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シングルマザーの里里の元へ、疎遠にしている母親からぶ厚い封筒が届く。五十鈴加寿という女性が戦前からつけていたという家計簿だ。備考欄に書かれた日記のような独白に引き込まれ読み進めるうち、加寿とは、男と駆け落ち自殺したと聞く自分の祖母ではないかと考え始める。妻、母、娘。転機を迎えた3世代の女たちが家計簿に導かれて、新しい一歩を踏み出す。
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Posted by ブクログ
人の人生にお金は切って切り離せない。
だからこそ原田ひ香の小説には誰しもが共感できるところがあって引き込まれるのだろう。
『彼女の家計簿』ではある家計簿が3世代を繋ぎ、その人生に関係のあった人たちを繋ぐ。家計簿とは言ってもお金だけではなく、書かれているほんの数行の文言に生きざまが見て取れる。誰かが読むとは思わずに書いたものかもしれないし、誰かに読んでもらいたいと思って書いたものかもしれない。それは分からないけれど、その中に想いがこもり、毎日を一生懸命に生きていたことが伝わってくる。
女性の一生はその時々で役割が違う。
その役割ごとの重荷や幸せを給料・家賃・家計、、、そういうお金の切り口を含めて描き、今回もまた引き込まれてしまった。
ちょっと刺激的で、先が読めるようで読めない、危ういバランスで人を虜にしてしまう原田ひ香の小説はやっぱり面白い。
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