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著者は、ミルハウザー、アーヴィング、リディア・デイヴィスからニコルソン・ベイカーまで、現代アメリカ小説の名翻訳家として知られている。一方、朝日新聞の書評欄「ベストセラー快読」での爆笑の名(迷?)コメントや、様々な雑誌で繰り広げられる独特のエッセイで、文筆家としても注目が集まっている。
本書は、ますます目が離せないそんな「芸人」――岸本佐知子が、ヘンでせつない日常を強烈なユーモアとはじける言語センスで綴った、初のエッセイ集である。眠れぬ夜の「ひとり尻取り」、満員電車のキテレツさん達、恐怖と屈辱の幼稚園時代、会った事もないのになぜだか鮮明に記憶に刻まれたある作家との思い出の数々……おかしさとせつなさで、おもわず笑いや涙がこみ上げてくること必至。ひとりでこっそり読むことをお勧めします。
Posted by ブクログ 2021年01月11日
前回の「ねにもつタイプ」に引き続き、ひとりで吹き出しながら読んでしまった。電車で読むのは危険だ。みんなが知っている、知っていて当然のメジャーな話が苦手、の部分にうなずきすぎる。そうなんです、べつに自分だけ特別だとかそうではなくて、みんなが知ってるなら自分は知らなくてもいっか、という感覚なんです。そし...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年01月05日
三冊のうちで、一番好きかも知れない。ビザールな(奇妙な)本に挙げられているものが私も特に好きだ。
最近読もうとした(最後まで読んでないけど)藤枝静雄、昔から読んできた筒井康隆(特に虚人たち)それに吉田知子、村田喜代子、それに、それに、奥泉光が(嬉)怖さがドッペルゲンガーのそれだ、と書いてある。私が好...続きを読む
Posted by ブクログ 2018年03月08日
たいして読んでないのに言うのもなんだけど、岸本さんのエッセイ、面白すぎ。さくらももこのエッセイを好んで読んでいた頃と同等の満足度を感じてます。もちろん褒め言葉。”ねにもつタイプ”も素晴らしかったけど、本作はもうちょっと現実寄り。翻訳家としてのコラムみたいなのも掲載されていて、それはそれで興味津々。岸...続きを読む
Posted by ブクログ 2013年02月17日
HONZの東えりかさんがラジオで岸本さんのエッセイをベタ褒めされてたので、まずはこちらから。
一人で読んでて良かった。何度もぷふぷふ吹き出してしまった。
翻訳文学に苦手意識があり、なんじゃかんじゃゆうて余り読めておらず、そういえば翻訳家から入ってみようとしていたのだった。
好きなエッセイスト→好きな...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年05月12日
翻訳家の岸本佐知子さんによる、エッセイ集。90年代に書かれたもの。
著者はクセが強く変わり者という印象だが、普遍的にみんなが感じているだろうこともたくさん言葉にしており、共感できる部分もある。翻訳の苦労話のようなものはほとんど書いていない。子ども時代に不思議に思っていたことや、会社勤めをしていたころ...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年08月31日
予想を超えて面白かった。
収録されているエッセイの初出は、一番古いものだと1993年。だけど、時代を感じさせるものは少なく、普遍的な日常や記憶の中からお題を取り上げて深く考える過程が、上手く、面白く文章化されている、と感じる。
元々人間的にも魅力を感じていて、この本を読んで言語感覚も好きなことを確認...続きを読む
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