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シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。妻、母、娘。転機を迎えた3世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。
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Posted by ブクログ
軽い気持ちで読み始めたら思った以上に内容が濃くてびっくりしました。加寿さんの家計簿から子、孫、ひ孫の人生までの影響が明らかになっていきます。読んでよかったと思いました。
「すべては彼女が必死に生きてくれたおかげなのだ。 あたしもまた、誰かにつながるような生き方をしたい。」 母も家計簿に、特に秘密めいたものではなく、覚え書き程度の日記をつけていて、実家にいた頃はおつかいのレシートをつけるついでに遡ってよく読んでいた。少ない記述でも、だからこそ、その時々のことを色々思...続きを読むい出せていいな、と思いつつ、そもそもの家計簿をつけていない。
人の人生にお金は切って切り離せない。 だからこそ原田ひ香の小説には誰しもが共感できるところがあって引き込まれるのだろう。 『彼女の家計簿』ではある家計簿が3世代を繋ぎ、その人生に関係のあった人たちを繋ぐ。家計簿とは言ってもお金だけではなく、書かれているほんの数行の文言に生きざまが見て取れる。誰かが...続きを読む読むとは思わずに書いたものかもしれないし、誰かに読んでもらいたいと思って書いたものかもしれない。それは分からないけれど、その中に想いがこもり、毎日を一生懸命に生きていたことが伝わってくる。 女性の一生はその時々で役割が違う。 その役割ごとの重荷や幸せを給料・家賃・家計、、、そういうお金の切り口を含めて描き、今回もまた引き込まれてしまった。 ちょっと刺激的で、先が読めるようで読めない、危ういバランスで人を虜にしてしまう原田ひ香の小説はやっぱり面白い。
過去の日記から家族の過去と関わるひとの過去をクリアにしていく物語。日記と登場人物①②の現在が交差していて前半は??やや混乱したが、後半続きが気になり一気に読んだ。 仕事と育児を両立する母の子どもへの愛と後悔と苦悩は、共感するものが大いにあった。会えなくなった時後悔するから、は心に染みた。
彼女とは誰のことだろう。家計簿はつけようとしたことがあるが、私は3日と続かない。 10年日記は書き続け10年を迎えたのだが、、、。 生きるためのお金、そして家族や仲間との関係がその家計簿には描かれている。それはまるでシングルマザーの里里 への70年前からの大切なメッセージなのかもしれない。 家計簿...続きを読むは五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたというものだ。 その家計簿には備考欄に書かれた日記のような独白があった。里里はその家計簿に引き込まれ読み進めるうち、加寿は男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。はたして事実は・・・。 転機を迎えた三世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。家族や仲間との絆を通じて、そして現代の貧困や孤独に直面する女性たちの姿を通して、人間の生き方について深く考えさせられる物語であった。
ひとりの女性の家計簿を軸に、二人の女性主人公の生き方を描く内容。まず構成がなかなか面白かった。読み手もその家計簿を一緒に読み進める形になっていて、登場人物と同じ体験を追っていくような作りになってる。 全体を通して圧倒的な女性視点の作品で、ベクデルテストを性別を入れ替えて考えてみると、登場人物のほと...続きを読むんどが女性で、男性がほとんど出てこない。ジェンダー的にも完全に女性寄りの作品だった。 一人で生き抜こうとする、仕事を愛する女性たちへの応援歌でもあり、ラストで明かされる仕掛けも、仕事が女性にとってどれだけ大きな意味を持つのかに繋がっている。女性讃歌でもあり、シスターフッドの物語でもあると思う。それでも男性の俺が読んでもちゃんと面白い一冊だった。
この方の作品は初めて読みましたが、色々な女性たちの生き様が興味深くて、あっという間に読み切りました。面白い、そしてこのようなNPOの取り組みにも、いつか関わってみたいと感じました。この作家さんの他の作品も読んでみたいです
過去と現代を行き来しつつ、それぞれの女性が生きていく物語。 原田ひ香さんの本はなぜか引き込まれてしまう。
現代の時間軸とは別に、戦時中の家計簿(とはいえほとんど日記のようなもの)の話もあり、登場人物の関係性も絶妙に複雑で、読むのに時間をかけてしまった。巻末の解説は、ネタバレなしであらすじがまとめられているので、先にこちらを読んでしまうのもありです。 子供がいても(いなくても)様々な理由でひとりで子育てや...続きを読む生活をこなしていかなければならないのは現代では最早驚かれることでもない話。 誰かと一緒に生活するということは、新しい役割が生まれるということ。妻であり、母であり、学校の先生であり、それでもひとりの人間として、いちばん自分らしく生きられる道をどうやって選択していくのか。最適解は人それぞれで、自分は納得しても周りからは良く思われないかもしれない。実はいちばん近い家族からの理解を得られないことも往々にしてあるので、妥協して家族をこなしている人も、多いのではないでしょうか。 誰もが気になった加寿さんの行方ですが、後半から展開が読めて予想通りでした。そのような結末になったきっかけがまた複雑というか…自分の思い通りには上手くいかないものだなぁ。個人的には木藤先生との控えめなロマンスは好きでした。
節約本かな?とその題名から思いましたが、そうではありませんでした。 家計簿からその人の生きてきた人生、それを知った人達の人生に変化が訪れます。 家計簿を書いていた本人もそんな風になるとは思っていなかったであろうと。 時代は戦時中から現代の女性の立場、母娘の関係からなる物語です。 それを知った周囲の人...続きを読むたちの生き方にも変化が訪れます。 ただの家計簿ではなく、その時を一生懸命に生きた女性がその後の女性達にも生きる指針となります。 家計簿が人を救う、そんな物語でした。
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