原田ひ香のレビュー一覧
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先日読んだ本は食事が癒しであり優しく身体と心を快復させてくれる感じでしたが、この本の食事はこう元気やパワーを与えてくれるそんな感じがします。
雑の店主、ぞうさんの不器用な優しさが元気やパワーを与えてくれる感じがします。
それにしても今回も出だしから不穏な雰囲気からスタートしますが、グルメ小説って半分くらい主人公が心身共にダメージを受けた状態から始まる気がするの気の所為でしょうか?
終盤は例の流行り病の影響で雑も休業し、お弁当屋になるなど変遷も有りましたが、最後は主人公が三代目ぞうさんになりそうなところで終わりました。
是非是非続編も読んでみたいところです。
ところで第1話を読み終わった時「アレ?読んだことがある気がする?」となったのですが、第2話以降は読んだ記憶が無かったのでひょっとしてアンソロジーとかに載ってたんでしょうか?
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祥子は見守り屋という仕事をしている。
深夜色々な事情のある人(時にはものも?)を見守る仕事だ。
そんな仕事が終わり、帰り道にお酒を飲みながら美味しいランチを食べるのが楽しみな毎日。
毎話美味しそうな描写のランチ酒もさることながら、その日の仕事内容もなかなか興味がそそられる。
でも、一番気になるのが、最後にぽつりぽつりと語られる祥子の過去やプライベートだ。
話の流れが同じように進むことで、1話読むにつれ脱け殻のようだった祥子が、人との繋がりを持ち、人生に意味を見つけ出していく変化が
わかりやすく、読んでいてとても心地好い。
見守り屋で出逢った人や、祥子の元家族たちとの今後が気になって、すぐに続編を探してポチっとしました(笑) -
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人生オークション、あめよび、の中編二本立て。
人生オークション
主人公と叔母の再出発の話。ヤフオクという題材が懐かしく感じる。
なにか事件が起こる話ではないけど、腑に落ちない現実を受け止め、別にこれといったやりたいことはなくとも生きるためには前を向かなきゃだめだよなぁという気持ちになれる話だった。
あめよび
個人的にはこちらの方がより好きな話だった。
老舗眼鏡屋の店員として働く大人女性の、恋愛葛藤話という感じ。恋愛の小説に関心が持てない私だけど楽しく読めた。
全く同じ状況にはなったことはないものの、どこか既視感ある男性像にイライラもした(笑)。なんだかとても主人公に共感できたし読後感もよかった。 -
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よく読んでいる原田ひ香さんの復讐屋?小説。
あらすじは...
恋人に裏切られ、職も失った美菜代が
復讐屋である成海に復讐を依頼するも断られるし、
依頼料も高額だったため、成海のもとで勝ってに働くことにする...
たぶん一般的に私たちが考える復讐ではまったくなくて
でも依頼者もすっきりできるそんなお話。
印象に残ったところは
「遺産は受け取らなかった人が幸せになる」
私もこれは常々、考えていることだったので
まさか、ここで出てくるとは!と驚きました。
成海のもとでいくつかの依頼をこなしたあとの
美菜代の復讐についても書かれてあって
面白かったです! -
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ネタバレ独親育ちの主人公天使(エンジェル)。人生どん底な彼女がキャバクラで出会ったのはお金持ちの老女光子。
光子の暮らすビジネスホテルで清掃のアルバイトを始めた彼女は、ホテル暮らしの個性的な老人たちと出会い、生きるすべを学んでいくのだがー。
生活保護と不正受給、ネグレクト、貧困の連鎖、シングルマザー、非正規労働、高齢者の住まい、お金の使い方、人生の閉じ方。
日本中に溢れているけどみんな直視したくないリアルなテーマをさらりと盛り込みながらも、それでも人と人が交わることは希望に続いていると思える。
いや、思いたくなるのが原田ひ香作品の好きなところ。
展開の早いところもあったけど、一気に読んでしまった。
単行本と文庫本で展開が違うというラストシーンは賛否両論ありそうだけど、天使と光子のストーリーが安易なハッピーエンドでなくてよかったと思った。
スピンオフはもはや別の話。
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ネタバレ以前、読んで面白かったので再読。
店の選び方、選ぶまでの心理変化、料理を決める心の内、食べた感想、表現が上手で実際のお店に行きたくなる。
頭の中で考えた事をツラツラと書いているところは「孤独のグルメ」風でもある。あちらは料理以外はちょっとしたお飾りであるが、この小説は主人公祥子がなぜ夜中から仕事をしているのか、仕事終わりのランチにどんな意味があるのを語っている。
「見守り屋」をすることになった理由、別れた夫と娘との関係、客との会話から自身の生き方を考える。
「一食の重みはでかい。失敗したくない」と祥子は語っているが、この食に対するスタンスは生き方にも通じるのではないかと思う。食の積み重ねで人生が成り立っていくというか…。
小説全体で祥子がどう成長し生き方を見つけ出していくのか、食とともに軌跡が見れる構成になっている。
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品川料理学園の一人娘、留季子。いずれは後継者に、というレールが敷かれていることに反発し、大学卒業後はSEとして会社勤めをしているが、SNSで注文されたことをきっかけに、料理研究家としても知られるようになってきた。その留季子が料理研究家として、さらに大きくなるべく、レシピアプリの開発をしようと奮闘したり、ぎくしゃくしたままの実家の母と祖母、そして品川料理学園の理事長の坂崎との間の出来事など、主に留季子の視点から書かれている。
一方で、その合間に挟まる「しずえ」の物語。時代は戦前、女中奉公をしているしずえは、料理の腕と勘を旦那様に認められて、家庭で西洋料理を作るれるようにするための工夫を試みるように言いつけられ、試行錯誤をしている。
このしずえの物語が、どのように留季子とかかわってくるかは読んでいくうちに判明する。
また、話の中に度々描かれている、同居人の風花と一緒に食べるために作る料理は季節の食材をふんだんに使い、手間はかけずに美味しいものを、という留季子の料理に対する考えがよく表れていて、それはしずえが作る料理とも似たようなところがある。ストーリーも面白いが、読んでいて、自分も丁寧に料理して美味しいものを食べたい、という気持ちになる。