岸本佐知子のレビュー一覧

  • わからない

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    エッセイ集。
    これはね、ほんとに公共交通機関で読まない方がいいです。
    油断してるといきなりぶっ込んでくる。

    ♫Lifetime Respect/三木道三(2001)

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    2024年12月08日
  • なんらかの事情

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    ヨシタケシンスケさんとの対談で知り、岸本佐知子さんの本を初めて読んだ。

    そして、読み始めてすぐにこの人の感性、たまらな〜く好きだと確信。
    そして、よくわかる!の嵐。
    落ち込んでる日でも、静かなカフェでも、笑いが抑えられない。こんなふうに世界を見て、表現できたら素敵だなあ。

    面白い話はたくさんあったけど、記憶に残っているのは「海です、海です」と言い続ける健気なナビさんと、筆者を静かに説得した瓶の長老の姿だ。
    それから外れレジを引き当てる才能もじわった。

    妄想エッセイ、自分でも書いてみたいと思ってしまった。

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    2024年12月05日
  • すべての月、すべての年 ――ルシア・ベルリン作品集

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    「一篇読むたびに深呼吸せずにはいられない」の帯の謳い文句に偽りはない。
    何か悪いことをしたような、それでも何か郷愁をそそられるような、一篇ごとにそんな気分にさせられる。
    登場人物はみんな傷を持っている。
    その傷一つ一つは、誰しもがいつか感じたことのある傷みを見いだせるような気がする。
    あの時の、あの感じ、という気分になりたいとき、ぜひ。

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    2024年12月03日
  • エドウィン・マルハウス

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    仕掛けが面白い。主人公つづった、親友にまつわる伝記がそのまま小説になっている。欧米の小説を読んでいて思うのは、「なぜこの語り手がこの話をするのか」の地固めが周到だ、ということ。マーガレット・アトウッドもそうだけど、大方の日本の作家のように「なんとなく一人称にしたかった」的な、ジャンルに寄っかかった書き方をしないところが、自立してていいなぁ、と思う。
    ストーリーは、ダークサイド・スタンドバイミー、といった印象。
    あるいは、月が月になろうとして、相手を自分の手で太陽にしてしまうような話。
    神官が神官になろうとして、相手を自分の手で神にしてしまう、と言った方が近いのかな。
    とにかく、そんな話。
    わざ

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    2024年11月22日
  • わからない

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    何度も笑いが吹き出すのと、大丈夫かどうなるんだとヒヤヒヤするのと、終始落ち着かない読書だった。まともなことがたまに挟まれると逆に心配になる。それが岸本佐知子さん。安心・ゆったりしてはいけない、落ち着いてはいけない読書。堪能した。

    「日記」、怒濤だった。悪夢見た。

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    2024年11月20日
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集

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    ハードな人生、タフな登場人物。軽やかに乾いた文章。ユーモアや余裕も絶妙に漂っていて。とてもカッコ良い短編小説たち。
    何度目かに読んだときから、これは彼女の人生で体験してきた「あきらめ」の上で物語られているのではないか、というような気がしてきている。
    不条理な世界、ままならない人生、過去のやり直せない過ちや消えない傷を受け入れる。「悔いるのをやめる。」一度あきらめる。そのうえで、それでも、ハードな人生をタフに生きていく、生きてきた。その人生から慎重に切り取られ、誇張を加え作り話混ぜ合わせ紡いでいく。そうやって書かれる短編小説は、きっと彼女と同じようにとても強い。そんな印象を受けた。
    あきらめるこ

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    2024年11月16日
  • ひみつのしつもん

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    ゆったりとダメな感じのエッセイ
    声を出して笑ってしまうところもいくつかあり
    すぐ夢想の世界に行ってしまうところが最初ザワザワしたが、本ってこういうものだったなとそのうち慣れました
    挿絵がおしゃれでピッタリ

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    2024年11月14日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    岸本佐知子さんの編んだ書き下ろしアンソロジー、タイトルに惹かれてまず読んだ津島佑子の短編「ニューヨーク、ニューヨーク」が素晴らしかった。読みながら、読み終わってから、幾つものことを思った。
    「ニューヨークのことなら、なんでもわたしに聞いて。それがトヨ子の口癖だった、という」冒頭のセンテンスを読んで、わたしも数年前の夏に数冊の本を読むことで行ったことのない「ニューヨークのことはもう分かった」と嘯いたことを思い出す。そこには彼女がニューヨークを思うのと同じように個人的で特別な理由があったのだけど。
    その後に元夫と息子がこの世にいない彼女について語り合うことで明らかになり“発見”される、今まで知り得

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    2024年11月13日
  • わからない

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    翻訳家でエッセイも人気の著者。
    まずタイトルと表紙に惹きつけられる。
    エッセイ、書評、日記の3部構成。
    外出は苦手と言うが海外含め相当出ている。
    止まらない妄想も読み応えがある。
    そして共感してしまう。
    海外文学の楽しみ方も知ることができ充実。

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    2024年11月08日
  • 楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集

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    ネタバレ

    子どもの頃よりあちこちに住み、結婚離婚✖️3、息子4人、シングルマザーにして職業をいくつか、そして大学教師、アルコール中毒と、これでもかの人生経験。日本の私小説作家が書いたら、恨みや悲しみのお涙頂戴にも出来そうなのに、彼女の場合、全く、微塵も湿っぽくなく、ドライなのが素晴らしい。『リード通り、アルバカーキ』『桜の花咲くころ』わたしの人生は開いた本』が特に気に入りました。

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    2024年11月03日
  • なんらかの事情

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    岸本佐知子先生のエッセイが好きだ。
    日記のようでいて、空想をひたすらに書き綴っている様な不思議なエッセイ。現実と想像の境、その間を面白可笑しく表現している。しかも読んでいてくどくない。
    前作の「ねにもつタイプ」の裏表紙には、岸本佐知子先生のエッセイを「読んでも教養が全く増えない」と表現している。
    本当に、読んでも教養は増えない。ただ、心の中には岸本佐知子先生の空想が残してくれた現実の可笑しさがそこかしこに積もっている。
    だから読んでしまう。

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    2024年10月28日
  • わからない

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    日記のところが人間味に溢れていてすごく面白かったです。3日分で1回はケラケラ笑っていました。オススメされていた翻訳本、他のエッセイや翻訳本も読んでみたくなりました。

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    2024年10月27日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    星新一を思い出した!
    やり取りは軽快で可愛いけど、話は重くて悲しい。もうちょい楽しい場面も多かったらよかった。

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    2024年10月27日
  • ねにもつタイプ

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    短編を読んでいるようでもあり個人的な脳内をのぞき見ているような。
    脳内で繰り広げられる混ざり合う思考をこんなに分かり易くできるんだ。共感したり、できなくても笑えてしまうのも著者の筆の力が凄いからだ。こんなエッセイは読んだことがない。

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    2024年10月25日
  • わからない

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    実話なのか妄想なのかよくわからないんですよねこの人の話は。面白過ぎる。
    岸本佐知子が語る旧約聖書の話って何であんなに面白いのだろうか。

    書評では読んでみたい本がたくさん増えたのでゆっくり全部読んでいけたらいいな。
    ちなみに文庫化されてる彼女のエッセイは多分全部読んでるんだけど、翻訳書は「居心地の悪い部屋」しか読んだことがなかったりする。

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    2024年10月22日
  • いちばんここに似合う人

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    作品紹介・あらすじ

    水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)-。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。カンヌ映画祭で新人賞を受賞した女性監督による、初めての小説集。フランク・オコナー国際短篇賞受賞作。

    *****

    けったいな一冊、って印象。奇談、というわけでもなく、前衛的ってわけでもなく、虚実入り混じった印象でもなく。荒唐無稽な話でもなく、あくまでも現実に即した話なのだけれ

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    2024年09月22日
  • 気になる部分

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    先日読んだ吉田篤弘さんの『おかしな本棚』に登場した1冊。

    翻訳家でありエッセイストということでありますが、面白すぎて声出して笑ってしまいました。中でも岸本さんが洋酒メーカーでPR誌の仕事をしていた時のライターさんの事をかいた『ヨコスカさんのこと』と『「国際きのこ会館」の思い出』は爆笑でした。これを読んだら国際きのこ会館に宿泊してみたい!と思って検索したら今はもう閉館しているようでショック(⁠T⁠T⁠)

    このエッセイの中にも気になる作家さんと小説が紹介されていました。吉田知子さんの短編集『箱の夫』。そして村田喜代子、奥泉光さんなど私の存じ上げない作家さんもいつか読んでみたいです。

    岸本さん

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    2024年09月18日
  • ひみつのしつもん

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    第3巻から読んでしまったけど、それもいいのだ。
    1.2巻もチェックせねば。

    渋滞、シュレディンガーのポスト、人生の法則一およびニ、ひみつのしつもん、『可愛い』のこと

    に付箋をつけた、面白くって

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    2024年09月16日
  • 『罪と罰』を読まない

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    〈読まずに読む〉とは
    「文字を読む」と「先を読む」の組み合わせ。
    この興味深い読書会を覗き見できるのが本書であり、笑いたい時にぴったりな本だと私は思っています。
    登場人物に勝手にニックネームを付けちゃったり、各々が持ち合わせた情報から推理しつつ皆さん好き放題言ってて(特に三浦しをんさん)、電車では読めないレベルで笑えます。
    読後の読書会の模様も描かれているので「罪と罰」のネタバレありですが、読んだことのない「罪と罰」を読んでみたくなります。
    「本は読まなくても読める」
    「読む前から“読む”は始まっている」
    「小説は、『読み終わったら終わり』ではない」
    という言葉が素敵だなと思いました。

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    2024年09月15日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    独裁者が誕生する様子や、同調圧力に流される集団心理などが、ブラックユーモアで語られる寓意に満ちたディストピア小説。

    国民が、一度に一人しか住めない極小国と、その周囲を取り囲む大国の物語。ある日、大国の国境警備員が巡回中に、小国からの侵犯を発見。騒動を大国の論理を押し付けて収めたのは、たまたま近くのカフェにいた中年男のフィル。この男、脳がはずれて地面に転がるたびに熱狂的な演説を繰り返し、次第に民衆を魅了していきます。対して、この男が独善的な要求を小国に突き付けるたびに、小国は疲弊していき……という話。

    脳がはずれると書くと、面喰らいますが、そもそも登場人物たちが荒唐無稽・奇妙奇天烈な容姿なた

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    2024年09月07日