岸本佐知子のレビュー一覧
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普段、ほとんど読むことのない現代の日本人作家のアンソロジー。
興味深く読んだ。
もとは、深堀骨 の作品を読んでみたかったから手に取ったが、どれもなかなか良かった。ありそうでない話というファンタジーというか、不気味な話が多い。恋愛要素はどれも少なく見えるが、一応恋愛ものという括りらしい。
一作だけ、多和田葉子の漢字の話はすでに読んでいた。
特に印象的だったのは、
本谷由希子、迫力とリアリティと奇想天外で面白かった。
村田沙耶香、細かく書き連ねて積み上げるのがうまい。
吉田知子、多分この中で一番好きなタイプの作家。
小池昌代、切れ味がよい。
星野智幸、描写がうまい。
というかんじ。
編者は岸 -
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Posted by ブクログ
外国文学を読む時、最近は訳者が気になるんです。エドウィン・マルハウスという本を読んでみたいと思っているのですが、その訳者さんが岸本さん。というわけでエドウィンに行く前に岸本さんのエッセーにて彼女をチェック。
いやはや、なんというか、ぶっとんでおります。
幼少期の自分語りを読んでいると、え、なんかかなりへんてこな子だったのね、、、と思うのと同時に自分もそういや同じような事普通にしておったぞと気付き、強烈なショックを受けるという。
そしてどうやらご自身の変態さ(失礼過ぎる)に完全にお気づきのようで、そのなんというか自分の趣向というのか、好きな本を訳したいという感じでお仕事をされているのかなと勝手に -
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Posted by ブクログ
ドストエフスキーの『罪と罰』を読んだことのない四人が、断片的な情報を手がかりに、その内容についての憶測を語りあった本です。最後に、四人がじっさいに『罪と罰』を読み、その感想について話しあっています。
「教養の崩壊」が論じられるようになって久しく、本書のタイトルを目にしたときには、教養主義の逆張りのようなネタで、はたしてどれだけおもしろく料理できるのだろうかと、あまり期待はせずに読みはじめたのですが、予想以上にたのしく読むことができました。
とりわけ、三浦しをんが現代の小説家としての観点から、次々に彼女なりのストーリーを展開していくのがおもしろくて、現代の小説と19世紀のロシア文学のちがいが -
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Posted by ブクログ
暫く前から、マグリットの≪マック・セネットの想い出に≫が表紙になっているこの本が気になっていた。
51篇の短編が詰め込まれているこの本の最初の物語の冒頭はこうだ。
---十二人の女が住む街に、十三人目の女がいた。---『十三人めの女』より
この不可思議な矛盾はルネ・マグリットが何枚も描いた≪光の帝国≫にみられる 昼間の晴天の真下の夜と似ている。
51篇の作品の中には、30ページ近くの長いものからたったニ行のものもある。
寓話的なものやマグリットのような一見自然にみえるがよく読むと矛盾を孕んでいるというような文章や順番をふられたもの同じ名詞や動詞を多用するもの さまざまなパターンの散文が -