あらすじ
巨匠チャンドラーが生んだ私立探偵フィリップ・マーロウの至言をテーマ別にチョイス。村上春樹の翻訳で贈る珠玉の名言集が文庫化
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Posted by ブクログ
123冊目『フィリップ・マーロウの教える生き方』(レイモンド・チャンドラー 著、マーティン・アッシャー 編、村上春樹 訳、2022年2月、早川書房)
チャンドラーの生み出した傑作探偵小説『フィリップ・マーロウ』シリーズから名言を蒐集し、カテゴリごとに配置した語録。ついつい口に出して言いたくなるカッチョいい名文の数々が並ぶ。
オタク趣味全開な一冊なのだが、これは村上自らが出版社に持ちかけ翻訳を行ったもの。大作家にも可愛らしいところがあるのね。
〈時が足音を忍ばせ、唇に指を当てて、しずしずと過ぎていった〉
Posted by ブクログ
おおっ!これは! というのは意外に少なかった。残念。
でも、こうして気の利いたラインばかりをまとめて読むと、チャンドラーは村上春樹氏の原点なんだなぁ、というのがよくわかりますね。かなりそのまんまというか、春樹氏はコピーと言ってもいいんじゃないかと思うくらいに似ているというか。
そうか、村上春樹氏も自分だけの力でハルキ・ムラカミになったのではないのだな、と思った。
しかし、
「こっちはくたくたなんだ。君が差し出してくれたものについては感謝している。私なんかがいただくには立派過ぎるものだ」
なーんて好意を持っている男から言われた日には・・・
普通に「すいません、疲れ過ぎていて、お役には立てません」とダサく断ってくれた方がよほど優しいと思うわ!
Posted by ブクログ
巨匠チャンドラーが生んだ私立探偵フィリップ・マーロウの至言をテーマ別にチョイス。村上春樹の翻訳で贈る珠玉の名言集が文庫化。
そもそも単行本で出ていたことを知らなかった。
村上訳はまだ読んでいないが、いずれ。
Posted by ブクログ
レイモンド・チャンドラーの著名な小説シリーズ。主人公のフィリップ・マーロウを通じて描かれる様々な名言から、編者が厳選され、テーマを与えて整理されたものです。それぞれの名言を眺めると、シリーズの場面が思い出され、マーロウのカッコよさが蘇ってきます。それは何故なのか。編者のまえがきから、その理由が分かり、本書が作られた意味も理解することができます。単純に面白いセリフを集めただけではなく、全体を通して見事にマーロウの世界が描かれています。このシリーズがいかに言葉に支えられていたものだったのだと気付かされます。本書から、心に響いた言葉を探して、それを心の奥に持ちながら人生を生きていくのも、カッコ良いと思います。