岸本佐知子のレビュー一覧

  • 分解する

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    ネタバレ

    詩のように、物語のように、絵画のように
    ディテールや思いめぐらせること、その視点と先にあるもの、実はないもの
    理解する前に脳内に浸みてくるみたいな感覚

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    2023年03月24日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    普段、ほとんど読むことのない現代の日本人作家のアンソロジー。
    興味深く読んだ。
    もとは、深堀骨 の作品を読んでみたかったから手に取ったが、どれもなかなか良かった。ありそうでない話というファンタジーというか、不気味な話が多い。恋愛要素はどれも少なく見えるが、一応恋愛ものという括りらしい。

    一作だけ、多和田葉子の漢字の話はすでに読んでいた。

    特に印象的だったのは、
    本谷由希子、迫力とリアリティと奇想天外で面白かった。
    村田沙耶香、細かく書き連ねて積み上げるのがうまい。
    吉田知子、多分この中で一番好きなタイプの作家。
    小池昌代、切れ味がよい。
    星野智幸、描写がうまい。

    というかんじ。
    編者は岸

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    2023年03月22日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    国の形も人間の形もとても独特でユーモラス、ありえない遠くにあるお伽の国を描きながら、私が今生きているこの酷く醜い世界の一部を伝えてくれている。本を開いたここも、フィルの世界になるかもしれないし、もうなりかけているのかもしれない。

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    2023年01月26日
  • なんらかの事情

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    発想?考え方?が斜め上なのかそんな事普通考える?みたいなのばっかで面白かった

    文章自体も読みやすくすぐ読み終えた
    斜め上すぎて、ん?どういうこと?っていう話も何個かあったけど共感できるとこもあったし総合的には良かったんじゃないかと

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    2023年01月02日
  • いちばんここに似合う人

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    16編からなる短編集。日常の生活のごく一部分、とても短い時間を描いている。まるで体の一部分をえぐりとられるようなそんな痛々しい生々しさを覚えるほど強烈。ぱらり、と無作為に開いた一場面だけに目を落としても、まるで完成型のように感じるようなシーンが多かった。どうも自分は読んでいて落ちつかなかった。覗き見るのが怖いような世界だったのかもしれない。余りにも尖っていて痛いのだ。
    『ラム・キエンの男の子』と『モンプレジール』が特に好き。

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    2022年12月04日
  • 気になる部分

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    外国文学を読む時、最近は訳者が気になるんです。エドウィン・マルハウスという本を読んでみたいと思っているのですが、その訳者さんが岸本さん。というわけでエドウィンに行く前に岸本さんのエッセーにて彼女をチェック。
    いやはや、なんというか、ぶっとんでおります。
    幼少期の自分語りを読んでいると、え、なんかかなりへんてこな子だったのね、、、と思うのと同時に自分もそういや同じような事普通にしておったぞと気付き、強烈なショックを受けるという。
    そしてどうやらご自身の変態さ(失礼過ぎる)に完全にお気づきのようで、そのなんというか自分の趣向というのか、好きな本を訳したいという感じでお仕事をされているのかなと勝手に

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    2022年11月24日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    自分が正義だ、間違ってないと思うことは怖いこと。違った意見も取り入れるから多様性になるわけで。そういう意味ではこの人の言うことは正しいと妄信することも怖いことだよね。自分が良ければいいの?損得勘定や利己主義に流されそうになってしまうけど、一人一人目の前の人の立場に立って考えてみる。思いやりをもつ。人に関心をもつこと。きっとその優しさが1番大事なんだと思う。そうじゃないと、独裁者は生まれてしまうよね。みんな自分が1番大事って思ってるんだから。

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    2022年10月09日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    キャラクターが人ではない、モノのように描かれている。タイトル通り、フィルの独裁的な行いを書いているが、書かれた時代が違っても、現在の戦争が頭をよぎる。
    おとぎ話のようで、風刺小説のようでと思っていたら、最後の解説を読んで納得した。

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    2022年09月11日
  • 最初の悪い男

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    途中妄想と現実の区別がつかなくなってきて、どこまで行くねん…と思ったけど、やっぱ私はこのタイトルのセンスが好きだな。最初の悪い男。

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    2022年05月14日
  • 『罪と罰』を読まない

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    ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことのない四人が、断片的な情報を手がかりに、その内容についての憶測を語りあった本です。最後に、四人がじっさいに『罪と罰』を読み、その感想について話しあっています。

    「教養の崩壊」が論じられるようになって久しく、本書のタイトルを目にしたときには、教養主義の逆張りのようなネタで、はたしてどれだけおもしろく料理できるのだろうかと、あまり期待はせずに読みはじめたのですが、予想以上にたのしく読むことができました。

    とりわけ、三浦しをんが現代の小説家としての観点から、次々に彼女なりのストーリーを展開していくのがおもしろくて、現代の小説と19世紀のロシア文学のちがいが

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    2022年04月13日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    今まで読んだ本の中で、一番頭の中で想像した画がこびりついて離れない話だったかもしれない。

    今まで読んだ翻訳本は、読みづらく、想像しづらいものが多かったけど、素晴らしい翻訳の力!

    単行本の場合、表紙がどんななのかわからないけどこの文庫本の表紙がなんだか好き。

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    2022年04月07日
  • 『罪と罰』を読まない

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    読まない、というか…部分読みしつつ、推理する。
    新しい読書会みたいなもの、かな?

    4人の想像が当たったり当たらなかったりで面白い!この本が楽しかったのと、『罪と罰』を読むか読まないかという問題は別なので…私はきっと読まないと思う。やはり本編は陰鬱とした面倒くさい類のロシア文学なのだろうなぁという予想。

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    2022年02月09日
  • 短くて恐ろしいフィルの時代

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    世界を過度に単純化し他者とみなしたものを根絶やしにしたがる人間のエゴにまつわる物語
    わたしたち一人ひとりの中に、フィルがいます_φ(・_・

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    2022年01月25日
  • 気になる部分

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    勧められて読んだがこの独特な感性。言葉のセンス。良い意味で変人ですね。
    思わず笑ってしまうネタがほとんどで基本面白い、んだけど正直「ん?」と思った描写もあったので、手放しで「好きなエッセイ」とは言えないです。でも岸本さんの他のエッセイや翻訳本も順に読んでみるつもり。

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    2022年01月04日
  • エドウィン・マルハウス

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    時系列で書かれているが乱雑な印象。文章は面白いのですが、盛り上がりどころに欠け、読んでいてやや苦痛。一般人の人生なんて実際はそんなものなのでしょうね。

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    2021年12月15日
  • ほとんど記憶のない女

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    暫く前から、マグリットの≪マック・セネットの想い出に≫が表紙になっているこの本が気になっていた。

    51篇の短編が詰め込まれているこの本の最初の物語の冒頭はこうだ。

    ---十二人の女が住む街に、十三人目の女がいた。---『十三人めの女』より

    この不可思議な矛盾はルネ・マグリットが何枚も描いた≪光の帝国≫にみられる 昼間の晴天の真下の夜と似ている。

    51篇の作品の中には、30ページ近くの長いものからたったニ行のものもある。
    寓話的なものやマグリットのような一見自然にみえるがよく読むと矛盾を孕んでいるというような文章や順番をふられたもの同じ名詞や動詞を多用するもの さまざまなパターンの散文が

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    2021年12月01日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • なんらかの事情

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    現実の事がらを面白おかしくユーモアで書いた作品と、世にも奇妙な物語風の突拍子もない空想物語と。私は前者の作品の方が好きかな。
    レジの話がすごく面白かった。

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    2021年11月15日
  • いちばんここに似合う人

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    みんな孤独だが悲観的でない。奇妙だけど愛らしい。
    翻訳本は苦手意識があったけど楽しく読めた。
    なんでもないことの表現がすごく新しい。

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    2021年08月26日
  • なんらかの事情

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    独特の感性で普通の日常を茶化したり、そこから妄想を膨らませたりするエッセイ集。随所に思わず笑ってしまう話が盛り込まれ楽しく気軽に読める。それでいて著者の巧みな表現力や豊富な知識には感心させられる。

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    2021年06月13日