原田ひ香のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
三姉妹が営む「三人屋」では、時の流れと共に人生でも
変化が現れる。でも、訪れる男性陣は変わらず一癖ありそう。
1.近藤理人(26)の場合 2.中里一也(29)の場合
3.望月亘(30)の場合 4.加納透(35)の場合
5.飯島大輔(39)の場合 6.森野俊生(29)の場合
『三人屋』の続編。
「三人屋」のクセ強の三姉妹と常連客が繰り広げる
人間模様は、ある意味人情はあれど、まるで箱庭の如く。
その町と商店街の狭い空間に詰め込まれた人々の姿と
あっという間に広がる噂。その閉塞感の中での日常。
夜月に雇われ店を手伝うようになったゲイの青年は、
物語が進むにつれて空間に馴染んでゆく。
一方で携帯屋の店長は馴染めず、空間から逃避してしまう。
売れない作家は新作を空間での体験を盛り込んだが、
更なる飛躍を求めてか、空間から出ていってしまう。
男たちの物語の先には三姉妹があるのだが、
その男たちの感情がドロドロしていて人間臭い。
一時三姉妹がいなくなった「三人屋」に集う、男三人。
彼らがこの空間の要となってゆくのだろう。
特に前作でダメダメだった会社員の成長っぷりも良い。
ほんのちょっとの匙加減が、人生にも良い影響を
与えているのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
もっと爽やかな食に関するお話だと思っていたけれど。
思った以上に、はるかにどろどろしていた。
男と女ってこうも簡単に、磁石のSとNみたいにくっついてしまうものなのか。
人生あまり縁がなかった世界。
スナックというもの、ママというものもほとんど行ったことはない。
私とは別世界だ。
そういった意味ではたいへん面白い(interesting)。
地元の商店街は火事で一掃されてしまった。
古くからのスナックやお店(地元に根差した)ががなくなる、ということはこういうことなのかもしれない。
いろいろなものが便利になって、ふと気づくと地元はなくなり、大型スーパーと大きな駐車場。車がないと身動きが取れなくなっている。地元の商店街は、徒歩で来る人であふれ、活気があったものだ。子供たちは商店街の中でそれはよく遊んでいた。
夜月たち三姉妹のお店も、忙しかったけれど、活気があった。でも、資産家に嫁いで忙しくなくなったことだろう。作家先生は本業で忙しいのではなく、バラエティで忙しそう(だいじょうぶかなあ)。地元は寂しくなっている。
「帰ってこい」の広告アイディアは秀逸。思いつかない。
いまの時代はネットでつながっているから、こうしたアナログもじんとくる。
でも、うちも新聞やめたし、時代は本当に変わった。
新聞読んでるようなゆとりも(まったく)なくなった。(ゆとりというよりも、新聞は正しこと書いてないよなあ、と思ったことが大きいのだけれど) -
Posted by ブクログ
ネタバレ東京ロンダリングよりも好みだった。
最後まで独立していた(厳密には違うけれど)それぞれの短編が、最後には少しずつ重なって東京の闇というか陰謀というかが明らかになり…とミステリー小説のような展開になる。
ロンダリングだけではなく、失踪と失踪.comという要素も絡まって面白みが増しているように感じた。
解説では著者が小説家デビュー前にラジオドラマの脚本の仕事をしていたということが書かれていた。
原田ひ香さんの本はこれで3作目だけど、どれも読みながらドラマみたいだと感じていたから、意図しているわけではないのかもしれないけれど、妙に納得した。
どの登場人物も読んでいて違和感がないというか、ドラマっぽいのにやらせ感がなく、そこが読んでいて面白いポイントなのかなと思う。
私は続編を読んだ時に、前作の登場人物が以前と違って弱っていたり、熱い気持ちがなくなっていたりすることが苦手だ。なんだか悲しく、寂しい気持ちになるから。
今回は相場社長がそうだった。仙道とのやりとりで戦う意欲を取り戻したかと思ったが、そうはならず残念。でもそれがリアルなのかな、とも思う。
3冊読んだどれもその先を想像させたり期待させたりする終わり方だからそこが魅力なのかもしれないが、本音は仙道がジャパン地所と戦ったその先まで読みたかった。私の理解力不足でもあるが、ジャパン地所がどうしてロンダリング業に手を出していたのかイマイチよくわからなかったし、どちらかというと私は1冊読んで何もかもスッキリしたい方なので、まあちゃんや相場社長、ロンダリング業がどうなったのか知りたかったなぁと思う。あと二章の「君に栄光を捧げよう」がとても好きだったから、皆川や田中のその後も気になる。
最後にりさ子が、熱い気持ちというか気性の荒さを取り戻しているのは嬉しかった。
一章を読んでいる途中で、前作があることに気付いて慌てて前作から読んだ。本作だけでも読めるけれど、やらり前作から読んでよかった。