岸本佐知子のレビュー一覧

  • 気になる部分

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    翻訳家である岸本佐知子の主に90年代のエッセイ。

    岸本佐知子という翻訳家の名を初めて認識したのは恐らく高校時代のこと、それは例の『中二階』という奇妙な小説の存在を知ったのと同時であったと思う。しかしそのときは、『中二階』も彼女の他の翻訳も手に取ることはなかった。その後、大学生となった2000年代初め、朝日新聞の「ベストセラー快読」という書評コーナーで初めて彼女の文章を読むようになった。それ以外にも、確か白水社だったか筑摩書房だったかが出していた出版情報誌に連載されていたエッセイなどにも目を通していた。

    当時と云えば、小泉政権下、人の生を「勝ち/負け」という思慮の陰翳を欠いた暴力的な記号で序

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    2018年02月04日
  • エドウィン・マルハウス

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    これは… 最初ワクワクして読み始めたけど、正直一読しただけでは消化し切れなかった…。けど、すごい世界観、そして緻密な描写。子どもの世界がこれか、と言われれば否と思うけど、待てよ、実は自覚はなくてもハタから見ればそういうものだったのかもと、グルグル考えさせられる。簡単には底が知れない深さを持った作品であることは確か。

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    2017年03月20日
  • エドウィン・マルハウス

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    11歳で夭折した天才作家エドウィン・マルハウス。
    その伝記を親友であるジェフリーが記した。
    という設定の物語。

    主人公が少年で、わたしが女性であるからエドウィンやジェフリーの気持ちがよくわからないのかもしれない。
    エドウィンが魅力を感じた物事に、記憶に残る少女だったわたしは特に興味も無かったように思う。

    ジェフリーはエドウィンを天才と言うが、エドウィンが感性豊かな少年だとは思うものの、だから天才というのとも違うように思う。
    こういうところがわたしの平凡さなのかもしれない。

    エドウィンが気に入った子の影響を受けすぎるところも自分に重ねられない。
    好きになったローズやアーノルドに影響されるエ

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    2017年01月19日
  • エドウィン・マルハウス

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    とある子どもの伝記作家がとある子どもの作家の人生を書いた物語。エドウィンの一生が生れた際から順を追って書かれているのかと思いきや、序盤のほうでは急に成長しているエドウィンとジェフリーが出てくる場面があって、少し混乱してしまう。でも、読み続けているうちに、「ああ、これはこういう意味のある場面だったのか!」と納得できるし、最初を読んでしまえば、あとは基本的には時間軸通りに物語が進んでいるので、読みやすくなる。
    エドウィンは普通の子どもだと思う。ジェフリーはエドウィンを天才であるかのように扱っているけれど、どちらかというと天才というか非凡なのはジェフリーだと思う。でも、彼はあえてエドウィンの影に潜み

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    2016年08月21日
  • 気になる部分

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    変な人って変なんだなぁとしみじみ感じいった。
    私の好きな作家翻訳家の皆さんはだいたい通して世界を見るフィルターの具合がずいぶんおかいしいので、それをちらりと覗くと本当に面白い。

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    2015年12月23日
  • いちばんここに似合う人

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    ところどころ気がかりな一文に出くわし、いくつかの短編に心がさざなみ立つ経験をさせられた。感覚的な作風のようでいて、さにあらず作り手の緊張感がひんやりと伝わる構築物、と思う。

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    2014年06月02日
  • いちばんここに似合う人

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    読んでいるうちにつらくなってくる。どうしてこの人たちはこんなにも孤独なのか、それを突きつけられて、なんとなく目を背けたくなるのに、最後には希望が見える。
    これは確かに私たちのことである。

    あり得ないようなこと、奇妙な行動、時には笑ってしまうくらい滑稽な一文。それらが妙に私たちの生にまとわりつく。この感覚を、私たちは知っている。と思う。

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    2014年03月09日
  • ほとんど記憶のない女

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    岸本佐知子翻訳ということで手を出してみました。
    数行から十数ページの、さまざまな長さ、テーマの文章がまとめられています。

    琴線に触れる、ようなものもあったものの、全体としてなかなか私の脳みそが追いついてくれませんでした。

    ある意味、もっとも理解するのが難しい種類の難解さでできた一冊。

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    2013年02月26日
  • ほとんど記憶のない女

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    昔読んだ本で、話の中身は忘れてしまったのだけど、特定のシーンだけが心に残っていることありますよね。この本はそんな断片がたくさん詰まった感じ。

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    2011年11月10日
  • ほとんど記憶のない女

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    数行で終わる作品もあれば、「ロイストン卿の旅」のように30ページの長い作品もある。30ページで長いと思うくらいだから、ほとんどの作品が数ページで終わるもの。
    何かうまいオチとかそういうものを求める人には向いていない。訳わからんなあと思って読んでいると時折、ハっとさせられる一文が出てきたり、でもそういうものを求めるのも違うような気がする。いやとにかくこの人は相当変わっているひとだな。
    長いものも読んでみたい。

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    2011年04月10日