岸本佐知子のレビュー一覧
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ある天才少年が、夭折した親友の少年の伝記を書いた、という体裁。更には、その著者たる少年もどうやら行方不明になっているらしき導入部分があるんだけど、そこを二重にしている意義はちょっと不明(自分的に、最後までそこが気になったんだから仕方ない)。それはともかく、書かれているのはほんの10歳ちょいまでの短い一生なんだけど、内容はとても濃密。ちょっと気難しそうで、何を考えているのかも分かりづらいマルハウスくんだけど、そのせいで素っ頓狂な行動に出てしまう場面も多く、結構にシリアスな人生ながら、思わず微笑ましくなる部分もちらほら。マルハウスくんを悩ませる脇キャラも個性的で、読んでて飽きさせられない。評判通り
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Posted by ブクログ
ネタバレエッセイというよりは、妄想が羽ばたきすぎて空想小説のようになっているエッセイ集。この人のエッセイは前にも読んだが、前の本より面白かった。
ちょっとしたきっかけからめくるめく岸本ワールドが始まり、干支は総とっかえされ、心臓は休みを取り、からざを捨て続けた人間がからざ地獄に落ち、ニシンは人生相談をする。読んでいると浮遊感があり、いちいちくすっと笑ってしまう。一番好きなのは、「でも地獄をうろついている仏ってなんなのだろう。どう考えてもまともな仏ではない。詐欺の可能性が高い」のくだり。確かにそう。そうだけど、考えたこともなかった(笑)。著者は若干不便そうにしているが、これくらい空想が暴れている脳みそで -
Posted by ブクログ
「罪と罰」を読んだことのない作家4人が、最初と最後のページ、間の数ページ、登場人物表など数少ないヒントを参考に物語を考察していく。もう超面白かった。笑った。
登場人物名がおぼえられないといい勝手に省略したり、松岡修造だと呼んでみたり。
元々同人誌でのみ出版予定だったということで、かなり自由に好き勝手やっており、それが最高だった。
けどやっぱり作家を生業としてる人達はすごい。数少ないヒントから当たらずも遠からずな考察したり、文脈を整理し読み取る能力に長けすぎている。
こんなにこの企画が面白くなるのも個々の能力がしっかりある人達が集まったからこそなんだろうなと思った。
私は「罪と罰」本編を読 -
Posted by ブクログ
『ねにもつタイプ』面白っ!と思ったのに、なぜか第2・3を飛び越し第4弾を手にしました。本エッセイの『ちくま』連載は現在も(20年以上)続き、挿画・装幀が変わらずクラフト・エヴィング商會なのもうれしい限りです。
岸本佐知子さんは、「私の頭の中には種々雑多な考えが詰まっている」と述べ、日々の生活で何かがきっかけとなって疑問や気付きがもたげ…。そこからの連想が連想を呼び、どこまでも飛躍します。
妄想のスイッチがすぐに入るのは、感性の網目が細かいというかアンテナが高いので、他の人がスルーするようなことも引っかかるのでしょうね。
目を閉じて瞑想し、頭の中の虚無のスクリーンを無心に見つめても…