原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ独親育ちの主人公天使(エンジェル)。人生どん底な彼女がキャバクラで出会ったのはお金持ちの老女光子。
光子の暮らすビジネスホテルで清掃のアルバイトを始めた彼女は、ホテル暮らしの個性的な老人たちと出会い、生きるすべを学んでいくのだがー。
生活保護と不正受給、ネグレクト、貧困の連鎖、シングルマザー、非正規労働、高齢者の住まい、お金の使い方、人生の閉じ方。
日本中に溢れているけどみんな直視したくないリアルなテーマをさらりと盛り込みながらも、それでも人と人が交わることは希望に続いていると思える。
いや、思いたくなるのが原田ひ香作品の好きなところ。
展開の早いところもあったけど、一気に読んでしまった。
単行本と文庫本で展開が違うというラストシーンは賛否両論ありそうだけど、天使と光子のストーリーが安易なハッピーエンドでなくてよかったと思った。
スピンオフはもはや別の話。
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Posted by ブクログ
ネタバレ以前、読んで面白かったので再読。
店の選び方、選ぶまでの心理変化、料理を決める心の内、食べた感想、表現が上手で実際のお店に行きたくなる。
頭の中で考えた事をツラツラと書いているところは「孤独のグルメ」風でもある。あちらは料理以外はちょっとしたお飾りであるが、この小説は主人公祥子がなぜ夜中から仕事をしているのか、仕事終わりのランチにどんな意味があるのを語っている。
「見守り屋」をすることになった理由、別れた夫と娘との関係、客との会話から自身の生き方を考える。
「一食の重みはでかい。失敗したくない」と祥子は語っているが、この食に対するスタンスは生き方にも通じるのではないかと思う。食の積み重ねで人生が成り立っていくというか…。
小説全体で祥子がどう成長し生き方を見つけ出していくのか、食とともに軌跡が見れる構成になっている。
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Posted by ブクログ
品川料理学園の一人娘、留季子。いずれは後継者に、というレールが敷かれていることに反発し、大学卒業後はSEとして会社勤めをしているが、SNSで注文されたことをきっかけに、料理研究家としても知られるようになってきた。その留季子が料理研究家として、さらに大きくなるべく、レシピアプリの開発をしようと奮闘したり、ぎくしゃくしたままの実家の母と祖母、そして品川料理学園の理事長の坂崎との間の出来事など、主に留季子の視点から書かれている。
一方で、その合間に挟まる「しずえ」の物語。時代は戦前、女中奉公をしているしずえは、料理の腕と勘を旦那様に認められて、家庭で西洋料理を作るれるようにするための工夫を試みるように言いつけられ、試行錯誤をしている。
このしずえの物語が、どのように留季子とかかわってくるかは読んでいくうちに判明する。
また、話の中に度々描かれている、同居人の風花と一緒に食べるために作る料理は季節の食材をふんだんに使い、手間はかけずに美味しいものを、という留季子の料理に対する考えがよく表れていて、それはしずえが作る料理とも似たようなところがある。ストーリーも面白いが、読んでいて、自分も丁寧に料理して美味しいものを食べたい、という気持ちになる。