岸本佐知子のレビュー一覧

  • エドウィン・マルハウス

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    ネタバレ

    描写力がすごい。キャッチャー・イン・ザ・ライみたいな多くの人がぶち当たるある時期の感情のもつれとかとは違ってターニングポイントにすらならずに忘れ去られた子供時代をよくあそこまで表現できるなと思った。

    ----ここからネタバレ----

    エドウィンが撃つフリして目を開けたことによって安堵するよりも伝記を書くためのプロットを完成させることを厭わなかったジェフかなりやばい

    あと表向きには多くの人が忘れ去ってしまった子供時代の感性を忘れることなく保ち続けたエドウィンの人生と作品話なんだろうけど、ジェフがそこから外れることを許さなかったという感じがするんだよなぁ
    ローズ・ドーンやアーノルドからの影響

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    2022年12月03日
  • 気になる部分

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    ネタバレ

    岸本佐知子さんが某洋酒メーカーを辞めて翻訳家となり何年か経った33~39歳の時のエッセイで、最初のエッセイ集がこの本です。
    しょっぱなから、「リニアモーターカーは根性とか念力で動いている」と密かに感じているとのたまう岸本佐知子さん。
    最初のエッセイを最後に読むことになってしまったが、この本も、岸本ワールドが期待できそう♪と確信。

    とは言え、遠慮して抑えている感も伝わってきて、円熟した岸本ワールドをさらけ出すまでには至っていない。
    一番面白かったのは、新書版で追加された最後のエッセイで、これだけが2006年(46歳)に書かれたものだから遠慮なく自由だ。
    一度も会ったことのない川上弘美さんとの思

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    2022年10月15日
  • 『罪と罰』を読まない

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    ロシアものは自分に酔う
    こんな本読んじゃってる自分を想像するだけで満足してるかもしれない。
    何冊か読んで途中棄権してる本もあるが、罪と罰も上下巻で揃えて読むタイミングを逃している。

    そこにこの本があると知り、こちらを読んだら読む気になるのか…?なんて
    ちょっと遠回りしてみることに。

    結果、四人の読書会がエッセイのようでもあり
    とてもハマってしまった。
    作家さん達であるから、書き方や持って行き方なんかも自分と比較したりする、そんな会話もめっちゃ楽しい。
    罪と罰を普通に読んでいたらこうは思わなかったと思う。

    ロシアものは難解だ
    だって人の名前も日本人にはとっつきにくい発音(発声)
    それでいて

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    2022年08月20日
  • 『罪と罰』を読まない

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    未読座談会という、(立会人以外の)出席者全員が本を読まずに参加するという、『読んでない本について堂々と語る方法』をやってみたという記録本。

    実際には、冒頭と結末を数ページずつ読んでからでありましたが、想像力が膨らんでどんどん空想の話が進んでいって面白い。小説家と自分の距離感を感じざるを得ませんでした。

    ときどき、想像力に置いてけぼりにされながらも、実際に自分も本で読んだことがないので、こういう話なのかな、と何度か振り回されました。

    読んでは忘れを繰り返しながら、新しい本を読み続ける自分にとっての、「読む」という行為は一体どんな意味があるのだろう。

    忘れてしまうのでは、むしろ無駄なのでは

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    2022年06月29日
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集

    無料版購入済み

    読んでから何日もたっているのに、ふとした瞬間にこの小説が頭をよぎる。読み終えた瞬間よりも、時間が経過するごとに好きになっていく作品だ。

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    2022年09月30日
  • 『罪と罰』を読まない

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    すごくおもしろかったです!何やってんだこのひとたち…(もちろんいい意味です)といういとおしい呆れ、ところどころ鋭い考察というかちゃんと読んでいる。作家の人たちはこうやって本を読むのか、とふむふむした。わたしもカタカナ名前が覚えられないがちだけれど、こうやって楽しくあだ名をつけて読んでいくといいのだなという気づきもあり。スベ。

    印象的だったのは吉田篤弘さんが言っていた、意味やつながりを持たせすぎると絵の印象が残らない、という言葉。読書の悦びはかならずしもあそこで説明していたのはこういうことだったんだ!という意味を理解することだけではなく、想像の余白というか像を結ぶ余白をたのしむことにあるのだな

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    2022年03月09日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

    購入済み

    最高に面白かった!去年読んだ中でベストオブベスト。
    読んでいてクスッと笑ってしまう小説は久しぶりでした。

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    2022年01月15日
  • 最初の悪い男

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    ずっと気になってたミランダ・ジュライ。
    U-NEXTのポイントは書籍に使ってくことにしたので、
    初の長編小説という今作を読んで見ました。

    いや〜マジでよくこんな話を思いつくなと。
    もうひたすら面白かったのは2人が取っ組み合いを始め、
    そしてビデオを模倣して絡み合うようになる展開。
    結局、ここでクリーがふいに口にするセリフが
    意味深なタイトルになってるとこも本当にイケてる。

    シェリルは私の頭の中で完全にエイミー・アダムスだった。
    たぶん「メッセージ」の印象かな。

    シェリルが自己完結してて閉じてる故に
    押しの強いクリーやフィリップスに対して受動的であることが
    結果的に頭のおかしい展開を作り出

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    2021年12月13日
  • 最初の悪い男

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    予備知識なしで読んだ。自分が普段わりと静かな作品を読むので、最初は面食らった。少年漫画さながらのバトルシーン。途中一瞬任侠感のある言い回しも出てきて、海外小説で任侠って、と笑えた。
    それにシェリルの妄想の産物、クベルコ・ボンティなる奇妙な赤ん坊。千と千尋の神隠しの坊みたいで、登場するたびに坊がしゃべってるように思えてならない。
    シェリルの奮闘は滑稽でエキサイティングで勢いでどんどん読み進められる。怒涛の出産シーンにはハラハラした。
    ジャックには深い愛情を注いでいるがほとんど自分の内で対話しており現実には話しかけていなかった、とシェリルが気づいたとき、読者である私も、シェリルの内側(ほとんど妄想

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    2021年10月13日
  • なんらかの事情

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    これは人。想像する力、書く力以前に、この人自体の生きていることが素晴らしいレベルの人。感じ方の稀有、オリジナリティは誰かに決して真似できない。武田百合子、佐野洋子などと並んで。
    自身の稀有さを文章に変換していくときの滑らかさ、上手さを併せ持っているので、読んでよかった。存在を知ることができてよかったです。

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    2021年07月14日
  • エドウィン・マルハウス

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    翻訳家の岸本佐知子さんは自分が翻訳した本はすべて「傑作だ!」と思いながら訳すそうだが、中でもイチ押しがこの本だとか。さもありなん‼︎こども時代、怖がりで移り気で(時に意地悪だった)自分自身の様々な遠い記憶が容赦なく掘り起こされたようで…今ここに居るのがふしぎに思える。
    忘れられない一冊になりそうです。
    (岸本佐知子さんの訳が素晴らしい‼︎)

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    2021年05月15日
  • 気になる部分

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    前回の「ねにもつタイプ」に引き続き、ひとりで吹き出しながら読んでしまった。電車で読むのは危険だ。みんなが知っている、知っていて当然のメジャーな話が苦手、の部分にうなずきすぎる。そうなんです、べつに自分だけ特別だとかそうではなくて、みんなが知ってるなら自分は知らなくてもいっか、という感覚なんです。そしてニコルソンベイカー、すごく読んでみたくなりました。

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    2021年01月11日
  • 気になる部分

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    岸本氏の着眼点は相変わらず興味深いです。そっちの方向?とか、そこまで深く?など。「石のありか」は小学生のときのことを思い出しました。あったなぁ、そういえば。
    それにしても、記憶力がすごいです。幼稚園の頃の一人遊びのことを克明に覚えているのはすごい。
    「シュワルツェネッガー」、勉強になりました。

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    2020年07月23日
  • 最初の悪い男

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    映画「君と僕の虹色の世界」「The Future」そして、短編集「いちばんここに似合う人」、ドキュメンタリー「あなたを選んでくれるもの」で、ちょっとイタイ・なんかズレてるこじらせアート女子による、抜群のセンスを見せてくれたミランダ・ジュライの待望の長編小説です。

    や、もうこれ、文句なしの傑作で、そのこじらせと妄想が100倍にスケールアップしていて、私は女子ではないんですが、なんかおんなじようなこと考えてる人いるのか!と感情移入しすぎてページ進まないので困りました。松岡茉優の「勝手に震えてろ」も名作でしたがこじらせと妄想はミランダが圧倒的に上です。容赦なくこじらせてます。世界の40代女子のこじ

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    2019年11月05日
  • ほとんど記憶のない女

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    超面白い!
    フランス文学の感覚だろうと思う
    短編集で、好みは分かれるかと?
    歳を重ねるごとに、心に留まるストーリーが変わるような
    そんな面白さ

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    2019年10月29日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    さまざまな形の「愛」が収められたアンソロジー。どれも一般の恋愛観からは少し外れた愛で、しかしそんな奇妙な愛こそが恋愛であるような気がする。どこか変でなきゃ恋愛なんてできないな、と感じた。

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    2019年09月14日
  • 最初の悪い男

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    訳者があとがきで主人公のことを「繊細ぶってる割に他人の気持ちに鈍い」と評していて、膝を打つ手が止まらない。いるいる。わかる。

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    2019年06月16日
  • 最初の悪い男

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    とてもよかった。自分のルールをガン無視してくる他人と関わるのはしんどいし腹も立つけど関係性は変わっていくし考え方も広がるし自分はもっと遠くまで歩けるようになる、したいと思ってもできなかったことへの勇気も湧いてくる。少しずつ自分を愛せるようになる。

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    2019年06月16日
  • 最初の悪い男

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    ネタバレ

    Amazing! と言いたくなった。笑えて切なくてホロッと最後は泣きそうになるエンディング。ページターナーでした。43歳女性が66歳シングル男性に密かに恋してる所から始まるけど日本の恋愛市場ではオワコンの年齢だ。その主人公シェリルの人生がそこからあれよあれよと、ここどこ?私誰?な感じでスピーディーにモノクロからカラフル人生に変わっていく。一番印象に残ったのはやはりsexual fantsies性的妄想やその描写があからさまなんだけど、ちっとも下品ではないとこ。「おりもの」だなと分かるって新鮮だった。おっぱいが垂れてるとか陰毛に白髪とかウケるけどいくつになっても恋してるっていいなと思う。タイトル

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    2019年05月09日
  • 最初の悪い男

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    これまでの人生で当たり前のように内在化してきた自分自身の「価値観」や「倫理観」が思いがけない方向からぶんぶんと揺さぶられる。散々振り回されてへとへとになるのに読後感は人と人が愛しあうことへの祝福に満ちている。不思議な一冊。

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    2019年02月15日