村上春樹のレビュー一覧

  • TVピープル

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    良さがわかった
     川上未映子の絶讃する「眠り」をふくめて、くだらないものからなんでもないものまで数篇はいってゐる。「ゾンビ」はくだらなすぎだが、ぼくは好きだ。やはりここにも男女の不幸のやうなことが書かれてゐる。

     「眠り」もやはり眠れない主婦のことがメインといふよりは、結婚生活の不幸みたいなものに別種の軸がある。「我らの時代のフォークロア」も、将来的な不倫を望む彼女、といふ点でなんだか共感できるやうなできないやうな微妙な話を書いてゐる。

     意外と乗ってしまへば気楽に読めるので、それはやはすごい技術である。
     しかし、ただそれだけだったのだ。

     結局のところ、熱心な文学読みにとって村上春樹が賛否両論なのはやはりこの題材だからだらう。こんな男女の話なんてどうでもいいと思へばそれまでなのだし、ぼくも、これは誰かを好きになったことのあるひとしか分からないことなのだと思ふ。
     そしてそれが、☆3点の理由なのだ。

     以下は↑を書く一年前によんだときの感想だ。いまのぼくは多少なりともこれより好意的だと言っておく。

    「TVピープル」
     小人のピープルが日常生活にテレビを持ちこむ。その瞬間を僕は目擊するが、しかし周囲は全くそれを感知しない。妻も、会社の同僚も、だ。
     知らずに生活に入りこむテレビをたとへた寓話かもしれない。でも、そんなのはどうでもいいことだ。SFとしてもそんなに好きぢゃないし。
     妻の生態について、雑誌の位置をずらすと怒る等。妙にリアル。妻の職業は編集者で、僕の仕事は広告だ。これはいつもの村上春樹のパターンだし。

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    2025年09月14日
  • 回転木馬のデッド・ヒート

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    かなり読みやすい作品であった。
    しかし、各々の作品の深みまではわからなかった。
    この時代の若者は性にも奔放であり、バー、クラブに通うのが普通らしい。
    今って、そんな感じの人いるのかな?
    俺の生活圏内にいないだけなのか?
    これから引っ越すので、引っ越し先では積極的に外に出てたくさんの人と関わりを持てるようにして、見識を広げたい。

    『しかし例外は認められんのです。この不確かな世界の中で、信用ほど得がたくそして崩れやすいものはないのです。(p.31-32)』

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    2025年09月14日
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)

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    序盤は官能的、終盤は暴力的と振れ幅が著しい作品。
    全て読み切った後に相対評価が変わる。旅ははじまったばかりなのだ。

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    2025年09月10日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)

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    2023/6/28
    騎士団長殺しの三冊目を読んでる途中なのだが、一冊目か二冊目に騎士団長殺しの絵図が載ってたような気がしてたのに、ない。何度も探してみたが載ってない…うそ〜ん、、わたしの頭の中に残ってるあの絵図は一体…?白昼夢か??怖…

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    2025年09月10日
  • レキシントンの幽霊

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    村上春樹といえば幻想的・ファンタジーというイメージがあるが、この短編集は今まで読んできた村上春樹の中でも一番ファンタジー要素が強め、なんなら荒唐無稽のようなお伽噺のような作品集。今まで読んできたものは幻想的ではありつつ、それでもリアリティもあった、いやリアリティの中に幻想的なものがあったが、今作はほとんどが幻想的だった。

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    2025年09月10日
  • パン屋再襲撃

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    『パン屋再襲撃』『ファミリー・アフェア』が好き。
    村上春樹はが繰り返し用いるものとして、”妻”、”セックス”、”失踪”、”猫”がある。
    時代背景が違うので、軽い気持ちで女と寝ている主人公の気持ちが分からん。
    昔は出会いの機会がたくさんあったのかな?
    一度もそういうことになったことないから、気持ちが分からん。

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    2025年09月09日
  • 遠い太鼓

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    旅行に行った国々について、主にヨーロッパについて、書いている。
    ただの旅行記にするのは勿体無いような気がする。
    筆者の考えや感想が新鮮

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    2025年09月09日
  • 辺境・近境

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    20年ほど彼の小説を避けている。最近思う、私は村上春樹は嫌いというより食わず嫌いかも。
    これを読んで遠回りして四国初上陸し本当にただ讃岐うどんを食べに行った。
    つまり、私は確実に村上春樹に感化されてる。やっぱり読まなきゃ。

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    2025年09月08日
  • 街とその不確かな壁(上)(新潮文庫)

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    前半はファンタジーな感じで、よくわからないまま何とか読んだ。後半からストーリーが進んできて面白くなった。下巻でここまでのストーリーが回収されるのかな?

    売る

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    2025年09月07日
  • 螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫)

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    まだ荒削りな時代の村上春樹の短編集。
    納屋を焼く、踊る小人は結構不気味で面白かった。

    蛍はノルウェイの森だね。懐かしい。

    めくらやなぎと眠る女は短編にしては盛り込みすぎな感じがしてあまり入り込めなかった。

    三つのドイツ幻想、超短編なんだけど、なんとなく凄い心に残る作品だった。なんでだろう..??
    特にヘルWの空中庭園に関しては、村上春樹の世界観や想像力に感服する。

    ヘルWの空中庭園の絵があれば買って飾りたいな。
    すごく素敵な情景。

    ドイツ行ってみたいな、来年行ってみよう。

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    2025年09月03日
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)

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    ちなみに訳者は龍口直太郎であり、村上春樹ではなかった。
    魅力的な女性を主人公としたタイプの作品。ファムファタールとでも言おうか。思っていたのとは違うお話。
    面白いかと言われれば普通。

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    2025年09月01日
  • ねじまき鳥クロニクル―第2部 予言する鳥編―(新潮文庫)

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    ますます謎が深まるばかり。
    これが村上春樹ワールドだなとしか思えない。
    色々解決してすっきりするのだろうか。

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    2025年08月31日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    文庫本4冊中1番ワクワクしたのは1部上巻で、最終巻は正直退屈だった。特にぼくが異世界に迷い込むあたりはスティーヴン・キング「ダーク・タワー」 の劣化版で、まりえの失踪劇にいたってはまったく面白味もおかしさもなし。嫁との別れから妊娠発覚出産して、家族が平和に暮らすぼくみたいな...めでたしめでたしって、最後はなんだか説教臭いしこりゃダメだ。唯一の救いは、1部上巻のプロロークを読み返すと、なにやら怪しい雰囲気があること。

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    2025年08月30日
  • 村上ラヂオ2―おおきなかぶ、むずかしいアボカド―(新潮文庫)

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    村上ラヂオに続いて相変わらず面白い。
    難しい本は今読みたくないけど、何か読みたい時にピッタリ。くだらない面白さだけど私の知らないことが沢山書いてあって面白かった。

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    2025年08月29日
  • 大いなる眠り

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    フィリップ・マーロウのシリーズ。クライアントである老いた将軍への友情のようなもののために無理を通す。

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    2025年08月29日
  • 虚言の国  アメリカ・ファンタスティカ

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     原題はAmerica Fantasticaで、アメリカ万歳とも訳せるようなタイトルだが、書かれた内容を読み進めると、何が何だかわけがわからなくなる。虚実(小説はそもそもフィクションだが)が混沌として、理解が追いつかない。SNSが醸成した世間が、トランプ大統領の登場とともに現実として世界に表出し、著者はそんな現実をシニカルに、いや本気で嘆くさまを本書『虚言の国』に結実したんだと思う。

     また、訳書のタイトルにアメリカという固有名詞を出さずに、“ 国 ”と普遍性を持たせたところに訳者の強い思いがうかがえる。

     銀行強盗を働いた主人公の男は、その時窓口にいた行員女性を誘拐し、そのまま逃走する。逃走というより、それは旅だ。主人公が銀行強盗を働くに至った背景と、関わる人物たちの物語が並行して語られるロードノベルになっていく。主人公の心にある真実と救いが、周囲の荒唐無稽ともとれる虚言に翻弄されているよう、僕には見えた。

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    2025年08月28日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(上)―(新潮文庫)

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    イデアは、屋根裏に隠されていた騎士団長殺しの絵を解放したせいで、人間界に現れた。目に見える個々の物事の背後にある、変わらない真の実在のことをイデアと言うらしい。哲学用語なんでしょうか…2部上巻では期待した白いスバルフォレスターの男も、イデア周りもさほどの進展なし。P94「すべての女性にとってすべての年齢はとりもなおさず微妙な年齢なのだ...」女性の描き方が片岡義男に似てると感じる。

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    2025年08月29日
  • 虚言の国  アメリカ・ファンタスティカ

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    正直、ボイドとアンジーの逃走劇にフォーカスしすぎて読んでいたのか、このメインストーリーと、虚言症が蔓延する世界の噛み合い方がよくわからなかった。。。

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    2025年08月24日
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(下)―(新潮文庫)

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    上巻P121で「騎士団長殺し」と名札の付いた絵が、屋根裏から偶然に発見された。真夜中の裏庭から聞こえる鈴の音の正体が、騎士団長そっくりのイデアと分かる。ホラーから一転ファンタジーなところが、やっぱり村上春樹だった。そして下巻でも官能小説ぽさは抜けず、最後には主人公36歳と、女子中学生13歳の下の会話を読ませられることになるとは~キモくてエロぃ。2部では白いスバルフォレスターの男周辺に期待大。

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    2025年08月23日
  • 騎士団長殺し―第2部 遷ろうメタファー編(下)―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    絵を完成させたことで動き始めた物語なだけあって、完成しない絵の方も大きな意味を持っていることがよく分かった。たぶん「白いスバル・フォレスターの男」は主人公のよからぬ感情の象徴で、「秋川まりえの肖像」はまりえを手に入れたいと望む免色の怖さを表している。前者の未完成は主人公が真っ当な人生を歩むことに繋がり、後者の未完成によってまりえの安全が保たれた。「騎士団長殺し」は焼失することで役目を終えた。最後に主人公によって「白いスバル・フォレスターの男」が未来の「騎士団長殺し」のようになることを危惧しながらもその完成を最終的には望んでいることが示唆されるが、再婚することによって独りで無くなった(=他人と共同生活を送らなければならない運命になった)彼にとって自分のよからぬものを克服することが今後の目標となったという意味だと思われた。
    絵の完成具合とストーリーラインがリンクしている構造はとてもおもしろい。ただ『世界の終り』や『ねじまき鳥』でも感じたが、「地下に降りていって何かと戦う」という段階になると物語が単調で退屈になる。中短編だと丁度いいが長編だと長く感じる。

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    2025年08月23日