村上春樹のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
村上春樹さんのエッセイのような短編のような文章を楽しみながら、
安西水丸さんの絵を見るような本かなぁと思って手に取ると、
逆に、安西さんの絵を楽しみながら村上さんの文章を読むようでもありました。
絵のほうが分量が多いですが、村上さんと安西さんが対等にそれぞれやっている
という感じがします。
巻末の対談でも、安西さんは村上さんの書いたものを知らずに絵を書いたと
言っておられますし。ただその中で、ウイスキーのカティー・サークだけは
被ったみたいなんですよね。それは偶然の一致。
この巻末のお二人の戯れ対談みたいなのが面白くてゆるくて良かったです。
本書全体の印象も、ゆるーい感じがして30分くらいで読 -
Posted by ブクログ
ジム・モリソンのための「ソウル・キッチン」は素晴らしかった。
ー1971年には1983年なんていう年が本当に僕の身にまわってくるとは想像することもできなかった。それでも1983年は実際に、何の感動もなく僕の上に降りかかってきて、僕は今でもジム・モリソンとザ・ドアーズのレコードを聴き続けている。僕は34歳で、まだ夜に火をつけることができない。
また、「狭い日本・明るい家庭」の家族に対する認識も彼らしいものだと思った。
ー家庭というのはあくまで暫定的な制度である。それは絶対的なものでもないし、確定的なものでもない。はっきり言えば、それは通りすぎていくものである。 -
Posted by ブクログ
タイトル、表紙、村上春樹訳というところに惹かれて学生の時に買ったけど、あまりの読みにくさに度々挫折。
その癖の強さときたら、村上春樹もあとがきで「一度や二度読んだくらいでは、なかなか内容が理解できない」と記しているほど。
アメリカの歴史に詳しければもっと読みやすいのかな。
19世紀アメリカの貧困層から中流層の人々の日々の暮らしの目線から社会や時代について語られているのだが、文体が非常に奔放で、筆者の意識と言うか目線があっちこっちに飛んでいく感じでついていけない。
フェイスの話だけはかろうじて理解できた。
もう一度読みたいとは思わないけど、「これは!」と思う表現が多かったのも確か。 -
Posted by ブクログ
ネタバレガイドブックとして読むには情報が古すぎる。かと言って旅行記と言うほど濃い内容ではない。
どういう目的で読んだらよいのかよく分からないけど、とりあえず村上春樹はやっぱり文章が上手いんだなぁと思った。
3人の共著なのでそれぞれの文章を比べながら読めるが、村上春樹がダントツで良かった。マイナスの言葉を選んでも、その後に続く文章がユーモラスなのできつい感じにならない。情景描写がくどすぎない。
他のお二方の文章は私には合わなかった。都筑さんの文は印象に残らず、吉本さんの文章は毒が強すぎる感じ。
私はこういう本は寝る前にちょこっと読むのがベストと思うので、毒は強すぎない方が良い。現地に住む人がイライ -
Posted by ブクログ
村上春樹作品をここ数年集中的に読んできたが、初めて面白くないと感じた。原因は明らかだ。「実作者の経験から言うと」という台詞が多すぎて鼻につく、ということ。目立たない小品の、しかも村上自身が言っているように、あまり成功作とも言えないような作品を俎上に載せて、あれこれと論じるのはどうも感心しないし、その創作者の視点自体に危うさが感じられる。文学作品が生まれる過程というのは一様ではなく、一般化することなど到底できないだろう。個人の経験が分析の目を却って曇らせることもある。
とは言っても、やはり面白いところもあった。取り上げた作品を読んでみたい気にさせたのだから。