村上春樹のレビュー一覧

  • やがて哀しき外国語

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    氏がプリンストン大学客員研究員として滞在した約2年間のプリンストン生活をまとめたエッセイ集。こうした体裁の旅行記(滞在記?)は『遠い太鼓』に続き2作目とのことだが、氏の相変わらずの独特な視点と間合いが楽しい。

    タイトルにもなっている『やがて哀しき外国語』とはなんとも妙味ある言葉で、普段着ではない余所行きに感じる落ち着かなさそして外からみたらそれも逆の感想にあり、そうなるとアイデンティティってなんだろう?と哲学的にもなる。まぁそれはそれとして気軽に読めて楽しめる本である。

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    2020年07月29日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    村上春樹の本をこれまで何冊か読んできたけど、やっぱりどこがいいか分からない。
    時代もあるかもしれないけど、この本読んでやっぱり好きになれないなあって思った。
    猫のピーターの話は良かったけど、最後の対談で台無しになりました。

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    2020年07月24日
  • 村上朝日堂(新潮文庫)

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    当時の世の中の空気や流行りごとがわからないので、共感のモテない話題も今の世の中で暮らしていると思うのだけど、人の本質は変わらないなあという部分も多い。

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    2020年07月19日
  • アフターダーク

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    ネタバレ

    登場人物各々が持っている考えを話しているときの会話が好き

    初めて村上春樹の作品で、先が気になる!って思えた。
    でも、ラストは結局なにも解決していないので、
    やはりエンタメ小説ではなく文学作品。

    登場人物たちがキャラクター豊かで、
    特に高橋さんとカオリさんが好きだった。
    各々が持っている考えを話しているときの会話が好きだった。

    登場人物の会話や、起こった出来事から考えることを通して、
    作者の意見を語っているのかなあと思う作品だった。

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    2026年10月04日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    花柄のトイレットペーパーは買ってこないでね

    主人公のクセが無さすぎるところが気に入らん!

    リーダーにおすすめされて。
    読み始めたとき、すぐに既読感があったんだけど、
    この小説の一番最初の短編が、
    『パン屋襲撃』に載ってたからだった。

    村上春樹チャレンジが続くけど、
    だんだん楽しみ方がわかってきたような気がする。
    東野圭吾とか、伊坂さんとか、その他エンタメ小説とは違って、
    最後の最後に結論は無い。
    読んでること自体を楽しめば良い、ということらしい。
    本当に「文学」なんだろうなぁと。

    ・青いティッシュペーパーと花柄のついたトイレットペーパー
    これは、わたし、めっちゃあるぞ。
    主人公の妻が生理で、そのときに主人公が、
    妻がいつも使ってないものを買ってきたことにより、
    ブチギレるという一コマ。

    妻は「私はいままで一回もこの2つを買ってきたことも使ったこともない」と主張し、
    主人公は「本当に一回も無いのか?」と疑問に思う。
    これ、なんか、日常であるかも(笑)

    相手に対して求めたことで、
    本当に自分もやってるorやってないのか?って、
    これ、絶対ではないからやってないorやってることも
    しばしばあると思うんだよね。
    だから、この場合は主人公も「絶対」の部分にスポットを当てずに、
    妻の気持ちとか体の変化とかの方に気をつけてほしいなぁと思ってしまった。
    (妻の肩を持ちがち)

    ・秘密
    主人公が、妻の知らないところで女の人or女の子と関わりがあることについて、
    妻に話すほどのことでもない、ということで、
    話さないことにより、2人の間に「秘密」が増えていく、と思っている。
    でもわたしはそれは「秘密」ではないと思う。
    それはただ単に「言わなくてもいい」と思ってることで、
    「秘密」と名付けるほどの価値のあることではないような気がする。
    「秘密」と自分で意識することによって、
    それが「秘密」になってしまうような気がする。

    全てを話すことだけが人間関係を築いてるわけではないと思うし、
    何を相手に話して、何を相手に話さないかの基準は
    それぞれ相手によって変わってくるものだと思う。
    だから主人公が一言で簡単に「秘密」とくくっていることに納得がいかなかった。

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    2026年10月04日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ―。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!(裏表紙)

    村上春樹さん二冊目。前回はエッセイで今回は紀行文。次はQ&Aかなぁ。
    前半のギリシャはアトス島。狭い島内だけに、訪れた修道院の成り立ちや食事の差異など、内容が割かし一辺倒。雨天のハプニングは面白いんだけど…。
    後半のトルコ編のほうが、広さ的にも話題的にも多様で良し。なんだけど、なんだか尻切れトンボで終わっているような? 読んだのは文庫版だけど、オリジナルもおんなじなんだろうか。

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    2020年05月05日
  • リトル・シスター

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    序盤から依頼人オーファメイの高慢ちきな態度に苛立ちを抑えられず、一体どの辺が「かわいい女」なのさ?と怪訝に思いながら読み進めると、過去作とは毛色の違うピリついた空気が飛び込んで来る。今作のマーロウはどこか投げやりで酷く自嘲的。持ち前のウィットなお喋りにも刺々しさが目立つ。プロットも入り組み過ぎていて流石に読み疲れたが、解説にある通り、著者の精神状態が如実に反映されているならば、そこに強い作家性を感じざるを得ない。村上氏の言う通り、次作への通過儀礼として今作はその出来栄え以上に特別な役割を担っているのかも。

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    2021年01月13日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    この評価3は、自己の読解力の未熟さにたいしてだ。

    元は長編SFである「オーウェルの1984」が、このように表現されたことについて、怒りも喜びも感じなく、
    ただ、薄いグレーのインクが脳内に広がって、漫然として落とし所が見つからないまま、いまも、漂っている。

    時として、漫画という表現は、他のどの手段より、読者に想像力を求めてくる。

    しばらくはこのままでいよう。

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    2020年04月17日
  • 翻訳夜話

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    柴田元幸と村上春樹の対談(フォーラム)を書き起こしたもの+カーヴァーとオースターの作品をそれぞれが訳したもの。翻訳はそのテキストが第一で、それに対する偏愛が大事なんだなと。凝った訳や綺麗な訳をしようとするよりも、その作品を誰よりも理解しているという自負と作品への愛が分かった。

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    2020年04月04日
  • 水底【みなそこ】の女

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    四作目にしてミステリー要素を全面に押し出してきたものの、前作「高い窓」以上の偶発性と力業に頼ったプロットは流石に粗目立ちする。今作の登場人物ではパットンのキャラクターがとりわけ魅力的だが、私は依頼人キングズリーの人間味が妙に愛おしく思えた。物語の舞台となる湖畔の情景描写も秀逸だが、如何にもミステリーの謎解きですよと言わんばかりの終盤の展開はやり過ぎで、物語が一気に通俗的な方向性に転じてしまった。独自の哀愁をバッサリ切り捨てた締め括り方もやや唐突。ミステリーという枠組みにまんまと絡め取られた印象が残る作品。

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    2020年04月03日
  • 風の歌を聴け

    購入済み

    ものを書くヒントには

    ものを書くヒントにはなった。内容は派手なセクシーンーンはないが恵まれた生活をしているお坊ちゃん大学生の遊びが中心、ひけらかす西洋文化の知識、若者向きの書籍としておこう。中年にはノスタジックな作品かも。風の歌を聴けのタイトルから期待したが残念、今後は試し読みしてから購入する。

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    2020年02月23日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    普段馴染みがないような地域の旅行記

    村上春樹独特の、その都度都度の細かい描写が旅行記小説に向いていると思った。知らない土地の話だが、イメージしやすい。

    また旅行記小説を出してくれるといいなぁ

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    2020年02月20日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    エッセイだから軽く読めます。
    本屋の書棚って男性・女性作家で分かれてましたっけ?とかぼんやりと出来る本ですが、meat good-byeという発想、凄いなぁ。信頼すれども信用せずとか、やっぱり日本が生んだ最高の芸人は格が違う。
    当方、自分の生まれた時代をあんまり考えたことはないですが、唯一、長嶋茂雄の現役時代にクロスしない時代に生まれたのは日本で生きる人間として多分不幸なんだろうなと思います。

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    2024年02月04日
  • 翻訳夜話

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    翻訳家・村上春樹と柴田元幸の対談。
    翻訳の世界も小説と同じようにセンスが求められる。村上は小説家として、柴田は文学者として翻訳を行っているが、それぞれ背景となる世界が違っているので、翻訳にもそれが現れる。翻訳に対する自分の流儀、好みの作家など翻訳に関する色々な話が紹介されていて面白かった。

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    2020年01月02日
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」

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    村上春樹は・・・
    さすがの1984。シュールに未来を予言している。資本主義の向かう方向への危惧とsynchronizeして、笑えない。

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    2020年01月01日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    面白かった。やっぱ春樹好きだわ。そこ切り取るんだーと思うところばかり。修道院のオリーブ、黴パンを食べる猫、雨、レモン、トルコの酷いエピソード。海外旅行に行きたくなる。

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    2019年12月21日
  • 村上朝日堂 はいほー!(新潮文庫)

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    肩の力を抜いた緩い内容と独特な雰囲気が良い。村上春樹さんと安西水丸さんのコンビはマッチしてる。はいほー。

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    2019年09月19日
  • リトル・シスター

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    春樹版チャンドラー三作目。三作も読むと村上春樹の魅力の原点はやはりチャンドラーから来ているのだなと感じた。訳者も言っているが、内容云々ではなくマーロウ節を愉しむべきだと。内容が複雑で些か読むのに時間が掛かってしまった…まあ面白かった^^ 星三つ半。

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    2019年09月16日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    ギリシャとトルコ、(刊行当時は治安も安定し)風光明媚で異境感もある人気観光地であるが、そこは村上春樹、ギリシャはアトス島というギリシャ正教の聖地、トルコは黒海側のクルド人地区寄りというなかなか渋いセレクト。国際化から取り残されたような、文明的にも文化的にも特殊性が残る土地柄で相当ヘビーな場所であることが伺えるが、村上氏の文章を通して見る2つの国にはなんとも愛くるしい魅力に溢れた地域に思えるから不思議だ。死ぬほど甘ったるいルクミを食べてみたくなった。

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    2019年09月06日
  • リトル・シスター

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    お気に入りの私立探偵フィリップ・マーロウシリーズ。
    今回のはとても登場人物が多く、話も込み入っていてシリーズの中でも分かりにくい作品でした。
    毎回マーロウは損な役回りをさせられていますが、今回も同様、それ以上かもしれないです。何とか探偵免許は剥奪されなかったのと別ルートで報酬もらえたのが救いかな。
    それにしても依頼者のオーファメイが気にくわないな。
    チャンドラーの作品は男性と女性の書き方に差がありますが、女性の闇を見せられた気がしました。
    読後のスッキリ感が薄いですね。
    ウイスキーで流し込んで胃袋の底に落としこみたい作品でした。

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    2019年08月03日