村上春樹のレビュー一覧

  • 辺境・近境

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    村上春樹による旅行記。北米横断、ノモンハン、メキシコ、香川(うどん)、瀬戸内海の無人島、神戸。

    内容はそれほどおもしろくなく、村上春樹が書いたということだけが唯一の価値。

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    2021年04月30日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    良い感じに力が抜けていてゆるゆる読めました。
    テレビも出た事ないし、ラジオもやったことないっておっしゃってましたが、後に村上radioという番組持たれました。楽しい番組です。
    村上春樹は小説より翻訳やエッセイの方が好みだと改めて感じました。サラダバリバリ、食べたくなります。
    大橋歩さんの挿絵も好きです。

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    2021年04月24日
  • 日出る国の工場(新潮文庫)

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    CDの凸凹の幅を砂粒の大きさ(0.5mm)とすると、ディスクの幅はホームベース〜外野フェンス(120m)くらい(千倍の世界)

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    2021年04月19日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    村上春樹の色々なTシャツが見られて楽しかった。トニー滝谷Tシャツの話は凄い!自分のTシャツも見直してみたくなった。

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    2021年04月19日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    今まで読んだ中で一番とがっている頃の村上春樹。
    らしさは健在。

    生活スタイルは自分でつくるもの

    2021.4.5

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    2021年04月06日
  • 高い窓

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    高い窓

    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2016年9月15日(単行本は2014.12)
    ハヤカワ・ミステリ文庫

    村上春樹訳で読み直すフィリップ・マーロウ。本作はシリーズ3作目。これは読んだことがなかった(たぶん)。一般的にも、日本では全7作中で一番知られていないかもしれないし、発表当時もアメリカでの評判はよくなかったと訳者後書きには書いてある。しかし、僕にとってはとても楽しめた作品だった。珍しくマーロウが殴られて気絶するようなシーンが全くない。殺人は3回あるが、リアルな暴力シーンがなかった。そして、謎解きがちゃんとされている作品でもあった。

    (設定)
    裕福な未亡人ミセス・マードックから、亡夫が残した遺産の一つである希少で高価な金貨を取り戻して欲しいと依頼。息子の嫁が持ち出して行方不明になっている。見つけ出し、取り戻し、離婚させたい、と。
    ミセス・マードックには、情けない息子が。彼は行方知れずの妻にぞっこん。
    一方、ミセス・マードックはお金にケチで高圧的、独善的。長く使える若い女性秘書マールにもパワハラを。しかし、マールはその自覚がなく逆に恩義を感じていいなりになっている。一種の洗脳状態にも。
    マーロウが調べを進めると、ミセスはもう金貨は返ってきたからいいという話になった。どういう事情か分からぬマーロウ。
    依頼を受けた直後からマーロウのことをつけてくるドジな私立探偵の自宅を訪ねると、彼が殺されていた。また、ミセスのところに持ち出された金貨について電話で照会してきた古銭商も殺された。
    ミセス・マードック、息子、秘書、出て行った嫁、その友人とその夫で高級ナイトクラブ経営者、「その友人」の愛人で大変な悪が中心となって話は進んでいく。

    ***(個人メモ、ストーリー全バレ注意)******

    ミセス・マードック(裕福な未亡人)
    ジャスパー・マードック(亡夫)
    ホレース・ブライト(前夫)
    レスリー・マードック(息子)
    リンダ・コンクエスト(レスリーの妻)

    マール・デイヴィス(秘書)
    アレックス・モーニー(高級ナイトクラブ経営者)
    エディー・プルー(モーニーの用心棒)
    ロイス・マジック(モーニー)(モーニーの妻)
    ルイス・ヴァニアー(ロイスの愛人)
    モーニングスター(古銭商)
    ヘンチ(酔っ払い)
    ジョージ・アンソン・フィリップス(私立探偵、ヘンチと同フロア)
    ブリーズ(刑事)

    ミセス・マードックから、亡夫が残した遺産である、とある貴重な金貨を持ち出して姿を消した嫁のリンダを探し、取り戻して、離婚させたいと依頼を受けた(マーロウは離婚は扱っていない)。その金貨は転売禁止と亡夫が公に宣言していた。

    息子のレスリーがマーロウを訪ね、母親が依頼したのでは?と内容を気にしている。マーロウは守秘義務で言わない。レスリーは高級クラブ経営者のモーニーに1200ドルの借金があることを自白した。

    モーニーの邸宅に行き、ロイス(ミセス・モーニー)を訪ねると、金髪美女である彼女とその愛人のヴァニアーがいた。彼女はリンダと友人なので訪ねると、6か月ほどあっていないと追い払われた。

    マーロウを尾行しているちょっとドジなやつがいたので、彼を捕まえて問い詰めると、フィリップスという私立探偵だという。自分はマーロウのことを以前の事件で見かけて知っていて、自身は腕が悪いので今依頼をうけている件について情報交換しないかと言う。彼の自宅に行くことを約束し、アパートの鍵を預かる。時間前なら入って待っていてくれという。

    今回の盗難発覚は、その金貨を売る気があるのか照会してきた古銭商モーニングスターからの連絡による。マーロウは彼を訪ねる。とぼけていたが、結局、彼は800ドルで手に買ったと言い、マーロウが1000ドルで買い取ることを了承した。マーロウは帰り際、彼が私立探偵フィリップスに電話をしたものの、管理人がアパートの部屋に言っても返事がないことを盗み聞きして知った。

    フィリップの部屋を訪ねると殺されていた。向かいの部屋から大音量のラジオ、酔っ払いのヘンチ、同居の女は殴られた跡。そのヘンチの枕の下からフィリップを撃った銃が出てきた。ヘンチはそれは自分の銃ではない、自分は別に持っているがそれがない。さっき鍵をかけないで2人で酔っ払って出かけたから、その隙に誰かがフィリップを殺して銃をすり替えたのでは?と言う。マーロウも彼が殺したのではないと思うが、結局、彼は逮捕される。

    刑事のブリーズが、マーロウにこの事件との関わりを執拗に訪ねる。マーロウは守秘義務を盾に依頼主のことを言わない。言わなければお前を逮捕すると脅されることになる。
    マーロウのもとに金貨が郵送されてきた。手書きの活字体が特徴。のちにそれはフィリップスが送ったことが判明する。
    マーロウはミセスを訪ねて1000ドルで買い戻す話をするが、ミセスは相手にしない。
    マーロウは送られてきた金貨が25ドルの価値と質屋に言われ、15ドルで預ける。

    モーニングスターを訪ねると、彼は死んでいた。殴られたショックで死んだ感じで、とどめ前に死んだと判断。それでも殺人は殺人。彼は救急通報だけして去る。

    ブリーズは引き続きマーロウに詰問する。しかし、ヘンチのアパートのオーナーは向かいにある葬儀社の経営者(イタリア人)であり、彼から金髪で背が高い女が出入りしていたとの証言を得る。

    エディー・プルーという男から電話があり、呼ばれた。モーニーの経営するクラブへ向かう。モーニーと用心棒のエディーに会う。モーニーは、最近、ロイスと結婚したが男がたくさんいる、しかし、ヴァニアーというろくでなしは許せないと言う。彼を近づけないでくれと"依頼”してきた。彼との話が終わった後、レスリーが現れた。どうやら最初からここに来て歌っているらしい。彼女に金貨のことを聞くと、盗むわけがないと否定、離婚は25000ドルくれたらしてやる、と言い放った。ミセスは強欲で、秘書を虐待しているし、とんでもないと罵る。

    ミセスからは、金貨は出てきたのでもう探さなくていいと連絡を受けていた。
    マーロウは、彼女を訪ね、自分自身が身柄拘束されるので、依頼のことを刑事に言いたいと言うが、彼女はダメだと言う。しかし、やりとりをする中で実は金貨を持ち出したのは息子だと言い出した。モーニーに博打で負けたお金を借金していて、その抵当として持ち出した。しかし、事情を話したら返してくれた、と。
    マーロウはその話を疑った。

    ヘンチが殺しを吐いたという。イタリア人葬儀社経営者に会いにいくと、ヘンチを説得し、一度認めて裁判で否定しろ、弁護士はつけてやるという条件で納得させた。彼がヘンチにそう言ったのは、自分のダメ弟が同じアパートに住んでいて、警察にウロウロされるとまずいからとのことだった。

    マールがマーロウのアパートに運ばれてきた。童謡している。ヴァニアーを殺してきたという。しかし、彼女のバッグに入っていた銃は発射された形跡がなく、弾丸もサイズ違いで撃てるわけがなかった。彼女は、ミセスとヴァニアーの関係を説明した。マールはミセスの前夫の時代から使えていたが、前夫が彼女にセクハラをした。そのことについてヴァニアーが弱みを握っていて、ミセスから長年にわたり金をせびっていた。今日もその金を届けに行ったが、もう最後にしたいとのミセスの言葉を聞いて自分が殺したと言う。マールはミセスに虐待され支配されているのに、自分はとてもお世話になっていて恩返しをしなければと思い込んでいる。マインドコントロールされていた。医師を呼び、マールを診察させてアパートで休ませてヴァニアーの部屋に向かった。

    マーロウがヴァニアーの部屋に入ると、彼は銃で頭をぶち抜かれていたが、ソファにいて、ソファ外にたれた手の先に発射された銃があった。自殺に見えなくもない。そこにモーニーとロイスが来たので隠れて聞いていた。2人はもめていた、お互いそれぞれ相手が殺したのではと疑っている感じでもあった。モーニーはロイスの指紋を銃につけるように仕向け、そのまま連れ出して去った。マーロウは銃の指紋を拭き取り、死後硬直しているヴァニアーの指の指紋をダメ元で銃につけた。死後硬直ぶりからして死んだのは昨日であり、マールでないことは確かだった。
    偶然、ある写真を見つけた。高い窓から男が落ちそうになり、後ろに女がいる写真だった。

    いよいよ決着をつけに、ミセスとその息子のところに。
    1.マーロウの推測
    ・ヴァニアーと歯科技工士のティーガーは、例の金貨を歯科技工の技術で偽造して売ろうと計画、カモとして間抜けな広告を出していたフィリップスを雇った。ロイスはヴァニアーとフィリップスの仲介役であり、当初はロイスは犯罪とは無関係だった。
    ・ミセスの息子に金貨を持ち出させた
    ・フィリップスはマーロウがミセスの屋敷に出入りしているのを見つけて尾行した
    ・偽造金貨をモーングスターは本物と思い、マーロウが持ちかけた1000ドルで買う話に乗った
    ・モーニングスターは犯罪の臭いがするため、フィリップスを脅した。フィリップスはヴァニアーに対して犯罪じゃないかと言う
    ・ヴァニアーはフィリップスを消し偽造金貨を探したがなく、モーニングスターのところでも探したがなかった。モーニングスターは殴ったらそのまま死んでしまった
    ・ミセスの息子には偽造金貨の一つを本物だと言って返却した
    ・ヴァニアーを殺したのは、ミセスの息子だ
    ・なお、フィリップスが弱気になりマーロウに相談を持ちかけたのは、エディー・プルーにつけ回されてびびったから。エディーはロイスとヴァニアーのことを調べている時に彼女がフィリップスに会ったため、どういう人間かを調べるべくつけ回していた
    2.ミセスの息子の説明
    ・ヴァニアーのところにいくと、まずいことになっているが、俺が捕まったらお前も巻き添えにしてやると脅された
    ・自分の銃をヴァニアーの頭に当てたが、彼が自らの銃を出しかけたのでそれを取り上げ、彼の銃に持ち替えて彼の頭につけた。撃つつもりはなかったが、弾が出てしまった。その銃は、ヴァニアーがフィリップスを撃った後にすり替えたヘンチの銃だった
    3.ミセスの説明
    ・前夫とマールはおかしなことになり、マールは前夫を窓から突き落とした。しかし自分はマールをそのまま雇い、大切にしてやった。
    ・それについてヴァニアーが秘密を握っている、写真がある、と脅してきた。決して見せようとしないため、写真などあるわけがないと言いながらもお金を渡し続けた
    4.マーロウの反撃
    ・写真を見せた。後ろに写っているのはマールではなくミセスだ

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    2021年03月30日
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    著者:レイモンド・チャンドラー
    訳者:村上春樹
    発行:2018年9月15日(単行本は2016.12)
    早川書房(ハヤカワ・ミステリ文庫)

    「タフでなければ生きていけない。優しくなければ生きている資格がない」

    小説そのものより、この下りの方がずっと有名かもしれない。チャンドラーの小説に出てくることを知っていても、「長いお別れ」や「さらば愛しき女よ」あたりに出てくると思っている人もいるかもしれない。僕の印象では、この言葉は有名だけど、プレイバックの小説そのものはそんなに面白くない、と評する人が多いように思う。

    ともあれ、この有名な言葉を村上春樹が果たしてどう訳しているのか。なんといっても興味はそこにつきる。現に、今回の訳者あとがきでも最初からその話題になっている。大抵の人は同じ質問をしてきたそうだ。「あの部分はどう訳すんですか?」

    この言葉、冒頭に「男は」をつけて角川映画が70年代後半にコピーに使って一躍有名になった。訳者あとがきによると、これは1960年代に小説家の生島治郎が訳した「タフじゃなくは生きてはいけない。やさしくなくては、生きている資格はない」がもとになっているという。
    もちろん、この他にもいろいろ訳があり、

    「しっかりしていなかったら、生きていられない。やさしくなれなかったら、生きている資格がない」(清水俊二訳)

    「ハードでなければ生きていけない。ジェントルでなければ生き行く気にもなれない」(矢作俊彦)

    僕自身は、清水訳で若い頃に読んだ記憶がかすかにある。

    さて、問題の村上訳。とても楽しみに読み進んだが、見当たらなかった。あれ?どこだろう??と訳者あとがきを読んでいたら、「あまり自信はないけど、『まあ、これくらいが妥当ではないか』というあたりで僕なりになんとかまとめた」と書かれていて、25章にあるとあった。

    読み返してみると、確かにあった。僕は原文英語に対してその訳が適切かどうかは分からない。でも、見事に過去のどの翻訳のイメージをも彷彿とさせずに訳している。あれだけ固まったイメージを、まったく連想させない訳はおそらくとても見事だし、僕のように「あれ?出てこなかった」と思わせるのは、訳者村上春樹本人の最も本意ではなかったかとも思う。
    見事にやられた。
    (原文)
    If I wasn’t hard, I wouldn’t be alive. If I couldn’t ever be gentle, I wouldn’t deserve to be alive.

    チャンドラーが、唯一昼間から酒を飲みながら書いた小説。元々、映画のシナリオとして書かれたものを小説化。完成した最後の小説。

    (設定)
    ある朝、知らない弁護士から電話で依頼。ロサンゼルスのユニオンステーションから、ある女を尾行し、彼女がどこで腰を落ち着けるかを調べて欲しい、と。
    尾行すると、彼女はサンディエゴで降り、海辺の高級地のホテルに入った。しかし、マーロウはちょっとした隙に彼女を逃し、チェックアウトされてしまった。調べると、再び鉄道に乗るはずだった彼女の計画は邪魔され、再びその地で滞在していることが分かった。
    彼女は、一人の男にゆすられている様子だった。
    マーロウは、一旦、ロサンゼルスに戻って弁護士に彼女を尾行する理由などを詰問するが、弁護士は答えない。マーロウはサンディエゴへと戻る。

    ***(個人的メモ、読書予定の人は読まないでね)***

    エリザベス(ベティ)・メイフィールド(尾行対象の女)
    ラリー・ミッチェル(ゆすり屋、ベティにつきまとう男)
    クラーク・ブランドン(ホテルのオーナー)
    ロス・ゴーブル(私立探偵)
    クライド・アムニー(依頼してきた弁護士)

    アムニーからベティの尾行を依頼されたマーロウ。LAのユニオン・ステーションからサンディエゴの「エスメラルダ」という街へ。LAでベティはラリーに脅されていた。後に分かるが、列車の中で知り合ったという。ラリーはエスメラルダに住むたかりで生きているろくでなし。高級ホテルに滞在。

    マーロウは、いったんは彼女を見失うが、再び見つけて依頼主弁護士のアムニーに報告。なぜ彼女を尾行するのか聞くが、なにも言わない。しかし、段々とワシントンDCの別の弁護士からの依頼であることを告白。どうやらベティは嫁ぎ先から大金を持ちだし、名前を変えて転々としているらしい。

    あるとき、ベティがマーロウの滞在する部屋に訪ねてきた。自分の部屋のバルコニーでラリーが死んでいるから死体を始末してほしいとの依頼だった。彼女は大金を持っていた。
    そこに行くが、死体はなかった。しかも、ラリーは翌日に荷物を持って旅立ったと駐車場係が証言した。1週間分の滞在費を前払いして。おかしいと感じるマーロウ。やっぱり死んでいるのでは?

    ラリーはホテルオーナーのブランドンと知り合い。ラリーのベティに対するからみ方を見かねて助ける。一体、ラリーは彼女のどんな弱みを握っているのか?

    ロス・ゴーブルという私立探偵が接近してきて、マーロウを尾行などする。ラリーを探しているともいう。その彼が、マーロウが滞在する部屋で半殺しの目にあった。マーロウもあやうく殺されかけたが、察知して殺し屋と格闘し勝つ。どういうことか?

    ノース・カロライナから、ベティの死んだ夫の父親が警察署長のところに来た。ベティについて、自分の息子を殺したと主張している。息子は戦争でのけがで首にギプスをして生きていたが、それをベティが外して殺したと主張。彼は大金持ちの有力者だった。しかし、裁判で彼女は陪審員からは有罪とされたものの、判事の判断で無罪となった。父親はそれが許せず、俺の力を持ってすれば、ベティがどこに逃げようと徹底的に懲らしめられるんだと大口を叩いた。

    ラリーは、そんなベティの過去を知っていたので、彼女を脅して大金をせしめようとしていたのだった。しかし、ベティと愛し合っていたホテルオーナーのブランドンは、ラリーを殺し、死体を持ち出し、ラリーの車を30キロ離れた渓谷に置き去りにしておいた。死体はヘリで海に捨てた。
    これが真相だった。

    私立探偵も、大金を狙ってきていたようで、だからラリーを探していた。彼らは元々知り合いで、金をゆすりに来ていたが、ラリーが先に死んだため一人でブランドンからお金をかすめ取ろうとした。だからブランドンに雇われた殺し屋に半殺しにされた。

    (名言)
    常識というのは、今週車をどこかにぶっつけた人に向かって「君は先週のうちにブレーキの調整をしておくべきだったね」と忠告するようなやつだ。常識というのは、自分がチームに加わっていたら、週末のゲームなんて楽勝だったのにと言う、月曜日のクォーターバックのようなやつだ。(152)

    「厳しい心を持たずに生きのびてはいけない。優しくなれないようなら、生きるに値しない」(293)

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    2023年05月20日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    1984年にポイントを置いて、1984年を予言的に描いたジョージオーウェルの1984。そして奇しくも同じ1984年に刊行され、ノルウェーの森につながっていく短編の蛍。これをなぜか結びつけて、漫画で描くという企画。確かに、愛がテーマになっていて、超監視社会の中で、自由を求めた主人公を描く1984、そして本作をモジュールにパラレルワールドを舞台にした愛を主とし1Q84を描いた村上春樹。根源は、何を考えているのかわからない不思議な女性、退廃的でもなく、ただ不思議で、つかんでも掴みきれず、ふわっと消えてしまった話。
    そして、1984は、ビッグブラザーに支配され、自由を求めていた中で、愛を見つけてしまう。禁止されている、監視から逃れた愛、そして、その自由を求めて出会った人は、監視側の人間で、拷問に次ぐ拷問、そして最後に、相手を売って、身代わりにしてくれと言葉にしてしまう。心の中にまで入ることはできない、そしてそれこそが、思考こそが自由である。しかし、監視社会では、その心の中にまで入ってきて、全てを破壊し、消すことができてしまう。拷問というわかりやすい事象で説明するが、もっと恐ろしいのは、いつの間にかコントロールされていることに気がつかかないこと、愛を失うことだ。ほんで読むものとは情報量が違うが、エッセンスを凝縮して、わかりやすく表現されている。タッチもすごく心にグッと刺して来るような、影と光を影から描くような感じ。

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    2021年01月23日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    何となく村上春樹っぽいんだよな~と思っていたら村上春樹のコミカライズが発表されて納得した一冊。

    収録作品ではしかしオーウェルの「一九八四年」の方が好みだった。

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    2021年01月11日
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち

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    2021. #2

    ポパイ連載エッセイがまとめられた
    サクッと読めるスナック的なエッセイ

    村上春樹さんのエッセイは
    いろんな国の色んな街が出てくるところが好き
    どのTシャツも可愛くて
    読み終わったら私も古着屋で
    Tシャツを漁りたくなっちゃった

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    2021年02月14日
  • プレイバック

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    「プレイバック」(レイモンド・チャンドラー :村上春樹 訳)を読んだ。
    やはり清水俊二版で育った世代なので、村上春樹版の例のセリフはちと堅苦しい感じがしてまだ馴染めずにいる。
    この作品はさ、矜持こそ失ってはいないもののかなりお疲れ気味のマーロウがいてちょっと違和感があるよ。
    やれやれ。

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    2021年01月08日
  • さよなら、愛しい人

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    チャンドラーが残した七冊の長編小説のうち、これで三作を読んだわけだけれど、村上春樹氏の翻訳がいよいよこなれて来て、とても読みやすくなっているように感じた。

    「ロング・グッドバイ」も「大いなる眠り」も、やや村上氏にもチャンドラーを翻訳するということへの愛があふれるゆえ気負うところがあったような、僅かなぎこちなさみたいなものを感じたのだけれど、そういうサイドブレーキを引いたまま運転しているような印象が綺麗サッパリなくなっていてとても愉快にこのタフでいかした私立探偵との旅を感じて読み進めることが出来たように思える。
    もちろんそれは、この作品そのもののもつクオリティやパワーが他の作品に比べてもやはり高いこともあるのだろうけど。

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    2020年12月09日
  • 意味がなければスイングはない

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    全く聞いたことがない音楽を、ここまで自信を持って伝え、興味を持たせるのは、村上春樹さんだからこそ。
    この広いジャンルの中で、ピンポイントでマニアックと言うべき、わかる人にしかわからないネタは、読者の反応を恐れていては書けないと思う。

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    2020年11月02日
  • さよなら、愛しい人

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    マーロウはかっこいいですね、シェイクスピアの言い回しがかっこいいです(シェイクスピア読んだことないんですが)。

    今回は伏線がたくさんあり、ミステリアスな内容です。気合入れて読まないと、伏線回収で付いていけなくなります(私です)。

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    2020年10月26日
  • 村上ラヂオ3―サラダ好きのライオン―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    141p
    トルーマン・カポーティの短編「最後のドアを閉じろ」の最後の一行
    「何ひとつ思うな。ただ風を思え」Think of nothing things,thing of wind.
    この言葉を念頭に「風の歌を聴け」のタイトル。

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    2020年09月27日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    クスクス笑いながら気楽に読める短編ばかりだった。
    ユーモアがあふれていた。
    ユルイお話に、ユルイ絵がマッチしていた。




    2000.4.11
    ものすごく読後がふわっとなる感じがした。うまく言えないけれど。シュールなんだけれど、ありそう、でない、意味もない、みたいで、やっぱない、という不思議な感じ。ともかく気に入った。言葉の使い方が絶妙だ。

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    2020年09月22日
  • プレイバック

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    私立探偵フィリップ・マーロウの物語も遺作となった今作を以て一旦その幕をを閉じる。死体消失トリックのおざなり感に加え、女性たちと脈絡なく一夜を共にするマーロウは過去作で築き上げたストイックな人物造形が揺らぐ程に通俗的。それを『今回も(良くも悪くも)“らしい"作品だな』と受け入れられる私も随分とチャンドラー節にこなれてきたようだ。ロマンスを成就させたマーロウが次作(遺稿を別作家が加筆)にて如何なる変化を遂げるのか興味はあるが、私はここで読み納め。波乱万丈な作家の生涯に作品を通して触れる事が出来たのも感慨深い。

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    2022年10月11日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    村上春樹の本をこれまで何冊か読んできたけど、やっぱりどこがいいか分からない。
    時代もあるかもしれないけど、この本読んでやっぱり好きになれないなあって思った。
    猫のピーターの話は良かったけど、最後の対談で台無しになりました。

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    2020年07月24日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    当時の世の中の空気や流行りごとがわからないので、共感のモテない話題も今の世の中で暮らしていると思うのだけど、人の本質は変わらないなあという部分も多い。

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    2020年07月19日
  • アフターダーク

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    ネタバレ

    登場人物各々が持っている考えを話しているときの会話が好き

    初めて村上春樹の作品で、先が気になる!って思えた。
    でも、ラストは結局なにも解決していないので、
    やはりエンタメ小説ではなく文学作品。

    登場人物たちがキャラクター豊かで、
    特に高橋さんとカオリさんが好きだった。
    各々が持っている考えを話しているときの会話が好きだった。

    登場人物の会話や、起こった出来事から考えることを通して、
    作者の意見を語っているのかなあと思う作品だった。

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    2026年10月04日