【感想・ネタバレ】三人屋のレビュー

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ネタバレ

◯お話の舞台について
新宿から私鉄で西に15分、駅から延びるラプンツェル商店街が舞台。架空の商店街だけど、現実の世界でいうと西武新宿線の沼袋駅(普通電車で約15分、中野区)か上石神井駅(急行で15分、練馬区)の辺りかな。昔その間に住んでいたのでよくイメージできる。三人屋がある街としてぴったり。いちおう東京23区内なんだけど周りの人には十中八九「どこ?」って訊かれるし、地元の常連さんが集うこじんまりとしたお店が多い。大きな買い物はみんな新宿に出ちゃうから、地元では地に足のついた買い物をする。

夜月と大輔が中絶手術を受けに行った(読むのが辛かった)渋谷始発私鉄の駅というのは、京王井の頭線のどこかかなと思う。西武新宿線と京王井の頭線って主に杉並区を挟むようにして通ってるんだけど、それぞれ全然違う文化圏に属している。夜月の心情としてクリニックを選ぶならできるだけ顔見知りに会わない遠いところを選ぶだろうな、でも医療受給者証が使えて通いやすい場所というと自分の住む区内でなければ、という点で井の頭沿線というのが実にリアル。

◯三人姉妹について
長女は愛されキャラで親にも贔屓され、次女は頑張り屋で何でもかんでも引き受けて貧乏くじを引き、三女は上二人を反面教師に真面目かつ実利的に物事をこなす、という関係性がリアル。三人きょうだいって、生まれ持っての性質ももちろんだけどお互いの関係性からこんなふうに違いが出てくるものだよね。夜昼朝、と名は体を表すを地で行くフィクション的な名付けもよかった。性格も容姿も、よつばとのあさぎ・風香・恵那を思い浮かべながら読んだ。

◯本のカバー絵について
単行本では夜月の白ごはんがセンターにあったけど、文庫本では朝日のトーストに配置が変わっていた。トーストのほうが見栄えがいいのかな。原田さんはおっぱいマンション→そのマンション、終の住処でいいですか?の改題でも思ったけど、文庫化に際しての再パッケージ化がお上手。

◯食べ物の描写について
低い評価をつけている人もいるけど、私はどの食べ物もおいしそう、原田さんは料理をする人なんだな、と感じた。毎回精米すると浸水〇分でもお米は美味しく炊けるとか、ホームベーカリーにあまり長く材料をセットしているとパンの風味が落ちるとか、わかるなあ。絶品ぬか漬けの秘訣が味の素だったとかね。男って単純。単純といえば、胃袋をがっちり掴まれている森田くんも単純だ。丁寧に気を遣ってよそう野間さんのお鍋を食べてみたいと思ってしまった私も単純かな。

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2024年06月02日

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よく失踪をする姉夜月、家のことよりも自分の将来しか考えていない妹朝日、そしてその間に挟まれたまひる、それぞれ三姉妹が「怒り・不安・痛み」をもっている。

姉妹だからこそ理解していること、ただ言葉なしでは分かり合えないことを色々な登場人物をもとに語られています。

内容も読むにつれて引き込まれますが、三人屋のお店に朝昼晩とそれぞれ行ってみたくなる作品です。

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2024年02月26日

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3人姉妹で、亡き父の喫茶店を切り盛り。
朝は、朝日の喫茶店。
昼は、まひるの讃岐うどん屋さん。
夜は、夜月のスナック。
なんてユニークなお店!確かに、こういった切り盛りの仕方ってあるよなぁ、家賃を3人で負担したら安くなるよなぁ、と小説そっちのけで、ビジネスを考えてしまったわw

あ、3人の名前も、朝昼夜にちなんで付けてあるね、とふと気づく。

3人とそれぞれに関わりを持つスーパーの店長は、罪な男。チャラ男を装っていても、誰よりも親身に3人姉妹と関わっている。結構いいヤツじゃん!

これらのお店にやってくる商店街のお客さんが一癖も二癖もあり、その人情味あふれるエピソードに、いつしか夢中になって、読み進めていった。

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2024年02月17日

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三人屋シリーズ 第1弾

1.森野俊生(26)の場合
2.三嘴酉一(52)の場合
3.飯島大輔(36)の場合
4.桜井勉(32)の場合
5.志野原辰夫(故人)の場合

亡き両親の喫茶店を引き継ぎ、モーニングを出す三女・朝日、讃岐うどんを出す次女・まひる、肴と飯が絶品のスナックの長女・夜月。

責任感の強いまひるは、自由奔放な夜月と、自分勝手な朝日に不満を漏らしながらも、唯一の肉親を憎めないでいる。

姉の失踪や、客が持ち込む騒動が、三人の生活に影響を及ぼす。


それぞれのキャラが魅力的で、続きが気になって仕方がない。

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2024年01月27日

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のんびりほのぼのとしてて 凄くリラックスして読めた。小さい頃よく読んでた赤川次郎さんの作品を読んでた時を何故か思い出してた。
最近の作品は考えたりする物が多いので
この作品でリフレッシュできた気がした。
最後の方に 思いがけずちょい黒い状況があってビックリしたけど 、、、

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2023年03月16日

購入済み

物語にひきこまれていく

読んでいるうちにどんどん小説の世界に引き込まれていく内容でした

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2022年10月18日

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タイトルから想像して、三姉妹が仲良く営む料理屋の物語かと思ったら珍しい営業形態のお店が舞台で面白かった。商店街の人々の恋愛事情が複雑だった。
最終的に、父のレコードが手に入りほっとした。

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2024年06月09日

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あっという間に読み終わる。いつも通りこの著者はどんどん進む。三姉妹の話と取り巻く男たちの話しなのだが、いつもながら女子の心の中の語りが素晴らしい。
例えば朝日の朝と夜の客の距離感の記述が秀逸だった。
マイナス1は最後の夜月のくだりからエンディングまで。何それ?ってとこが不満。
でも、次作があるそうなので、楽しみ。

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2024年05月25日

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読んでる間は設定がいかにも物語だなぁなんて思っていたけど、読後はなんだかまぁ読んでよかったなって感じていた

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2024年04月20日

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久しぶりに読んだ本
森野俊生の場合
四十女の間野さんの垢抜けていく様を鬱陶しく思うにドキッとした

最終的にお父さんのレコードは本当だったのか?

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2024年03月14日

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朝は三女の喫茶店、昼は次女のうどん屋、夜は長女のスナック。
店の中や雰囲気も変わるのだろうけど、
三姉妹それぞれの性格などもご飯屋の形態に出ていて、
おもしろいご飯屋さんだなあと思った。
朝日、まひる、夜月の三人は仲が良いというわけではない。
むしろ悪いとこの方が多いかもしれない・・・?

それぞれ商店街にいる男性の視点や思い出で話が進み、
三人の秘密というか、関係性などが明らかになっていく。

けっこう好き勝手やっていう長女の夜月に
しっかりしてよーと思うこともあった。
長女がふらふらだと尻拭いするのは
したの姉妹なんだよね・・・。

少し変わった三姉妹の日常を覗けるお話です。

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2023年10月25日

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若い男っていうのは、たいして飲まないくせに、自分がちやほやされると思い込んでいる。若い女も同じだけれども。適当に相手をしてやらないと、すぐにむくれる男も女も自分が若いだけで価値があると思い過ぎている。

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2023年08月27日

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ネタバレ

他からは価値のないものでも、その人が価値があると思えば、価値のあるものになり得る。
人生は人とひとの思いの交差だ。良い時もあれば悪い時もある。それを癒してくれるのもまたひとなのだ。
夜月が自分を犠牲にしてまで本手に入れたかったものは何か。それはレコードという物質ではなく、レコードに秘められた父の面影であり、父のレガシーであった。それがあれば自分は強く生きていける。そのためならどんな犠牲も厭わない。そんな夜月の不器用な健気さが、かえって哀しい。
修羅場を踏んできた者でも、何かに縋り、何かを支えにしなければ生きていけない。
最後の数ページのためにあった物語であった。

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2023年07月29日

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エピソード1つめの森野が女に振り回されて結局モヤモヤして終わるのがリアルで好きだった。

最終的に妹2人が出した結論がとっても優しくて素敵でじんわり心温まる読後感で、続編も積読中。

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2023年06月19日

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ネタバレ

仲の悪いキャッツアイのだめんずうぉーかー?登場する男性がほとんどアウトな人ばかりだから、次巻を読むのが楽しみやら怖いやら…
でも、次まで読むべき。納得できますよ。(個人の見解です)

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2023年06月06日

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エピソードを捏ねるのがうまいと思う
そこに住むそこの人の色々な事情を上手につなげて
興味をそそる
読み終わると自分に住んでる商店街の話だったように思える
家族と近所に住む人達
どちらもめんどくさい
でもそこが帰る場所

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2023年04月28日

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朝は三女の朝日のモーニング、昼は次女のまひるのうどん屋、夜は長女の夜月のスナックに変身する、近所の人たちから『三人屋』と呼ばれている飲食店を舞台とした作品
三姉妹の周りの人たちの話で、三姉妹の性格や人柄が浮き彫りになっていくのが面白かった!
これだけ魅力的な三姉妹だったら、そりゃ男性たち皆恋しちゃうよな~
別に家族だからって全て分かるわけじゃないし、きっと分かりあえないことのほうがずっと多いんだろうなと思った
表紙の温かいイラストが好きだ!続きも読むぞ~

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2024年05月05日

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ほのぼの系かと思ったらそうでもなく
どこかにありそうな商店街の
現実にいそうな人達の話。
サクサク読めて入ってきやすいですが
ちょっと重たく感じてしまいました

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2024年04月27日

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ネタバレ

読書記録です。まだの人は読まないでね。

「ラプンツェル商店街」「ル・ジュール(店名)、店には赤いソファ」著者の作品はどーしてこう、私の昭和臭をぷんぷんと思い出させてくれるのでしょう(笑)。
といっても私はニュータウンの新参者でした。ジモティだらけの小学校に大勢の新参者がなだれ込んだ時代の先駆け。帰宅しても誰もいない家に帰って、商店街の子どもたちが大人たちからいろいろ声をかけてもらえてるのを見てうらやましいなぁと思っていた側でした。もちろん思春期を迎える頃には「いろんなコトが筒抜けなジモティ」は大変だな、と同情していましたが。
名前がリンクしすぎてて、現実的でなかったのが残念。
故人の父は、未来にこういう営業形態になることを想定して命名したわけじゃないもんね。あと2人妹ズが産まれるかどうかわかんないのに、長女に「夜」を宛てるかな?って、妙なところでいろいろ考えてしまって入り込めなかった。
大ちゃんの存在は便利屋さん、だね。気の毒すぎる。商店街のなかでは三姉妹に対して圧倒的に悪役って認識になってるけど、実は姉(共犯)以外は利用されてる感があって、妹ズはある意味したたかだよねって思ってしまった。

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2024年04月14日

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朝、昼、夜、ちがった形態でお店をやる三姉妹の話。真面目な人が理不尽な目に遭う、自由奔放な姉に振り回されるようなところがもどかしくなるけど、最後無邪気な夜月に2人とも許したの、良かった。

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2024年04月05日

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ネタバレ

両親が残した喫茶店で、朝昼晩をそれぞれ店を営む三姉妹。

朝はモーニングを大学院生の三女が、昼は小さい子供を育てる次女のうどん屋、夜は長女のスナックとなり、常連からは三人屋と呼ばれている。

そこに通う常連さんたちの悩み事。商店街の確執。
三女それぞれの思い。

みんな自分勝手だなと思うところも、人間ってそういうもんだったなと、自分も含めて気付かされたわ。
うどん、食べたいなあ。

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2024年04月03日

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朝昼晩と三姉妹がそれぞれ分担するご飯屋さん、作品紹介を見る限りほのぼのとしたごはん系食堂のお話と思っていましたが、そうではありませんでした。期待していた分あまり読後感は良くなかったです。ただ文章はわかりやすくサクサク読めます。

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2024年03月29日

Posted by ブクログ

三姉妹が主人公になると思いきや3人を取り巻く男性を中心に3人の様子が書かれている物語でした。
次女のまひるの性格が真面目で頑張ってしまうがそれを感謝されないと腹が立ってきてしまうという私に似た性格で共感してしまった。
そして、どこか冷めている一面も。。。
出てくる男が自分勝手すぎてイラッとした(笑)

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

朝・昼・晩で業態がガラリと変わるその店は、通称「三人屋」。
やって来るのは、三女にひと目惚れしたサラリーマン、
出戻りの幼なじみに恋する鶏肉店主、
女泣かせのスーパー店長など、ひと癖ある常連客たち。
三姉妹が作るごはんを口にすれば、胃袋だけじゃなく、心もたっぷり満腹に!?
心とお腹にじんわりしみる、美味しい[人情×ごはん]エンタメ!(あらすじより)

おいしい食べ物がでてくる本が大好きなので、楽しみに読んでみた。
けど、期待していた印象と違って、単純な「人情×ごはん」エンタメではなく、複雑な姉妹感情と生きていくことの息苦しさが詰まった1冊だった。

特に姉妹が食べ物や食べることを大切にしてる風には感じなかったし、
食べものに満たされるというよりは、寂れていく地元の商売人たちのつながり、を描いた本に思えた。

終わり方もすっきりしなくて、結局姉妹の思いは重なったのかどうかわからず。
期待せずに読んだらもっと違ったのかもしれない。

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2024年02月10日

Posted by ブクログ

想像していたお話とは少し違いました
優しいお話かと思っていたら、
現実的でシビアで心がザワザワして読み切りました

みんながそれぞれのどんな場所でも戦ってて
いろんな事が起こってるんだなと思った

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2023年12月26日

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サンドの女。三人屋。最初は意味がわからなかったが、三人姉妹がモーニング、アフタヌーン、ディナーとで同じ店舗で別々の店をしていることから、常連達の間で呼ばれていた三人屋のネーミングであった。色々事件が勃発しとても面白い。

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2023年11月17日

Posted by ブクログ

10月-08。3.0点。
三姉妹、亡くなった両親の喫茶店を継ぎ、長女がスナック、次女がランチ、三女がモーニングを。
それぞれ常連客がつき、人気だが。。。

読みやすい。妖艶な長女、三姉妹に絡む長女の幼馴染み、キャラクター造形が上手い。

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2023年10月17日

Posted by ブクログ

3人姉妹がどれも普通。
でも普通だから、うんうんと思える。
こんなふうに人は過ごしてる。いいとか悪いとか、意味があるとかではなくて、こんなふうに。という小説。でもそれが面白くて一気読みしてしまった。

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2023年09月03日

Posted by ブクログ

どの登場人物もあまり好きになれず共感もできず感動するようなエピソードもなく…でもなぜかラストは気になりいっきに最後まで読んだという不思議な本。

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2023年09月03日

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厚切りのトーストや、うどんなど美味しそうな食べ物が出てきて食べ物の話のところは好きだったけど、恋愛や人間関係の話のところが少し残念に感じました。

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2023年07月19日

Posted by ブクログ

設定があまりみないようなもので、面白く読んでいたのだが、最後がモヤモヤした。
三人姉妹が時間帯で別々に営む飲食店があって、そこは行ってみたい。
その飲食店を取り巻く人々が描かれている。

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2023年04月24日

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