原田ひ香のレビュー一覧
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私の中ではちょっと薄めというか普通目の原田ひ香小説という感じの作品でした。
人生オークションの方は、叔母さんの家の不用品をひたすらオークションで売っていく中で、家族の中やっかない者だと思われた叔母さんの人生や就職に悩む主人公の葛藤などが徐々に明らかにされたり解きほぐされたりするような内容なのだけど、うーん…別につまらなくはないけど、たぶん来年には忘れてしまいそうな内容だなと。やはり薄味の小説。
あめよびの方が、むしろ濃かった。ただ、斉藤美奈子さんの解説を読まなければその濃さには気づけなかったなと思った。頑なに主人公と結婚してくれない彼氏と主人公のすれ違いは、やはりどう考えても同じところに着 -
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ネタバレ前作の最後で、角谷との関係はどうなるのだろうか!?という展開で終わっていた祥子。その続きが描かれていてとても嬉しかった♪
個人的には、お好み焼きを食べているシーンでの祥子の言葉、「何が変わるのか、それがわかるまで、自分はここにいる」…というフレーズが今の自分にはすごく響いた。
ランチ酒1作目では離婚して落ち込んで失意の底にいた祥子も、本作3作目ではこれからの人生を前に踏み出している様子にとても励まされた!
祥子の元夫も、離婚前に祥子が出て行ってしまった時に、祥子とやり直そうと実は連絡を取っていたという場面が話の中にあって…その時は元夫と祥子は連絡が取れずじまいだったけれど、、人生のターニングポ -
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ネタバレさまざまな街のグルメを堪能しながら、一人娘のことを思う祥子。前作に続いて登場する人物もいて、読み応えがあって良かった◎
特に祥子と角谷の「御殿場」のシーンは、一緒に過ごす楽しい時間!と実際の結末との落差にショックな気持ちもあった。
また、小山内が祥子に気持ちを伝えるシーンも良かったし、祥子は一人娘のこともあって気持ちには応えられないけど、小山内のことは大切な存在であると伝えた場面にはグッときた。大人の関係も素敵だよなぁ…!
ネットいじめにあっていた実咲や、余命少ない樋田の結末なども分からない部分もあったけど、文章全体が明るい結びであったように感じた。祥子と私自身の価値観が近いように思え、共感で -
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料理と恋愛にまつわる短編集。
料理が絡むからか、どれも一定大人の恋愛ストーリー。
一穂ミチのエピは不思議な色気を感じる作品。地味女かと思わせといてなかなかやりおる男女だわ。
古内一絵作品はこの人の根底にあるものが伝わるので嫌いじゃない。
君島彼方の作品は性的マイノリティの葛藤がいい具合に滲み出ていてこれも好き。
奥田亜希子のズルい男とそれをわかってて演じた女の話も結構好き。転がされてるようで転がす女は勝ち組だな、って思う。
ということでどれもなかなか思いを馳せることの出来る味わい深い短編集でした。
カレー食べたくなるよ
2025.11.11
204 -
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介護まで受けられるので、刑務所に入ろうと思い至った老人のお話
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人に迷惑かけない老後を
送るためには、
どう生きればいい?
老親の面倒を見てきてた桐子は、
気づけばたったひとり、
76歳になっていた。
両親をおくり、
わずかな年金と清掃のパートで
細々と暮らしているが、貯金はない。
同居していた親友のトモは病気で
先に逝ってしまった。
唯一の家族であり親友だったのに……。
このままだと
孤独死して人に迷惑をかけてしまう。
絶望を抱えながら過ごしていたある日、
テレビで驚きの映像が目に入る。
収容された高齢受刑者が、
刑務所で介護されている姿を。 -
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原田ひ香作品4冊目。
穏やかで、でもヒリヒリしたりモヤモヤしたりする日常を描いている。本作は登場人物のキャラがとても良くて私はかなりツボ。
藤色のカーディガンがお気に入りの静江、頼まれごとを断らない健児、ストッキングやスーツを脱ぎ散らす瞳。主要人物ではないが一朗太氏に冴子、ヘンリーなどなど。
読み進めるほどにそれぞれのキャラが立ち上がってきて、ストーリーだけでなく彼らに夢中になっている自分がいた。前半から読む手が止まらなかった。
一見嫌みのある人物であっても、関わっていくと本音がぽろぽろと出てきて、知っていくごとに愛おしくなっていく。
表面的な部分だけでなく、大切な人の奥底にある弱さを知るに