グッドバイを読んだ直後に手に取った。
    それがあまりに良すぎて、何だかちょっと物足りない感じがした。
    が!マーロウは相変わらずマーロウで、やっぱりタフで、だけど殴られて。そして優しい。そう、タフでなければ生きていけないし、優しくなければ生きている資格がないのだ。それを体現しているかのようだった。
    ただ、今までとちょっと違うのが…誰かとくっ付くことはなかったマーロウだったが、今回はラストで…あれれ?どうなるのかな。

    これで、私のマーロウを眺める旅は終わったけれど、もう少し、もう少し、あのタフでどこか優しい探偵さんのお話を読みたかったなと思う。

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    2021年06月04日
  • ランゲルハンス島の午後(新潮文庫)

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    ランゲルハンス島の午後。一度きいたら耳から離れなくなるようなタイトルだと思う。きっとそこは春の匂いがして、あたたかで、遠くどこまでも海が広がる場所。
    小さくはあるが確固とした幸せのひとつ(小確幸)。ホテルから見下ろせる女子高生の遅刻。地図を描くのが大好きな村上さんにいつか地図を描いてもらいたい。
    安西水丸さんによるカラフルな挿画がとても鮮やか。物が散らばったままの机上のイラストは、主が席を外してからのままずいぶん時が経ってしまったかのような寂寥感がある。”不在”を強く感じさせる。

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    2021年05月31日
  • ランゲルハンス島の午後(新潮文庫)

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    見開き1ページ×25話のイラスト入りでとても読みやすいエッセイ。30年以上前のCLASSYで連載していたとのことで、テーマが買い物だったり、オフィスだったり、たしかに女性がとっつきやすいテーマが多いかもしれません。
    そしてタイトルの「ランゲルハンス島」について知ったときに唸ってしまいました。そんなタイトル誰も思い付かない。さすが村上春樹です。

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    2021年05月24日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    Tシャツにまつわるちょっとしたエッセイ。
    初夏に読むとTシャツが欲しくなります。

    おさるのジョージのTシャツ欲しくなるな。

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    2021年05月05日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    時々だしてきて、一つ二つ読んでみる。が、なかなか読み込めなくて同じ章を何度読んでいることか。
    でも、やっぱりこれはこの先も続くのだろう。

    一つ印象に残ったところ
    人の生涯なんて、実はそれほど長い期間ではないのだ。そんな短い人生の中で相手の男の資質を知り尽くすことなんてできないし、あるいはまた相手の言い分の根底にたどりつくこともできやしないのだ。

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    2021年05月02日
  • 辺境・近境

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    村上春樹による旅行記。北米横断、ノモンハン、メキシコ、香川(うどん)、瀬戸内海の無人島、神戸。

    内容はそれほどおもしろくなく、村上春樹が書いたということだけが唯一の価値。

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    2021年04月30日
  • やがて哀しき外国語

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    私は村上春樹さんの本をこの本で初めて読んだのですが、文体など読みやすく他の作品も読んでみようと思いました。しかし、この本の内容は一個人として共感できるところもあれば、私には解しがたい部分もあり星を3つにしました。人それぞれ価値観が違うのであくまで村上春樹さん視点で書かれているので(作者だから当たり前ですが)『そういう人(少し失礼な言い方ですが)もいるんだなぁ~』感覚で読めば面白かったです。

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    2021年04月25日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    良い感じに力が抜けていてゆるゆる読めました。
    テレビも出た事ないし、ラジオもやったことないっておっしゃってましたが、後に村上radioという番組持たれました。楽しい番組です。
    村上春樹は小説より翻訳やエッセイの方が好みだと改めて感じました。サラダバリバリ、食べたくなります。
    大橋歩さんの挿絵も好きです。

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    2021年04月24日
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

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    CDの凸凹の幅を砂粒の大きさ(0.5mm)とすると、ディスクの幅はホームベース〜外野フェンス(120m)くらい(千倍の世界)

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    2021年04月19日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    村上春樹の色々なTシャツが見られて楽しかった。トニー滝谷Tシャツの話は凄い!自分のTシャツも見直してみたくなった。

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    2021年04月19日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    今まで読んだ中で一番とがっている頃の村上春樹。
    らしさは健在。

    生活スタイルは自分でつくるもの

    2021.4.5

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    2021年04月06日
  • プレイバック

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    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2018年9月15日(単行本は2016.12)
    早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)

    「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」

    小説そのものより、この下りの方がずっと有名かもしれない。チャンドラーの小説に出てくることを知っていても、「長いお別れ」や「さらば愛しき女よ」あたりに出てくると思っている人もいるかもしれない。僕の印象では、この言葉は有名だけど、プレイバックの小説そのものはそんなに面白くない、と評する人が多いように思う。

    ともあれ、この有名な言葉を村上春樹が果たしてどう訳しているのか。なんといっても興味はそこにつきる。現に、今回の訳者あとがきでも最初からその話題になっている。大抵の人は同じ質問をしてきたそうだ。「あの部分はどう訳すんですか?」

    この言葉、冒頭に「男は」をつけて角川映画が70年代後半にコピーに使って一躍有名になった。訳者あとがきによると、これは1960年代に小説家の生島治郎が訳した「タフじゃなくは生きてはいけない。やさしくなくては、生きている資格はない」がもとになっているという。
    もちろん、この他にもいろいろ訳があり、

    「しっかりしていなかったら、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」(清水俊二訳)

    「ハードでなければ生きていけない。ジェントルでなければ生き行く気にもなれない」(矢作俊彦)

    僕自身は、清水訳で若い頃に読んだ記憶がかすかにある。

    さて、問題の村上訳。とても楽しみに読み進んだが、見当たらなかった。あれ?どこだろう??と訳者あとがきを読んでいたら、「あまり自信はないけど、『まあ、これくらいが妥当ではないか』というあたりで僕なりになんとかまとめた」と書かれていて、25章にあるとあった。

    読み返してみると、確かにあった。僕は原文英語に対してその訳が適切かどうかは分からない。でも、見事に過去のどの翻訳のイメージをも彷彿とさせずに訳している。あれだけ固まったイメージを、まったく連想させない訳はおそらくとても見事だし、僕のように「あれ?出てこなかった」と思わせるのは、訳者村上春樹本人の最も本意ではなかったかとも思う。
    見事にやられた。
    (原文)
    If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.

    チャンドラーが、唯一昼間から酒を飲みながら書いた小説。元々、映画のシナリオとして書かれたものを小説化。完成した最後の小説。

    (設定)
    ある朝、知らない弁護士から電話で依頼。ロサンゼルスのユニオンステーションから、ある女を尾行し、彼女がどこで腰を落ち着けるかを調べて欲しい、と。
    尾行すると、彼女はサンディエゴで降り、海辺の高級地のホテルに入った。しかし、マーロウはちょっとした隙に彼女を逃し、チェックアウトされてしまった。調べると、再び鉄道に乗るはずだった彼女の計画は邪魔され、再びその地で滞在していることが分かった。
    彼女は、一人の男にゆすられている様子だった。
    マーロウは、一旦、ロサンゼルスに戻って弁護士に彼女を尾行する理由などを詰問するが、弁護士は答えない。マーロウはサンディエゴへと戻る。

    ***(個人的メモ、読書予定の人は読まないでね)***

    エリザベス(ベティ)・メイフィールド(尾行対象の女)
    ラリー・ミッチェル(ゆすり屋、ベティにつきまとう男)
    クラーク・ブランドン(ホテルのオーナー)
    ロス・ゴーブル(私立探偵)
    クライド・アムニー(依頼してきた弁護士)

    アムニーからベティの尾行を依頼されたマーロウ。LAのユニオン・ステーションからサンディエゴの「エスメラルダ」という街へ。LAでベティはラリーに脅されていた。後に分かるが、列車の中で知り合ったという。ラリーはエスメラルダに住むたかりで生きているろくでなし。高級ホテルに滞在。

    マーロウは、いったんは彼女を見失うが、再び見つけて依頼主弁護士のアムニーに報告。なぜ彼女を尾行するのか聞くが、なにも言わない。しかし、段々とワシントンDCの別の弁護士からの依頼であることを告白。どうやらベティは嫁ぎ先から大金を持ちだし、名前を変えて転々としているらしい。

    あるとき、ベティがマーロウの滞在する部屋に訪ねてきた。自分の部屋のバルコニーでラリーが死んでいるから死体を始末してほしいとの依頼だった。彼女は大金を持っていた。
    そこに行くが、死体はなかった。しかも、ラリーは翌日に荷物を持って旅立ったと駐車場係が証言した。1週間分の滞在費を前払いして。おかしいと感じるマーロウ。やっぱり死んでいるのでは?

    ラリーはホテルオーナーのブランドンと知り合い。ラリーのベティに対するからみ方を見かねて助ける。一体、ラリーは彼女のどんな弱みを握っているのか?

    ロス・ゴーブルという私立探偵が接近してきて、マーロウを尾行などする。ラリーを探しているともいう。その彼が、マーロウが滞在する部屋で半殺しの目にあった。マーロウもあやうく殺されかけたが、察知して殺し屋と格闘し勝つ。どういうことか?

    ノース・カロライナから、ベティの死んだ夫の父親が警察署長のところに来た。ベティについて、自分の息子を殺したと主張している。息子は戦争でのけがで首にギプスをして生きていたが、それをベティが外して殺したと主張。彼は大金持ちの有力者だった。しかし、裁判で彼女は陪審員からは有罪とされたものの、判事の判断で無罪となった。父親はそれが許せず、俺の力を持ってすれば、ベティがどこに逃げようと徹底的に懲らしめられるんだと大口を叩いた。

    ラリーは、そんなベティの過去を知っていたので、彼女を脅して大金をせしめようとしていたのだった。しかし、ベティと愛し合っていたホテルオーナーのブランドンは、ラリーを殺し、死体を持ち出し、ラリーの車を30キロ離れた渓谷に置き去りにしておいた。死体はヘリで海に捨てた。
    これが真相だった。

    私立探偵も、大金を狙ってきていたようで、だからラリーを探していた。彼らは元々知り合いで、金をゆすりに来ていたが、ラリーが先に死んだため一人でブランドンからお金をかすめ取ろうとした。だからブランドンに雇われた殺し屋に半殺しにされた。

    (名言)
    常識というのは、今週車をどこかにぶっつけた人に向かって「君は先週のうちにブレーキの調整をしておくべきだったね」と忠告するようなやつだ。常識というのは、自分がチームに加わっていたら、週末のゲームなんて楽勝だったのにと言う、月曜日のクォーターバックのようなやつだ。(152)

    「厳しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない」(293)

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    2023年05月20日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    1984年にポイントを置いて、1984年を予言的に描いたジョージオーウェルの1984。そして奇しくも同じ1984年に刊行され、ノルウェーの森につながっていく短編の蛍。これをなぜか結びつけて、漫画で描くという企画。確かに、愛がテーマになっていて、超監視社会の中で、自由を求めた主人公を描く1984、そして本作をモジュールにパラレルワールドを舞台にした愛を主とし1Q84を描いた村上春樹。根源は、何を考えているのかわからない不思議な女性、退廃的でもなく、ただ不思議で、つかんでも掴みきれず、ふわっと消えてしまった話。
    そして、1984は、ビッグブラザーに支配され、自由を求めていた中で、愛を見つけてしまう。禁止されている、監視から逃れた愛、そして、その自由を求めて出会った人は、監視側の人間で、拷問に次ぐ拷問、そして最後に、相手を売って、身代わりにしてくれと言葉にしてしまう。心の中にまで入ることはできない、そしてそれこそが、思考こそが自由である。しかし、監視社会では、その心の中にまで入ってきて、全てを破壊し、消すことができてしまう。拷問というわかりやすい事象で説明するが、もっと恐ろしいのは、いつの間にかコントロールされていることに気がつかかないこと、愛を失うことだ。ほんで読むものとは情報量が違うが、エッセンスを凝縮して、わかりやすく表現されている。タッチもすごく心にグッと刺して来るような、影と光を影から描くような感じ。

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    2021年01月23日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    何となく村上春樹っぽいんだよな~と思っていたら村上春樹のコミカライズが発表されて納得した一冊。

    収録作品ではしかしオーウェルの「一九八四年」の方が好みだった。

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    2021年01月11日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    2021. #2

    ポパイ連載エッセイがまとめられた
    サクッと読めるスナック的なエッセイ

    村上春樹さんのエッセイは
    いろんな国の色んな街が出てくるところが好き
    どのTシャツも可愛くて
    読み終わったら私も古着屋で
    Tシャツを漁りたくなっちゃった

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    2021年02月14日
  • プレイバック

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    「プレイバック」(レイモンド・チャンドラー :村上春樹 訳)を読んだ。
    やはり清水俊二版で育った世代なので、村上春樹版の例のセリフはちと堅苦しい感じがしてまだ馴染めずにいる。
    この作品はさ、矜持こそ失ってはいないもののかなりお疲れ気味のマーロウがいてちょっと違和感があるよ。
    やれやれ。

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    2021年01月08日
  • 意味がなければスイングはない

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    全く聞いたことがない音楽を、ここまで自信を持って伝え、興味を持たせるのは、村上春樹さんだからこそ。
    この広いジャンルの中で、ピンポイントでマニアックと言うべき、わかる人にしかわからないネタは、読者の反応を恐れていては書けないと思う。

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    2020年11月02日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    141p
    トルーマン・カポーティの短編「最後のドアを閉じろ」の最後の一行
    「何ひとつ思うな。ただ風を思え」Think of nothing things,thing of wind.
    この言葉を念頭に「風の歌を聴け」のタイトル。

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    2020年09月27日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    クスクス笑いながら気楽に読める短編ばかりだった。
    ユーモアがあふれていた。
    ユルイお話に、ユルイ絵がマッチしていた。




    2000.4.11
    ものすごく読後がふわっとなる感じがした。うまく言えないけれど。シュールなんだけれど、ありそう、でない、意味もない、みたいで、やっぱない、という不思議な感じ。ともかく気に入った。言葉の使い方が絶妙だ。

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    2020年09月22日
  • プレイバック

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    私立探偵フィリップ・マーロウの物語も遺作となった今作を以て一旦その幕をを閉じる。死体消失トリックのおざなり感に加え、女性たちと脈絡なく一夜を共にするマーロウは過去作で築き上げたストイックな人物造形が揺らぐ程に通俗的。それを『今回も(良くも悪くも)“らしい"作品だな』と受け入れられる私も随分とチャンドラー節にこなれてきたようだ。ロマンスを成就させたマーロウが次作(遺稿を別作家が加筆)にて如何なる変化を遂げるのか興味はあるが、私はここで読み納め。波乱万丈な作家の生涯に作品を通して触れる事が出来たのも感慨深い。

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    2022年10月11日