感情タグBEST3
Posted by ブクログ
人生オークション/あめよび の二部作品。
個人的に好きなのは「あめよび」のほう。
なんとなく、読めば断捨離も捗るかな、と軽い気持ちで手に取った本だった。
実際は、特に断捨離のノウハウや極意が秘められた書籍というわけではないので、もちろんそんなことにはならなかったけれど。
心情の描写というか、そのあたりがとても緻密なのですんなりと自分の心にも溶け込んでくるような感覚で読み進めることができた。
個人的に恋愛ものに弱いところがあるせいか、あめよびのクライマックスではもらい泣きをしてしまった。
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短編2つ
【人生オークション】と【あめよび】
どちらも良かったです。
【あめよび】は主人公の交際相手の男性は在日の方だったんですね。「いみな」という言葉でカムフラージュしていましたが、彼が隠していたのは「民族名」つまり本当の名前を隠していたんですね。在日だと知られないように。
日本名はバイト先の名刺に使ってはいたけど、自分にとって馴染まなくて、だから主人公にゴリちゃんとペンネームで呼ばせていた。主人公とは在日であることは関係なく、本当の自分として付き合えていたんだと思いました。だけど結婚してしまうと大好きな人を自分と同じカテゴリーに入れてしまうから、出来なかった。過去に強烈な差別を経験したんだと思いました。最後のシーン「雨じゃなかったんだ」と言う言葉から民族名に「雪」という漢字が使われているのかな?と想像しました。韓国のお名前を色々検索し、日本名「平山輝男」から、民族名は「申雪輝(シンソルフィ)」かなと想像しました。自分の親が民族名で呼び合ってたのを嬉しく思った、ということも話してましたね。大好きな相手に本当の名前で呼んで欲しかっただろうなと切なくなりました。
【人生オークション】も【あめよび】もなんか上手くいかない、ほどほどの幸せを感じる終わり方でした。
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①おばも姪も不器用な生き方だけど、どちらの気持ちも程よくわかる。少し寄り道する人生も悪くないな〜と思えた話だった。
②同性として結婚のために訳のわからない不安に押し寄せられる感じがよくわかる。そして、秘密を抱えてそれを打ち明けると全てを失ってしまうんではないかと恐れる気持ちもよくわかる。言ってしまえば相手は驚くかもしれないが、大して気にしないことの方が多いのに…。
どちらもテイストは全然違うけど、心に残る話でした。
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この作品を読んだと言う事は、私たちも素敵な未来を想像する事ができる、オークションの落札者なのでしょう。
きちんと心は動かされるけど、重くない。
カフェや家で音楽の中でドリンク片手に、また、自然の中でリラックスしながら読みたくなる作品です。
素敵な御取り引きを、ありがとうございました!
Posted by ブクログ
2話とも面白かった。
理不尽な事への当事者と周りの気持ち。
ラジオパーソナリティへの気持ちが似ていた事。
日々の生活やお金も話の中に組み込まれていてリアルがあった。
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サクサク読みました!
1話目の方が個人的に好きです♡
2話目の方は男の人が嫌で...
いろんな事情があるにしても
受け入れられなかったです...
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表題作は面白く読めたけど、だからどーした!?感…
突然話が終わった感じ。
あめよびはさらによくわからない。
生き様の違いなんだろうけど……
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身内だったら嫌だがどこか憎めない叔母さんと、しっかりしてそうでしっかりしていない姪がネットフリマに挑戦するお話。
短い話なのでサクサク読めた。
多くは語られてないが、お母さんと叔母さんの間の確執とか感じられてそれがまた良かった。
甘やかされて育って、大した労働の苦労もせずにお金持ち捕まえて専業主婦になって何不自由なさそうな妹が不倫して警察のお世話になるなんて姉からしたら嫌だよな。
ネタバレになるかもしれないが、最近シンデレラストーリーというか、人生逆転!みたいな展開の本に辟易していたので、「あめよび」含め、ご都合主義な展開にならずに良かった。輝男お前さぁ…
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「あめよび」は、相手にとってそれがどうとか関係なく、自分にとって譲れないことがあって、そのせいですれ違ってしまうカップルの話。なさそうで、あるあるかもしれない。
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昨年から断捨離がマイブームになっていたこと
もあり購入
過去を捨てることはできないけど、
軽くすることはできる◯
話が進むにつれ、それぞれの心のもつれが
ほどけていってよかったな
主人公とりり子さんのその後も気になる
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⚫︎あらすじ(本概要より転載)
【内容紹介】
不倫の果てに刃傷沙汰を起こして謹慎中のりり子叔母さんと、就活に失敗してアルバイトをする私。
一族の厄介者の二人は、叔母さんのおんぼろアパートの部屋にあふれるブランドのバッグから靴や銀食器、
着物までをせっせとネットオークションにかけていく――。
⚫︎感想
二篇とも読者の心のお片付けができる。
「人生オークション」
物を売ることを通して、どんどん心の整理をしていくおば。姪との共通点。
「あめよび」
眼鏡屋で知り合う2人。忌み名を教える、教えない?二人のすれ違いと接点。切ないけど、カタルシスあり。
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人生オークション
二人の関係性があべこべながらもよかった◎
叔母さんの部屋の荷物が減っていくにつれ、瑞希の気持ちに変化があり、最後は部屋も心もスッキリする素敵な話だった。
あめよび
煮えきらない態度のゴリちゃんにモヤモヤしつつも、
こういう男たくさんいるんだろうなあと共感。
最後は最高の見返し方ができてスカッとした!
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持ち物をオークションに出して家を整理して・・・だんだん二人の関係も変わってきて。不倫したのはよくないけど男の妻に嵌められたとはね。そんなことしてまで繋ぎ止めたいほどの男には思えないけど。
あめよびの美子と輝男にはもやもや。あのタイミングで何事もなかったように話しかけられる輝男が怖い。
Posted by ブクログ
「人生オークション」と「あめよび」の中編二本立て。
「人生オークション」では、何て事ないストーリーなんだけど、人生何を捨てて何を持っているべきなのか、考えさせられてしまった。
物なんていらないのかも。
「あめよび」は、最後の解説を読んで、あ~そういうことかとラストシーンに納得いった。
Posted by ブクログ
二篇の中編小説に分かれている。
一つ目の話は心情的に理解できた。好きなように生きて来た叔母のリリ子は自身にも重なる部分がある。姪の瑞希の言葉は娘によく言われる言葉でもある。ふとした臨時収入をぱあっと使おうとすると、生活費にとっておいてって言われてしまう。
私はブランド品は持っていないが、人生に必要なものといらないものを分けて処分したら、人生変わるかな。
二つ目のお話は、眼鏡屋さんで特技を発揮して人生好転するのかと思いきや、ろくでもない男に引っかかってと言いたくなるんだけど、きっと違うんだろうな。本当はすごい男でとか、、。最後までよくわからないで終わった。解説を読んで少しだけわかったような気がした。ほんの少しだけ。
Posted by ブクログ
読む前は、人生を片づけと共整理していく話だと思って、
読後感はスッキリするものだと思っていた。
事実、人生オークションの方はスッキリながらも
生きていく上で大切なものを教えてもらう気持ちだった。
本当に自分が欲しいものはなになのか、
簡単に物を買うことで満たされるものなのか、
それとも物を買うという行為で誤魔化しているだけなのか、
自分のことを知らないと見つけられない本当に大切なもの。
それを見つけて大切に、モノは少なくても、
心の中はキラキラと、あたたかく美しく。
満たされて生きていきたいなぁと思うことができた。
あめよび は、諱イミナが絡んでくるお話で
少しファンタジーのような気持ちで読んだ。
物語が進むにつれて、だんだんと噛み合わないことがもどかしく、
よんでいて苦しくなるような感覚。
読後感もスッキリしなかった。
どちらのお話も本当に大切にしたいこととは。
ということがメッセージとしてあるような気がした。
深い、と思いつつ読むのに少し疲れた。
Posted by ブクログ
社会にうまく適応できない2人の登場人物が部屋に山積みにされた荷物をせっせとオークションにかけながら、人生をリセットしていく物語。
人生の中で何が本当に大切で、何を捨てて良いのか改めて考えるキッカケになる本だった。
Posted by ブクログ
りりこおばさんの、
ズルができない正直なところ、素敵だった
自分がこれまで買ってきた莫大なモノたちを
整理処分していくうちに
本当に必要なもの、
心を満たしてくれるものが何なのかに気づいたり
買い物の歴史を通して自分自身と向き合えたりしたんでしょうね
ただ全体的に
抑揚がない印象を受けました
Posted by ブクログ
長編小説が好きなので、やはりちょっと短かったけど...
シンプルに、物を捨てると見えてくるものがあるし、循環させることも大切だよなぁと思いつつ、旦那のものを大事にする心に触れると、物にだって命がある気がしてくる。とりあえず一つ取り入れたら、一つ捨てましょう。
Posted by ブクログ
短編2作で構成
なんてことないヒューマンドラマ
だけど、同じ出来事でも
人によって見えかたも違う
第3者は、もっと見えかたも違うし 真実は目にしてないので思い込みや憶測で話しは 本人達と関係ないところで勝手に進んでいく
結局 事実なんて1番大事だけど
殆どの事実はアヤフヤになって終る世の中を良くかけてる
(1つ目の話)
結局、おばさんが悪いか、相手が悪いかは
絶対に分からない
ハッキリしないのに他人が広げる
そんな感じでしたね。
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物をオークションにかけて整理していくというのは人生を整理していくような、リセットしていくような、ため込んだ物だけ、その作業は大変だろうなと思った。
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『人生オークション』と『あめよび』の2作品。
『人生オークション』
真実がどうであれ、大事な人達に信じてもらえないことは、やはり悲しい。どこかにあった虚しさが叔母さんに物を買わせていた?自分を見て欲しいみたいな?瑞希は人生の経験の無さへの焦り?就活も自分の事なのに、どこか他人事?いや、自分への自信の無さのせい?なぜだろう、共感するところはあるけど、なんかモヤモヤする。
『あめよび』
恋愛での二人の価値観の違い?それぞれの過去や、考えがあるのだろうけど、頑なになるほど、相手の思いが見えなくなる?ラストを読んで、美子が今後、心から幸せに暮らしていけるか心配になった。これも、共感するところはあるけど、なんかモヤモヤする。
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原田ひ香さん4冊目。BOOK・OFFで出会う。
ほんとに、原田ひ香さんが描く物語の登場人物たちはリアルというか現実味があるというか。等身大の姿ですごく好きです。
この本は人生オークションとあめよびのにほんだて。
人生オークションは、ワケありのおばさんりり子と就職しそびれた瑞希が関わりあいながら「今」に折り合いをつけてゆく物語。
あめよびは、30歳になる美子とその彼氏ゴリちゃんの煮え切らない恋愛談…。と言ってしまうとそれまでなんだけど、それだけじゃない、何とも深みのある物語。最後の展開よきでしたが、知識不足なのか読み切れてないところが…(笑)。
解説読んでもう1回読み直したくなります。
原田ひ香さんの物語、リアリティのある現実味のあるところが好きです。次は何読もうかな。
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①人生オークション
②あめよび
の2作品からなる書籍
①は、山のようにたまった不用品をヤフーオークションで次々に販売していく間に人生も整理され、前に進むチカラが育まれていくはなし。
オークションの楽しさ、その中で見えてくるもの、人生の不条理、その不条理を受け入れる強さを身につけるまでのお話しだったのかな。人生には自分を表現するスキルも重要だと思いました。
②は、恋愛のお話。その時、わからなかったものが、ずいぶん経ってからわかるということは、多くの人が経験すると思うのだけど、この主人公は恋愛がその場所でした。わからないことを受容する力って大切だと思うけど、せつない面もあるのかな。
②は、あとがきを読むと再読したくなる話し。物語の理解度は教養の差も影響するんだな。
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有吉佐和子さんのような小説を書きたい、とおっしゃる原田ひ香さんの作品を初めて読んだのです。
おもしろい。うまい。知らなかった!
特に中編二つ目の「あめよび」が人生の機微溢れまくりで、切なくていい。
調べるともうすでにすごい著書、作品の量。
わらわら。
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読みやすいけれどキャラクターたちに共感しづらかった。主人公の2人は明快な性格で好きだけれど、サブキャラの叔母やゴリちゃんは難しい…。
「あめよび」のゴリちゃんは結婚したくない、諱も教えたくない、でも結婚したがる主人公と変わらず一緒にいたい。別れ際には「なにか大事なことを言ってない気がするんだ」と言う。
思うに、自分の気持ちを言語化できないのに相手の要望に一歩も譲歩せず、自分の要望を突き通そうとするのは難しいんじゃない?ゴリちゃんよ…
そりゃ離れていくし美子はよく決断できたなぁと感心。
結局2年後に教えてくれた諱は、別の人と結婚した今となっては意味などなくモヤモヤを与えるものに。ゴリちゃんのロマンに振り回されてる気がしてしまった。
大事なもの、誰にも教えたくないものは確かにあるだろうが、じゃあ別の言葉で気持ちを語ってほしかった。「あなたが大事」という気持ちが相手にドストレートに深く突き刺さらないと濃密な関係を続けることは難しいのかもしれない。
Posted by ブクログ
表題作ともう一本、ちょうど半々くらいで収録されています。
人生オークション
断捨離系のお話かと思いきや、少し違うような。主人公の瑞稀は、りり子叔母さんの段ボールが山のように積まれた部屋を片付ける手伝いをしていましたが、先にすっきりして一歩前に進んだのは叔母さんの方だったかな。前を向く方法が少々大胆ですが。
あめよび
真面目な美子に対して中途半端に夢みがちな輝男。美子の不満な気持ちも分かりますが、踏み込み過ぎなような、とはいえ大事な秘密を明かしてほしい、愛情を信頼というかたちで示してほしいのも分かるような、ちょっとモヤモヤしながら読んでましたが、ラストにかけて一気に風向きが変わります。
解説まで読んでさらにもう一度読み返して、優しさのすれ違いとお互いの自己満足だったかなーと。こちらの作品だけで一冊出せるくらいの読み応えでした。