岸本佐知子のレビュー一覧

  • 十二月の十日

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    決して自分の望んだ環境ではない中で生きる主人公たちが、自分のコントロールの外にある大きなうねりに翻弄されながらも不器用に生きてゆく。人生のやるせなさに打ちひしがれながらも懸命にユーモアにあろうとする姿に心打たれるであろう。

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    2025年06月10日
  • わからない

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    ・相変わらず面白い。
    ・そう言えば一番最初に岸本さんの本を読んだのは、翻訳の方ではなくエッセイの方だったかも。
    ・過去の未収録のエッセイを集めた本なのだけど、図らずも?今作は読書のルーツにまつわる話や、より細かい(しょうもない?)日常が書かれている日記も含まれる事で、他の本よりご自身が剥き出しになっている気がする。
    ・でも特に意外性があった訳でもなく、通常運転です。(そんな風に聞こえないかもしれませんが、褒め、のつもりです)

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    2025年06月03日
  • なんらかの事情

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    相変わらず面白い
    関西弁でいうと「オモロイ」
    一人でふふふとワロてまう
    岸本さんは天才や
    次が楽しみで仕方ない

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    2025年05月31日
  • ひみつのしつもん

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    雑誌「ちくま」連載18年目3本目のエッセイ。前作「なんらかの事情」から7年経ち、単行本の発刊から4年で11本追加して文庫化

    この方の翻訳した本は未だ読んでいないが、一度エッセイを読み出したら止まらなくなってしまった。不思議で、面白く、そして文章が上手い。

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    2025年05月30日
  • なんらかの事情

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     職場の、もう辞めてしまった後輩におすすめしていただいた本。エッセイではありますが、岸本さんの発想力、着眼点、そして妄想力が逸脱で、最後まで面白く読める一冊です。個人的にダース考とやぼうが好き。

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    2025年05月26日
  • 十二月の十日

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    「訳者あとがき」で岸本佐知子さんが、「描かれるのはたいてい八方ふさがりの現実で、その現実をなんとかしようとあがく人物たちのドタバタがどうしようもない悲哀と笑いを誘い、最後には彼らへのいとおしさに、不思議としんみりさせられる」とあるが、まさにその通りの読後感の話が多い。様々な奇想も面白い。

    バッドエンド寄りの話も多く(てかほぼそう)、それもいいんだけど、ハッピー寄りの結末を迎えた話にはすごくグッときてしまった。
    「もしも誰かが最後の最後に壊れてしまって、ひどいことを言ったりやったり、他人の世話に、それもすごいレベルで世話にならなきゃならなくなったとして、それがなんだ?なんぼのものだ?」「そこに

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    2025年05月24日
  • 『罪と罰』を読まない

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    ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことがない4人が内容の妄想を繰り広げる。
    1ページ解禁しただけで4人の推理が止まらない。
    で、読むんかい!
    この企画を書籍化、さらに文庫化してくれたことがありがたい。

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    2025年04月19日
  • ねにもつタイプ

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    雑誌「ちくま」に連載されたエッセイなどの短編集

    目玉遊びのように、自分のこども頃を思い出させるようなものから、不思議な世界のショートショートのようなものなど、興味を惹きつけられたり笑わせられたり。
    言葉での表現は、フィクションでもノンフィクションでももっと自由なものであるとみせつけられる文章力。

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    2025年04月14日
  • いちばんここに似合う人

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    世間一般の普通から少しズレた人たちの孤独が描かれていて、そこなら抜け出したいんだけど、結局は孤独な場所に戻ってくる。みたいなお話が多かった。

    映画も凄いけど、小説も凄かったなー。才能豊かな人だなー、と感心。

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    2025年04月14日
  • わからない

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    翻訳家による、単行本になっていない2000年からのエッセイ、書評等、日記

    感性も文章力も素敵で、今までこの著者を知らなかったのが勿体無いと感じた。
    気になるフレーズや本や映画がたくさん。
    面白かった!みんなも読むといいよ!

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    2025年04月12日
  • わからない

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    翻訳家でエッセイストでもある著者の読書感想文 + 翻訳小説食わず嫌いへの読書案内(初心者向け、上級者向け)+ 業界日記&メモ。視点や発想が日本人としてはユニークなので、分厚い本でも飽きずに読めた。
     谷川俊太郎の『ことばあそびうた』に関する部分で、「言葉を発するということは、それ自体が音楽を奏でるようなもので、意味なんかなくたって、ただもう楽しいということだってある」とあり、著者の訳書もきっとリズム感にあふれているに違いないと確信した。
     AIアシスタントに著者の翻訳本を何から読めばよいか尋ねると、ルシア・ベルリン作品集かミランダ・ジュライ作品集のどちらかの短編集から入るのがよいとのこと。それ

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    2025年04月11日
  • ひみつのしつもん

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    普通にエッセイという心構えで読んでいくと、不思議な常識を知らないうちに飲み込まされていて、話を読み終わった後で、それがおかしかったことに気付かされるおそろしい文章群だった。
    夢十夜に近いと思う。

    作者岸本さんは、女性で現在64歳らしいのだが、本全体を通して、年齢や性別を特段感じなかった。
    たしかに老いに関するエピソードや、話にあげられる俳優などには年齢が反映されているとは思う。しかし出来事に対して過去の体験や事件をあまりもちださずに、空想の論理をコロコロと転がしていく話の展開がとても柔軟だからだろうか。

    小さなお婆さんの話が一番好きかも

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    2025年03月20日
  • わからない

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    表紙が良すぎて手にとらないわけにはいかなかった。
    内容は著者のエッセイや書評や日記。あっけらかんに虫を確実に殺す。、本の軽口、ふかい洞察、友人の結婚で腰が抜ける、近くで見てる気持ちになれてめっちゃおもしろいーー
    ウテナ観よう日記書こう

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    2025年03月12日
  • わからない

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    真面目にこの人の書くことと対峙してはいけない、ダメだ、この人死ぬまで面白いんだろう、悔しい。
    風呂ん中で後半の日記を読むと急にまぶたが重くなり眠くなる、が、寝床で読むと急に目が冴えてしまう。不思議な本。この細切れの備忘録みたいなのが逆に気になってほっておけない。

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    2025年03月08日
  • わからない

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    もうファンなので、何を読んでも面白いと言う感じ。日記がかなり前のもので、びっくり。
    想定と厚さからは、エッセイとはおもえない。そこもまた好き。

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    2025年03月04日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    テレビ番組で取り上げられていて気になり読みました。

    国民が一度に一人しか住めない「内ホーナー」と巨大な「外ホーナー」の争いが描かれています。

    描かれているキャラクターがロボット(?)たちなのか、想像しているだけで楽しい本でした。

    アニメ化されてもいいなぁと思う1冊でした。

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    2025年03月02日
  • 楽園の夕べ ルシア・ベルリン作品集

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    情景描写も話の締め方もクール。どれも良いが、特に「日干しレンガのブリキ屋根の家」「幻の船」「陰」「新月」がお気に入り。

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    2025年02月24日
  • 掃除婦のための手引き書 ――ルシア・ベルリン作品集

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    ルシア・ベルリンの24の短篇。
    私は「すべての月・すべての年」に続いて2作目。
    とりわけ変わった設定ではなく、1900年代半ばの普通の生活がベースになっている短篇。
    一度に全部読んだらすぐに忘れちゃうかなと思いきや、随分とずっしりとした読後感。
    軽くて面白い短編集はたくさんある。
    しかしこれはずっしりと面白い短編集。
    これは何に因るものなのかなあと考えてみたのだけれども、まずは空気の重さまで感じられるようなリアリティ。
    実体験をベースにしているものが多いと聞いてなるほどと思うと同時に、実体験を扱えばすべてこのようなリアリティが出るかと言ったらそうはいかない。
    場面、表情、行動の切り取り方が素晴

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    2025年02月22日
  • 十二月の十日

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    どの短編も、なんだか妄想の世界を彷徨っているようななんともいえない展開、結末
    なかでも「センブリカ•ガール日記」はなかなか
    感動あり、教訓ありでふむふむよんでいたが
    途中から
    なんてこと!とぞわぞわした
    そんなこととは知らずに『SG』ってなに?
    と、何度も検索してしまった

    世の中の不条理と、人間の強さ、愛情の深さ

    読み始めは、少し重苦しさを感じていたが読み進めるほどに虜になっていく自分が怖い

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    2025年02月18日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    独裁者の誕生と破滅、人と国の破壊を描いた寓話。玩具のようなロボットのようなキャラクターが住む国のお話、絵をイメージすればユーモラスなはずなのに、読むのがしんどくて参った。国土を削られ、財産を奪われ、生き残るすべがどんどんなくなっていく。きつい。独裁者の方もどんどん脳が壊れてまともじやなくなっていって、こちらもきつい。

    きついきついばかり言っているけど、ほんとに、ユーモアがユーモアに見えないくらいしんどかった。どこかで「抱腹絶倒」と紹介されていたけど、うそでしょ?ってくらい全然笑えなかった…

    ディストピアものは若いうち、あと平和な時代に読んだ方がいいと痛感。今はリアルの世界が過酷すぎる。あと

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    2025年02月13日