【感想・ネタバレ】事故物件、いかがですか? 東京ロンダリングのレビュー

あらすじ

あなたはなぜ、そこに住むことを決めたのですか? 間取り、家賃、駅までの距離。そして、かつてその部屋にどんな人が住んでいたのか……。自殺や殺人事件のあった、いわくつきの物件に一時的に住む「影」、部屋を紹介する相場不動産、姿を消した人を探す会社「失踪ドットコム」。事故物件を貸す人、住む人。この街では様々な事情を抱えた人びとが生きている。都会のすき間に根ざすささやかな仕事、ルームロンダリングにまつわるさまざまな人間模様を紡いだ8つの物語。――主人公は、明日のあなたかもしれない。

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Posted by ブクログ

「東京ロンダリング」の続編で、これまた本当にこんな職業があると錯覚するくらい物語に没入してしまった。
フィクションであっても社会課題の部分に本質的に触れてる気がする。読みながらそれぞれの登場人物の物語を追体験させてもらい、自分の生活とか将来を考える時間になった。
特に、生活保護を受けた女性の話は、今の日本であればたとえ一文無しになったとしても何とかなるものだなと勉強になった。衣食住に関わる制度は、知識の差と同時に制度に頼れる頭の柔らかさが必要なのだろう。
私はロンダリングの仕事ができるほど肝が据わってないけれど、柔軟に生きていきたいと思った。

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2025年10月29日

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東京ロンダリングに引き続き、読ませていただきました。
 個々の話が、ラストの章で、前作から一気に繋がり、引き込まれました。ミステリー的な部分も解明されます。それぞれの女性のエピソードも興味深いものでした。 
 

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2025年05月25日

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全体につなかわりのある、連作短編集。全体的に不穏な空気感はありつつも、個々の人たちは前向きに生きようとしているのがよかった。ただ小さな幸せを感じる日々がどれだけ難しく尊いか。こんな生き方とあるのかと、日常にある新しい世界を知ることができる。

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2024年12月01日

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面白くてあっという間に読み終わった。
1話1話完結かと思いきや、繋がりがあるところもよく作られていると思った。
急いで読んでしまったので、後でじっくりもう一度読みたい本です。

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2024年03月21日

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東京ロンダリングの続編だと思って読み出したが、短編が続いたのであれれ?あ、でもまあちゃんが出てきた。あれれ?相場社長も出てきた。やっとりさ子さんと亮さんが出てきた。全ての短編がつながった!

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

タイトル、内容はやはり物騒だ、、
なるべくなら自分は関わりたくない案件、、

読み進めるとこの本は孤独に亡くなった人の物語である以上に、困難な中にも「勇気をもって生きること」の大切さを原田さんは伝えてくれる。
個人的には妻に愛想をつかされ、事故物件に流れそうになった会社員が、気持ちを立て直して「もう一度、きちんと謝ろう、自分には帰る家があるんだ」と目覚める物語に心が和らいだ。

重たい話であるが、もしかすると自分もいつか関わるかもしれない大事な話。
原田さんの描く物語にはそんな意味合いがいつも含まれている。

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2025年08月02日

Posted by ブクログ

前作は主人公・りさ子さんがロンダリングをする様子をメインに書かれていましたが、今回は主にロンダリングにまつわる人々(事故物件の大家さんや、失踪者を探すお仕事をしている人など)に視点を向けて書かれていました。

でも、またりさ子さんや亮さん、相場さんやまーちゃんが登場していて嬉しかったです(*^^*)
特に相場さんが、わたし的には今回すごくカッコよく書かれているなぁと思いました。あと、仙道さんのセリフに対する返事が面白かったりして、ユーモアも溢れてるなぁと。
相場さんのファンになりましたが、続編はおそらくもう無さそうですよね…残念(;ω;)

☆5にしたかったのですが、亮さんがちょっと不憫すぎて…。
結婚の返事ももらえてないし、りさ子さんはロンダリングもまたしばらく辞めないでしょうし。
紙一枚の結びつきかもしれないけど、それがあるのとないのとではやはり安心の度合いが変わってくるのではないでしょうか。

あと「怖いのは幽霊よりも、東京の家賃です」というセリフが心に残りました。
わたしは幽霊も怖いし、家賃が払えるかどうか毎月悩むのも怖いので、東京には住みません…たぶん:(´◦ω◦`):ガクブル

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2025年05月08日

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事故物件に数か月住んでロンダリングする仕事をしながら生活している主人公の女性。

住民が事故や病気で物件の中で亡くなると『事故物件』として不動産業者はその事実を次の店子に伝える義務があるらしいが、一度誰かが住めばその義務が無くなるため、主人公は家賃ゼロ、日当も出るというのを引き換えにその物件に短期間住むという仕事をしている。そうやって物件が浄化(ロンダリング)されるという。

そんなことを仕事としておこなうなんてことはありえないだろ?…最初はそう思ったが、いやあるかもしれない…と思い直した。
賃貸物件に住む際に、前の住人はどんな人でしたか?と不動産屋に聞くことはあっても、その前は、またその前は?…人が死んだりしてませんか?とは聞かないからなあ…

事故物件の部屋に住むだけで、生活ができて稼ぎまでもらえるなんて、オイシイ仕事だ…そう思えるかだよなあ…普通の価値観の人は無理だと思うけどね。
主人公の女性は夫に騙されて離婚することになり、半ば人生そのものに投げやりになっていた時期だったから引き受けたのであり、やがて普通の生活に戻っていく人だと思う。

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2025年03月01日

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『東京ロンダリング』の続編。
登場人物が変わって短編集みたいな感じかなと読み始めたけど、
なんか中途半端な終わり方だなぁーと思っていたら、
最後に向けて一気に収束していったので、ビックリ。
『ロンダリング』が作者の架空のものと知って驚き。

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2024年12月28日

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架空の商売らしいが
結構現実味があるように思える

怖い話かなと思ったが
そうでもなくてよかった

読み終えてから少し時間が経ってしまったため
読み終えたときの気持ちが薄れてしまった…

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2024年12月17日

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事故物件のロンダリングをめぐるそれぞれの人間模様。一つ一つの話自体は面白い。読み進めていくと、色々繋がっていて、背後に不穏な空気が流れていることがわかってきます。ただ、繋がりかたが少し弱いので、何度も見返すことになる。敵の描き方も弱く、やっつけかたもなんか小さい。全体としてはややガッカリ。家族や友人関係のあれこれも盛り込まれているが、感動できず。

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2024年11月27日

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今回はラストが良かったです。
遠藤と栗木の正体は気になるけど。
それから、まあちゃんと町田さんはロンダリングになるのかな?
仙道が主役だったのですね。

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2024年09月13日

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今回も、なるほどなあって考えさせられる部分があった。
どちらかというと前作が好きかなとは思う(⁠◍⁠•⁠ᴗ⁠•⁠◍⁠)

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2024年08月19日

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事故物件に住んでお金がもらえるロンダリング
(ロンダリングは造語)
これは仕事?といえるのか?
失踪屋も仕事?
それぞれの話の疑問も回収されて
東京に戻ってきたまぁちゃん
社長が主役のようで、まぁちゃんが主軸かな?
幸せになりますように

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2024年05月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事故物件という言葉で、オカルトかと思いきや、その要素を巧く盛り込んでの、現代に生きる様々な人間模様、現代社会の闇的な部分をとても面白く描いていた。長編のつもりで読み始めてたら、短編で、ちょっと拍子抜け、と思ったら徐々に様相が変わっていったのは、やられた感あり。出てくる方々のキャラクターも分かりやすく、とても楽しかった。

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2024年04月07日

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事故物件というのは良くあり、誰かが1ヶ月住めば、その次の人に貸すときは告知義務がないというのは知っていたが、ロンダリングという仕事があるとは思わなかった。様々な出来事があり、後から繋がっていくのがとても面白かった。

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2023年10月26日

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前作を知らずに短編として読んだら
少しハードル高かった
ロンダリングで助かる人もいる
そしてむしろちゃんとした人でないと「影」は務まらないというのが感慨深かった

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2025年12月08日

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2025.04.30

BOOKOFFで見つけてまだ読んでないよなーとなんとなく買ってみた本。
旅行中読むのにはぴったりな短編集でした。

原田さんは何気ない日常の中の不穏さを描くのが上手いなーと思う。
こちらは「東京ロンダリング」の続編のようですね。前作も読みたいと思いました。

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2025年05月05日

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作者の空想のお仕事だったんだね、やたらリアリティのある仕事内容だった。

ただ、本編については短編集ということもあり、そこまで惹かれるものはなかったかも。
最初の話の旦那はクズだったことくらいかな。

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2024年12月18日

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ちょっと短編が多くてやや中弛みしちゃったりもしたけど、「ロンダリングって言葉は作者のオリジナルで」と解説に書いてあったのを読んで一気におもろかったなって思った

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

うちの部屋で人が死んだら
三木
不動産管理会社。

山中雄二
ちょっと体がひ弱そうで顔色の悪い年配の男性。一〇三号室。

康江
スーパーやしまで十時から三時までレジ打ちのパート。三十八歳。

美羽
康江の娘。

悠斗
康江の息子。

加島保隆
康江の夫。父親からアパートを相続した。


加島の父親。五十五歳に肺がんで亡くなった。

細田あかね
家賃保証会社。

遠藤圭吾
スーパーやしまのレジ打ち。二十七歳。早稲田大学卒業。不動産会社の営業をしていて体を壊し、退職。


君に栄光を捧げよう
田中保志
小さなメーカーの営業部。

皆川哲治
田中と同期。新人研修の初日に出会った。開発部。事故物件に住んでいる。

依田
研修の一日目でやめた。

浅井陽介
皆川が住んでいる部屋の前の住人。

宇田拓也
田中と同じ高校でバレー部。

村内
グループリーダー。

総務課長

仙道啓太
株式会社失踪ドットコム。担当部長。

野原
アパートの大家。

相場
事故物件の不動産業者。


幽霊なんているわけない
まあちゃん
不動産屋。

鎌田勇気
浮気して妻に出て行けと言われる。

桐子
妻。

かりん
娘。

小谷まゆ
浮気相手。

大庭アキ
亡くなった七十八歳のお婆さん。

栗木静香
ビル管理会社の営業。面接の時に趣味は手相を見れると答えて、研修中に百人の手相を見てこいと言われる。鎌田で四十七人目。


女が生活保護を受ける時
吉田正子
まあちゃん。

小石川君江
生活保護で入れる物件を探している。

相場

大庭アキ


地方出身単身女子の人生
まあちゃん

遠藤
社会学者。まあちゃんと相葉不動産の近くの定食屋で知り合った。

光浦
一見、イケメン、色白の男、隣町で家賃交渉業の会社を経営している。


失踪、どっと混む
相場

仙道啓太
失踪屋。

青井
仙道の最初の失踪人。仙道の同期。

町田祐子
仙道の同期。


昔の仕事
りさ子
定食屋「富士屋」で働いて四年。亮の父親が二年前に亡くなって、請われるままにロンダリングの仕事をやめ、定食屋の仕事が専業になった。



相場

橋本直樹
四十七歳、平凡なサラリーマン。

栗木

仙道


大東京ロンダリング
仙道

町田祐子

鎌田勇気

加島康江

遠藤圭吾

まあちゃん

小石川君江

青井

師井
仙道の大学時代の同窓生で、同じ研究室だった。都庁のキャリア技官。


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2024年12月12日

Posted by ブクログ

いわゆる事故物件に一カ月だけ住むことで不動産業者による説明責任を回避させる「ロンダリング」という仕事を軸にした8話
そこに失踪が絡み、それらの共通点を積み重ねていくと「東京大条例」と呼ばれる大きな意志が働いていることが浮かぶ

「ロンダリング」という職業は作者の創作したもの、というのが信じられないほどリアリティがある(本当にそういう職業があるのかなと思って読み進めていました)
各話の登場人物たちは「ロンダリング」に関わることがきっかけで、「結局自分はどうしたいのか」という問いの答えや出口をそれぞれ見つけて、自分の人生を軌道修正する
それは、もしかしたら私自身に向けられた問いなのかもしれなくて、、、

お話の中に出てくる食べ物がどれも美味しそう
こういうお店があったらいいな

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2024年12月09日

Posted by ブクログ

途切れ途切れ読んだので前半を忘れてしまったけれど、改めてこの作家の豊かな想像力に感服します。
ロンダリングという商売が実在するような取材力や女性が女性をみる視点のシニカルな所など、なるほどと思うばかりです。
今回は失踪屋という商売も絡めて、最後は巨悪の利権に対抗するところで終わりますが、中々読み応えがありました。
なんだかこのシリーズはまだまだ続きそうです。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

孤独死等による事故物件は、これから増えていく一方だと思うので興味深い内容でした。短編同士がラストで繋がるという構成だとは思うんですけど、あまり引き込まれる感じはしなかったです。

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2024年09月13日

Posted by ブクログ

短編になっていて読みやすくはあったけど、
それぞれに登場人物が何人かずつ出てきて、あまり掘り下げない内容もあったり、深くは物語に入り込めなかったかな…。

よく見たら『東京ロンダリング』という作品の続編みたいだったから、そもそも読む順番を間違えたかも。興味が向いたら『東京ロンダリング』も読んでみたい

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2024年08月21日

Posted by ブクログ

「東京ロンダリング」の続編的な連作短編集。
普通想像できない社会の暗部を、生業としている人たちがいるかもなと思ってしまう。いろんな登場人物が人間味があるのが救い。

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

タイトルでミステリーかと思ったが登場人物の心の葛藤や変化を描いた小説だった。

もし自分がその状況になったらー…

と考えさせられる内容だった。

怖い描写とかは無いので深夜でもコーヒーを飲みながらゆっくり読むことが出来た。

事故物件と聞くと避けたいものだが、この小説ではあえて事故物件に住む人(住むしかない状況の人、自ら住む人、迷いながらも住むひと)にフォーカスを当てている。

それぞれ住む人にはそこに至るまでの経緯や状況が書いており、その場合では私も住むかもしれない…と共感する人物もいた。

住む事で不安になる者、前向きになる者、考え直す者、それぞれ違い、とても興味がそそる内容だった。

人は考え次第で生き方が大きく変わる、と読み終わった時に感じた小説でした。

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2024年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

事故物件に住一時的に住む仕事、ルームロンダリングにまつわる短編集。

もっとホラーっぽい話かと思ったら社会生活や家族問題とかそっちがメインだった。
初っ端からクソ旦那が出てきて引きつつも影の説明だったり導入として分かりやすかった。

失踪者を探す専門の仕事とかも面白かった。

森脇智弘でどんどん繋がりが出てくるのホラーすぎ。結局あの二人の正体だったり真相はぼかされてたから気になる。

解説読んで知ったけど前作があったんだ。りさ子さんがメインっぽくてそっちも読みたくなった。

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2024年05月13日

Posted by ブクログ

「東京ロンダリング」の続編らしいが、前作は読んでない。そのせいかな、なんか話に全く入り込めなかった。それぞれの話がなんか中途半端。で、結局何なんかしら・・・

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

色々な出来事に関連があったことが終盤でわかっていくのが面白い。あと謎の人物(急に家に訪れたりする不気味な人物)が登場するストーリーが好きだから、良かった。ただ結局、様々な関連はなんのためにあったのかは分からないまま終わってしまう。謎の人物の正体も判明しない。まあそれが判明しないまま終わるのが面白いからいいけど…村上春樹の1Q84にも同じような謎の人物が出てきたけど、結局謎のままだったし

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2023年10月06日

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