岸本佐知子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
優れた社会風刺の小説であることは、言うまでもない。
本筋のテーマより、むしろ、わたしが興味を惹かれたのは、「小説を読んだ時に、イメージされるもの」の謎である。
実は、それは「読書の快楽」の根幹ではなかろうか?
そして、さらには、人間の認知に関する重要な謎ではなかろうか?
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本作の情景や登場人物を、頭に「正確に描く」ことは、極めて難しい、というより不可能である。
(想い描くことが難しい文章を、読者に次々と投げかけることが、ジョークであり、コメディとして機能しているのだが)
だが、「なんとなく描く」ことはできる。
というより、あきらかに正確ではないが(細部や、空間的な連続性はないが -
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Posted by ブクログ
ネタバレ独裁を行うためのメソッドが満載。
・内をまとめるために敵を作る
・大きな声と断定的な口調で一目置かせる
・自分に従う者の自尊心をくすぐる
・マスコミを抱き込む
・中身が不明な全面委任を信頼(忠誠)の証とする(踏み絵的な活用でもある)
・時に武力行使も辞さない(刃向かうとこうなる、を早々に示す)
現在の国内外の政治にも通じて、薄寒いものを感じます。
最後フィルは自滅したようなものだけど、このまま独裁が続いていたらどうなったのか。独裁下での一時的な治安維持がしばらく続いていくのだろうか。
現代でもこのまま自然破壊が続いたら、「創造主」が天災という形で粛清してくるかもしれない、と想像しました。
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Posted by ブクログ
頭くらくら、胸どきどき、腰がくがく、おどる言葉、はしる妄想、ゆがみだす世界は、なんだか愉快。 奇想天外 抱腹絶倒のキシモトワールド。 ――帯より拝借――
岸本さんはまた多少自虐的に面白い日常を話してくれる。そこのところが同病持ちの私にグッとくる、思い当たる節々が多い。
博識でエピソードが笑える。読者にはそういう所がうけるのかも。読めば読むほど妙に嬉しくなり、相憐れむ心地よい気分になる。
あるあるぅ~という日常の出来事に、えへへ笑いを隠して読む。
時々読み返すように机の隅に置いてある岸本本も四冊目。これを読んで納得したり同じ世界に行ってみて煙に巻かれたり、日ごろ -
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Posted by ブクログ
一度に1人しか入ることのできない『内ホーナー国』と、その国を取り囲む大きな『外ホーナー国』の話。内ホーナー国に1人が入っている間、他の住人は外ホーナー国の領土内にある『一時滞在ゾーン』で身を寄せ合って立って待っている…。
両国の住民として登場するのは、機械の部品や植物を組み合わせたような何とも形容し難い生き物たち。
お互いに睨み合いながら暮らしていたが、ある日、一時滞在ゾーンからはみ出してしまったことがきっかけで騒動に。
そこにフィルが出てきて税を取ると言い出し…。
まさに近代の戦争やジェノサイドを表現していて、それが不変的であることに悲しみを覚える。ちょっと頭の回転が速くて声が大きく、もっ