村上春樹のレビュー一覧

  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    中身がないと入ってしまえばそれまでなのだが、やはりそれをここまで読ませてしまう文章ってなんだかすごいと思う。ハマル人しか楽しめない作品なんだろうなあ。でもそんななかで「夜中の汽笛について あるいは物語の効用について」の様な作品が出てくると思わず「うーむ、さすがだ」とうならざるを得ない。

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    再読 19980813 19991002

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    2018年10月15日
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    同じ小説なのですが、清水さん訳とは全然違った印象で読ませていただきました。どちらかといえば、しっかりとした筋で、読みやすい印象でした。読後の感想としても、どこで何が起こったのかがよく分かりました。ただそれ故に、この作品の独特の分からなさ、不気味さが減ってしまっている印象があり残念でした。もちろん残っていますし、その中で十分面白かったのですが。
    主人公が、面識の無い弁護士からの電話で急に事件に巻き込まれていきます。そこからその背景を知りたいという主人公の悪い性格が出てきて、事件が進んでいく。それだけでは陳腐な物語ですが、そうさせない、それぞれの場面があり、それを楽しむのがチャンドラーを楽しむとい

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    2018年10月12日
  • 翻訳夜話2 サリンジャー戦記

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    小説家であり翻訳もこなす作家の村上春樹と訳書をいくつも出版している柴田氏の対談。翻訳夜話という新書の2にあたる。
    タイトルにあるように作家サリンジャーの「キャッチャー・イン・ザ・ライ」の翻訳にまつわる様々なエピーソードなどを対談形式で送る本。

    文学や翻訳に興味がない人はまったくおもしろくないだろうが、そういうのに少しでも手を付けている人はなかなか興味深く読めるとおもう。

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    2018年10月09日
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―

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    普通のツアーでは行くことがない、ギリシャの女人禁制のアトス島、トルコを自動車で一周。面白くないわけがない。
    小説とは違った村上春樹の文章で、読む旅行記で、面白い。
    ヨーロッパへの難民問題を匂わせるトルコの風景描写があるのは、印象深い。

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    2018年08月15日
  • 村上朝日堂超短篇小説 夜のくもざる(新潮文庫)

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    広告の横に掲載するために毎月書かれていた短編集。内容がない作品集(冗談めいていたりする)は頭を使わないで済むため、気だるげな日常にマッチしやすく、読みやすい。安西水丸氏の絵が沢山載っており、暗い夜に照らされる灯りのように和ませてくれる。

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    2018年07月11日
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)

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    安西氏の描く素朴な絵と、村上春樹の「ランゲルハンス島の午後」というエッセイを読んで、またあのまったりとした日常を読みたくて購入。
    内容はフィクションやジョークを多く用いておりあからさまに現実ではありえない話をぶっ混んできたり、如何にもそれが調べたら本当に出てくる情報のように語り、最後のオチでは「嘘です」(と自白してるのだからマシだが、他作品では多々これを平然とやってのける)。あえて内容の薄いお話をあらゆる文字組みを試して展開させているのだろう。読みやすさは愚問である。これは、頭を空っぽにしてちょっとコーヒーを淹れて飲むとするか。そんなノリである。

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    2018年07月04日
  • 職業としての小説家(新潮文庫)

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    以前単行本で読んだものの文庫版。
    読み返すのいつぶりだろう?その後もたくさん彼のエッセイを読んできたので新しさは感じなかったのですが、その分彼自身と彼の作品がもつ一貫した強固なものが再確認できました。
    だれになにを言われようが、という信念。書きたくて書いている。小説家というのはほんとうにそういう職業だと思う。頼まれて書いてるわけじゃないのだ。自分の中にふつふつと湧いたものを、わざわざペンをにぎりしめ物語にしてやろうだなんてちょっと途方もない。
    物語をつくるというのは「たとえば」をえんえんと繰り返す作業だ。限りのないパラフレーズの連鎖。
    そういうことを好き好んでできる人たちだけが生き残っている世

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    2026年01月14日
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

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    同じかもしれないし、違うところもある、二人の話。

    村上春樹のエッセイが好きだ。ジャズが好きなのは知っていたけれど、クラシックにも詳しいとは。レコードを聴き比べたことがないし、それほどオーケストラに思い入れもないけれど、二人の対談は色々と感心することが多かった。指揮者の話、小澤さんの考え方だけでなく、バーンスタインやカラヤンほかの指揮者、またソリストのことや、弦楽四重奏の魅力など、今まで注目していなかった世界を知ることができた喜び。

    「良き音楽」とは。楽譜を演奏するとは。指揮とは。考えたら、楽譜を書いた作曲者の意図は、もしかしたら指揮者や演奏者が思っているのと、全然違うかもしれない。それは、

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    2017年11月16日
  • 意味がなければスイングはない

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    ・ブライアン・ウィルソン

    ・シューベルト
    ピアノソナタ
    クラシック音楽を聴く喜びの一つは、自分なりのいくつかの名曲を持ち、自分なりの何人かの名演奏家を持つことにあるのではないだろうか。 「自分だけの引き出し」

    ・スプリングスティーン
    ネブラスカ リバー

    ・スガシカオ
    神と毒薬  日常の閉鎖感を洗い流してくれる

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    2017年09月28日
  • 村上春樹 雑文集(新潮文庫)

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    いろんなところでの挨拶やら寄稿文やら祝電やら序文やら。
    あまりにすべてが村上春樹で、久々だったので最初はペースが掴めなかった。
    ジャズはさっぱり分からないのだけど、ものすごく愛情をこめて書いているのは伝わってくる(あの調子なので押し付けがましくはない)ので、挙げられた曲や作家の作品は手に取ってみたくなる。

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    2017年09月19日
  • 大いなる眠り

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    村上春樹翻訳作品を読みたくなって手に取った一冊。割りと刑事ものは好きなんだけど、そこまで刺さらなかったなぁ。登場人物の姉妹がどうも好きになれないというか。新宿鮫的な話のほうが好きな自分はどうなんだろう。

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    2017年08月15日
  • 若い読者のための短編小説案内

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    第三の新人って面白くなさそう...
    遠藤周作しか読んだことない...と思っていたけれど、これを読んで興味が出てきた。
    特に小島信夫の『馬』。
    暇ができたら開拓したい分野!

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    2017年07月14日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    # 最後の瞬間のすごく大きな変化

    面白いか。面白いとはいえない。
    最初の方は読みにくかったが、だんだんペースに慣れてきて、最後の方はテンポよく読めた。
    しかし終わってみるとほとんどのディテールは思い出せない。部分的に思い出せることもあるからそれでいいのか。
    筋を追って順に語れるということはない。そもそも筋というものがあるのか。
    でもいろいろな状況や考え方や観念が書き込まれているのは確か。
    きちんと理解することは簡単ではないだろう。

    移民、黒人、ユダヤ人、未婚の母、娼婦など、差別される人々が中心に登場する。
    それぞれに苦労を抱えているが、みんな何となくあっけらかんと生きている。

    “男たるも

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    2018年10月24日
  • 最後の瞬間のすごく大きな変化

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    簡潔な言葉で強く語りかけてくる文体に、これまでにない衝撃を受けました。

    芸術はあまりにも長く、人生はあまりにも短い。
    難解な文章を目の前に、しみじみとそう思う。

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    2017年04月22日
  • 人生のちょっとした煩い

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    小説の世界での、時代背景や当時のアメリカの女性の雰囲気などが少し伝わってきた。
    文章が個人的に難しく、きちんと理解できなかった部分も多い。
    様々な人生の一瞬一瞬が切り取られたこの短編集は、さっぱりとした雰囲気と、読んだ後に少し寂しくなる感じが心地よかった。

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    2017年05月06日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    アメリカ人は色んな人が声をかけてくるとのこと、ほんの少しの旅先での話ですがヨーロッパの人も結構話しかけてくる。というかおどおどした極東の人間があまりに気の毒なのかもしれないが。
    まぁそれはさておき人生1回はマラソンを経験しないといけないのかな?そして猫はやっぱり勘弁してほしい、他人の猫の糞害に苦しめられる民として声を大にして訴えたい次第。

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    2017年04月22日
  • 村上朝日堂ジャーナル うずまき猫のみつけかた(新潮文庫)

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    2017.01 本棚整理のため10年弱ぶり再読。評価変更☆4→☆3

    ボストン時代のエッセイ。短いので外出時等に○。
    最後の、三鷹時代に飼っていた猫のピーターのエピソードがすき。

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    2017年01月29日
  • 村上朝日堂はいかにして鍛えられたか(新潮文庫)

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    2017.01 本棚整理のため9年ぶり再読。

    1995年頃の週刊朝日連載のエッセイ集。通勤時や乗り換えの多い移動時にちょうどいい。

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    2017年01月26日
  • さよなら、愛しい人

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    登場人物たちの交わす皮肉たっぷりの会話についていくのが大変。でも、海外小説を読む醍醐味はこういうことなのかもしれない。

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    2016年12月29日
  • 高い窓

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    清水俊二訳を読んで以来の再読。何年振りか。

    私立探偵フィリップ・マーロウは資産家の老女に呼び出された。行方をくらませた義理の娘リンダを探してほしいとの依頼だ。極めて貴重な金貨をリンダが持ち逃げしたと老女は固く信じているのだが…。老女の息子や秘書の振る舞いからは、なにやら裏がありそうな気配が窺える。マーロウは調査を始めるが、その行く手に待ち受けていたのは、脅迫と嘘、そして死体―二度の映画化を果たしたシリーズ中期の傑作。待望の新訳。

    とは言え、映画は二作とも観ることが困難なようです。素人から見ても「これは」という場面もありました(あとがきで指摘あり)が、全体的にはまずまずでした。

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    2016年12月04日